高速回転する方舟の片隅で。

勢いしかない駄弁り映画ブログ。

騎士王vs海賊王。夏休み頂上決戦!!

f:id:berserkun:20170731235221j:image良いコラだなぁ!!!

「この夏、満を辞してあの大作映画の最新作が封切られる!!」とは毎年初夏に劇場予告にて腐るほど耳にするキャッチコピーだ。

まぁ洋画ファンからしたらある種の風物詩でもある。

さて。上記のキャッチコピーを聞いてなにを思い浮かべただろうか。

選択肢は様々あるだろうが、今年はおそらく次のどちらかだろう。

f:id:berserkun:20170802190611j:imageトランスフォーマー 最後の騎士王』

f:id:berserkun:20170802190629j:imageパイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊

おそらく男性ならトランスフォーマー女性なら『パイレーツ〜』だろう。

劇場での客層からの勝手なイメージだが!

個人的には「どちらもまぁ楽しみといえば楽しみ」という程度ではある。

それでも「やっとか!!」という声と「え、まだやってんの?」という声が半々な両作品。

今回の記事ではそんな桜木花道流川楓のごとくファン層まっぷたつな2作品をなんとなく比べてみようかと思う。

f:id:berserkun:20170806212110p:image桜木花道50人以上からフラれ続けた至高の天才。

不良成分とガタイの良さからモテないはずはないだろうが、そういうのが好きな女子は嫌いなんだろう。

清楚好きなのが好感もてるな!!

漢気と大雑把さという点から『トランスフォーマー』好きとファン層は被ってるはずだ。

f:id:berserkun:20170806212130j:image流川楓バスケのガチ天才。

ストイックさとビジュアルで女子人気高し。

まぁ現実世界ではよっぽどなことがない限りモテないタイプだろう。

実際、女友達に聞いてみれば大抵はミッチーかメガネ君がポイント高いし!

それでもその飄々さとなんとかしてくれる感は『パイレーツ〜』好きと被るはずだ。

いや、それより仙道か?どうでもいいけど!!

 

ちなみに今回、真面目なストーリーおさらいなどはいつにも増して一切ないのでそれを求める方は他ブログに行こう!!今すぐ!!!

 

ひとまず上記でタイトル並べた時点で気づいた方も多いだろうが副題がほぼ同じだ。

まぁ「最後の 冒険 or 闘い が、今始まる!!」とは洋画予告においての基礎ワードなのでいちいち鵜呑みにはしていられない。

それは本人たちの「これで最後な!!」という気持ちの表れかもしれない。

それでも完結編でもないのにタイトルに持ってくるのは珍しいとは思う。

まぁ『パイレーツ〜』の方は独自の邦題ではある。

ちなみに原題は「死人に口なし」

なかなか渋い良タイトルだな!

 

次にシリーズのつくり。

どちらも『3』までで一旦完結。f:id:berserkun:20170801000118j:image

f:id:berserkun:20170801002737j:imageどれも面白いまとまった3部作。

そして好評&金のためにシリーズ復活。

周りのメンバーはひとまず置いておいて4作目がつくられた。f:id:berserkun:20170818090557j:image

f:id:berserkun:20170818090559j:image主人公単体で堂々と。

「地球のルールが、変わる」

「"永遠"なんて、くれてやる」

どちらもヤケクソなキャッチコピーだなぁ!!

話も大体リセットされ、ここから見ても大丈夫という手軽さ。

「まぁまぁ面白い」「続編作る意味あった?」

という評価に落ち着くところもそっくりだ。

 

そして今夏、どちらも『5』となる『最後の〜』が封切られるわけだが

なんと「前3部作からのキャラがシリーズに戻ってくる」という共通点。

トランスフォーマー〜』には

f:id:berserkun:20170802190910j:imageウィリアム・レノックス。軍人。

f:id:berserkun:20170802190918j:imageシーモア・シモンズ。変人。

そして『パイレーツ〜』にはオーランド・ブルームキーラ・ナイトレイ電撃カムバック!!

f:id:berserkun:20170818091232j:imageウィル・ターナー

「すっかり海賊だなぁ…俺…」

海賊嫌いのはずが血とジャックには争えずに海賊に。

パズーからルフィを地でいく漢。f:id:berserkun:20170818091337j:imageまんまこれ。

ちなみにロミジュリな恋愛経験者。

f:id:berserkun:20170818090748j:imageエリザベス・スワン。

そのお相手。王女で海賊、という実写版ビビ。

こんな顔に生まれたかったなぁ!!

どっちもファンとしては嬉しい限りだ。

ここ数年、続編ラッシュとはよく言われるが

「前作をおざなりにはせずに」という点はよく守られていると思う。

『マッド・マックス』とかジュラシック・ワールドとか!!

『インディペンデンス・デイ』は忘れよう!

個人的にはワイスピの大規模同窓会が発祥な気もする。f:id:berserkun:20170818090854p:image紆余曲折ありながらも私たちは元気です。

というか元気すぎだ!!

『〜MAX』から『〜ICE BREAK』まで回を追うごとに規模が大きくなるのは様式美。

そしてジャンルとしてはどちらも何も考えずに笑って見られるポップコーンムービーでもある。

湯水のように金を使いラストはハッピーエンド!という能天気さ。

基本的にその場で起きていることだけ把握していれば良し!なお気楽さ。

でもこういう映画は大事だ。

さらに両者から漂う「とりあえず」感。

男同士なら『トランスフォーマー〜』

デートや女子同士なら『パイレーツ〜』

を観ておけば「まぁ満足するだろ」という感覚。

ある種の安定感とでも言おうか。

こう比べてみると畑は違えども同じく前向きに頑張っている根本の魂は同じなのかもしれない。

まぁわざわざ記事にするほどの共通点でもなかったかもしれん。

とにかくこれからも劇場公開されたら観に行ってしまう程度には好きな両作品。

実際どちらも「とりあえず」観る予定だ。

 

それでも今年はどうしても前座感が拭えない。

今夏は以下の強大すぎる2つの超大作が公開されるからだ!!

 

f:id:berserkun:20170802190658j:imageスパイダーマン/ホームカミング』

MARVEL最強の切り込み隊長。

アメコミに詳しくなくても名前は知られている圧倒的知名度

そしていよいよアベンジャーズの世界に「ホームカミング」してきた衝撃さ。

いち早く公開された海外のレビューサイトでは「過去最高のスパイダーマン」と評されるほどの完璧さ。

そして予告から漂う確定された傑作感。

期待するな、という方が無理だ!

 

f:id:berserkun:20170802190710j:imageワンダーウーマン

DC最強の隠し球。超人女戦士。

MCUのライバルにして不調だったDCEUを一転トップに押し上げた頼れる学級委員長。

同じく海外ではかなりの高評価。

まさかの今年最高のアメコミ映画との呼び声も高い。

さすがに言い過ぎだろうが!!

とはいえスーサイド・スクワッドから引き続く女性人気は決定的に不動のものにする予感。

 

どちらもシリーズものにして単独作は初、という共通点。

スパイダーマン『〜シビルウォー

ワンダーウーマン『〜ジャスティスの誕生』

にて初登場し、二大ヒーロー激突の緩衝材として完璧すぎる登場を受けてからの独立。

そして奇しくもMARVELvsDCの真っ向勝負。

おなじくどことなく漂う男女二分な雰囲気。

今までにない白熱っぷりが楽しみだ。

 

ちなみにあまり知られていないが

スパイダーマン公開日の8/11にはもうひとつ核爆弾級な作品が公開される。

f:id:berserkun:20170802190734j:imageターミネーター2 3D』

タイトルがちょっとややこしいが

リマスター&3D化という贅沢。

しかも日本最速上映だ!!

リアルタイム世代ではないだけに劇場で公開してくれることも高ポイントだ。

DVDが擦り切れるほど観まくっているがこれを観ずには死ねない。

 

パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊

トランスフォーマー 最後の騎士王』

共に大好評公開中!!

 

8/11スパイダーマン ホームカミング』

ターミネーター2 3D』

8/25ワンダーウーマン

 

全部観よう!!

絶対どれも楽しめるから!!

俺は全部観る!!暇だし!

 

絶賛暇なtwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

SYNCHRONIZED "KILL"ING.『ハードコア』感想。ネタバレあり。

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同期(シンクロ)しろ。

殴れ!イチャつけ!!ブチ殺せ!!

主人公は紛れもなく観客本人だ!

実験作にして完成系な極限&ハイテンション&ジェットコースター&アドレナリンムービー!!

「ヤバい」以外の語彙力が向こう一週間は行方不明になる超傑作!観ろ!!

 

数年前。

いつものように映画情報サイトを徘徊していたところ「全篇FPS!!映画界の革命児!」という触れ込みの製作中映画が目に留まった。

面白そうではあるもののの、大抵この手の実験作は革命失敗に終わるのが世の常。

それでもどこか気にながら完成を待ち望んでいた。

そしていよいよ打ち出された予告。

HARDCORE HENRY Official Trailer (2016) First Person Action Movie HD - YouTube

そこには「これはマジでヤバい」以外の言葉が存在しない圧倒的熱量があった。

もう観たくて仕方がなく悶々とするしかない日々を送ることとなった。

しかし相手どる客層はごく限られているために日本での公開は期待薄。

「まぁDVDがリリースされれば儲けものか…」と思っていたところなんと日本でも公開。

本国より一年遅れではあるが!!

それでも全国で幅広くはロードショーされなかったために機会を見失っていた。

「もうDVD待つか…」と再び諦めかけていた。

しかしなんと都内某所にて二本立て上映があるとのこと。

それもあの『ナイスガイズ!』と!!

どちらも好きなジャンルの映画だったために有無を言わさず劇場へ駆け込んだのであった。

最終日に!!

 

結果。

一言で言えば「劇場で観れてよかった」というより

もはや「生まれてきてよかった…!」レベルの超傑作だった。

製作陣、配給会社、二本立てを教えてくださったブログ、アクション映画が好きな自分、そしてこの時代に生まれてこられた奇跡…

ありとあらゆるものに感謝しまくる意識高いマルチな人間になっていた。

まぁ映画自体は全く逆ベクトルだが!

とりあえずそんな偏差値が二桁もないあらすじ。

 

サイボーグな主人公。

目覚めるとそこには美女がいた。

f:id:berserkun:20170725184002j:imageエステル」

マグニフィセント・セブンにて全男子のハートを作風とは別の意味で奪いさったヘイリー・ベネットだ。

どうやら彼女。

主人公の改造医にして嫁さんでもあるらしい。

羨ましいったらないな!!

ひとまず和やかにいちゃつくのも束の間。

謎の組織の襲撃を受けてしまう。

f:id:berserkun:20170725163834j:image「エイカン」

そこのボスにして本作の悪役。

サイコキネシスを使いこなすV系な現場筆頭。

とりあえずパラシュートが開かない脱出ポッドで2人して逃げるも

用意周到だったエイカンは地上にも部隊を配置していた。

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あえなく主人公はボコられエステルは拉致られてしまう。

目覚めて5分で驚天動地すぎる状況にうろたえている主人公の元に1人の男が現れる。

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あっ!!

シャールト・コプリーだ!!

彼の名は「ジミー」

どうやら主人公の味方らしい。

共に逃避行&反撃を開始するが

なんとジミーは敵のスナイプを受けてしまう。

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出会って1分。即死!!

「えっ!そんな贅沢な使い方すんのかよ!!?」

という観客の声もそこそこに

なんとか言われた通りに自身の動力源のバッテリーを探す主人公。

すると…

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あっ!!?

またシャールト・コプリー!?

なんとそこには頭を即死スナイプされたはずのジミーがいた。

全く状況が掴めない中、言われた通りのお使いミッションを言い渡される主人公。

果たしてミッションをこなし、復讐を終えることはできるのか?

そしてシャールト・コプリーは何者なのか!?

もはやこの映画はなんでもありなのか?!!

とにかくヤバいことになりそうだ!!!

というかなってるな!すでに!!

 

とにかくこの映画での最大のオリジナリティでもある「視点」を語らないことには始まらない。

近年のシューティングゲームのトレンドのひとつにFPS(ファースト パーソン シューティング)」というものがある。

いわゆる文字通り「主人公目線」で話が進んでいく、というものですな。

ゲームには疎い俺だがいわゆるCall of Duty』シリーズがそれにあたる。

今までの映画でも一場面でスパイス的に使われてきた手法であるそのFPS

「愉しいから全篇それでいこう!!」

狂ったGOサインでつくられたのが本作だ。

言ってしまえば『Call of 俺!!』な作品。

もう製作陣がゲーム大好きであることは全く想像に難くない。

しかもそのスピリットは全篇損なわれることなく加速していく。

オリジナリティ溢れる作風を筆頭に

・全く喋らない主人公

本作の主人公は声帯装置が故障しているせいで一切話すことができない。

しかしおかげで物語への没入感へ一役買っている。

せっかく主人公気分になれているのに思っていることと別の台詞を言われたらたまったものではない。

「マリオ」ドラクエから培われてきた無口主人公のある種の到達点とも言えるだろう。

お色気シーンではよくある主観もののAVを見ている気になれるし!!

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ヘイリー・ベネットとイチャつけるのは本作だけ!!

 

・なんでもありな世界観

良く言えば「バラエティに富んでいる」

悪く言えば「節操がない」

この手のジャンルが好き観客へ向けてか、例を挙げると

主人公は死体を利用してつくられたサイボーグ兵士

ラスボスはサイコキネシスの使い手

仲間のジミーはクローン軍団

とにかくキャラ設定からしブッ飛んでいる。

特にジミーに至っては

「本物は車椅子生活だけどリア充ライフを満喫したい!!

そんな欲望丸出しの理由で大量のクローンをつくっていた!という痺れる設定。

そしてこれらの細かい背景などは最後まで語られることはない。
この「なんで?」じゃなく「そうだから!」で押し切る圧力。

今さら映画でわざわざスマホの説明をするやつはいないだろう。それと同じだ!!

ちなみに本体や数々のクローンを演じるのは前述した通りシャールト・コプリー

今まで散々、奇人役をやってきた印象があるが

本作ではそれに負けるとも劣らない変幻自在っぷり。

f:id:berserkun:20170725164132j:imageラリったコプリー。

f:id:berserkun:20170725164141j:image兵隊コプリー。

f:id:berserkun:20170725164145j:image紳士コプリー。

f:id:berserkun:20170725164152j:imageモヒカンコプリー。

コプリーファンにはたまらんなぁ!?

 

・お使いミッションの存在

とにかく主人公は観客同様、ほぼなにも知らない状況で幕を開ける本作。

「なにしていいかわからない」とは自由度が高すぎる昨今のゲームの弊害でもある。

それを補うように登場するシャールト・コプリー

強引にスマホを手渡し

「マップのこの場所に行ってこれしてこい!」

との説明を受け話が進んでいく。

これによりギリギリのラインで観客の意識を繋ぎ留めることに成功している。

下手したら他人事に思えてしまうほどのアクションな連続なだけにこの設定は素晴らしい。

そしてまるでステージクリアのごとく次々と押し寄せる多種多様なアクションをこなしていくわけだ。

その精神は「全篇主観」という斬新さだけに腰掛けない謙虚さとサービス精神が満載。

さらに本作はR15指定。

そう、エグさも山盛りだ!

ハードな銃撃戦に始まり

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ジョン・ウィックを彷彿とさせる命中精度引き金の軽さ。

そしてそれを主観で楽しめる愉快さ。

パルクールな追跡戦。

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命が惜しくないのか、製作陣!

さらにどう撮っているのかさっぱりなカーチェイス

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この後、車体ごと貫通します。

何言ってるかわからんと思うが!

そして当然のごとく素手格闘も。

f:id:berserkun:20170725164635j:image未知の迫力。

無論、爆破も山盛りだ。

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景気、良し!!

その中でも必見なのがラストバトル。

なんと100人組手だ!

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マジでこいつら全員と闘います。 

それも1人として同じ殺し方はなし!

今までの総決算のような大血祭りが開催される。

さらに終盤では致死量ギリギリのアドレナリン注射を打ちながら、予告でも流れていた

Don't Stop Me Now』に乗せて

最後の大殺戮が幕を開ける。

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敵味方、共にほぼゾンビ状態。

ここでノらないのは人間じゃない!

無条件で体温が10°cアガる親切設計だなぁ!

 

とにかく枚挙に暇がないこのサービス精神。

あくまで観客を飽きさせないこの配慮。

そしてこれらをすいすいクリアしていく爽快感。
ゲームとしてもアクション映画としても満点だ。

そのアクションの合間に話が進むストーリーモード的に展開される物語も正にゲームさながらと言えるだろう。

「なにしたいのかよくわからんがとにかく腹が立つ敵」の存在もゲームあるあるだろう。

もうここまで振り切られていると清々しくなってくる。

とにかく良い意味で雑!!な要素の数々。

しかし観客の目当てはゲーマーとおなじく「アクション」なわけだから

この方向性は圧倒的に大成功だ。

もはや映画というより熟練者によるゲームプレイ動画を見ているような感覚に陥る。

もう全篇恐ろしいほど痒いところに手が届く俺好みな要素まみれなのだが

最も特筆すべきはそのラストだ。

 

死の100人組手をなんとか終えるも満身創痍な主人公。

さらにはイカンの念力攻撃を喰らい絶命寸前に。

追い討ちのように実はエステルはエイカンの女だったことも判明。

どうやら主人公は擬似記憶を植え付けられただけだった。

「もはやここまでか…」

ガラスに映った自分の顔を眺める主人公。

頭に過ぎるは走馬灯。

思い出すのは少年時代。

いじめられていたトラウマが蘇る。

しかしそこにある漢が電撃登場する。

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あっ!? ティム・ロスだ!!!

どうやら主人公の父親らしい。

まさかの配役に驚愕しつつも、それだけでは終わらずにシビれる言葉を放ってくれる。

「流れた血を呑み込むか、相手に血を流させるか」

お前が決めるんだ」

このあまりにも漢すぎる教育方針。

しかしティム・ロスにこう言われて血を呑み込むのは漢じゃない。

歯を食いしばりながらも立ち上がる主人公。

有刺鉄線を拳に巻き、そのままの勢いでエイカンに猪突猛進!

サイコキネシスを気合いで克服する、というポケモンも真っ青な漢気を発揮!

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強引に鉄線にてエイカンの顔を分断。

当然、こうか は ばつぐん だ!!

その煮え滾った感情はそのままにヘリにて逃亡を図るエステルの元へ大ジャンプ。

そんなキレッキレな主人公を前に震えに震え上がるビッチ、エステル。

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銃が暴発するハプニングもあり、ヘリの淵にぶら下がって命乞いをする始末。

「やめて、助けて!自分に正直になって!」

などととにかく必死なビッチ。

ここで生半可な男なら邪な考えに囚われて手を差し伸べてしまうかもしれない。

しかし本作の主人公は

ティム・ロスの息子。

そして究極のサイボーグ兵士。

さらにアドレナリン注射を過剰なまでに摂取済み。

もう役満に裏ドラが乗ったかのような確変状態な漢だった。

「正直に?オッケー!!!

と言わんばかりにヘリの扉を腕力にて強制シャットアウト!

なんの躊躇もなくビッチを殺害するのであった。

まさにレザーフェイスジグソウか!な「GAME OVER」感。

それをまさかの主人公がやってくれる。

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個人的な映画界二大ドアマン。

本作では三人目が観られるぞ!!

 

そしてその絶頂のままエンドロール。

この完璧な幕引き。

美女との熱烈なキスや子どもとの感動的ハグもなし。

腹立つやつを殺して終わり!!というサバサバ感。

これだ!!求めていたのは!

兎にも角にも宣伝通り映像革命が大成功した本作。

構成の斬新さ、派手なアクション、そしてビッチへの対処法とどれをとっても超傑作な出来。

正直、未だに興奮が冷めやらない。

確かに「全篇主観」「R15指定」この上なく人を選びまくる作品ではある。

しかしどちらも好きなある種、悪趣味な人間にはこれ以上ないほどに魂に響くはずだ!!

実際その日は『ハードコア』そのままな夢を見るほどに気に入ってしまった次第だ。

強豪揃いな昨今の洋画バブルな中でも文句なしに頭ひとつ抜けてると言える。

一切の迷いなしで今年ベストだ。

f:id:berserkun:20180414231944j:image

語彙力は相変わらず行方不明!!

 

ちなみに本作を撮るキッカケとなったMV↓

こちらも必見だ!!!

Biting Elbows - 'Bad Motherfucker' Official Music Video - YouTube

もはやこれの映画化!!拍手!!

 

全力で語彙力ゼロなtwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

正しくも美しい、宇宙一のバカ映画。『銀魂(実写)』感想。バレあり。

f:id:berserkun:20170716022338j:image待望??の実写化!

意外?!にも完璧な出来!!

不安なファンも今すぐ劇場へ!!

 

今回の記事は『銀魂』の原作、及びアニメファン向けになっています。

まぁ原作知らない人は観に行かないだろうし!

 

f:id:berserkun:20170802191016j:image

昨今は実写化ラッシュ。

驚きは少なかった。

とはいえ飽き性な俺にしては珍しくずっと読んでる漫画が原作ジャンプフェスタにて初アニメ化した際には現地に赴いたくらいにはファンであるために多少の不安は拭えなかった。

るろうに剣心が大ヒットしてからというものの、特にジャンプ系がこぞって実写化しまくっている現状。

どれもが成功…とは言えないだけにもやもやした日常を送っていた。

そんな中、公開されたキャラビジュアルの数々。

実写化にありがちなコスプレ感も少なく

結構良さげで驚きつつも安堵した。

監督は33分探偵『勇者ヨシヒコ』シリーズなど俺の好みな作品を手掛けている福田雄一なだけあって

「もしかするともしかするな!」と期待していたのも束の間、予告が公開された。

映画『銀魂』予告2【HD】2017年7月14日(金)公開 - YouTube

なんともいえない違和感と不安が再び襲ってきたのを覚えている。

それでもやはり大好きな原作、そしてキャスト陣なだけあってシカトを決め込むわけにはいかない。

まぁダメでもネタにできるのが「銀魂

我慢できなくなった俺はおなじく銀魂ファンの友人を道連れに公開日初日に駆け込んだのであった。

 

結論、一言で言えば「よくやった!!」な出来だった。

 

本作は作中屈指の名長篇「紅桜篇」をそのまま実写化。
総集編とも言われかねないアニメ劇場版も過去に公開されているだけあってそこに不安はなかった。

しかもオリジナル要素はほぼなし。

それどころか恐ろしいまでに展開、台詞は原作をなぞらえているのであった。 

話の流れとしては「カブト狩り」でざっとしたキャラ説明をした後に「紅桜篇」へと繋がる。

特に違和感もなく、それどころか納得の出来栄えであった。

正直、話の流れはまんま原作やアニメと変わらないのでその点は説明不要かと思われる。

とにかく実写ならではの見どころ。

キャスト陣の紹介をしようかとも思う。

ここから下はネタバレ満載なために未見のファンはブラバ推奨。

とにかくサービスデーの日にでも行けば満足間違いなしな出来だ。

今すぐ観に行こう!!!

f:id:berserkun:20170715233011j:image「坂田 銀時」as.小栗旬

〈伝説のダメ侍〉

説明不要の主人公。

正直キャスト発表を聞いたファンは皆「まぁ平均点かな…」と思ったはず。

これまでも「工藤新一」「ルパン三世」「織田信長「河童」など数々の漫画原作の主人公を演じてきただけにその安定感は抜群。

実際平均点なのだが、それも観ているうちに納得するしかないほどのハマりっぷりになってくる。

唯一のマイナスポイントは「小栗旬之助」の実写化は絶望的、ということくらい。

…まぁ、支障はないな!!

 

f:id:berserkun:20170715233014j:image「志村 新八」as.菅田将暉

〈ツッコミメガネ掛け〉

可も不可もなく新八。

むしろそれが満点に近い。

感嘆する普遍さ。良し。

 

f:id:berserkun:20170715233030j:image「神楽」as.橋本環奈

〈チャイナ戦闘マシーン〉

「よくぞキャスティングしてくれた!」とテンション上がった1人。

原作からして美少女設定。

そしてこの「あえて」こそが銀魂イズム。

アイドルらしさは一切捨てた文字通り「捨て身」な迫真の演技を見せてくれる。

声のトーンはまるで違うも、終盤に進むにつれてなぜか似てくる。

コツつかんだのかこっちが慣れたのかはわからんが!

 

f:id:berserkun:20170715233035j:image「桂 小太郎」as.岡田将生

〈過激派バカ〉

まさしく長髪が似合うイケメン。

隠れ実写化製造機なだけに安定した落ち着き。

いい具合にバカ正直な桂を熱演。特に不満なし。

それどころか終盤のショートヘアはアホほど似てる。すごい。

 

f:id:berserkun:20170715233041j:image「志村 妙」as.長澤まさみ

〈眠れる獅子〉

隠れたコメディリリーフ

穏やかさはまんまお妙さん。

「実際いたらこんなだろうな…」と納得。

ブチギレたときの演技は本当にまんま。すごい。

 

f:id:berserkun:20170715233048p:image「近藤 勲」as.中村勘九郎

〈ゴリラ〉

キャスト発表のとき一番「?」な人選だった。

ただうっとおしさはほぼ同じ。

それどころか身体の張りっぷりは随一。

そのうち見慣れてくる勢。

個人的には鈴木亮平一択だっただけにちょっと惜しい。致し方ないが。

 

f:id:berserkun:20170715233052j:image「土方 十四郎」as.柳楽優弥

〈鬼の中間管理職〉

なぜかビジュアル見た瞬間に腑に落ちた配役。

違和感は声のトーンくらい。

あまりにアニメで固定されすぎてるが故にの。

それでも他はほぼ土方。

まぁ喫煙者目線だと「タバコ吸い慣れてないんだろうなぁ」とは思ってしまう。よく赤マルにしたな。

 

f:id:berserkun:20170715233056j:image「沖田 総悟」as.吉沢亮

〈ドSファンタジスタ

ぶっちゃけ童顔なイケメンなら誰でも良かったといえばそう。

まぁ評判も上々らしいし、成功の部類。

ビジュアルも声もそっくり。良し。

 

f:id:berserkun:20170715233133j:image「高杉 晋助」as.堂本剛

〈狂宴テロリスト〉

監督からすると納得な配役。

掴めないミステリアスさはさすがの一言。

何気に身長もピッタリ。

少し狂気が足りない気もするが、その妖艶な雰囲気は満点。

醸し出すオーラはさすがの一言。最高。

 

f:id:berserkun:20170715233155j:image「岡田 似蔵」as.新井浩文

〈座頭の人斬り鬼〉

完璧な実写化勢、その1。

ビジュアルも雰囲気もそのまま。

特筆すべきはその喋り。

そのままアニメで使えるほどに全く同じ。

研究しまくったのが伝わってくる。

文句なしのハマリ役。120点。

 

f:id:berserkun:20170715233147j:image「来島 また子」as.菜々緒

〈浪速の2丁マシンガン〉

完璧な実写化勢、その2。

正直、キャスト発表の際は身長高杉とは思ったものの

本編では一転、来島そのもの。

特に声のトーンは本家と瓜二つ。

「吹き替え」と言われても気づかないくらい。

似すぎてて笑えてくるレベル。完璧。

ちなみに露骨なお色気シーンあり。たまらん。

 

f:id:berserkun:20170715233215j:image「武市 変平太」as.佐藤二朗

〈変態〉

完璧な実写化勢、その3。福田組筆頭。

発表のときからハマリ役の予感しかなかった。

そして実際そうだった。

いつもの佐藤二朗そのままといえばそうだが

逆に「武市そのまま」とも言える。

顔は似てないのに喋りと存在感はまさに実写化。

文句なしの成功例。

 

f:id:berserkun:20170715233222j:image「村田 鉄矢」as.安田顕

〈大声鍛冶屋〉

なぜか発表時に腑に落ちた人。福田組常連。

大声で喋るのはそのまま。文句なし。

終盤では演技力の高さも手伝って下手しなくても泣けてくる。完璧。

 

f:id:berserkun:20170715233225j:image「村田 鉄子」as.早見あかり

この女優さんは初めて存じ上げたがかなり好み。

配役としても違和感なし。

髪色を茶髪にしたのは名采配。好き。

 

f:id:berserkun:20170715233205j:image「平賀 源外」as.ムロツヨシ

〈隠れたジョーカーカード〉

本作の影の主役。福田組常連。

本来「紅桜篇」には一切出番ないのに謎の登板。

さらに年齢もまるで違うというバクチキャスティング。

しかしその実、作中一のコメディリリーフ

本編と関係ないことを逆手にとり

やりたい放題に危ないネタをブチ込む。

そこには紛うことなき『銀魂』スピリットが。

100点満点。

 

トータルで観て名配置なキャストしかいない奇跡。

さらに改悪はほぼゼロ。

とにかく現時点でできる最高の『銀魂』であるとハッキリ言える。

実際「カブト狩り」のパートでは

「ちょっとヤバいな…」と思っている観客も

話が進むにつれ少しずつ笑いが増していき

最終的にはかなり暖かい空気になった。

初日に観に行ったのだが、観客はほぼ女性。

おそらく原作ファンだろうが

それがあそこまで笑うとは大成功だろう。

 

予告篇でひとつの不安要素でもあった殺陣だが

ガチ時代劇をやるには製作陣にはノウハウがない。

かといって派手さを組み込んだ『るろうに剣心』方式ではあちらに勝てない。

という問題点を

「集中線を入れたような特殊効果」

「剣筋をCG加工」

「さらにとにかく非現実的なまでにブッとぶ」

ことにより難なく克服。

新たに「漫画的殺陣」とも言える手法を編み出した。

f:id:berserkun:20170716033645p:image

チープさも相まって非常に『銀魂』らしさを感じさせるアクション。

予想外の嬉しい誤算だ!!

 

そして『銀魂』といえば忘れてはならないのが

やはり危なげなネタの数々だろう。

さすがに大作映画ということもあって控えめか…と思いきや

序盤から当然のごとくパロディ祭り。

「1000年に1人の美少女」から始まる様々なメタネタを普通に入れてくるサービス精神。

さらに終盤ではその危険さが加速する。

最終決戦に臨む銀さん。

しかし向かった先は平賀源外…というかムロツヨシの工房。

そして源外の顔を見るや否や

「この体じゃ100パー無理」

「命が惜しい」

「信長の倍は生きたい」

「なんかすげぇ強いカラクリ貸せ

などとサムライ映画の主人公らしからぬ弱音のオンパレード。

そして福田作品らしいぐだぐだな絡みもそこそこに銀さんはとある強大すぎる「カラクリ」を発見する。

 

それは「どこぞの専用機だった。

 

通常パロディものでは多少ビジュアルいじったりするのだが

そこにはビックリするほど完成度高いアレの姿!

正直本作で一番実写化成功してるほどだった。

 

そういえば最初のアニメ化でも原作にない要素として「モビルスーツ」が出てきたが

まさかその要素を拾ってくるとは感嘆する他ない。

f:id:berserkun:20170716023019j:imageガンダム回より。

一体何人のお偉いさんが頭を下げたのか!

さすがにそのザクは赤い彗星っぽい人」のものだったので断念。

代わりに源外が出したのは…

f:id:berserkun:20170716030646j:image

悪魔の実だった。

しかしこれと「海賊王にはならねぇからなぁ…」と却下されてしまう。

最終的にはダメ押しのごとく戦艦に乗り込む銀さんにナ○シカっぽい空飛ぶカラクリを託す始末。

ナウ○カつきで!!

f:id:berserkun:20170716030722j:image

これ!! 絶妙に違うらしいが。

さすがいろいろボカされていたが

隣のスクリーンではジブリ最新作をやっているというのにこのブッコミ。

ここで感服したファンは多いだろう。

 

とりあえず現状で出来うることは全てやったであろう本作。

日本の実写化ではほぼありえない「ファンが楽しめる」作品に仕上げてきたのは感激だ。

 

原作未見の方はどう思うかわからんが

福田雄一の作品好きなら観て損はないだろう。

友人達とワイワイしながらぜひ!!

 

 

ちなみに今夏から実写化ラッシュが激しい。

7/14、本作銀魂に始まり

f:id:berserkun:20170716032730j:image『東京喰種』

なかなか良さげ。ちなみにロケ地は地元。

 

f:id:berserkun:20170716032806j:imageジョジョの奇妙な冒険

地雷その1。CGのみ好評。

 

f:id:berserkun:20170716032810j:image亜人

良さげ。監督以外は。

 

f:id:berserkun:20170716032753j:image斉木楠雄のΨ難

かなり良さげ。楽しみ。

 

f:id:berserkun:20170716032835j:image鋼の錬金術師

地雷その2。地雷源。

 

このように枚挙に暇がない。

そして多々被ってる役者陣も多い。

特に銀魂『斉木楠雄』

f:id:berserkun:20170716033149j:image

この時点で5人被ってる必然さ。

監督入れたら6人。まぁ文句はないが!!

 

このライバルの多さ。

そして「漫画原作もの」というどうしたって風当たりの強いジャンル。

その最中、筆頭としてこれ以上ないクオリティで世に出してくれたことには感謝するしかない。

むしろ『ジョジョ』や『ハガレン』のハードルが上がったようにも思える。

 

余談。

本作において唯一と言っていいほどの残念な点。

「福田作品」で主演が「小栗旬

どうやったって山田孝之が出張ってくるだろうと勘繰っていた。

しかし唯一無二なハマリ役になりそうな「高杉晋助」は「堂本剛

個人的には 

小栗旬との身長差。

f:id:berserkun:20170716023107j:imagef:id:berserkun:20170716023520j:image

そして狂気さ。

f:id:berserkun:20170716023127p:image新宿スワンより。劇場で震えた記憶。

どれをとっても文句なしだっただけに少し残念だ。

今夏は『ジョジョ』の方にかかりっきりか…と思いきや

なんと「エリザベスの中の人」という電撃サプライズ!!

姿は見せないが、一度だけ喋る場面があるのは原作ファンならご存知だろう。

そこにはドスの効いたあの声があった。

f:id:berserkun:20170716033538p:imageこの場面。

どうやら舞台挨拶などでは明かされているらしいが

俺は知らなかっただけに衝撃だった。

そしてなにより嬉しかった。

おそらく一番美味しい役柄なだけに嬉々として演じてくれたのだろう。

ありがとう、山田孝之!!

 

もうひとつの余談。本作ラスト。

原作通り銀さんが桂に「お前はルパンか」と言い放って終幕なのだが

その場面で笑っていたのは俺1人だった。

忘れちゃだめだぞ!

f:id:berserkun:20170716031531j:image

小栗ルパン!!!

 

黒歴史まっしぐらなtwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

ぼくらの、なつやすみ。『パワーレンジャー』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20170707212953j:imagef:id:berserkun:20170707192430j:imageぐうの音も出ないカッコよさ。

考えるな、感じろ!!

ハリウッドの全力お子様ランチ。

野郎は強制的に退化する!

女性は暖かい目で見守ろう!!

 

「戦隊ものをハリウッドでガチでつくろう!」

という意気込みの本作。

「こういう金の使い方は非常に素晴らしい!!」と絶賛せざるを得ない。

それでも幼少時代には戦隊ものどころか仮面ライダーウルトラマンなどの特撮には一切触れてこなかった俺としては当初、スルー案件であった。

しかしこの度、非常にありがたいことに試写会が当たった。

キャストや監督、吹き替え陣、そしてアントニオ猪木という豪華舞台挨拶にもどこか余裕をかましてしまった俺。

しかしそれも上映開始するまでだった。

いざ本編が始まると俺の大好きな要素の目白押し。

まさに大好物のジクソーパズルな超大作だった。

全てのピースが噛み合って行く様はまさに爽快の一言。

気がつけば食い入るようにどっぷりハマってしまった次第だ。

もう映画の神様に感謝する他ないが

よく考えてみればこの「日本への逆輸入」パターンにはあのトランスフォーマーパシフィック・リムがあった。

f:id:berserkun:20170707202244j:image偉大な先輩方。夏だな!!

同属の映画としてそれに勝るとも劣らない熱量を持っているのは想像に難くない。

相変わらず学習しない自らの愚かさを省みながらも

本作はそんな脳内小学生のためにつくられた傑作だ。

さてあらすじ…といきたいところだが、なにも難しいことはない。

まずは個性バラバラな若者5人が補習クラスにて出逢う。

f:id:berserkun:20170707192505j:image「ジェイソン・スコット」

〈レッド・レンジャー〉

元アメフトの花形選手。

街中の人気者だったがパトカーとカーチェイスする、という若気の至りで謹慎処分。

補習クラスに参加することになる。

元QBだけあって抜群の統率力を誇る。

熱血脳筋だけでは終わらないのが今風な感じ。

まさに王道的主人公。

ちなみにザック・エフロンに激似。

f:id:berserkun:20170707192630j:image「キンバリー・ハート」

〈ピンク・レンジャー〉

学園の元マドンナ。めちゃくちゃ美人。

当然のごとくチア部所属…だった。

SNSにて友人のハメ撮りを流出させるという超ド級の炎上案件を引き起こし、失墜。

補習クラスへ出向となる。

気が強めだが女の子らしい一面も。

ぐうの音も出ない平成感。王道。

f:id:berserkun:20170707192655j:image「ビリー・クランストン」

〈ブルー・レンジャー〉

自閉症の天才。

コミュニケーション能力に難があるために補習クラスに。

テンプレな天才。

マイペースで空気が読めないためにいじめられていたが、スーパーパワーでなんなく報復。

調子に乗る様はまさに面白黒人。

しかしジョークが一切通用しないというあるまじきオリジナリティがある。

まぁ結局ギャップで一番笑いをとるが!

一風変わりつつも結果、王道的。

f:id:berserkun:20170707192711j:image「トリニー」

〈イエロー・レンジャー〉

ミステリアス系女子。

引っ越しばかりですっかり冷めきってしまい、家族とも周りとも仲良くすることを諦めている。

その達観した様子は最も現代っ子っぽい。

そして若干メンヘラ入ってる気がしなくもない。

でも笑うと可愛い。

闇堕ちするかと思ったがそんなことはなかった勢、その1。

f:id:berserkun:20170707192725j:image「ザック」

〈ブラック・レンジャー〉

不良なアジアン。

しかしいじめっ子とは別ベクトル。

むしろ一匹狼に近い。

口は悪いがどこかヘタレ。

頼りになるんだがなんないんだが。

初期のヤムチャ感がハンパない。

病弱な母がいる。今どき驚きの親孝行息子。

歳上女性からは一番人気出そう。

闇堕ちするかと思ったがそんなことはなかった勢、その2。

 

以上、それぞれ「体育会系」「マドンナ」「オタク」「メンヘラ」「ヤンキー」という個性の強さ。

このキャラも人種も文字通り多種多様なメンバーがひょんなことからスーパーパワーを得る。

f:id:berserkun:20170707192751j:image

そして抱えている悩みもそれぞれありながらも

ひとつの共通点をキッカケに仲良くなっていく王道さ。

わかっていながらも熱い。

f:id:berserkun:20170707192955j:image

はしゃぎつつ即、仲良しに!

そしてそこに迫り来る悪役。

f:id:berserkun:20170707192914j:image「リタ・レパルサ」悪い女。

実は先代パワーレンジャー

やたらとゴールドを集めている。

無機物から配下の雑魚をつくる能力で闘う。

ちなみに素手でもそこそこ強い。

そこはかとなく漂う風俗堕ち感

ビジュアル、武器、小物そして詰めの甘さ。

どれをとってもぶっちゃけ「女版ロキ」

f:id:berserkun:20170707202504j:image「地球はアタシのものよ!!」

このままじゃ地球がヤバイ!

数日の修行を経て一致団結した面々。

f:id:berserkun:20170707192839j:image

「やるっきゃない!!」

そして変身!!

f:id:berserkun:20170707193500j:image

「世界救ってみっか!!」

 

…という王道もいいところな「完全」懲悪ものだ。

とにかく本作の特色として徹底した「明るさ」が挙げられる。

昨今の流行りとして「とにかくシリアスに」という風潮がある。

ヒーローだって一般人。

悩むこともある。

ときには塞ぎ込んでしまうこともある。

人間関係でドロつくこともある。

さらに言えば本作の主人公は悩み多きティーンエイジャー達。

そちらにフォーカスされても文句は言えない状態だった。

しかし監督はわかっていた。

ティーンエイジャーの一番の特徴は「向こう見ずなバカさ」だということを。

もちろん「子どもと大人の中間」という面も描かれる。

しかし「それはそれ!!これはこれ!!」

と言わんばかりに後ろ暗い悩みの数々をスーパーパワーで吹き飛ばす。

確かに急にスーパーパワーを得たら戸惑うだろう。

いきなり嬉々とするのは厨二病か頭のネジが外れたやつだけだ。

キチンとその戸惑いの部分もおざなりにはされてない…が!!!

1時間後にはいじめっ子をブッ飛ばす。

さらにはそれを嬉々として武勇伝として語る。

放課後にはハイテンションでスーパーハイキングを決行する。

f:id:berserkun:20170707205642p:image

これ以上なく嬉しそう。当然だ!!!

f:id:berserkun:20170707205658p:image

断崖を飛び越える。意味はない!!

これだろう!!若者なら!!

確かに「大いなる力には大いなる責任が伴う」だろう。頷く他ない正論だ。

それでも

「そんなことは後回し!今はハシゃごう!!」

というのが正しきティーンエイジャーの姿でもある。

この手の「若気の至り」をスッキリするほどに見せつけてくれた作品は未だかつてなかなか見受けられない。

 

前半は主に特訓込みの青春ドラマなのだが

子ども向けということもあるのだろうかドロドロした愛憎劇は皆無。

f:id:berserkun:20170707205939p:imageこの笑顔!!

バカやって笑って仲良くなる。

この湿気ゼロの爽やかさ。

もはや青春部活映画だ!

実際自分で考えてみても「こんなんだったなぁ!」と思わずにはいられない。

正直このパートだけで1本撮ってもらっても十分に楽しめそうなほどだ。

ちなみに個人的な一番の見所は特訓がてらの女性陣によるケーキ争奪戦。

一瞬、2人がサモハンとドニーさんに見える!!

マジで!!

f:id:berserkun:20170707212813j:image『葉問』より。

これだ!!

どうかしてるなぁ!我ながら!!

 

そして後半のヒーローパート。

ブルーが死んだり生き返ったりしつつも纏まった5人。

この逆境からの倍返し。

わかってはいるが燃えずにはいられない。

登場はもちろん…

f:id:berserkun:20170707193146j:image“Superhero Landing”!

高まるなぁ!!!

とりあえず手始めに雑魚どもをキレッキレにも程がある素手格闘にてボコボコにし

f:id:berserkun:20170707193203j:image1週間の特訓の成果。凄いなぁ!!

少しでも劣勢になろうものなら秘密基地の倉庫から最終兵器「ゾード」を引っ張り出す容赦のなさ。

f:id:berserkun:20170707210356j:image恐竜をモチーフにした大量破壊兵器

ゾイドじゃなくてゾード」なのがポイント。

元ネタなのかオマージュなのかは知らん!!

しかし横並びはいつ見ても滾る。

それぞれ一機ずつぶっつけ本番で操縦!!

結果、雑魚共は塵芥に!

f:id:berserkun:20170707210505p:image普段は冷静なピンクも新車を与えられたかのようなテンションに。

そりゃこうなるよな!

斜に構えてる場合じゃない!!

そのまま舞台を荒野から街中に移し最終決戦、スタート!!

f:id:berserkun:20170707210558p:image

結構な数の死者は出てるが気にしない!

申し訳程度に父親は救うが!!

 

それでも特撮とはこうあるべきだろう。

というかティーンエイジャーのデビュー戦なんだし他人に構ってる暇なぞない!

地球と自分の方が大事だ!!!

 

しかしあっさりやられてくれるリタじゃない。

無数に岩石兵を生み出し、融合する離れ業を見せる。

f:id:berserkun:20170707193337j:image進撃の黄金兵。デカい。

これには連携攻撃もなかなか効かない。

f:id:berserkun:20170707211013p:imageガタイ=強さ。

それどころかこれ以上ない窮地に追い込まれてしまう。

しかし…

f:id:berserkun:20170707211131p:imagef:id:berserkun:20170707211141p:image

5人が真の正義に目覚めたのか、それとも生への執着か。

5機が合体!! 流れで!!

f:id:berserkun:20170707202351j:image

これぞ変型ロボの醍醐味。

理屈無用の熱量と圧力だ!!

そのまま真正面からの殴り合いに発展!

f:id:berserkun:20170707193431j:image

ビームもサーベルもいらん!

ロボだろうが喧嘩は素手に限る!!

本作がパシフィック・リムに並んだ瞬間だ。

さらにそれだけでは飽き足らずフィニッシュにはバックドロップまで見せつけてくれる。

中盤の特訓シーンの伏線も相まって体温が5度は上昇するキメ技だ。

街の被害は知らん!!

そしてそのまま逆光をバックに立ち尽くす合体ロボ。

f:id:berserkun:20170707202426j:image

粛清、完了。

ちなみにリタはこの合体ロボのフルスイングビンタにて大気圏外に。

容赦ねぇなぁ!!

まさか舞台挨拶に猪木が来たのが伏線だったとは!!と思わずにはいられない。

 

そしてエンディングではそれぞれ親友としてハッピーな日常を歩む。

さらには新たなレンジャーになりうる転入生が…?

と完璧すぎる幕引き。

熱く、爽やかに、続編への橋渡しも。

もう唸るしかない。

 

まぁ完全に勢いとテンションの高さだけで終始突っ走る本作。

しかしその作風こそが「ティーンエイジャー」というものを表現している、と言っても過言ではない。

もはやどこを切ってもまさに「夏休み映画」の要素しか出てこない。

最終的にはスタンド・バイ・ミーからのパシフィック・リムという、まさにバックドロップ級の急転直下を脳天に食らわせてくれる傑作。

夏だからこそ観よう!!!

暑さを「熱さ」で吹き飛ばせ!!

はしゃごう! 騒ごう!!

少年になろう!!!

f:id:berserkun:20170707211807j:image

It's Morphin' Time!!」

 

ノリノリな予告編↓この通りだ!!

ハリウッド版スーパー戦隊が変身!『パワーレンジャー』予告編 - YouTube 

 

f:id:berserkun:20170707211821p:image

ちなみに吹き替えだと「ブルー」は杉田智和

もっかい観るっきゃねぇ!

 

全く少年から成長しないtwitter

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殺し屋インターハイ、開幕。『ジョン・ウィック:チャプター2』バレあり。感想文。

f:id:berserkun:20170707054938j:image前作は序章でしかなかった。

比喩抜きで!!

理想的、かつ真っ当な続編。

とりあえず予告篇で少しでもピンときたら観よう!

前作未見でも全然大丈夫だ。

アクション好きなら絶対に劇場へ。

前作好きなら死んでも観ろ!!

 

映画とはビジネスである。

故に、成功した映画には続編がつきものだ。

もちろん観客もキャストも製作陣も、誰もがさらなる成功を夢を見る。

しかしそう簡単に事が運ぶことはなかなか難しい。

同じことをしたのでは続編の意味がない。

しかし突拍子すぎるのも顰蹙を買う。

ランボー』『エイリアン』『ターミネーター(どれもキャメロンだ!凄いな!)のように思い切って方向転換を図るのも手だが

正直一か八かのところがある。

そもそも傑作だからこそ続編の話が出る。

その決して低くないハードルを越えられた作品はそう多くない。

「まぁ結局、一作目が一番面白いよね」とはよく聞くセリフだ。

 

そんな中。

「キアヌ、マジギレ。完全復活!」な

ジョン・ウィックが世界中で大ヒット。

『ジョン・ウィック』バレあり感想!中二魂持ってるなら見ずに死ねない!!! - 高速回転する方舟の片隅で。

当然の流れで続編が待望される流れに。

正直なところかなり不安であった。

ただのアクション映画ならいざ知らず。

この映画の魅力のひとつに「独特の世界観」があるからだ。

例えば殺し屋限定サービス。

他の映画では見られないような多少のファンタジーが絶妙に織り混ざった世界観。

そしてそこで繰り広げられるやたら地に足の着いたアクション。

本作の魅力を活かしたままに意義のある続編などつくれるのか…とファンとして無駄な焦りを抱えつつ試写会へと足を運んだ。

 

しかしそんな器の小さい細々とした杞憂は上映開始と共に吹き飛んだ。

「お前らの観たいものはこれだろ!!」というキアヌと監督の心意気のつるべ“撃ち”状態。

痒いところに手が届く、どころか思いっきり掻きむしるような快感に襲われっぱなしだった。

そんな「最高にわかってる」あらすじ。

前作の5日後。

犬の復讐はスッキリ遂げたものの車はパクられたまま。f:id:berserkun:20170707045526j:image前作ラストから引き続く激おこ状態。

一度復帰したキアヌは止まらない。

挨拶がてらいっちょ奪還に向かうのであった。f:id:berserkun:20170707045323p:image邪魔者は轢こう!!

どうやら現在キアヌの愛車は前作で始末した組織のボスの兄弟の下にある、とのこと。

当然相手方はキアヌの現場復帰を聞きつけ焦りに焦りまくっている。

手下が「所詮、車一台でしょ?」と言おうものなら

「お前はなにもわかってない! あいつは…」

「鉛筆で3人殺したんでしょ?知ってますよ」

その伝説は控えめなんだ!!

とブチギレ!!

そこにノックもなしに単騎で乗り込んでくるキアヌ!

クライマックス級のゴリゴリアクションの末に車を奪還する。f:id:berserkun:20170707045148j:imageそこになんとかキアヌを始末しようとする手下達。

ここから地に足の着いたワイルドスピードが始まる。f:id:berserkun:20170707045209j:imageクラッシュすれば車体は凹むし、ドアも取れる。

しかし気にしない!!

せっかく奪還した愛車がスクラップになるのもお構いなしにマフィア共を殲滅していく。

当然、カーアクションだけではない。

設定上は5日後だが、どうみても一年はトレーニングを積んだような動きで雑魚共をバッタバッタとなぎ倒していく。f:id:berserkun:20170707045234j:image監督とキアヌ曰く「今回はアクションに柔術を組み込んだのさ!」とのこと。

なるほど、確かに投げまくりだ。コンクリの地面に!

もはや「前作では舐めプしてたんじゃないか…?」

と思えてしまうほどのアップグレードぶり。

ただ続編としては大正解と言わざるをえない。

 

とにかく開始早々に組織をひとつ潰すという口が塞がらないオープニング。

そんなデッカードの如き無双っぷりもそこそこに帰路につく。f:id:berserkun:20170707042641j:image今作のキアヌ≒この方。

「形だけの続編ではない!!」と観客に叩きつけたのも束の間。

ひとりの男が訪ねてくる。f:id:berserkun:20170707045625j:image「サンティーノ・ダントニオ」

どうやらキアヌとは同じ釜の飯を食ったサークル仲間らしい。

嫌な予感がするもどうにも無碍にはできないキアヌ。

そして予想どおりに「とある殺しの依頼」をされる。

「いや、俺引退したから…」と断るもなにやらゴツい金メダルを目の前に出されて押し黙ってしまうキアヌ。f:id:berserkun:20170707045700p:image何を隠そうこのメダルは「誓印」といい

殺し屋ソーシャル内では鉄の掟の証でもあるらしい。f:id:berserkun:20170707045722p:imageしょんぼりキアヌ。

それはこれがある限り足を洗えない、という厄介な鎖の象徴でもあった。

簡単にいえばこれを見せつければまた依頼ができる、というもの。

例の如くあの独特な世界観だ。

ワクワクしてきた!

かくしてその依頼とは

「権力を握った俺の実姉を殺してくれ。そうすれば全権が自分にまわってくるから」

もう家族愛もへったくれもないものだった。

後に判明するのだが、この標的とはキアヌも昔馴染み。

全く気が乗らないものの掟は絶対な王様ゲーム的世界。f:id:berserkun:20170707050013p:image岸辺露伴のようにはいかず。

渋々首を縦に振るキアヌであった。

しかしそんなキアヌを信じていないのか、このサンティーノ。

なんと家を出るや否やキアヌ宅にロケランをブチ込む。f:id:berserkun:20170707050116p:image「いや、死んだら元も子もねぇだろ!!」と思ってしまうが

そこはキアヌ。愛犬と共に一命は取り留める。

しかし愛する嫁との想い出がつまった我が家は一瞬にて廃墟に。

当然キアヌは「もうこいつ仕事の後に個人的に殺す」モードに突入。

犬のためにロシアンマフィア殺した漢の家を爆破するサンティーノもそうだが

この状況で事はきっちり受けるキアヌもキアヌ。

とにかく腹に一物、どころか百物は抱えた状態で物語はスタートするのであった。

とりあえずいち早くサンティーノを殺したくてたまらないキアヌ手早く依頼を片付ける。

 

…が、それで終わるような生易しい業界ではない。

報復を見越したサンティーノはキアヌの首に700万ドルの懸賞金を掛ける。f:id:berserkun:20170707050220p:imageそして各地の殺し屋達に一斉送信されるメール。

当然そんな美味しい話に食いつかない裏社会人など存在しない。

かくしてニューヨーク中の殺し屋に狙われることになってしまったキアヌ。

 

この世界に再び引きずりだされた怒り。

そんな世界でしか生きられない哀しみ。

そして八方塞がりにも程がある途方のなさ。

その全てを殺意へと変換し

復讐」という名の兵器を背負い込み

修羅の道へ舞い戻るのであった。

f:id:berserkun:20170707050252j:image

殺せ!殺せ!!殺せ!!!

 

もうあらすじだけでもたまらないが

特に刮目すべきはその規模。

前作ではvsマフィアであったが

今作ではニューヨーク中の殺し屋をたった1人で相手どる。

まさに地区大会から全国大会へ。

よって敵の強さもキャラの濃さもアクションの比重も超甲子園級に。

個人的に大プッシュしたいのは彼女。f:id:berserkun:20170707042803j:image「アレス」(演:ルビー・ローズ!)

トリプルX 再起動』にて俺のハートを強盗のようにかっさらっていった彼女が緊急参戦。f:id:berserkun:20170707043029j:image通称「クリ勃起」というカリスマ性溢るるイカれたスナイパーを熱演。

俺の中ではヴィンドニーさんに並ぶ程に大好き。

その御仁が今度はキアヌと。

それもラスボスに近い役割で。

「最高」という他ない。

前情報はほとんど入れてなかったために

出演を知ったのは上映直前。

俄然、前傾姿勢で観賞せざるを得なくなった。

今まで通りに本作でもその男前度はMAX。

聾でありながらもその腕前はピカイチf:id:berserkun:20170707050715p:image序盤からキアヌを睨みつけっぱなしの圧倒的存在感。

ラストバトルは「鏡の部屋」という満点のサービス。f:id:berserkun:20170707050819j:image絶頂するしかない。

個人的な話だが手話経験がある身としてはその設定にすら惚れる。

まさに終始、俺得なキャラだ。

 

そしてキアヌのライバル的存在としてf:id:berserkun:20170707042853j:image「カシアン」

キアヌとおなじくルールに則る一流プロな殺し屋。

どうやら顔馴染みでもある様子。

というかこの世界では現実以上にキアヌの名前が知れ渡ってる節がある。

作中、幾度に渡って死闘を繰り広げるが

途中ホテル内に突入してしまった際には一時休戦をする律儀さもある。f:id:berserkun:20170707042915j:image殺し屋御用達「コンチネンタル・ホテル」内では殺しはご法度

支配人にBARを勧められて大人しくサシ飲みをする素直さ。

かと思ったら一転、駅や電車内では血で血を洗う殺し合いを演じる。

 

その他にも幾多の名もなき殺し屋が登場する。

路上バイオリニスト、スモウレスラー、ホームレス etc...

もう適当に銃ぶっ放せば殺し屋に当たるレベルで!

前作にも増してファンタジー度は上がったがこれも正しい続編の形。

 

そして…

f:id:berserkun:20170707051053j:image「バウリー・キング」

…というかローレンス・フィッシュバーン

f:id:berserkun:20170707043005j:image「おひさ!!」

もう明らかに只者ではない。

その名の通り裏社会の王にしてホームレスの王。

ニューヨーク中に狙われてしまったキアヌをフォローする。

銃弾を7発だけ装填したハンドガンを渡すだけだが!

 

さらに…

f:id:berserkun:20170707052025j:imageフランコ・ネロ

あの「ジャンゴ」まさかのサプライズ出演。

「コンチネンタル・ホテル」inローマの支配人。

残念ながらアクションシーンはないのだが

その存在感は全く衰えていない。

 

このように濃い新キャラが「これでもか!」と投入されている。

さらにそれだけではなく嬉しいことに前作からのキャラもおざなりにされていない。

このことからも製作陣がいかに世界観を大事にしているかが伝わってくる。

f:id:berserkun:20170707051232j:image「オーレリオ」

キアヌ馴染みの自動車修理屋。

ちょい役だが相変わらずの仲の良さ。

オープニングにてスクラップになったキアヌの愛車の修理を請け負う。

「直るのはクリスマスだな。2030年の」

 

ちなみにあの巡査も。f:id:berserkun:20170707054501j:image前作と合わせても出演時間1分程度だが、続投させる隙のなさ。

今作ではロケランにて破壊されたキアヌ宅をガス爆発で済ます気配りの良さを見せてくれる。

「おいおい…」感は健在。

 

…などなど。

さらにはそれを壊すことなく新たな要素も続々登場するサービス精神。

f:id:berserkun:20170707043236j:image「ガンセラー」

店構えはほぼほぼワインセラー

一流ガンソムリエが在籍。

注文通りの「一品」を揃えてくれる。

試飲ならぬ試射も出来る周到さ。

ここでバイトしたいなぁ!!

f:id:berserkun:20170707051325j:image「仕立て屋」

一見、高級スーツ店。しかしここは裏社会

「スーツは男の戦闘服」とは額面通り。

本気の戦闘服を仕立ててくれる。

憧れるオーダーメイドっぷり。

配送サービスもやってます。

 

とにかく本シリーズならではのオリジナリティが損なわれるどころか拡大していく。

その世界観で繰り広げられる

「目には目を、殺意には殺意を」

なアクションの数々。

f:id:berserkun:20170707052902j:imageもはや戦争ものだ。

もうエクスペンダブルズに入隊してもおかしくないほどのレベルアップぶり。

f:id:berserkun:20170707052830j:image見所のひとつ。高速マガジンチェンジ。

ノーCGというから驚きだ!!

 

その過激さが顕著に現れるのが中盤。

キアヌが名もなき殺し屋タッグに襲われる。

前作、そして序盤にて語られたあの武勇伝がいよいよ顔を出す。

手持ちの銃は弾切れ。2人に囲まれ絶対絶命。

しかしキアヌの目線の先にはあれがあった。

そう、鉛筆だ。

有無を言わさずそれを手に取り

躊躇なく倒れた相手の耳にブチ込む!

さらに掌でキチンと奥まで押し込む!

それだけでは終わらずに

壁に鉛筆を突き刺した後にもう1人の頭をそこに叩き込む!!当然のように!!

これぞ伝説の「鉛筆殺し」だ。

刃牙でも描かれていた別解釈の「ペンは剣よりも強し」の実写化と言っても過言ではない。f:id:berserkun:20170707052137j:imageイメージ図。大体同じ。

しかしむしろこの殺伐とした状況ではこれが正しい。

よもやここまでアウトレイジだったとは笑うしかない。

実際に俺の横で観てたおばさまは「ひっ!」と呻いていた。

このあくまで「倒すため」ではなく「殺すため」の技術の数々。

他のアクションとは一線を画しつつ、それでいて

「武勇伝は控えめに、それも他人に語らせろ!」

という漢気が見てとれる。

このファンタジーの中にある生々しいまでのリアリズム。

それは最後まで失速することなく貫き通される。

 

ラスト。

「コンチネンタル・ホテル」にてとうとう憎きサンティーノを追い詰めるキアヌ。

ようやく殺せる…が側にはホテルのボスもいる。

当然、頭には「ホテル内では殺しは御法度」という鉄の掟がよぎる。

それを見越してかヘラヘラとしているサンティーノ。

うだうだ講釈を垂れようとする…が!

目が合うなり即!発砲!!!

当たり前のように眉間に鉛玉をブチ込むキアヌであった。

通常よく見かけるラストシーンでは銃を向けながらも悪役がだらだらとのたまうことも多い。

なのにこの潔さ。

確かに再びこの世界に引きずり込み、さらに家をロケランで廃墟にしやがった野郎の言い分など聞いてる暇はない。

「いや、いいから早く撃ち殺せよ」とはよく抱いてしまう感情だが

ここまで早いと唖然を通り越して天晴れだ。

このラストシーンでの引き金の軽さ。

『96時間』リーアムデッドプールを彷彿とする。

やはり即決できる漢はカッコいいな!!

例えそのせいで裏社会から全面追放を食らったとしてもだ!!

エンディングではそのまま愛犬と共に街に消えていくキアヌ。

この先どうなるかは誰にもわからない。

まぁ本国では大ヒットしたんだから間違いなく続編はつくられるだろうが!

ちなみに「コンチネンタル・ホテル」を舞台にしたドラマも企画中。キアヌもちょっと出るらしい。

 

とにかくどんな逆境だろうが修羅場だろうが

キアヌはその持ち前の機転と戦闘力、そしてフットワークの軽さ、なにより容赦のなさで

これからも乗り越えていくことだろう。

伝説は、まだまだ終わらない。

 

ジョン・ウィック:チャプター2』

本日7/7より全国ロードショー。

今度は家かよ!『ジョン・ウィック:チャプター2』予告編 - YouTube 

死んでも観よう!!

 

f:id:berserkun:20170707043336j:image

 

地区予選落ちなtwitter

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この素晴らしき、殺し屋の見本市。『ヘッド・ショット』感想。バレあり。

f:id:berserkun:20170623143225j:imageザ・レイド』meets『ボーン』!

混ぜるな危険。

サスペンスの代わりにアクションゴリ盛り!

ハリウッドからの恐ろしき出戻り!!

 

2011年。

とんでもない映画がインドネシアから世界に叩きつけられたことは以前、当ブログにも書かせてもらった。

『ザ・レイド』ネタバレ意味なし!書き殴りの感想! - 高速回転する方舟の片隅で。

ガチで10年に一度の映画。
作中の9割がアクション。
最強格闘技「シラット」が炸裂。

 

そして2014年。

待望となる続編がつくられた。

f:id:berserkun:20170623143250j:imageザ・レイド GOKUDO』

舞台をビルから刑務所、街中などオープンワールドに移し、さらにアクションを盛りに盛る!

それもほぼ徒手空拳のみ。

これさえ観れば半年は素手格闘映画はいらなくなるほどにアクションを過剰摂取できる大傑作。

そのうち当ブログでも書こう!

 

もちろんそんな傑作の評判がインドネシアだけで留まるわけもなかった。

ザ・レイドに出演していた「ジョー・タスリム」はいち早くハリウッドへ進出。

それも人気絶頂のワイルド・スピード』シリーズに!f:id:berserkun:20170623143311j:imageワイルド・スピード EURO MISSIONより。

オーウェン・ショウ」一味の戦闘隊員として出演。

台詞は少ないものの記憶に残るドロップキックをぶっ放してくれた。

さらに続編の『〜SKY MISSION』には

ザ・レイドジャスト10年前に公開された

『マッハ!』より「トニー・ジャー」が電撃参戦!f:id:berserkun:20170623143325j:image

10年前の「10年に一度のアクションスター」さん。

いろいろ問題はあったが実力は折り紙つき。

 

こんな素晴らしいアジアンアクションバブルの到来に

当然ザ・レイドシリーズの演者が黙っているわけもない。

主演の「イコ・ウワイス」f:id:berserkun:20170623164124j:image溢れる主人公感。

そして強烈な存在感を放っていたヤヤン・ルヒアン」f:id:berserkun:20170623164144j:image溢れる猛獣感。

この両者にハリウッドから召集がかかる。

それもあのSF超大作映画スター・ウォーズから!

f:id:berserkun:20170623143343j:image当時の最新作

スター・ウォーズ/フォースの覚醒』だ。

あの2人が「スター・ウォーズ」に出る。

一体どんなアクションを見せつけてくれるのか!

「SF」と「シラット」は噛み合うのか!?

期待もそこそこに観賞した。

f:id:berserkun:20170623164005j:imageノリノリなご両人。

 

観賞後。

その絶望はカミーノの海よりも深かった。

理由はただひとつ。

「カンジクラブ」問題だ。f:id:berserkun:20170623143431j:image

ハンソロの借金の取り立てに来た武装連中。

それも筆頭はあの2人。

「これはヤバいことになるぞ…!」とわくわくしたのだが

結果は一瞬で宇宙怪物に喰われて終わり。

開いた口が塞がらなかった。

 

まぁそれも一年後の『ローグワン』にて

「香港のラストドラゴン」が取り返してくれたが!

f:id:berserkun:20170623144117p:image宇宙最強の漢「ドニー・イェン

ジェダイにもかかわらず

ストームトルーパーを素手でシバき倒す。

ブラスターをあっさり躱す。

タイファイターを撃ち墜とす。

明らかに「オーバー・ザ・スター・ウォーズ」な盲目の僧侶「チアルート・イムウェ」を熱演してくれた。f:id:berserkun:20170623144141j:imageアジアの意地。

 

しかし当時はそんなことはいざ知らず。

当人達もファンと同様、扱いに失望したのか

もしくはアクション映画はホームでの撮影に限る!

と気がついたのか。

そんな10年に1人のアクション俳優である

「イコ・ウワイス」が本拠地であるインドネシアで仕切り直した本作。

一言で言えば振り切っていた。

それは『フォースの覚醒』でがっかりしたファンへのプレゼントでもあり

自身を奮い立たせるカンフル剤でもあった。

終始ハイテンションなジェットコースターアクションムービーに仕上がっていた。

「とにかくアクションを堪能してくれ!」

という製作者の意図が見えてくるほどに

ストーリーは二の次三の次。

そんな四の次なあらすじ。

砂浜に打ち上げられた謎の男。

病院で献身的な看護師さんの手当てのおかげもあり目を覚ますが…f:id:berserkun:20170623141531p:imageやっぱり記憶が失くなっていた。

そんな中、襲いかかる謎の刺客達。

絶対絶命か…と思いきや!f:id:berserkun:20170623141629p:image身体に染み付いていた殺人術で刺客を一瞬で叩きのめす!!

一体俺は何者なのか?

失われた真実は何なのか?

「まぁ只者ではないな!!」という観客の声もそのままに

闘いに身を落としていくのであった。

 

…というもの。

まぁ映画ファンならお気づきだろう。

このあらすじ。f:id:berserkun:20170623144209j:imageほぼ『ボーン』シリーズだ。

潔いほどに!!

これを観たアクションジャンキーがつくった映画であることは想像に難くない。

もちろん断じて丸パクリなどではない。

偏差値を低く、話は簡潔に。

その分、アクションを山盛りにする俺ジナル性。

オールオッケーだ。

とにかく簡単な人物設定と舞台背景が説明された後は次々と刺客が襲いかかってくる。

それも徐々に強くなっていくステージクリア方式のアクションゲームの体を成している親切設計。

とにかく敵対する追っ手の紹介だけさせていただこう。

それで十分だし!!

 

Round1.f:id:berserkun:20170623141740p:imageヤベぇやつ。噛ませ。

Round2.f:id:berserkun:20170623141805p:imageヤベぇやつ×2。兄弟にも似た仲の良さ。

Round3.f:id:berserkun:20170623141831p:imageヤバくて強ぇやつ。

幹部その1。特殊警棒使い。

Round4.f:id:berserkun:20170623141852p:imageヤバくて強くて切ねぇやつ。

幹部その2。ナイフ使いレディ。

Final Round !!f:id:berserkun:20170623141915p:imageビッグボス。尋常じゃなく強いやつ。

いい上司は現場にも出る。

 

…と段階を追っていくごとにヤバさが加速していく。f:id:berserkun:20170623165833p:imageこの語彙力のなさ。わかるぞ!!

 

とにかくザ・レイドと同様に

「アクションだけ観たい」というわがままが叶う本作。

AVのインタビューを早送りするような気が短い人向けの映画だ。

 

何も考えたくない昼下がりにでも観よう!

発泡酒片手に!!

 

余談。

一番驚いたのが劇場公開から早3ヶ月程度でDVDリリース&Netflix配信開始というフットワークの軽さ。
一部の都会民を除いたアクション好きに対する行き届いた配慮の良さ。

ありがたいなぁ!!!

 

ちなみに本作には続編の予定はないっぽいが

ザ・レイドの方は三部作の予定らしい。

残された完結篇が今から楽しみで仕方がない…

とネットサーフィンをしていたところ

Tony Jaa Dan Shun Oguri Akan Bergabung Dalam “THE RAID 3”? | Movie Xplorers f:id:berserkun:20170623144403j:imageトニー・ジャー&小栗旬参戦?!

マジかよ!!!??

 

大体わかる予告篇↓

映画『ヘッド・ショット』予告 - YouTube

 

なにもないtwitter

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ジョン、一人で独裁国家転覆させるってよ。『リベリオン』紹介と感想。バレあり。

f:id:berserkun:20170625165456j:imageぱっと見は意識高め。

しかしその実は…!

 

「好きな映画のジャンルは?」

映画好きが出会ったときに交わされる最初の質問である。

俺がそう尋ねられたとき、真っ先に挙げるのが「アクション映画」だ。

というかそれしか語れないのだが!

人生で観てきた映画の9割はアクション。

我ながら「よくもまぁ飽きもせず観続けてられるな!!」とも思う。

しかし一口に「アクション」と言ってもその中にはさらに枝分かれした様々なジャンルがある、と言いたくなってくる。

SFアクション。カーアクション。格闘アクション。ソードアクション。そしてガンアクション。etc…

無論どれが上などはない…が、その中でもやはり大好きなものはある。

物理法則ガン無視のガンアクションだ。

もちろんリアリティ重視のアクションも愛してやまないが

「主人公が最強無双もの」には採点が甘々になるどうしようもない癖がある。

そりゃ主人公が強ければ強いほどおかしな点は増えてきますよ。

敵の弾が全く当たらない。

どう考えても動けないほどの重装備。

それを無視した素早さ。

そして気が向いたときにだけリロードすればいい主人公の銃火器

挙げていけばキリがないかもしれない。

それでもそれらの矛盾を景気のいい暴力と爆発で打ち消してきた偉大なる先人達には敬意の念を表さずにはいられない。f:id:berserkun:20170625170634j:image

主な偉大な先人。頭が上がらん!!

しかしそれでも時代の流れだけには逆らえない。

そんな80年代アクションが下火になるとある事変が起こる。

f:id:berserkun:20170625170702p:imageマトリックス』革命。

日頃アクション畑でない俳優ですら少し鍛えただけでワイヤーとCGでどうにかなってしまう驚異。

本来は技術の革新を喜ぶべきなんだろうが

やはり筋骨隆々な漢が好きな俺としては危機感を禁じ得なかった。

 

そんな近未来のワクワクと前時代の消失に怯えていた暗中模索な中。

00年代にもうひとつの伝説が生まれた。

っそりと!!!

それが今回紹介するリベリオンだ。

f:id:berserkun:20170520203644j:image「俺が世界を覆す!」

あまりにも景気良すぎなキャッチコピー。

上記で挙げたガンアクションでの矛盾点を全てオレ流物理学で克服。

しかし確かに80年マインドを受け継いだ主人公の超無双っぷり。

そして昔から変わらぬ決意を秘めた漢の眼差し。

そんな古今折衷とも言える、しかし確実に新時代の到来を革新した傑作SFガンアクションだ。

まるで意識高い大学のサークルに昭和のヤンキーが殴り込んできたかのような素晴らしさ。

「合う合わないは知ったこっちゃねぇ!」

俺はこれが好きなんだ!!」

という監督の声が聞こえてくるような傑作だ。

 

そんな吉野家代官山店のようなあらすじ。

舞台は近未来。

第三次世界大戦後の世界。

f:id:berserkun:20170520203830j:image

そこは曇天が似合うディストピアだった。

三度にわたる世界大戦で懲りに懲りた人類。

「争いの元凶は感情だ!」との結論に達し

それを消滅させる薬物摂取が義務付けられた。

つまりそこは「感情」が一切禁止された独裁国家だった。

おかげで犯罪率は激減。

というかほぼゼロな理想社会が出来上がっていた。

そんな鬱々とした個性もゼロな国民の1人。

f:id:berserkun:20170520203848j:image「ジョン・プレストン」

こんな世界になんの疑問も持たない優秀な国家の駒。

お仕事は感情を生み出す芸術品(本や絵画、音楽など)や反逆者を見つけ次第、即処分する特殊捜査官「クラリック」をやっている。

いわば警察と死刑執行人を兼ねた物騒な職務のプロであった。

今日も今日とて朝っぱらから感情違反者のアジトに単騎で豪快に押し入り皆殺しにする有能っぷりを如何なく発揮。f:id:berserkun:20170520204449j:image神懸かり的な登場。傑作の予感。

そんなターミネーターのような暮らしをしていたとある日。

うっかり感情統制薬を割ってしまう。

本来は規則で新しい薬を貰わなくてはいけないのだが

「今日は飲まなくてもいっか…再配布の行列並ぶのめんどいし」

と割と雑な判断でそのまま出勤するジョン。

ここでジョンがコンビニ店員だったら大した問題になっていなかったかもしれない。

しかしジョンのお仕事は「感情を生み出すものを捜し出して殲滅する」というもの。

がっつり「芸術品」さらには「愛くるしい仔犬」に触れてしまうのであった。f:id:berserkun:20170520204137j:imageびっくりプレストン。

そこで胸に湧き上がってくるもの。

その初体験な「感情」に戸惑いつつも任務を遂行しようとするが…

こんな仔犬を殺せるわけもない。

車に匿ってしまうのであった。

しかし違和感を感じた他の捜査官にハードな職質を受けてしまうジョン。

f:id:berserkun:20170625170736j:image最初ははぐらかすもネチネチとした取り調べにめんどくさくなったのか

に過激派に転向する!!

具体的には場の捜査官を皆殺しに。f:id:berserkun:20170625170756p:image職質はこう躱せ!

かくして追う側から追われる側になってしまったジョン。

もう後には引けない。

こうなったらトコトンやってやろうじゃないの!!

と仔犬一匹、ついでに途中で知り合ったレジスタンスのために

たった1人で独裁国家に闘いを挑むジョンであった。f:id:berserkun:20170520204328j:image覚悟を決めた漢の目。

独裁国家、転覆させます。

 

…という潔いもの。

これだけでも意識の高さを着飾った厨二映画であることはわかっていただけたかと思う。 

そのファクターでもある一大要素。

とにかく避けて通れない本作の特長として

捜査官「クラリック」が使う特殊戦闘術

ガン=カタが挙げられる。f:id:berserkun:20170625170939j:image

完全に当映画オリジナルな武器格闘術なのだが

低予算を逆手に取り、妙な堅実さとファンタジーを融合させることに成功。

具体的には複数の敵を相手にする際でも

攻撃の軌道を予測、まるで舞い踊るかのように闘う術だ。f:id:berserkun:20170625165644j:image如何せん言葉で説明するのは難しい。

とにかく「なぜ二丁拳銃という非現実的な戦法をとるのか?」という大人げない疑問

自己流の論理的武装をぶつけたひとつのファイナルアンサーだ。

これにより上記で挙げた問題点。

敵の弾が当たらない

軌道を予測しているから。

どう考えても動けないほどの重装備

最低限の装備で効率良く敵を倒せるから不必要。

ときには敵の装備も利用。

身のこなしの素早さ

軽装に加え、動くべき場所がわかっているため。

気が向いたときにだけリロードすればいい主人公の銃火器

予備のマガジンを所持。

さらに袖口にギミックを仕込む周到さ。

 

…と問題をことごとく解消。

もう突っ込む隙がないな!!ないだろ!!

そしてなによりカッコいい。f:id:berserkun:20170625170903j:image「カッコいい」は、正義。

現代のアニメや映画でも二丁拳銃ものには必ず影響が見てとれるほどの大発明といえる。

 

さらにそれだけに頼ることなく

キチンとした舞台背景の描写の数々。

f:id:berserkun:20170625165806j:image

そして独裁国家のビジュアル。

f:id:berserkun:20170625165743j:image

加えてジョンが感情を取り戻していく様などのドラマパート。

一流の製作陣と役者が本気を出していることがひしひしと伝わってくる。 

結果的に

ディストピア」×「オレ流二丁拳銃」

「最強厨二」

という奇跡の方程式が成り立つ。

 

 

俺が一番最初にDVDを買った作品だけあって

思い出補正もあるのかもしれない。

事実、本国では2週間ほどで劇場公開終了。

日本では知る人ぞ知る隠れた名作となってしまった。

それでもガン=カタ」スピリットは

今も二丁拳銃を愛している者達の間で語り継がれている…はずだ!!

 

それを証明するかのように近年。

とんでもない後継作が現れた。

 

ジョン・ウィック

『ジョン・ウィック』バレあり感想!中二魂持ってるなら見ずに死ねない!!! - 高速回転する方舟の片隅で。

無双すぎる主人公。

そして戦闘スタイルは特徴的な二丁拳銃。

その名も「ガン・フー」

しかもこちらも戦争の火種は「仔犬」だ。

あのは忘れられていなかった。

もう狂喜する他なかった。

さらに嬉しいことに続編まで製作された。

f:id:berserkun:20170625171146j:image『ジョン・ウイック:チャプター2』

日本では7月7日公開。

全米では既にDVD&Blu-rayが発売済みらしいが

なんと売り上げ1位。

しかも前作も同時にトップ10入り。

快挙にも程がある!

 

観ずに死ねるか!!!

 

本作の予告。素晴らしい!↓

木曜洋画劇場CM リベリオン - YouTube

 

厨二から抜け出せないtwitter

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