『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』を観ていっぱい書いたからまとめるよ
最高でしたね!!ワイスピ!!
なにっ!?観てない??
今すぐ観よう!!絶対に!!
求めてるものがダース単位で押し寄せてくるぞ!
大画面で浴びろ!!
さて、めっきりこちらでの更新頻度が減っちゃいましたが、noteの方では目下潜伏中です。
今日は端的にその備忘録です
公開前の予想記事ですね
もちろんネタバレなしなので安心
観賞直後の雄叫びですね
ネタバレしまくりなので注意
そこからの次回作以降の考察です
ほぼ妄想とも言う
全部読んでね!面白いかはわからん!
そのうちこちらでもシリーズそれぞれと併せて書きたいな〜
UIと細かい設定はこっちが馴染みあるのよね
でもnoteは気が楽
まぁ二刀流で行くのでどっちにも遊びきてね〜
リハビリ兼ねたまとめおわり
スーパー近況報告
お久しぶりですね!!!
僕は元気です!!!!
放置も放置、大放置を重ねて大変申し訳ございませんでした
簡単に言えば転職、引っ越し、iPhoneの老朽化が重なって簡単に更新できなくなってました
誠にごめんなさいという他なし
でも無事に全部完了したので!またやります!
iPhoneカクカクしないし!落ちないし!バッテリーアチアチならないし!マジで!
心配してくださってる方々には心より感謝と謝罪を申し上げます。ありがとうございます!
書くぞ〜〜〜!!!
リハビリ兼ねてちょくちょくnoteやってます↓
Twitterも引き続きどうぞよろしく↓
ばーさーくん (@bebebeberserkun) / Twitter
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』感想。ネタバレあり。
警告。大ネタバレあり。
未見の方は絶対に読まないでください。
可及的速やかに、何も検索せず、できればスマホの電源落として耳栓つけて完全無の状態で劇場へ行ってください。
仕事?学校?知らん!!観に行け!!
本記事はふせったーに書いたやつそのまま貼っただけです。
一応キチンとした記事を書く予定。予定な!
予告に対する考察記事。
書きまーす!ネタバレあるからな!
鑑賞済み以外はスクロールもするな!!
画像もあるからな!!言ったぞ!
FFHラストから始まる本作。
全世界にスパイダーマンだとバレて一躍良くも悪くも有名人となったピーター。
加えてミステリオ殺しまで乗っかりもう一大事。
俺「お〜大変そうやな上映時間148分は伊達じゃ」
???「君を無罪にした」バンッ!
えっ!!!!!!
マードックさん???!!!
そう、ここでMARVELきっての有能弁護士マシュー・マードックさん普通に登場。
まだマルチバースどうこうなってないよ!?
裏の顔は犯罪者をシメる「デアデビル」です。
投げ込まれたブロック塀をノールック(文字通り)背面キャッチするも特に正体は明かさず。
濃いめのカメオでしたね。
ここからは予告にあった通り。
ピーター「なんとかして〜ストレンジ〜」
ドクター「やれやれ…」
ピーター「あっでもMJとかネッドの記憶操作は勘弁してね!」
ドクター「あっお前」
次元の狭間バーン!
いうほどストレンジだけのせいではない。
さてヴィラン集結タイム。
わかってはいても燃えに燃える。
vsドクオク、vsエレクトロ、サンドマンのフォロー、すでに囚われているリザード、不穏に暗躍するグリーンゴブリン…
「捕まえて元の世界に戻そう!」
言うは易し行うは難し。
ピーター「うぇ〜んどうしよ」
メイ姐御「セラピーよ!!」
まさかのヴィランズを改心させることに。
→無理でした。
メイ姐御「正しい行いをするのよ…大いなる力には大いなる責任が伴うからね…」
俺「あっ!!!!それ言っちゃダメ!!!!!!」
今回も例外ではない。それが遺言となってしまう。
ピーター「もうダメだ…僕はひとりだ…」
MJ「違う!私たちがいるわ!!」
ネッド「そうだそうだ!!」
???「俺らもな」
???「協力するぞ」
あっ!!!!!???!!?!
えっ!!!??!!!!??
アンドリュー!!
トビー!!!!!!
ここで僕は死にました。以下半死で↓
ピーター「僕の気持ちがわかるわけが…」
ピーター2「わかるさ」
ピーター3「僕らも同じだからさ」
↑たぶん言ってません。意訳です。
まぁ〜ここまで頼りになる助っ人もいませんね。
アイアン社長もブルックリンの英雄も雷神様も魔術医師さんもスゴい方々ですが、なにせこちらは筋金入りの「スパイダーマン」達ですからね。
自分らに由来するヴィランの扱いに長けすぎている。
なにより背負ってきた覚悟の年季が文字通り違う。
ここからは夢を超えた至福さ。
スパイダーマン×3が各々軽口を叩きながら擬似シニスターシックスと闘うんですよ???
マジで夢か???
大昔に作られたコラ。これが現実に…
アンドリュー「君の糸って体内から出てるよね?」
トビー「君ってマジで"アメイジング"だよ」
トムホ「僕宇宙で闘ったことあるよ〜」
あー!!夢の致死量が!!!!!
スパイダーマンズvsオールヴィランズ。
実現の難しさも兼ねて比喩抜きでエンドゲーム級。
個人的には予想すら出来なかったので超えてますが。
死闘の最中、高所から落下してしまうMJ。
もちろんトムホが助けに→ゴブリンの横槍。
俺「あっ、これは」
アンドリュー「大丈夫か?」
しっかりと、それでいて優しく助けるアンドリュー。
涙腺崩壊案件。
アンドリュー…今回は救えたね…
涙目のアンドリュー、号泣してる俺。
ひたすらファンのツボを突くのが上手い…最高か…
真夜中の死闘ということで「見にくいかな」「スパイダーマン達の区別つくかな」と少し心配でしたがガチ杞憂でした。
身のこなしがプロ(当たり前だけど)、加えて各々のクセがキチンと反映されてて大変最高でした。
同じ能力、ぱっと見同じコスチュームなのになんで?
王道的トビー、口も身体も軽いアンドリュー、アクロバティックなトムホ。すごいわ。うん。
あとこのあたりで交わされた会話で「黒人のスパイダーマン」の話題が出たのも最高。
それをジェイミーフォックスが言うあたりね。
ジョークにして伏線にもなる懐広いファンサ。
福利厚生が手厚い。
さて。予告でもあった記憶消去魔法。
薄々気づいてたけど全て終わったあとにやることに。
今度こそ全世界からスパイダーマンの正体が消える。
それはMJ、ネッド、ストレンジも例外じゃない。
「あぁ…切ねぇな…」と思いつつも感心。
おそらくこれ創られた頃は件のスパイダー降板云々があった頃な気がします。
ソニーから権利を借りてディズニーがつくっている本シリーズ。それができなくなるかも。
→今後はMCUとも絡めない?
せめて整合性は取ろう。そんな顛末かなと。
今後アベンジャーズ達とは絡めなくても(MCUではスパイダーマン=謎の自警団になったので)、ピーターはどこかで元気にやってますよ、という洒落たオチ。
まぁ無事にトムホが繋いだっぽいので良かったですが。
エンディング後のオマケ。
そう、アイツである。
???「なに、この世界ってスーパーパワー持ちいっぱいいるの??」
えっ!?あっ!!!
エディさん!!!!?!!
そう、『ヴェノム2』(すまんタイトルうろ覚え)のエンディング後にMCUに転送されてきたヴェノムさん。
どこかのバーで世界観の説明を受けてるところで「はい!事件解決!」と元の世界へ。
MCUへバカンスに来ただけの漢、エディ(+エイリアン)。
大笑いしたのも束の間、バーカウンターには蠢く物体が…
俺「あっ!!あいつシンビオート残していきやがった!!!(歓喜)」
果たしてこれが伏線となるのかただのお遊びなのか…
たぶん誰にもわかってないな!!
いや〜大満足です。
ファンが望むものをキチンとフルコースで提供した上でカタもつける。誰も彼もを笑顔にして。
冷静に考えて「MCUとソニーバース問題」「ヴェノムの今後」「過去スパイダーマン&ヴィラン総出演」「デアデビル復帰」ととんでもないことをまとめてる末恐ろしさ。
権利問題をスウィングしまくり。
まさに「スパイダーマン」映画ですね。
早くも2022年ベスト。たぶん揺るがない。
というかオールタイムベストかもしれん。
最高傑作です。本当に。心から。
追記の追記。
3部作ならBlu-rayのセットBOX出ますよね?
どうせなら過去に出た「スパイダーマン」「アメイジング・スパイダーマン」の両者と同様のデザインにして欲しい。
それぞれ本編ディスク数枚+1枚に特典まとめたディスクのやつ。
もしくは全部入りでもいいぞ!!
むしろそっちくれ!!!
追記終わり。
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』感想。ネタバレあり。
今目覚める、千年龍の力。
漢気を込めた拳で家族愛を護り抜け!
熱量と異形さはシリーズ随一。
ジャンルを飛び越える満漢全席映画!
10回は度肝を抜かれるぞ!覚悟しろ!
\ Next MARVEL's HINT!/
「ドラゴン」
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
— ばーさーくん (@bebebeberserkun) 2021年9月3日
冴えない駐車係、実は元凄腕の殺し屋。
今度のMCUは功夫×ファンタジー!
異次元レベルの親子喧嘩が毎度お馴染み、世界の危機にまで大発展。
拳、漢気、家族愛で世界を救え!
往年から最新鋭までを網羅した満漢全席のような映画です。#シャンチー #テンリングス pic.twitter.com/zwWfBupy3z
面白いです。
他作品との繋がりはかなり薄め。
なのでMCU入門編としても。
ただ画面の情報量が非常に多いので人を選ぶ恐れがあります。
賛否分かれそうな傑作。
大画面映えするのでぜひ劇場へ。
オマケ映像は2つ。最後までどうぞ。
「功夫(カンフー)」
ご存知、中国が誇る格闘芸術である。
文化を飛び出して世界の一般常識レベルにまで昇華された人類の叡智でもある。
「ブルース・リー」「ジャッキー・チェン」「ドニー・イェン」などが繰り出すそれに心を奪われなかった少年はいないだろう。
ご多分に洩れず俺の大好物である。
「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)」
ご存知、アメリカが誇る一大大河である。
多数のアメコミを実写化、それを集結させるという永久機関で世界を熱狂させ続ける人類の財産。
2008年公開の『アイアンマン』に始まり2019年の『アベンジャーズ / エンドゲーム』で大幅な一区切り。
現在では新たな世代フェーズ4の幕が上がっている。
ご多分な大好物その2。
そんな2つの歴史が今、邂逅する。
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
MARVELが描く新たなヒーローは「マスター・オブ・カンフー」の異名を持つ男。
ワクワクするなというの方が無理な話だ。
なにやら本国ではお偉いさんが「実験作」と発言したことが問題になっているらしい。
アジア人メインで構成されている作風もあって邪推しかねない。
しかし本作を見ればわかる。
間違いなく問題作ではある。
そんな中国4001年目なあらすじ。
何処にでもいる駐車係の男。
彼の名は「ショーン」
今日も学生時代からの友人「ケイティ」と共に平穏な日常を送っていた。
他愛無い話をしながら働き、仕事が終わればカラオケ。
平凡で幸せな暮らしが続くはずだった。
しかしとある日。
いつものように出勤のためにバスに乗り込んだ2人。
そこにはどう見てもガラの悪い男達がいた。
しかも自分を見るなりゴリゴリに絡んでくる。
それも「ペンダントを寄越せ」と。
戸惑う暇もなく実力行使に出る男達。
しかしショーンにはとある秘密があった。
ピンときた彼は乗客が引くほどの体術を電撃披露!
ほぼ無傷で全員を制圧。
しかしすんでのところでペンダントは奪われてしまう。
「これはマズい。妹にも伝えないと」
矢継ぎ早に事情を尋ねてくるケイティに
「実は俺は10代の頃まで父に殺し屋として育てられた」
「初仕事のときにそのまま逃げてアメリカにきた」
「もうひとつのペンダントを持っている妹が危ない」
「ちなみに本名は『シャン・チー』だ」
などと爆弾発言を連発!
その勢いのまま妹の住むマカオを尋ねてみればそこは地下闘技場だった。
どうやらダークウェブで栄えている非合法の賭け場とのこと。
話もそこそこにファイターとしてヘッドハンティングされるショーン。
なにやら先ほどのバスでの大乱闘がネットで大バズりしているらしい。
「だから君も闘ってね!」と理解が追いつかないままリングに立たされてしまう。
そこに「凄腕の殺し屋」がリングイン。
彼女こそが妹の「シャーリン」であった。
とにかく話をしようとする兄。
息つく暇なく命を取りにくる妹。
どうやら家出の際に置いていかれたことを死ぬほど恨んでいるらしい。
「まぁそりゃそうだよなぁ…」と思う間もなくその場に武装した集団が殴り込みをかけてくる。
狙いはシャーリンのペンダント。
とにかく武には武で!精神で立ち向かう2人。
その戦闘力さすがにズバ抜けていた。
しかし謎のリングがその勢いを止める。
悠然と現れる謎の男。
それは2人の父親であった。
「シュー・ウェンウー」
権力と地位を求める野心家。
国際的犯罪シンジケート「テン・リングス」の長でもある。
今日も他勢相手に三国無双さながらな殴り込みをかける日々。
そう、彼には圧倒的な力があった。
それは拾った不思議な「リング」によるもの。
オマケに不老不死となるほどのアイテム。
これさえあれば世界を獲れる。
そんなある日。
生きている竹林とも言うべき魔境で迷う一行。
命からがら生き延びてみればそこは幻の村。
そして一人の女性と出会う。
「イン・リー」
押し問答もそこそこにすぐさま武力行使に出るシュー。
しかしその女性は只者ではなかった。
大地震える太極拳で沈められる。
リングを駆使してもそれは変わらない。
聞けば「龍の力」を持っているという。
いつしか恋に落ちる2人。
村を去り、子供も2人授かった。
組織はますます大きくなり順風満帆な日々だった。
しかし過去はそれを許さなかった。
シューが留守の日を狙って敵対組織が殴り込みをかけてくる。
いかに強いインであっても他勢に無勢。
命を落としてしまう。
ここから運命は歪む。
愛する妻の死により力に溺れるシュー。
「力には力を、血には血で償いを」とばかりに敵対組織を次々と血祭りにしていく。
そのためには息子も利用する。
厳しい修行を与えて殺しのイロハを叩き込む日々。
いつしか息子は組織随一の殺し屋に成長していた。
しかし行き過ぎた教育の所為もあってか息子は初陣の際にそのまま行方をくらませる。
数年後、それを追うように娘もいなくなってしまう。
その隙間を埋めるように暴力に傾倒するシュー。
そんなある日、亡き妻の声がした。
「彼女は自分を呼んでいる」
そう確信した彼は彼女の故郷を探すことにする。
しかしそこは普通には辿り着けない幻の村。
行き先を知るためには子2人に預けたペンダントが必要だった。
居場所は随時把握している。
だがそれぞれ自分の力になる気はなさそうだ。
それならどうするか?
「私には暴力がある」
2人とペンダントを手元に引き寄せに動くシューであった。
一も二もなく娘が経営している地下闘技場へ殴り込みをかける。
そこで成長した自慢の兄妹と再会する。
殺すつもりなどなかった。
しかし見逃すつもりもなかった。
捕らえられて実家へ拉致される一行。
かくして世界を揺るがす地獄の帰省が始まるのであった…
【特筆すべき「アクション」】
MCUではこれまで「アメコミ」というジャンルに何かをかけ算してきた実績がある。
『アイアンマン』は超化学。
『キャプテン・アメリカ』はポリティカル。
『マイティー・ソー』は神話の世界。
『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』はスペースオペラ。
『ドクター・ストレンジ』は異次元の魔術。
『ブラック・ウィドウ』はスパイサスペンス。
枚挙に暇がないが、この他ジャンルさがあるからこそ共演したときの興奮が倍増する。
本作でかけ算されるのは「中国文化」。
アメコミを通して「異文化」を描くという面では『ブラックパンサー』に近いかもしれない。
しかし本作でも負けじと歴史が炸裂している。
それは「功夫」であり「武侠モノ」であり、「ファンタジー」でもある。
バス車内や竹の足場で行われるのは地に足の着いた徒手空拳劇。
リングが絡めばそれはワイヤーアクションで演じられてきた空中戦になる。
極め付けはラストに龍が登場する。
まさに満漢全席な豪華絢爛さ。
冒頭で触れた「実験作」というのはあながち間違いではない。
ハリウッド映画でここまでフルコースで中国文化をブチ込むというのは前代未聞だろう。
MARVELにもこちらに先んじてカンフーで戦うヒーロー『アイアン・フィスト』がいる。
Netflixによる「路地裏の守護者」のうちの1人。面白いよ!
こちらはこちらで大好きだが、なにせテーマである中国には四千年の歴史がある。
到底ドラマ一本で描き切れるものでもない。
それを示すかのように本作では休む間なくなにかしらの要素がスパークしている。
ジャッキーやドニーさんを追い続けている俺も大満足できるクオリティが本作にはあった。
バキバキに人権無視されていた香港アクションのヤバさはCGでフォロー。
最新鋭を用いて往年へのリスペクトを随所に散りばめるあたりさすがと言える。
もしかしたらMARVELは『ムーラン』の撮影時にドニーさんやジェット・リーに意見を求めたのかもしれない。
ディズニーに本格派が!なファンタジー大作。
その余波もあってか本作のクライマックスには龍が登場する。それも2頭も!!
龍(東洋)と竜(西洋)がシバキ合うという前代未聞のラストバトルが繰り広げられる。
イメージ図。
忖度なしで熱量もサイズもこれ!
今まで優等生然としていたMCUでは暴挙とも言える展開かもしれない。
実際、劇場では「俺は何を見ているんだ!?」とでも言うような爆笑が起きていた。
ただ常に上昇志向なMARVELである。
東洋と西洋のドラゴンが殺し合うというありそうでなかったことを実現させたのは怪獣ファンすら手駒に取るサプライズだったのかもしれない。
まさかこの時代に大画面で王道功夫ばかりか「トニー・レオン」「ミシェル・ヨー」が空を舞い、ラストは怪獣が大暴れするという映画が観られるとは思わなかった。
この辺りが人を選ぶと前述した理由でもある。
ただ個人的には大満足だ。
【2人の主人公】
ショーンこと「シャン・チー」
部屋に『カンフー・ハッスル』のポスターを貼っている信頼できる男として登場する。
仕事は駐車係という堅実さも親近感が湧く。
しかしその過去はハードなもの。
殺し屋として育てられた挙句、初陣ではキチンと仕事をこなしている。
すっかり足を洗っているが、とある事件をキッカケにヒーローになる。
今までのMCUではいなかったタイプのヒーローだ。
性格は優しい。等身大と言ってもいい。
しかしやるときにはやる漢気もある。
なにせ父親との対決を前に「力には力。俺は親父を殺す」とまで言ってのけている。
実際、中盤では部下の仮面の男を本気で殺そうともしている。
「悪人でもあくまで殺さずに」という信念が見えるアベンジャーズの面々とは少し違う。
暗殺者出身であるバッキーとも、殺しを厭わないパニッシャーとも違う。
デッドプールやウルヴァリンともベクトルは違う。
「リング」や「龍の力」がない場面では常人なので、そこまでの余裕がないからかもしれない。
しかしこれがすごく斬新に思えた。
要所要所ではケジメをつける。
それでいて闇堕ちの気配はない。
もしかしたら今後の軸になる漢かもしれない。
なにせ本作ラストでは10のリングを操り「龍の力」にも目覚め、カメハメ波の構えすら披露("龍の力"ってそういう…?)する有様である。
さらに手助けがあったとはいえ怪獣を素手でシバキ倒す。
精神的にも物理的にも頼もしいナイスガイであることは確かだ。
父親のシューもある意味では主役だ。
MCUあるあるなトラブルメーカーな父親という王道でありながらもクズ一辺倒ではない。
ちなみに問題のある父親たち。ヤバいなぁ!
まぁこちらはこちらで国際的犯罪シンジケートのトップという立場ではあるものの、妻や子供に対する愛情は確かにある。
それが「リング」の力もあり暴走してしまった。
第三者からすれば迷惑甚だしいが、当の家族目線では非常に哀しい話でもある。
クライマックスの親子喧嘩は必見!
最後は魔物によって命を落とすことになるが、厚みがある悪役であったことには違いない。
【他作品とのリンク】
ひたすらジャンルにまっしぐらすぎるために忘れてしまいがちだが、本作もMCUの一作。
ただ新たなヒーローのオリジンということもあり、他の作品との繋がりは非常に薄い。
それでも随所にファンが歓喜するサプライズがある。
・地下闘技場で戦っている魔術師と怪物
まさかの「ウォン」と「アボミネーション」である。
ウォンさん。
「ドクター・ストレンジ」の同僚。
お茶目な性格をしているが、その腕はS級。
時空を歪ませるくらいはお手の物。
ちなみに『インフィニティ・ウォー』で貧乏であることが判明。
それがおそらく本作での闇営業に繋がる。
アボミネーションさん。
ハルクの天敵。
MCU2作目『インクレディブル・ハルク』よりなんと13年越しの登場。
楽屋ではウォンと親しげだったので丸くなった?
あとエラ生えた?
今後のドラマシリーズ『シー・ハルク』にも中の人ティム・ロスと共に登場予定。
要チェック!
・あの人が再登場
実家に帰省するなり牢獄にぶち込まれる一行。
そこには謎の老人がいた。
あっ!!マンダリン(偽)だ!!
『アイアンマン3』より。
国際的犯罪シンジケート「テン・リングス」のボスを騙っていた男。
作中ではトニーを憎むキリアンによって名前だけ借りたハリボテとして使われていた。
普通に逮捕されていたが、マンダリン(本物)つまりシューによって脱獄。
演技力を買われて生き延びているらしい。
その後一味と同行し準レギュラーになる。
なぜか謎生物と話せる。
・幻の村「ター・ロー」
現実世界と地続きでありながら、普通には辿り着けない幻の村。
そこでは異世界の門があり、魔物から世界を護っているという。
『ドクター・ストレンジ』でも言及されていたダークディメンションに似ている。
魔術とは違う形でも世界は守護されているようだ。
(というかあの世界どれだけ地球狙ってる化け物いるの?)
・シリーズお馴染みエンディング後のオマケ
ミッドクレジットシーン。
ラストにウォンに呼び出されたシャンチーとケイティ。
その場には2人のヒーローがビデオ通話で繋がっていた。
「キャプテン・マーベル」
ご存知、MARVELの最終兵器。
相変わらず宇宙の治安を護っているらしい。
「ブルース・バナー」
こちらもご存知、ハルクの中の人。
なんと人間の姿に戻っている。
(おそらく今後の話の都合や画的な問題)
間接的ではあるが、アボミネーションと共演することで役者交代してしまった『インクレディブル・ハルク』と繋がった。
「ハルク役の方が降板」「地味に権利問題がある」などシリーズでも日陰作。
ただすごい好きなのでそのうち記事書きます。
・エンドロール後
シャーリンがテンリングスを建て直す様子が描かれる。
「“The Ten Rings will return.“」の文字と共に。
果たして味方なのかそれとも…
余談。
シューの右腕として登場したこいつ。
「デス・ディーラー」というらしい。
単独ポスターもあり、公開前から異彩を放っていた。
「隠し子?」
「もしや他のシリーズのキャラ?」
「ドラマ勢と繋がりあるのかも!」
ファンの期待は高まっていた。
しかし蓋を開けてみれば最初の顔合わせでシャンチーに敗北。
そのまま見せ場もなくラストは怪物に魂を抜かれる。
テンリングス再生の手伝いポジションは片腕ソードマンに奪われる。
えっ?なんだったのお前!?
パンクを着こなす悪魔。『クルエラ』感想。ネタバレあり。
煽られたら、煽り返す。
奪われたら、奪い尽くす。
パンクのカリスマvsハラスメントのカリスマ!
勝負の行方は悪魔のみぞ知る。
センスを武器にシバキ合え!!
『クルエラ』を観ました。
— ばーさーくん (@bebebeberserkun) 2021年8月30日
2人のファッションのカリスマがパンクとハラスメントを武器に正面から大激突する!
キマリまくっている洒脱さは勿論、ゼロディスタンスでバチバチに煽り合うインファイトが最高。
物理じゃなくセンス一本で相手の致命傷を奪りにいく喧嘩殺法が見られるのは #クルエラ だけ! pic.twitter.com/pQCvPeBdEr
原作未見です。
ディズニー好きにはもちろんおすすめ。
『プラダを着た悪魔』好きにもおすすめ。
食わず嫌いしてる人にもおすすめ。
ファン向けの描写あり、でも未見でも全く問題ないです。
面白かったです。
エマ・ストーンが最高です。
「ウォルト・ディズニー・カンパニー」
強力すぎるオリジナルコンテンツに加え、「ピクサー」「MARVEL」「スター・ウォーズ」「Hulu」「20世紀FOX」を出中に収めるエンタメ界のサノスである。
最近では「ソニー・ピクチャーズ」買収の噂すら出てきており、もはやGAFAすら片手で捻れるんじゃないかというレベルだ。
MARVELが買収された時点で貴社の犬となった俺ではあるが、総本山のディズニーにはそこまでの思い入れはない。
唯一の思い出といえば20歳の頃に男5人で2泊3日の旅を謳歌したくらいである。
ただ致死量の酒とタバコを煽ったせいもありやっぱり記憶はない。
話を戻すがマーベル、ひいてはディズニーの奴隷である俺。
当然のようにディズニープラスには加入済み。
シンプルながら鬼のような布陣。
量は他のサブスクに比べて控えめではあるが、その分著作権にモノを言わせた圧倒的質がある。
休日はもっぱらお世話になることが多い。
今日も今日とてMCU百度参りでもしようかとアプリを起動したとき、彼女がいた。
「クルエラ」
なんでも『101匹わんちゃん』の悪役である彼女をメインに据えたオリジンストーリーらしい。
原作からしてどういう物語なのかはさっぱり知らんが、公開当時周りのディズニー好きにはこぞって勧められた記憶がある。
ディズニー版『ジョーカー』(こういう謳い文句はあまり好きじゃないけど)という評判も少し気になってはいた。
無礼ながらも何の気なしに見始めたのだが、気がついたら正座して見ていた。
やはりディズニーは化け物であった。
「エステラ」は芯が強い女の子。
同級生とぶつかり続けても全く折れない反骨精神を持っていた。
それが仇となり小学校を自主退学することになるエステラ。
多少の反省はあったものの、母「キャサリン」との仲は良好であった。
しかしとある事件で唯一の家族である母を失ってしまう。
原因が自分にあると心底落ち込むエステラ。
明日も見えない状況ではあったが、そこで同じく孤児の「ジャスパー」と「ホーレス」に出会う。
幼き彼女らは手を組み主に盗みで生計を立てていくことにする。
そこから10年。
変わらず「家族」として泥棒稼業に精を出す3人であったが、エステラは浮かない顔。
母との「ちゃんと生きる」という約束、ファッションデザイナーになる夢が頭から離れない。
なにより盗みにはもう飽きていた。
その様子を見たジャスパーは誕プレも兼ねてとあるアパレル会社に彼女を就職させることに。
「夢を目指せる!」と喜ぶエステラ。
とはいえ会社では下働きを超えた雑用ばかり。
やはりパンク精神が炸裂するが、そこは天性の強運持ちのエステラ。
そのセンスを買われてロンドンNo.1のファッションのカリスマである「バロネス」の下で働くこととなる。
ロンドンの女帝にしてカリスマ。
夢が叶い、真っ当に生きられるとバリバリ働くエステラ。
その才能は圧倒的であった。
メキメキと頭角を表し、あっという間にバロネスの右腕となる。
しかし運命はそれを許さなかった。
バロネスの首元にあるネックレス。
それはエステラが幼き日に母から譲り受け損なった家宝であった。
「母の死の原因は私じゃない、こいつだ!」と一発で合点がいくエステラ。
母との約束で10年鳴りを潜めていた人格が疼き出してしまう。
「ネックレスを奪い返そう!」
「新たなカリスマとして街に君臨しよう!」
「もうめちゃくちゃやろう!」
そんな彼女を見てドン引くジャスパーとホーレス。
しかし彼女はそれを厭わず新聞記者になっていた同級生「アニータ」と街で見かけたデザイナー「アーティ」を新たに味方につける。
アニータ。旧知の仲。
アーティ。話のわかるナイスガイ。
そして彼女は街の新たなシンボルとして暗躍を始める。
「クルエラ」が顔を出す。
とりあえずバロネスのイベントをことごとく潰して回るクルエラ。
パンクという突風を吹き荒らすカリスマとして君臨することに成功する。
バロネスの愛犬であるダルメシアンすら手懐けていた。
街はすっかりクルエラ一色。
悪くない気分であった。
しかし同時に暗雲が立ち込めていた。
見たことがない様相のクルエラを前に気持ちが離れつつあるジャスパーとホーレス。
なによりやられっぱなしで終わってくれるわけもないバロネス。
件の2人を捕縛した後にクルエラを「自宅ごと焼死させる」という極悪な手段に出る。
絶対絶命の窮地。
しかしすんでのところで飼い犬とバロネスの腹心である「ジョン」に救われるクルエラ。
ジョン。
マーク・ストロングなだけあってキーパーソン。
「なんで私を?」と訝しむクルエラにジョンは真相を語る。
実はエステラはバロネスの娘。
しかし子供を望まない彼女によって殺されかけていた。
それを見かねたジョンは当時メイドとして働いていたキャサリンにエステラを託した。
「あんなクズが実の母?」
「母が母を殺した?」
「じゃあ私ってなんなの?」
二度目の闇堕ちを喰らうクルエラ。
無理もない。ここ数日で事件がありすぎた。
想像を絶するドン底に堕ちてしまう。
しかしまだ胸の内には灯火があった。
そこにあったのは「復讐」の2文字。
これ以上家族は失いたくない。
九点直下で皆と仲直りするクルエラ。
人として堕ち切ってはいなかった。
犬も人も殺さない。
殺すのは「エステラ」だけで十分。
でもあの女だけは許さない!!
かくしてヴィランに確変したクルエラ。
秘策を胸に復讐心を爆発させる。
センスと家族愛を武器にお礼百度参りの幕が上がるのであった…
毎日方々でリアルもネットも問わず炎上案件を見かける世の中。
有名人でなくとも言動に気をつけ萎縮してしまうことがある。
ある意味ではエステラはその象徴とも言えるキャラかもしれない。
本当の己より周囲との同調を優先する。
無論、平穏な暮らしには不可欠なこと。
しかし舐めくさった態度を取られたら話は別。
身内を殺されてるならもっと別だ!
反骨精神を糧に社会を巻き込み大炎上する。
「やるならやろう!とことん!」とパンク全開で突っ走る。
ときには文字通り自らを炎上させる。
このノーフューチャーな身体の張りっぷり。
「でも私こそ未来!」
仲良くなれるかは別にしても憧れてしまうのは俺だけではないはずだ。
元来「拳」「銃火器」「爆発」が大好物な俺だが、本作では全く異なるアプローチでのシバき合いがある。
「センス」だ。
ハラスメントの権化として君臨するバロネスに雇われたエステラはセンス一本でのし上がっていく。
因縁の相手と発覚した後に「クルエラ」として仕掛ける戦争もセンスのマウント合戦。
「バロネスは古い、自分こそが新時代」と言わんばかりにイベントを荒らしていく。
とにかく本作では「センス」が戦闘力と直結する。
反骨精神ありきの場外乱闘を仕掛けるクルエラ。
やっていることは犯罪スレスレだが、誰が見てもお洒落なために民衆の心を鷲掴む。
なにより「これだけは譲れない」という確固たるプライドも見えてくる。
まさにダークヒーローといえる。
対するバロネス。
そんなクルエラの敵ということで容赦がない。
生まれたばかりの娘を殺そうとしている時点でディズニー的にも人道的にも巨悪。
立ち振る舞いは才能に任せた独善的なもの。
芯が強くプライドが高いのはクルエラと同じだが、それは自分を守るためだけ。
事実、センスを武器に戦争を仕掛けてきたクルエラに対してバロネスは「放火」という手を使ってしまう。
この時点で「ダサい」ので負け。
メタ的に見ても観客の敵となってしまう。
さらに常に自分のためにしか乾杯しなかったのに一作講じられて「クルエラのために」乾杯。
これで二敗。
ラストではまんまと謀られて三敗。
ディズニーらしく(合ってる?)華麗に散っていく。
同じくアパレル業界を舞台に新人が圧倒的カリスマを相手取る、というと『プラダを着た悪魔』を連想する。
実際、オーバーラップするようなポイントもあるのだが、そこは天下のディズニー。
二番煎じには終わらせない。
あちらはあくまでも共感できるヒューマンドラマの名作だが、こちらはルール無用の戦争映画に近い。
社会の枠組みの中で戦うか外で戦うかという大きな違いがある。
なによりあちらの編集長はまだ話せる余地があった。
引き換えこちらの長はゴリゴリの武闘派。
仲直りという着地が見えない時点でベクトルは真逆だ。
まぁ『プラダを着た悪魔』の実写化は20世紀FOXが手掛けているので前述の通りディズニーの掌の上の話かもしれないが。
閑話休題。
「家族」という普遍で不変のテーマを下敷きにしながら画力でブン殴るという荒技をやってのける本作。
小さくまとまってもおかしくないが、やはりディズニー。
ファッションをテーマにフリースタイルダンジョンをかますという唯一無二の傑作に仕上がっている。
ジャンルに向かって一直線で走る映画に弱い俺だが、まさにそんな熱気に包まれている。
奇しくもアパレル業界で働いてた経験のある俺には思わず刺さる心の一本となった。
原作未見でもかなり楽しめたので食わず嫌いしている方にもおすすめだ。
もちろんファンであれば「おぉっ!」となるような要素もある。
天下のディズニーらしく老若男女問わず、意外にも路地裏で休憩を過ごす社畜(俺含む)にはぜひ見てほしい。
モノトーンでキメて出勤したくなる傑作ですよ。
余談。
『ジョーカー』との比較について。
「主役が悪人側」「闇堕ちの過程」「キマリまくっているファッション」など共通のテーマが確かにある。
ただ本作を見る限りクルエラは心底悪人ではない。
原作を知らないのでこの後どうなるかはわからんが、ジョーカーほど堕ちてはいない。
ラストでは「エステラは死んだ」とされているものの、彼女自身は誰も殺していない。
ダルメシアン柄のコートも象徴として着ているだけで犬も殺していない。
それどころか愛情すら垣間見れる。
盗みや多少過激な行動もあるにはあるが、やはりジョーカーほど振り切れてはいない。
どちらかといえばクルエラはダークヒーロー。
ジョーカーは徹底したヴィランという違いがある。
あの狂ったピエロであればラストでバロネスを殺していただろうし、屋敷も爆破していたかもしれない。
動物だろうが人間だろうが、ときには自分すら駒にする。
センスではなく圧倒的暴力で混沌を呼ぶ。
ディズニー故にできなかった喫煙も文字通り息を吸うようにしていただろう。
付け加えるが、どちらが上とかではない。
あくまでキャラもジャンルもテーマも違う。
俺は両方同じく楽しめたが、人に勧める際にはひと注意が必要かもしれない。
「ジョーカー好きにクルエラを」「クルエラ好きにジョーカーを」は場合によっては真逆の反応をされるかもしれない。
僕はディズニー女子にジョーカーを勧める勇気はないです。
お節介な余談終わり。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』予告から見る希望的考察。
いよいよ本格始動してきたMCUのフェーズ4。
その中でも特に注目を集めに集めている『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の予告編が先日公開された。
その反響はとにかく凄まじかった。
なんと『アベンジャーズ / エンドゲーム』の予告を超え、24時間での最高視聴数を記録したらしい。
それもそのはず。
ただでさえ人気と知名度が天井知らずなスパイダーマンの新作。
加えて本作は今まで多数の噂があった。
話は少し逸れるが、2年ほど休止していた当ブログ。
更新はしていなかったが大量に下書き記事がある。
後々発掘しつつ手直して投稿していきたいのだが、その中にこんな記事があった。
以下、当時のままコピペ。
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現在最も公開が期待されるMCU作品のひとつがスパイダーマン最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』だ。
本作はこの手のブロックバスターにはついてまわる問題、と一概には言えないほど噂が数多い。
その中でも有名なものをいくつかまとめてみた。
*真偽不明ではありますが、人によってはネタバレと捉えうる内容があります。ご注意ください。
大前提として本作でよく語られるのが「マルチバース」の本格導入である。
今後MCUにてこの概念が導入されるのはほぼ確定的ではあるが、主軸としての採用は本作がキッカケになるのではないか、と言われている。
過去に幾度も映画化されていること。
2018年には多次元のスパイダーマンが集結するアニメ映画『スパイダーバース』が鳴り物入りで公開されたこと。
原作コミックでは
「トビーそっくりのやつがいた」
「Facebookの映画に出てるやつがいた」
などと嘯かれているほどである。
夢の共演にこれほど相応しいこともない。
これらは今まではただのファンの与太話だった。
しかし着々とこれらを補完するようなニュースが飛び込んできた。
・ストレンジ登場
至高の魔術師「ドクター・ストレンジ」の続編監督にサム・ライミが就任したことは衝撃的であった。
しかし考えてみれば「ホラー的」「アメコミ」という題材にこれほどまでしっくりくる御仁もいない。
いうまでもなく「ホラー出身の大御所」で「スパイダーマン三部作」の監督である。
加えて多次元を司る魔術師、ストレンジ。
サムライミが手がけるこのヒーローの最新作が直後に公開されることには何かを感じずにはいられない。
・ドクオク再演
MARVELが誇るもう一人の"ドクター"である「ドクター・オクトパス」
好きなヴィランランキングでは常に上位に入るほどの人気者である。
過去にはライミ監督によって実写化されている。
その彼がなんと本作にて再登場するというのだ。
しかも当時の"直後"の姿で。
この報道に対して同役を演じたアルフレッド・モリーナは「17年経って同じ役ができるなんて非常に面白い」と語っている。
よってライミ版とは繋がっている、と見るのは妄想ではないはずだ。
・エレクトロ再登場
ライミ版だけではない。
当時はアベンジャーズの最大のライバル作のひとつでもあった『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのヴィランであったエレクトロすら再登場するというのだ。
この報道に対して同役のジェイミー・フォックスは「そうならとても楽しみですね」と具体的な名言を避けてはいるが、同時に「ありえないことではない」とも語っている。
・SPUMCの流れ
現在スパイダーマンの版権は複雑なことになっている。
原作コミックはもちろんMARVEL所有であるが、映像化の権利は全てソニーが所有している。
これに基づき、ソニーではMCUとは別個のユニバース「Sony Pictures Universe of Marvel Characters」通称(SPUMC)が企画されている。
特例としてマーベルスタジオに出張できるスパイダーマンは別として、関連キャラクターのみでのユニバースを構築する試みである。
現時点では『ヴェノム』のみではあるが、今後続編である『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『モービウス』『クレイブン』などがこちらに組み込まれて製作される予定だ。
こちらにも多大なヒントが隠されている。
『モービウス』の予告編ではマイケル・キートンが登場して世間を騒がせたのも記憶に新しい。
これがかの「ヴァルチャー」であるというのはいきすぎた意見ではないだろう。
本予告ではライミ版らしきスパイダーマンのポスターも映っていた。
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』予告編では「アベンジャーズ」らしき文字。
そして「クレイブン」を演じるのはMCU版「クイックシルバー」でもあるアーロン・テイラー・ジョンソン。
今までにも別キャラを同俳優が演じるということはあったが、ここまでのネームドはありえなかった。
これもマルチバースという軸があればなんらおかしくない。
現実世界ですらありうる「よく似た他人」は無数のマルチバースで鑑みれば普遍的だ。
もしかしたら別次元での「ピエトロ」なのかもしれない。
この辺りで勘の良いアメコミファンであればピンとくるかもしれない。
ヴァルチャー、ドクオク、エレクトロ、クレイブン…
そう、「シニスターシックス」である。
打倒スパイダーマンを掲げ、手を組んだ悪役同盟。
『アメイジング・スパイダーマン』でも伏線を匂わせていた彼ら。
残念ながらシリーズは終了してしまったが、ここにきてその芽を育てることもマルチバースなら可能だ。
MCU(ディズニー)ではマルチバースの概念を固め
SPUMC(ソニー)ではそれに乗っかり「シニスターシックス」を実現する。
新しく一から創造するよりもこれまでの財産を上手く活用し再建(リメイク)するつもりかもしれない。
付け加えるが、確定的ではないことも多い。
毎日と言っていいほどガセネタも出てくるほどの人気作だ。
しかしそれらを補完するようなニュースがあるのもまた事実だ。
スパイダーマン3作目にストレンジとエレクトロ参戦してモービウスにヴァルチャーがいて2ではJJJが出てストレンジ2はライミ監督でマルチバースって??? pic.twitter.com/PWbHt82WN0
— ばーさーくん (@bebebeberserkun) 2020年10月10日
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正直期待特盛な予想ありきで書いたのだが、こんなファンの妄想が叶いかけている。
この度公開された予告。
前作『ファー・フロム・ホーム』ラストにて全世界に身バレしたピーター。
その反響は常軌を逸したものであった。
それは周囲の人間にも及ぶ。
いよいよ困り果てたピーターは「宇宙を救った仲」なストレンジを頼る。
同僚のウォンから止められるほどの強力な魔術でこの世から「スパイダーマン」の記憶を消し去ろうとするが、それはあまりに強大すぎた。
その超魔術は次元の壁すら超越し、マルチバースにまで及ぶ。
混乱を極める世の中。
そこには観客のよく知るいくつかの影。
電撃と砂。
あの笑い声と特徴的な爆弾。
そして…
あっ!!ドクオクだ!!!!
…と、ファンのボルテージが最高潮に達したところで予告は終わる。
正直ひとつめの予告でこんなに様々な要素が出てくるとは思わなかった。
というか現在進行形で処理しきれてはいない。
「まさか」が、起きつつある。
余談。
上記で「SPUMC」と表記したソニー側のマーベルユニバースだが、先日公式で「Sony’s Spider-Man Universe」通称(SSU)と改められた。
一見大したことないようなニュースだが、『ヴェノム』などが属するユニバースの名前に「スパイダーマン」が加えられた、ということ。
つまり今後共演もありうるかもしれない。
最高だな!!!
ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter
最凶最悪最低、上陸。『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』ネタバレあり感想。
ジェームズ・ガン、絶好調!!
手足は吹き飛ぶ。顔はなくなり血が噴き出る。
R指定は伊達じゃない!!
何度目かのアメコミ大革命!
甘く見るな、大火傷するぞ!!
でも気軽に見よう!大傑作だ!!
↑ヤバさの片鱗が見える予告編
『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』を試写会で拝見しました。
— ばーさーくん (@bebebeberserkun) 2021年8月9日
とにかく全編ガン節大炸裂!!
R指定は伊達じゃなく手足は吹き飛び首は千切れ血は噴き出る。ひたすら冗談みたいに人が死ぬ!
間違いなくヒーローものの分岐点になりうる過去最高に悪趣味で美しい超傑作だ!#新スースク飛ぶぞ pic.twitter.com/PcC5ANORWe
本作で3回目の登板となるマーゴットハーレイですが過去一のキレっぷり。
— ばーさーくん (@bebebeberserkun) 2021年8月9日
2016版が可愛さ、バーズ版が女性としての強さだとしたら今回は圧倒的な自由度。
奔放さと美しさを持つ狂気的悪女にしてカリスマ性も持ち合わせている。
ファンはもちろん初見でもヤられるぞ!#HarleyQuinn #新スースク飛ぶぞ pic.twitter.com/6GKdTaiJ4q
ネタバレなし感想。
悪人集結、極秘任務。
よくあるヒーローものではない。
初デート向けでもない。
でも超面白いです。
2016年版『スーサイド・スクワッド』との繋がりは皆無なので未見でも大丈夫です。
それどころか他のアメコミ映画なにも見たことなくても大丈夫です。
超人が存在する世界観ということだけ。
こんな人にオススメ。
2016年版『スーサイド・スクワッド』が物足らなかった方へ。
痛々しくなければグロいの平気。
アメコミが好き。
アクションが好き。
気楽に楽しみたい。
男女問わずカッコいい人が好き。
ジェームズ・ガンが好き。
とにかくこの夏過激で面白い映画が観たい。
「ジェームズ・ガン」
言わずと知れた天才監督である。
代表作はMCUでも随一の人気を誇るお馴染み『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズだろう。
宇宙を舞台に負け犬達が奮起する!
火薬と漢気がスパークする傑作スペースオペラ。
本国でも知名度皆無な原作を己の名と共に一躍スターダムに押し上げた手腕がある。
『アベンジャーズ / エンドゲーム』にも面々は堂々登場、それに続く『Guardians of the Galaxy Vol.3』でもシリーズ完結篇として監督に就任予定…だった。
しかし2018年。とある事件が起きた。
まぁこの辺は各々検索していただきたいのだが、とにかくディズニーから干されてしまった。
ブランド的にイメージが悪いのはわかるが、散々自社作品内で「人は変われる」を連呼しておきながらの対応とは思えなかった。
しかし映画界のボスは見捨てても映画の神は彼を見捨てなかった。
元々才能と実力は折り紙付き。
そんな天才が急転、フリーランスに。
他社が放っておくわけがなかった。
というか死ぬほど仕事が舞い込んできた。
その中からガンが選んだのは奇しくもライバル社DCだった。
兎にも角にも
「ジェームズ・ガン、最新作はDC映画」
この報道は世界を揺るがした。
さらに大慌てしたのは件のディズニー。
「ごめん、やっぱりGotG vol.3の監督やって!」と改心する。
俺なら嫌味を飛ばしながらギャラを釣り上げるところだが、ガン監督は有無を言わずこれを快諾。
めでたくディズニー、DC両社を手中にした。
やったね!
さて、そんな彼が手がける本作。
『スーサイド・スクワッド』
こちらもこちらで一悶着あった。
DCが誇る悪役が大暴れする名作だが、2016年に一度映画化。
MARVELではなかなかない「悪人が主人公」というストーリー性、ジョーカーとハーレイのビジュアル、そして監督がデヴィッド・エアー。
控えめに言って100点の前評判であった。
しかし蓋を開けて見れば評価は真っ二つ。
理由はひとつ。
素材に反して出来が超甘口だった。
思えばこの頃のDCは下り坂。
「MCU」という一大フランチャイズに対抗して「DCEU」というユニバースを創り上げたものの、過去の傑作に引っ張られすぎたのか
「作風暗すぎ」
「シリーズを意識しすぎていて単独作が雑」
そんな声が多数あった。
個人的には大味な闇鍋感こそが神話然としていてこの路線も大好物なのだが、DCのお偉いさん方はこの煽りをガンガンに浴びてしまった。
結果、当作は大衆化する。
つまりは大人の都合により監督の望まないところで小さくまとめられてしまった。
監督、キャスト、そして観客が歯痒い想いをした。
以降DCは反省したのか、作品は基本的に独自の路線を突き進むことにした。
その甲斐あってか『アクアマン』以降評価は爆上げ。続く『シャザム』『ワンダーウーマン1984』などのユニバースに入る面々はもちろん、独自ブランドの『JOKER』も大当たり。
全部超面白いぞ!記事書くよ!
この勢いを殺すわけにはいかない。
そんな流れで企画されたのが本作。
『The Suicide Squad』
キャストは一部共通するものの2016年版との関係性は希薄。
「続編、リブートではない」というオリジナリティ。
そして注目の監督に就任したのが前述の「ジェームズ・ガン」
監督界の風雲児と映画界の問題児が手を組む。
そんな場外乱闘とも言えるゴタゴタを乗り越えた本作。
「肝心の出来はどうなのよ?」と聞かれたら
「とにかく最高だった!!」
全ての憂さを晴らす様な大傑作であった。
そんな逆転サヨナラ満塁ホームランなあらすじ。
(以下、ネタバレあり)
南米の独裁島国に潜入する十数人の団体様。
一目見ただけでわかるクセの強さ。
それもそのはず、彼らは最悪死刑囚。
イカれた政府により「命令に逆らえば首に埋め込んだ爆弾によって即殺される」という強烈な枷を組まれた特殊部隊であった。
そんな自業自得とも言える集団。
彼らこそが「スーサイド・スクワッド」であった。
まずはメンバー紹介。
「ハーレイ・クイン」
狂った元精神科医の犯罪者。
三度目の実写。もはやお馴染み。
バックグラウンドは語られないものの、相変わらず美しく優雅で自由で狂気的。
このハーレイならジョーカーを尻に敷けそう。
「ロバート・デュボア」
通称「ブラッドスポート」
銃火器、格闘術のプロフェッショナル。
人間火薬庫。身体中に武器を隠し持っている。
チームの良心。割と常識人。
でも倫理観がおかしい娘がいる。一応娘想い。
唯一スクワッド入りを固辞していたが、娘を人質にされて仕方なく作戦に加わる。
ちなみに過去にスーパーマンを半殺しにしたことがある。
「ピースメーカー」
銃火器、格闘術のプロフェッショナルその2。
キャラ的に被ってるデュボアがあんまり好きじゃない。
変に真面目で変に平和を願っている。
ただしそのためには手段は厭わない。
一言で言えば「歪みに歪んだキャプテン・アメリカ」
「リック・フラッグ大佐」
続投組。チームのまとめ役。
エリート軍人だが苦労人でもある中間管理職。
お疲れ様です。
「キャプテン・ブーメラン」
続投組その3。
ブーメランだけで光速のヒーロー「フラッシュ」と渡り合えるイカれたやつ。泥棒。
ニコニコしてて人生楽しそう。
「ポルカドットマン」
水玉を操る陰気なマザコンサイコ。
人体実験かなんかの被験者。母親のせい。
そのトラウマにより目に映る全ての人間が母親に見えてしまう可哀想な人。
能力は一番エゲつない。水玉に触ると即死。
中の人は『ダークナイト』ではジョーカーの狂信者、『アントマン』ではスコットの友達、さらにドラマ『GOTHAM』『FLASH』にも出演するなどアメコミものに縁がある「デヴィッド・ダストマルチャン」
「クレオ・カゾ」
通称「ラットキャッチャー2」。
その名の通りネズミをコントロールできる。
(ディズニーへの当てつけか?)
常識人。可愛い。でも強さもある。最高。
ちなみに初代は父親。
演じるのは「タイカ・ワイティティ」
豪華すぎる!!
「サバント」
格闘術の達人。
本作の一番最初に登場する囚人。オーラ満点。
それもそのはず、演じるのは「マイケル・ルーカー」だ!!
『GotG』では最高の親父「ヨンドゥ」役だった御大。
圧倒的な佇まいも相まって活躍に期待がかかる。
「ウィーゼル」
見た目はイタチ、中身はシリアルキラー。
子供を27人殺している。ヤバい。
演じているのは監督の実弟「ショーン・ガン」
『GotG』ではロケットのモーションを担当。
ゴミパンダから殺人イタチとはさすが。
「ナナウエ」
通称「キング・シャーク」
ここでまさかのサメ映画要素。
サメの神様と人間の末裔?だかなんだか。
一応カタコトながら話せる。おバカな人食い。
マスコット枠でハルク枠。サメは正義。
あと声優が「シルヴェスター・スタローン」
えっ?豪華すぎん???
ちなみに日本語吹き替えは「玄田哲章」
そこはスタローンじゃないのかよ!!
「ブラックガード」
アーマーを着込んだ傭兵。
主役っぽい立ち位置にいる気がしないでもない。
「T.D.K.」
腕を切り離せる。バラバラの実の能力者。
こういうのがサラッと出てくるあたりがDCの世界観。
「ジャベリン」
元体操選手。槍の使い手。以上。
「モンガル」
宇宙人っぽい。以上。
「アマンダ・ウォラー」
続投組。チーム結成の立役者。冷血サイコ。
こいつが一番のドス黒い悪。
会議室にいる現場軽視野郎。
さてメンバー紹介も済んだところで早速二手に分かれて上陸を果たす面々。
しかし秒で訪れる嫌な予感。
そう、作戦は筒抜けだったのだ!!
モブキャラらしく雑に散っていくブラックガード、T.D.K.、ジャベリン、モンガル。
続投なのに容赦なく死ぬブーメラン。
上陸前に溺死していたウィーゼル。
その様相を目の当たりにして敵前逃亡しちゃって爆殺をキメられるサバント。
右端の人以外死にます。
そう、この映画は手加減無用。
激しすぎる開幕戦。
5分で半壊する部隊。
景気良く応戦しながらも「えっヤバい」と焦る囚人達。
だが悲劇はこれだけでは終わらない。
まとめ役のリッグ大佐が捕虜にされてしまう。
さらに渦中の独裁国家はクーデターの真っ最中。
政治利用のため連れ去られるハーレイクイン。
展開が速すぎて置いていかれるメンバーと観客。
「とりあえずこのままじゃ爆殺されるし残った仲間で任務を終えよう!」となんとか奮起する一同。
「ちなみに任務って何?」
昔にアメリカが宇宙から持ち帰ってきたとあるブツがこの国で研究されているらしい。
「それを跡形もなく消し去れ」とのこと。
「それ何?」
ドーン!!!
「えっ?!!!?」
かくして始まる化け物退治。
この地にはスーパーマンもバットマンもいない。
いるのは常人以上超人以下のイカれた面々。
正義も倫理もあったもんじゃない。
誇れるものは外れた理性と超えてきた修羅場の数々。
モチベは己の命とカケラの善性。
足りない部分は開き直れ!!
「「「うおおお!!!」」」
「やるぞ!!!」
こうして進むも死、戻るも死の自殺作戦の幕が上がるのであった…
このようにあらすじで言えばほぼ「エクスペンダブルズ」な本作。
複雑化するアメコミ大作に一石を投じるような潔さがある。
「頭を空っぽにしろ!」と聞こえてくるようだ。
さらに一石どころか大石を投じるような爽快感もある。
引くほど豪華な面々を集めておいて開幕で半分殺す。
名前だけでもポスターに出来るレベル。
無駄遣いさに大笑いしながらも本気で誰が生き残るかわからなくなる緊張感も走る。
とにかく冗談みたいに人が死ぬ。
繰り返しになりますが、右端以外5分で死にます。
それも竹を割るように人体が割かれていく。
ある程度の覚悟はしていたが、それを遥かに超えた偏差値の下りっぷり。
S級の題材でドB級が出来上がっている。
つまり最高だ!!
例えば中盤。
敵に囚われたリッグ大佐を助けに行くシーンがある。
そこには一個分隊ほどの兵士がいる。
しかしそれらを文字通り朝飯前にあっさりと処理していくスースクの面々。
中でも常識人ポジだったはずのデュボアとピースメーカーは張り合うかのように多種多様に兵士達を殺していく。
殺しの十種競技の図。
直後に彼らはクーデターの反乱軍、まぁ同じ目的の味方であることが判明するがメンバーに特に反省の色は見られない。
「う〜ん、仕方ない!」の図。
もう倫理観が外れすぎていて笑うしかない。
国家の独裁者に囚われたハーレイも同じだ。
その目的は「超人気者なハーレイと結婚すれば政権支持率が上がる」という自分勝手なもの。
しかし当の独裁者はイケメンの大金持ち。
満更でもないハーレイ。
その誘いを快諾し大いに愉しむ。
だが「逆らえば子供でも殺す」という黒すぎる政策を聞けば躊躇なく彼を射殺。
そのままノリでキルゼムオール脱獄を決行!
ここのハーレイはめちゃくちゃカッコいい。
そう、彼らはヒーローではない。
言語化は難しいが本作には全体的に「自由すぎる悪人」vs「救えないクズ」という図式がある気がする。
「死刑囚をモノ扱いする管理職」や「子供殺しをする独裁者」はさすがに人類の敵。
まぁ主役サイドも善人ではないからこそ血で血の争いを描ける。
優等生的なアベンジャーズにはできない所業だ。
そもそもアイアンマンなら10分、ソーなら5分で終わるような敵を相手にしている時点で作風はまるっきり違う。
だからこそ終盤で「ヒーローになれる」と喜ぶポルカの姿が胸に刺さる。
例え2秒後に怪獣に踏み殺されるにしても!
とにかく作中飽きが全くこない。
少し話がドラマ寄りになったと思ったら殺し合い。
「悪人」であることをいいことにとにかく殺す。
下ネタをガンガン飛ばしその場のノリで動く。
作戦らしい作戦はなく終始アドリブ。
敵がひとしきりいなくなれば今度はピースメーカーと大佐で殺し合いが始まる。
それが終われば今度はブラッドスポートとピースメーカーが殺し合う。
「あんなに仲良かった三馬鹿が…」
かと思えば怪獣が分裂し人々に寄生。
ゾンビの集団をつくり出す。
ヒーローであればこの人々を救うべきかどうかで物語が停滞してしまうかもしれない。
だが彼らは悪人なので特に気にもしない。
「ヤバ〜い」
一から十まで超人的に正しいヒーローものとは根本が違う。
必死に目の前のハードルを乗り越え、ひたすら破壊する。
だからこそある意味では人間味がある。
グロテスクさと美しさが同居する。
悪と善が入り混じる。
ひたすら全編、容赦なし。
これぞエンタメ!が連続する。
「ジェットコースタームービー」という言葉がピッタリな真夏の大作。
観よう!
気心の知れた友人と!!
ちなみにの関連作。
『スーサイド・スクワッド』
賛否両論ある2016年版。
ただ見方を変えるとこれはこれで面白い。
吹き替えも相まって豪華な午後ローというべきか。
グロさはなし、メンタリティも綺麗めなので「過激すぎるのはちょっと…」という方にはこちらがおすすめ。
『デッドプール』
一応立ち位置はヒーロー。でもモラルはない。
R指定ということもあり血飛沫などグロさもあり。
「俺には俺の美学がある」という心意気、「圧倒的自由人」というキャラクター性など本作と通ずるものがある。
他作品とのリンクはほぼないのでお気軽に。
奇しくも一作目が上記『スーサイド・スクワッド』と同年公開。
「好き勝手で自己中だけどカッコいい」という同一テーマで(俺の中で)勝ち星を挙げていた。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
ジェームズ・ガン監督の代表作。
こちらはヒーロー寄りだが「世間一般での負け犬が奮起する」というテーマは共通。
こちらも一作目は上記と同じく2016年公開。
「チームもの」「音楽の使い方」などの比較対象として完全に勝ち星(俺の中で)であった。
余談。
久々すぎて短め(当社比)の記事ですがこんな感じでゆるくやっていきます。
ご贔屓お願いします。余談終わり。
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