考え得るΨ高の実写化。『斉木楠雄のΨ難(実写)』感想。バレなし。
完璧な実写化。
言いたいことは『銀魂』とまるっきり一緒だ!
原作好きでもなんでも観に行こう!
もし過去の自分に手紙を出せるとしたら。
「急に何言ってんだこいつは」と思われても仕方ないような問題提起だが
たまにオール覚悟の飲み会で浮かび上がってくる駄話でもある。
個人的には
「『ダークナイト』と『アイアンマン』は劇場に駆け込め!」
「あと元カノに後々、影で殺し屋呼ばわりされてるが気にするな!」
くらいしか書くことがない。
なんて書き出しても信じないだろうし!
特にこち亀は代々継承されて永遠に終わらないものと思っていたので衝撃的であった。
最後までキレッキレだったが!!
というわけで今回は
こち亀卒業後にジャンプの立ち飲み屋ポジションを引き継いだ『斉木楠雄のΨ難』の実写映画を見てきた、というお話です。
懐古厨と呼ばれても致し方ないのだが
しばらく前にジャンプは卒業してしまった俺。
『NARUTO』はペインとかいう強敵登場回から記憶にない。
強そうだなぁ!!
『BLEACH』は「ヨン様どうやって倒すんだこれ」と感想を抱いていたところで終わった。
カッコいいなぁ!!
『ONE PIECE』も頂上決戦が区切り良すぎたために中断してしまっている。
熱いなぁ!!!
月曜にコンビニに行く癖は継続しているものの
それはまぁ毎日タバコ買いに行ってるし。
立ち読みすらしなくなってきた今日この頃だ。
しかしそんな俺でも現行で好きな作品。
それが『斉木楠雄のΨ難』だ。
パラパラと単行本は持っている。
珍しくアニメも追っている程度には大好きなのだが
実写化のニュースが流れた。結構前に。
「話流れたんじゃないか」と原作でイジられる程度には時間が経った矢先に
「鋭意製作中!!」のニュース。
ディ・モールトな中の人パロディ。
監督といいキャストといいどちらかといえば『銀魂』の波に乗ったようにしか見えないものの
「それはそれ!!これはこれ!!」と密かに楽しみにしていた。
そして当たった試写会。
贅沢にも2席確保しての観賞だったが
さすがというべき安定感で終始する傑作であった。
というわけで製作陣同様、ほぼ今回は『銀魂』と同じ記事だ。
正しくも美しい、宇宙一のバカ映画。『銀魂』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
既視感はガン無視してくれ!!
話としては序盤に設定や世界観を「映画から観た方向け」に説明した後に「文化祭編」へと移行する。
煩わしくなりがちなレギュラーキャラの紹介もそれぞれ回想という形で
ほとんど原作そのままこなされていく。
原作が一話完結形式なためにいろんな話から少しずつネタを拾いやすいのは高ポイントだ。
正直、観る前も後も「映画より深夜ドラマ向きなんじゃないか」という疑念はあるが
退屈しないような気配りが所々に見える。
まぁオープニングとエンディングがまんまアニメと同じ手法なだけに、製作陣もわかっててやってるとは思うが!!
本作のオリジナルネタや背景に至るまでファンなら納得せざるを得ない纏め方とも言える。
…とまぁ真面目に解説してみたが
結局、実写化のキモはキャスティングだ。
ここを見なければ始まらない!!
ここからは全て原作ファン目線なのでご容赦を。
「斉木楠雄」as.山崎賢人
「山崎賢人、実写やりすぎじゃね?」
超能力者。なんでも出来る。
しかしその全能さから感情を失い平穏な暮らしを送っている。
そしてそれも悪くない。
原作やアニメではナレーションでしか話さないが本作では普通に喋る。
とはいえ控えめに。心の声は喋りまくり。
原作でもコマ間では喋ってるっぽいしここを突くのは酷。
それじゃあ映画成り立たないしな!
山崎賢人は実写化御用達なだけあって
もはや普通に演技は上手い。
いろいろあった『ジョジョの奇妙な冒険』とはガラッと変わってる。素晴らしい。
ダイヤモンドというより鈍い黒鉛。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
「燃堂力」as.新井浩文
「お??」
バカオブバカ。めっちゃバカ。
なにも考えてない故に斉木ですら思考を読めないという脅威のバカ。
その恐ろしさは本作でも大爆発。
純粋すぎる低脳さとぶっちぎりの身体能力で数多くの笑いを量産する。
というか画面の制圧力がハンパではない。
中の人は『銀魂』に引き続きの起用。
あちらはあちらで凄まじい再現度だったが
本作も本作で素晴らしい完成度。
登場した瞬間に「あ、燃堂だ」と思わざるを得ない説得力はさすが。満点。
「海藤瞬」as.吉沢亮
「ダークッ…リユニオンッ…!!」
厨二病の残念なイケメン。ヘタレ。
イメージそのままの実写化。
こちらも中の人は『銀魂』からの続投。
あちらはクールなドSのイケメンだったが
今回は清々しいほどの残念っぷり。
むしろこっちの方が合ってる気がしないでもない。
一番笑いをとってた影のMVPでもある。
度々登場する「禊の儀式」は必見。
「照橋心美」as.橋本環奈
「いいのよ?身の程知らずに恋をしても?」
1000年に1人の神美少女。
出会った男は全て「おっふ」する神懸かり的な美しさ。
外見だけに留まらず全てにおいて「完璧美少女」として振舞っている。
しかし斉木にはその内面は筒抜けなために好意はゼロ。
むしろ目立ちたくないために関わらないようにしているが、それが逆張り的に関心を寄せてしまう。
中の人は『銀魂』からの続投。
もはや完璧な配役。
神楽は神楽でアイドル級の美少女(外見だけは)という設定だったが、本作ではそれ以上。
もはや逆輸入とも言えるキャスティング。
2作続けて「難あり美少女役」とはひれ伏す他ない。
もっと好きになりました。
「灰呂杵志」as.笠原秀幸
「もっと熱くなれよぉっ!!!!!」
ウザいくらいに暑苦しい学級委員長。
他人に厳しく自分にはもっと厳しい。
しかしその性格から誰からも好かれる好青年でもある。
しかし熱い。熱すぎる。
中の人は初見だったがまぁまぁな再現度。
もうちょいピュアさが欲しかったかも。
しかし尻は出す身体の張りっぷりは満点。
「窪谷須亜蓮」as.賀来賢人
「パンピーは肩がぶつかっても背後から消火器で殴んねぇんだった…」
元ヤン、というか元暴走族の長。
しかし当PK学園に転入を機に真人間になることを決意。
ヤンキー時代とのギャップで笑いをとる。
本作では影は薄めなことをイジられる。
あとほぼ顔芸。原作とは少しキャラが違う。
こちらも中の人は初見。
表情筋の動きがえぐいことくらいしか記憶にない。
「蝶野雨緑」as.ムロツヨシ
「アメ〜ジング!」
冴えないマジシャン。一応腕はある。
胡散臭さ大爆発。
本作では斉木とは初対面な設定。
チョイ役かと思いきや終盤でまさかの大活躍をする。
まぁいつものムロツヨシだがそれで良い。
原作のビジュアルとは全く違うものの
奇跡的に絶妙なキャスティング。
それ含めて『銀魂』と同じ。素晴らしい。
「神田品助」as.佐藤二朗
「欲情しますね」
校長先生。
正直原作ではそこまでのキャラじゃない。
ぶっちゃけ佐藤二朗に役を振っただけ。
こちらはかなりのチョイ役。
でもいつもの佐藤二朗。素晴らしい。
「斉木楠雄のΨ難か!?」
斉木の両親にしてただのバカップル。
超能力を持つ我が子を「ただの出来のいい息子」としか思っていない。
ビジュアルと雰囲気が完璧。そっくり。
出番はそこまでじゃないが素晴らしい。
…とほぼ満点のキャスティング。
ここまで納得いったのは久々と言えるほどに!!
そんな面々が原作のように好き勝手ハシャいでいるわけだが、まぁ面白くないわけがない。
全員、濃い。
これは『銀魂』にも共通して言えることだが
本作ではCGなどが非常にチープに見える。
しかしどちらも監督の作風であり、そして原作の雰囲気でもある。
ゴリゴリのガチCGなんて期待してない。
邦画の低予算さを上手く逆手に取ったな!!
と感嘆する他ない。
トータルすると原作ファンなら満足。
原作知らなくても普通に満足する出来だ。
正直当ブログのポリシーを抜きにしてもあまり不満点が出てこないほどだ。
とはいえ作風上あんまりハードル上げすぎるのはダメだが!!
まぁ友人同士、恋人同士、家族でも楽しめること請け合いな傑作実写化作品だろう。
変顔で笑いとるのが嫌いじゃなければおすすめだ。
あと橋本環奈ファンは絶対に行こう!!
本当可愛いから!!マジで!!
最後に。
みんな大好き「高橋さん」は一切出てきません。
ワードとしても出てきません。
大体この通りの予告↓
思い通りにならないtwitter↓
大乱闘みんながブラザーズDX!!!『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』感想。バレあり。
あの楽しいメンツ、再び。
過激に進化しまくりのキャラの漢気!
アクションとストーリーの雑さ!!
前作以上にファイナルファンタジー!
理想の続編にして完璧な橋渡し。
天下一強ぇやつ決定戦!!
いよいよ佳境に入ってきた「HiGH&LOW」シリーズ。
ドラマから始まりライブやインスタや漫画、そして映画と多岐に渡ってとんでもない世界観を構築してきた。
http://bebebeberserkun.hatenablog.com/entry/MarvelCinematicUniverce
とりあえず本シリーズの流れとして
深夜ドラマが2シーズン。『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』
その総集編。『ROAD TO HiGH&LOW』
そして大集合の1作目。『HiGH&LOW THE MOVIE』
スピンオフ映画。『HiGH&LOW THE RED RAIN』
その流れを汲んだお待ちかねの本作。
『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』
…というあまりにガチすぎる大河シリーズ。
回を重ねるごとに熱量が増していく様はまさに圧巻なのだが、本作の立ち位置は非常に難しい。
ドラマ→映画 はある意味一本筋だが
スピンオフの『〜RED RAIN』をどうするのかと思っていた。
人気キャラ「雨宮兄弟」のお話。
しかしいざ蓋を開けてみれば
ドラマ続編の前作映画はもちろん、こちらからも話を繋げる豪腕ぶり。
さらに11月公開の完結篇である
『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』
への橋渡しも同時にこなす、という完璧すぎる気配り。
次回作。完結篇。
それでいてひとつの映画としての完成度も高いという鉄壁の器用さ。
アクション面は進化に進化を重ねて冗談抜きで邦画最高峰だ。
さらに前作でもあった「好きすぎて洋画から引用してしまう」スピリットも健在。
映画オタクの観点からしても納得せざるを得ない大傑作に仕上がっていた。
ひとまずキャラとストーリーの紹介、といきたいところだが
【初心者必見!!】『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』ストーリー&キャラクター映像 - YouTube
↑本作の冒頭でも流れるダイジェスト映像。
正直これだけで十分だ。
これによりシリーズ初心者でも安心、という深すぎる気遣い。
というか正直なところ「キャラ濃いメンツが大暴れする」に終始する本シリーズ。
細かいことを気にしたら負けだ。
前作の記事にも似たようなことは書かせてもらったが
『HiGH&LOW THE MOVIE』バレあんま関係なし。もはやお祭りだ!感想というか紹介? - 高速回転する方舟の片隅で。
本作はさらに輪をかけたわかりやすさ。
本作では各勢力にそれぞれ3,4人ほど新キャラも出てくるのだが、それも特に説明はなし。
いい意味でテンプレだからそこに時間を割く気はない、という英断。
とりあえず世界観とキャラ説明は上記の動画と記事を参考にしてもらうことにして
ここでは軽めのストーリー紹介。
【オープニング】
上記ダイジェスト後。
前作を軽々飛び越えるような身体能力と進歩した撮影技術でやたらスタイリッシュな各勢力の紹介が始まる。
そしてひとつの秘密基地に集結する「SWORD」の面々。
集めたのはコブラらしい。
どうやら「SWORDで協定を結ぼう」とのこと。
「前作ラストで手組んだことだしもう仲良くしようぜ!」というあまりにも大人な提案。
歴史の教科書に載せるべき瞬間。
しかしROCKYには「お前らに助けてもらう義理はない」と断られ
日向には「俺たちはサークルじゃねぇ」とあしらわれてしまう。
スモーキー不在のRUDEは勝手にどこか行ってしまう始末。
村山だけは賛同してくれたものの
わかりやすくバラバラになってしまう「SWORD」であった。
その影で立ち上がる1人の男がいた。
蘭丸。ヤベェやつ。
あの悪のスカウト集団「DOUBT」の創始者にして
戦闘狂のクレイジーサイコ。
楽しそうだなぁ!!
敵対する「White Rascals」との過去の抗争であまりにもやりすぎたために今まではムショにいた。
「この世界でキチンと警察機能してたのか…」
との驚きもそこそこに刑期を終えたのか、ようやく出所してくる。
そして「暇つぶしにSWORD潰すわ」という傍迷惑すぎる目的で動き出す。
実はこのSWORD地区。
両側に地区を挟むようにひとつずつ刑務所があるというエグいくらい物騒な場所だった。
その片方の出身らしく同じく元受刑者の日向とも交流があった。
手始めに対立してる「White Rascals」にちょっかいかけたり
「達磨一家」に遊びに行く蘭丸であった。
「元気してるぅ?」
そしてもうひとつの刑務所。
こちらもこちらでヤベェやつが1人。
ジェシー。
懸垂中という満点な登場もそこそこに
刑務所天下一武道会でもトップな腕っ節の強さを見せつける最高さ。
カッコいい。
とりあえずこちらもノリで出所。
そこら辺の同刑務所仲間に「喧嘩しただけで稼げる」という派遣バイトを持ちかけ大暴れしようと企む。
みんな大好きメンディーも派遣仲間。
向かった先は「MIGHTY WARRIORS」のアジト。
一触即発な雰囲気か…と思いきやガッチリと握手をキメるジェシーとICEであった。
そう、実はジェシーは「MIGHTY WARRIORS」の元メンバーだった。
「悪そうなやつは全員友達」なポリシーは健在。
そんな中。
フロアを沸かすノリノリメンディー。
かくして
蘭丸率いる雑兵集団。
「DOUBT」
前作に引き続き「SWORD」の喧嘩相手。
「MIGHTY WARRIORS」
そして新興勢力であるジェシー筆頭。
「プリズンギャング」
悪夢の三国同盟がここに完成。
『クローズ』感満載だなぁ!!
というかこいつら結束の速さが尋常じゃない!
「SWORD」も見習え!!
ひとまず雪辱や因縁もある「White Rascals」を廃駅に呼び出す。
ROCKY達からすればどう考えても負け戦。
しかし漢には退けない闘いがある。
他の地区のやつらに迷惑をかけたくない一心で全てを引き受けるROCKYであった。
どうなる!?SWORD!!!
一方。雨宮兄弟。
こちらはこちらで前作『RED RAIN』の後始末に追われる日々。
「琥珀さん」や「九十九」とは結構仲良くなっているものの、未だにUSBは公表できずにいた。
そのUSBは公表すれば諸悪の根源でもある「九龍グループ」を壊滅させられる便利グッズなのだが
当然それを放ったらかしにしておくほど連中はお人好しじゃなかった。
手始めに命の値段大安売りな雑魚組員を送り込んでくる。
しかし相手取るは伝説と謳われた
「MUGEN」
「雨宮兄弟」
当然素直にやられてくれるわけがない。
過去の因縁はどこへやら、一致団結し
前作以上の大暴れを見せつける。
「本来の姿を取り戻した琥珀さん」の脳内に「躊躇」の文字はなかった。
配管をうまい棒のごとく引きちぎったり
もはや人間やめた勢いで暴れ出す。
そして今までは語り要員だったはずの九十九。
ここにきてまさかの過去を帳消しにするほどの大暴れ!!
手始めに車を蹴り飛ばし雑魚を一網打尽。
バイクとは違い愛情ゼロな扱い。
さらには敵の車にダイナミック乗車。
MUGENは伊達じゃなかった。
雨宮兄弟も負けじと得意のバイクテクニックで敵を翻弄しまくる。
バイクをエンジンかけたまま強奪する次男坊。
殺意100%なハンドリングを魅せる三男坊。
どちらも『シビルウォー』で観た構図だなぁ!バッキー並みの身体能力。いいぞ!!
しかしここで1人の漢が立ち塞がる。
「若頭」源治。
数々の死線を潜り抜けてきた琥珀さんや九十九、雨宮兄弟でも軽くはいなせないほどのズバ抜けた戦闘力を誇る。
とりあえず迷いがなくなった琥珀さんに立体駐車場の高層階から蹴り落とされるもはい、殺人未遂案件。
何事もなかったかのように日本刀を手に立ち上がる。
動きといい表情といい性能といい四捨五入するまでもなく「ターミネーター」ヤクザな源治。
ここから最強の4人を相手にたった1人の
「ターミネーター×ワイルドスピード」なUSB争奪戦が幕を開ける!!
人は跳び、車は大破する。
デッドオアアライブドライブ、スタート!
そんな最中「九龍グループ」の全貌がようやく明らかになる。
こちらもこちらで手加減一切なしのキャスティング。
この圧力。もはや『アウトレイジ』だなぁ!
直属やら兄弟やら人数は多いのだが
まぁ大手極道との認識で十分だ。
しかしそこはレジェンドな4人。
常人なら20回は死んでもお釣りがくるデンジャラスランの末に
なんとかUSBを全世界に公表することに成功。
ひと仕事終えた後の一服を楽しむ「生きる伝説」達であった。
漢は背中で語れ!!!
一方。廃駅。
なかなか善戦する「White Rascals」だったが
さすがに数の暴力の前には劣勢だった。
ボコボコROCKY。
もうここまでか…と誰もが思った。
しかしそこに希望の光とも言える聞き馴染みのあるテーマソング。
それと共に聞こえてくるバイクのエンジン音。
「山王連合会」参戦!!
やたらと身体能力の高い忍者のような連中の影。
「RUDE BOYS」参戦!!
そして見覚えのある4tトラックがノーブレーキで突っ込んでくる。
「鬼邪高校」参戦!!
ここまで騒いでたらあの連中も黙っていなかった。
「達磨一家」参戦!!
あんなバラバラだったのに土壇場でのこの結束。
そして個性的すぎる参戦の仕方。
これが「SWORD」だった。
実はこれには影の協力者がいた。
前作から今作の間に
「楽器は弾けないけどバンド組みたいから」
という理由で「White Rascals」から脱退していた彼ら。
四人衆。金爆の面々。
事情を知ってる彼らが各方面に頭を下げて助けを求めていた。
ただの使い捨てじゃないのが偉い。
それと同時に熱い!!
さらにそれに突き動かされたのが村山だ。
「SWORD協定」を渋り、同時期に顔馴染みの蘭丸に誘われ揺らいでいた日向を察し「だ〜るまさんは転ぶかな?」
「俺が勝ったらコブラちゃんの提案乗ってよ?」
なんとその元へたった独りで乗り込みタイマンを申し込んでいた。
日向もその心意気に呑まれそれをを承諾。
その決着は描かれないもののお互いの傷痕から死闘だったことは目に見える。
というか2人の性格からして誰にも他言しなさそうなところがまた熱い。
強敵vs強敵は燃えるなぁ!!!
これにより迷いが消え失せた日向はターザン方式で捨て身タックル→関節技という無茶な登場をかましてくれる。
大人数に囲まれてるのにこの度胸。
これぞ日向だ!!
村山も同じく吹っ切れ極限なハイ状態に。
いい顔だなぁ!!!
迷惑かけまいと孤軍奮闘してたROCKYもようやく素直になる。
お馴染み「うるせぇバカ…」も聞けます。
かくして役者は揃った。
前作を超える規模の「地獄の大運動会」が電撃開催!!
ここからはもう言うことはなにもない。
夢のような時間がとにかく続く。
1vs1、1vs多数、多数vs多数…まさに「全員、主役」級の大乱闘が怒濤のように襲ってくるご褒美タイム。
どこをとっても100点満点だ。
規模もクオリティも邦画史上トップクラス。
というか洋画でも類を見ない。
個人的な一部の見所として。
「鬼邪高校」の騎馬戦合体攻撃。
「なにこれぇ?!騎馬戦!!?」
楽しんでるなぁ!!!
表のリーダーvs裏のリーダー。
喧嘩殺法vs獄中殺法。
ストリート同士のぶつかり合いがこれでもかと連発される。
特にジェシー。
受け身すらブレイクダンスさながら。
マジで凄いぞ!!
そしてそんな観客が胃もたれになったタイミングを見計らって「久龍グループ」が乱入してくる。
ひと段落ついて心身衰弱状態の「SWORD」の前に意気揚々と押しかけた挙句に
ヤクザの本領発揮と言わんばかりに「俺らはなにをしようが揉み消せる」との大胆発言。
はい。脅迫罪。
そんな大人気ないガチ勢オーラを浴びてしまったら
一般人は縮み上がってしまうのも無理はない。
しかし「SWORD」の頭達は違う。
誰ひとりとして臆することもなかった。
さらには「話が長ぇ!」とばかりに岸谷五郎にスパルタな前蹴りを放つコブラ。
『300』より。
これによりいよいよ最後の全面戦争の火蓋が切って落とされる。
…というところで本作は終了。
いやぁ、完璧だなぁ!!
全てを纏めあげ、更にアップグレードするという理想的続編だ。
「White Rascals」は主役ともいえる存在感。
大元との因縁あり。
「鬼邪高校」は縁の下でSWORDをひとまとめに奔走する。
村山の株価、ストップ高。
「RUDE BOYS」はスモーキーが病欠で不在気味ながらも前作の倍以上にクルクル廻りまくる。
身体能力のお化け達。
「達磨一家」もガッツリ本筋に絡み、最高のお祭り騒ぎ。
今回、収入源も判明します。
出番が多いはずの「山王連合会」が多少霞んでしまうくらいだ。
内輪揉めしちゃいました。
新旧入り乱れる敵キャラも個性が大爆発。
特にジェシーは影の主人公レベルだ。
「神に感謝しろよ?」
「MUGEN」世代も大暴れした挙句に相手の「九龍グループ」の全貌も見える。
もはや『アベンジャーズ』な豪華さ。
アクションの進化は上記した通りだが、それにしても筆舌に尽くせない。
特にラストの大運動会感は前作を凌駕する。
文章では到底表せないほどの熱量だ。
作品のファイナルファンタジーさも
刑務所が近場に2つあることを始めとして終末感がますます加速してはいるが、脚本もしっかりと練られている。
よく考えれば コブラは元MUGEN。
コブラとROCKY、村山はそれぞれ仲良し。
村山と日向は今作でズッ友に。
雨宮兄弟とスモーキーも交流あり。
そして今作にてMUGENと雨宮兄弟が仲直り。
あぁ、ひとつになるな、これ!!
おそらく次回作『FINAL MISSION』では不良vsヤクザの全面戦争となりそうだが
今までは暗黙の了解で棲み分けていた両者が激突するというのは邦画史上、前代未聞だ。
ちなみに前作で賛否があったインセプションを彷彿する「無限階層なMUGEN回想」は今作ではなし。
スパッと終わって次回作へ。最高だ!!
まぁ長々書いたが、実際に本編を観てもらった方が早い。
こんなものがよく現代日本で撮れたな、という出来。
洋画に全く引けをとらない…どころか今年ベスト級の大傑作だ。
とにかく全方面にサービス精神が山盛りな本作。
すっかり一見さんお断りなほどにシリーズ展開しているが、ありがたいことにその場で起きていることだけ理解していればいい親切設計。
ここから観ても全然ついていけるぞ!!
もう観よう!!
とにかく観よう!!
時代に逆行する灼熱超傑作!!!
問答無用でオススメだ!!
本作予告!↓
映画「HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY」 予告編 - YouTube
次回作予告!!↓
「HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION」 予告編 60秒ver - YouTube
冷めきったtwitter↓
ダイヤモンドというより鈍い黒鉛。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』感想。バレあり。
今夏一番の問題作。
絶望の実写化。
しかし意外にも「ベネ」な出来。
総括、ファンは見ても見なくても良し。
ファンじゃないならどっちでも良し。
感想はほぼ銀魂と同じだ!!
今さらになって説明するまでもない
超傑作ジャンプ漫画。
「マイナー界一のメジャー」と言われていたのも今は昔。
アニメ化も無事に為され、若年層の知名度はかなりのもの。
個人的な付き合いは10年ほど前まで遡る。
当時世界で一番低知能と言われる中学生だった俺は
それはもうジャンプ漫画にどハマりしていた。
現行も過去も関係なしに単行本を買い漁る日々。
メジャーどころには悉く手を出す見境のなさだったのだが
そこで出会ったのが「ジョジョの奇妙な冒険」だった。
ファンの間でも共通する「入り口となる絵柄が特徴的すぎて受け入れられない」という最初にして最後のハードルを超えた後は
その世界観にどっぷりと浸かることになるのであった。
当時ジャンプにて連載されていた『太臓もて王サーガ』というパロディまみれの作品が大好きだったことも手伝って見事にジョジョ好きは加速した。もはや伝説の人気投票回。
とにかく俺のオールタイムベスト5に入りかねないほどに大好きな作品。
それが『ジョジョの奇妙な冒険』だ。
しかし今でこそ市民権を得たもののニッチな作品であることは変わりない。
ファンの中にも原作至上主義派は非常に多い。
アニメ化が発表された当初もネットが荒れに荒れたのは記憶に新しい。
いざ世に出てみれば納得をせざるを得ないほどに原作愛に溢れた傑作だったわけだが高すぎたハードルを超えてきた好例。
しかし実写化となれば話は別。
2次元→2次元はなんとかなるだろうが
2次元→3次元は文字通り次元が違う。
近年実写化ラッシュだったために戦々恐々とする日々。
なにより邦画とファンタジーは非常に食い合わせが悪い。
加えてこだわり強めなファンに受け入れられるものか。
そんな中、実写化のニュース。
内臓を捻り潰されたような衝撃であった。
ジョジョの中では唯一日本が舞台な第4部。
それはまぁいいのだが、主演が山崎賢人。よく見る宣材。
賛否を通り越して「むしろこれで納得するファンがいるのか」という気持ちになった。
山崎賢人自体は好きでも嫌いでもないのだが
こうも漫画原作が続くと「ヘイト集めすぎて大爆発しないか?」という変な心配まで出てくる。全部、山崎賢人。
マネージャーが優秀なのか馬鹿なのかはわからないが、決まってしまったものは致し方ない。
なにより俺は二次創作も割と愉しんできた。
やりたいこと全部詰めな外伝小説『JORGE JOESTAR』も楽しんだくらいだ。(悪)夢のスーパージョジョ大戦。
真面目なファンは読まない方が賢明だ!!
まぁ今回も別物と割り切ろう。
それになによりブログのネタにもなる。
…ということで『スパイダーマン ホームカミング』の2回目をわざわざ蹴ってレイトショーに駆け込んだ。
劇場一大きいスクリーンで観客は俺以外に3人。
それも皆、若い女性。
というなかなか愉快な状況の中で
近年稀に見る集中力でガッツリ観賞した。
…まぁ意外と言ったらあれかもしれんがかなりの良作だった。
低すぎるハードルのおかげか、観賞状態の良さが加点要素だったのかはわからんが
とにかく一見の価値はあった。
ちなみに今回も『銀魂』同様に原作ファン向けな記事だ。
忠実+α=大成功。『銀魂(実写)』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
というかファン以外は観に行くのか?
まぁ山崎賢人ファンと山田孝之ファンは行ってもいいかもしれんな!
さて。
ストーリーとしては『第一章』ということもあり
第4部の導入から始まり
キャラ、背景解説→vsアンジェロ→vs虹村兄弟
の流れといえばファンには伝わるだろう。
正直サブタイトルが「前編」ではないだけに
おそらく三部構成ということを考えると
これしかないな、という纏め方だ。
というかストーリーラインはほぼ完璧といっていいだろう。
原作のエピソードを上手く取捨選択し、重要な場面を拾い繋げている。
若干途中で三池監督の癖でもある間延びした箇所もなくはないがドラマ的な盛り上がりを考えると許容範囲。
細かい変更点などはあるものの
原作ファンでも不満はほぼ出ないと言って差し支えない。
それよりも問題はキャスティングだ。
『銀魂』のときにも書いたが実写化の最大のハードルでもある。
逆に言えばここさえ超えてしまえばなんとかなる、とも言えるが!
結論から言えばキービジュアルを見たときの違和感は観賞後の今も拭えてはいない。
それでも頑張ってはいるな!!というのはひしひしと伝わってくる。
とりあえず例のごとく1人ずつ見ていこうかと思う。
演じるはすっかり実写化俳優な山崎賢人。
別ベクトルではあるものの顔が綺麗なのは素晴らしい。
それでもやはり目につくガタイの違和感。
ここは素直に設定通りに今流行りのハーフタレントを使えば…と思わずにはいられない。
それでも喋り方や表情のつくり方から努力は見られたような。
影の薄いジョジョも新鮮といえば新鮮。
広瀬康一。同じく主人公にして語り手。
演じるは神木隆之介。
雰囲気を考えると彼しかいない。数年前なら。
多少の学ランのキツさはあるもののまぁまぁな及第点。
ただ演技力は流石の一言。伊達じゃない。
虹村億泰。当初は敵だが後に仲間に。
演じるは新田真剣佑。
正直今回まで存じ上げなかった俳優さんではあるが
どちらかといえば仗助っぽさがある。
それでもそのイケメンフェイスを気にせずに億泰を熱演。
ちなみに真剣佑君はあのサニー千葉のご子息らしい。
羨ましいなぁ!!
うっすら見覚えがある女優さん。
今回はあまり出番はないものの
そのヤバそうな女感は100点。
サイコなメンヘラオーラがエグい。
実写化とはこういうこと、という見事なお手本。
出番が増えるであろう次回作に期待。
『銀魂』に引き続きの実写化出演。
顔の綺麗さでは出演陣の中でもトップクラス。
少々綺麗すぎるがそれが、バッドカンパニーの司令塔っぽくもある。
個人的には可も不可もなく。
ちなみに岡田君はジョジョファンらしい。
あの名台詞も聞けます。
ご存知3部ジョジョにして仗助の甥。
オーラと頼もしさは流石だが少々線が細い。
アンジェロ。演じるは山田孝之。
もはや今回の主役。
オープニングはここから幕を開ける。
連続殺人犯にして水と一体化するスタンド「アクア・ネックレス」の使い手。
そしてなによりゲスい小者。
よく考えるとビジュアルが似てるわけではないのに普通にものにしてるのが凄い。
どこから見てもただのアンジェロ。
安定感といいこれぞ実写化。文句なし。
ちなみに形兆とよく絡むのだが配役も相まって『銀魂』を連想する。これと同キャストな奇跡。
東方朋子&良平。それぞれ仗助の母と祖父。
演技力の高さと安定感◎
しっくりくるとしか言えない。
これぞ名サポート役。
ちなみに観月ありさは"4代目"の実写"サザエさん"。狙ってるのか!!まさか!
そこも含めて完璧だ!!!
…とまぁ合っていたりいなかったり高低差激しい面々ではある。
だが長年のファンであればあるほどに自らのイメージとズレが出てくるのは目をつぶるしかない。
例えば俺の中で承太郎は「阿部寛」or「長瀬智也」だった。阿部寛。
ガタイ、頼もしさ、声の渋さ。
そして日本人離れした顔つき。完璧だ!!
長瀬と松岡。
どことなく承太郎とポルナレフっぽい。
しかしイケメンだなぁ!!!
あんまり賛同してもらえないが!!
他にも億泰。
個人的には桐谷健太一択だった。
そして吉良吉影。
本作にはまだ登場しないが
こいつこそ伊勢谷友介だろう。
影のある潔癖な精錬さ。
さらにいえば俺の長年のイメージはこれだ。
川尻浩作が伊勢谷友介。
完璧だな!
というか北村一輝は万能な気もする。
承太郎も同時にこなせるし!!
…しかしそれでも「現在ジョジョを邦画として実写化するならこうするしかない」最大級の出来であることだけは言える。
例えばロケ地。
原作からして日本が舞台ながらどこか異国情緒がある世界観。
「それなら海外ロケだ!」と本作はスペインにて撮影敢行。それによりキャストは全て日本人ながら、どこか不思議な空気感を醸し出すことに成功している。
そのまま実写化する、というよりは雰囲気を大事にする方に舵を切ったのは英断といえよう。
事実、どこを切ってもジョジョ感が満載の絶景だった。
正直これだけでも元はとれたようなものだ。
そしてなにより重要なファクターである
「スタンド」の表現。
いわゆる具現化された超能力なのだが
良くも悪くも漫画的表現であるこれをどう落とし込むのかと思った。
CGか特殊メイクか、最悪画面に映さずに演技力合戦か…とある程度の覚悟はしていたが
「完璧!!」としか言えない出来。
邦画史上No.1と堂々と言えるだろう。
というか海外に出しても全く見劣りしないクオリティだ。
ここだけは全原作ファンが納得するであろう出来。
これによりスタンドバトルがどれも全て見所となる奇跡。
よくぞやってくれた!!
特に「アクア・ネックレス」の質感は見事。というか日本にこんな技術あったのか!すげぇ!!
多数の公式動画が上げられてるので一見の価値ありだ。
トータルで言うと
脚本○ スタンドやロケ地◎ キャストは所々◯
という普通に楽しめる佳作だ。
それでも前評判の悪さ、「もう実写は…」というファンの声に圧されて大コケ。
さらに間の悪いことに今夏は洋画の大作ラッシュ。
騎士王vs海賊王。夏休み頂上決戦!! - 高速回転する方舟の片隅で。
「これ観るなら他の観るわ」という意見には一切反論はできない現状だ。
それでもサービスデーに肩の力抜いて観る分には十分元は取れる…とは思う。
俺は割引駆使してほぼタダで観たが!!
それでも続編製作のためには是非一人でも多くの方に見てほしいところではある。
個人的には続編登場必至な吉良吉影役の俳優が気になるし!!
まぁジョジョ好きの友人同士なら酒のツマミ程度にはなる本作。
無碍にバカにできない傑作だ。
ただハードルは下げていこう!!
まだ劇場でやってるかは知らんが!
怪しげな予告編↓
映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』予告1【HD】2017年8月4日(金)公開 - YouTube
光らないtwitter↓
さぁ、人生のリベンジマッチだ。『ミックス。』感想。バレあり。
よくあるラブコメと侮るなかれ!
その実、エクスペンダブルズ。
終盤にて誘爆しまくる漢気の連鎖反応は必見だ!!
普段の俺が偏差値低めのアクション映画ばかり観てるのはもう隠すまでもないだろう。
まぁ別に隠しちゃいないが。
オールタイムベストを聞かれた際にはランキングがアメコミかステイサムで埋まってしまうほどだ。
しかしもし仮に「日本のドラマ限定」だとしたら。
間違いなく上位にくるのが『リーガルハイ』シリーズだ。
痛快変化球法廷コメディ。
リピート率は『トランスポーター』に及ばないが、それでも各話10回ずつは観てるほどに大好きだ。
3期はまだなのか!!
主人公は以下の2人。
「古美門研介」無敗の天才弁護士。
人間的には欠陥だらけだが、その想像を絶する豊富なボキャブラリーで「対戦相手」を完膚なきまでに叩きのめす論破厨。
暴言、極論のオンパレードだが何故か真理を突きに突きまくる。
「黛真知子」その相方。
わかりやすいまでに真面目で熱血な新人弁護士。古美門に何度打ちのめされても折れない鉄の意志を持つ。可愛い。
この2人を中心として繰り広げられる勧善懲悪とはいかないストーリー。
それでも最後はスカッとするオチ。
本作ではその脚本家でもある古沢良太と主演の1人でもある新垣結衣が再タッグを組んだスポーツコメディ映画だ。
まぁ個人的に古沢良太はどちらかといえばドラマの方が合ってる気がしないでもないが
それでも期待しないわけにはいかない。
公開月でもある10月は洋画ラッシュもある程度収まってることもあり頭の片隅に置いていたのだが
ありがたいことにまた試写会が当たった。
今月4回目の!!
相変わらず運だけは良い自分を褒めながらも六本木ヒルズに乗り込んだ。
キャストが10数名登壇した舞台挨拶もそこそこにどデカイスクリーンとプレミアシートでの観賞開始。
そんな一言で言えば「最高」の環境で「なんとなくストーリーは頭に入れてた程度の邦画ラブコメ」という比較的リラックスした状態で観ていた…のだが
観賞後には
「四捨五入すればエクスペンダブルズだな!!これ!!」
というとんでもない感想を抱くことになった。
まぁなにを言ってるのかわからないとは思うが、それは平常運転ということで許していただくとして。
そんな漢気満載なあらすじ。
真面目な感想が読みたい方は他のブログかSNSに行こう。今すぐにだ!!
主人公「富田多満子」は元天才卓球少女。本作のスタローン枠。
しかし学生時代なスパルタすぎる母親が死去。元々あまり卓球が好きではなかったこともあり、現在は卓球とは縁を切り普通の幸せを願うOLとして暮らしていた。ちなみに王子様脳。
そんな最中。
勤務している会社がプロ卓球チームを設立。
リーダーとして「江島晃彦」が配属されてくる。
いけ好かないイケメン。あぁ!ただの嫉妬だ!
そして幼少時代に出会ってる王道。
当然3秒で恋に落ち、付き合うことに。
しかし「幸せとは人生のCMのようなもの。長くは続かない」(談:デップー)
サプライズで晃彦の家に潜んでいたところ同じく配属されてきたプロ卓球女子「小笠原愛莉」のセンテンススプリングな場面に遭遇してしまう。
まぁスタローンなら無言で立ち去る場面だが
多満子は至って普通のOL。
涙ながらに職場に退職届を叩きつけた後に田舎へ引っ込んでしまうのであった。
そして昔馴染みと酒を酌み交わしながらの慰め合い。
熱気は違えど友情の素晴らしさは全人類共通。
一方。
もうひとりの主人公。「萩原久」ステイサム枠。
多満子と同じように嫁さんの不倫現場に遭遇したものの
こちらは相手の男を半殺しにした元プロボクサー。
ステイサム感溢るるいい設定だ!!
しかし実は壮大な勘違いだったことが判明。
職と家族を失い、田舎に逃避行してきたのであった。
それでも家族を忘れることはできない。
「卓球クラブに入部した娘とラリーがしたい」という男泣き必須の理由で近くの卓球サークルに通うことにする。
もはや『ハミングバード』ステイサム。
しかしそこには暇を持て余していた多満子が臨時コーチとして在籍していたのであった。
実はここに来る電車の中で初邂逅していた2人。
そこでいきなりゲロをぶっかけられたこともあり久は敵意剥き出し。
最悪な運命の再会となるのであった。
そんな中。
晃彦と愛莉は公私共に相性抜群なパートナーとして大会を荒らしに荒らしていた。
ちなみに性格としては共に最悪。
わかりやすい強敵だなぁ!!!
当然やられっぱなしでは終われない。
卓球サークルで急造チームをつくり大会に出場することにする。
ペアその1。
多満子&久の負け組コンビ。
ペアその2。
ペアその3。
地元農家夫婦にして不戦連敗記録だけは立派な落合元信&美佳のお人好しタッグ。
意気揚々と試合に臨むものの現実はそう甘くない。
多満子は15年のブランクがあり、久はど素人、他の面々は趣味レベル。
あっさり敗退してしまうのであった。
しかし「このままではダメだ!」とリベンジを近い次の公式戦に登録。
そして猛特訓を開始する。
コーチは行きつけの中華料理屋の店長夫妻。
「中国人は卓球が上手い」という偏見そのもの。
なかなかにいい感じでチームとして仕上がってくるのだが、やはり幸せは長くは続かない。
なんと晃彦がヨリを戻したいなどとほざいてくる。
散々影口叩いてた癖に!!
スタローンならナンパなチャラ坊は即土下座させている場面だが、今の多満子にそこまでのガッツはない。
割とあっさり気持ちが揺らいでしまう。
OLにここまでの漢気を求めるのも酷だが!!
寡黙で腕っ節が強いというステイサム枠であった久も晃彦を目力で半殺しにするなどマイペースで過ごしていたものの
半前科者のガチメンチ。
こんなタイミングでようやく謝罪が認められ家族が会いにくるらしい。
しかも都会での仕事も紹介してくれるとのこと。
まぁこちらも無断で家に男連れ込んでた癖にどの口が言うのか疑問だが!!
こちらも普通の幸せを求めているだけにすっかり腑抜けになってしまう。
そしてそのまま試合当日に。
このまま終わってしまうのか?!!
まさか終わるわけもない!!
なんとここで意外にも優馬が漢気を発揮する。
他のメンバーをメールにて招集して試合会場に乗り込む。
メイン2人が不在だろうともクラブの名誉のために負けるわけにはいかない。
なにより「あの2人は来るはずだ!!」という熱い信頼。
そしてそれに釣られるかのように他のメンバーも様相が一変する。
弥生は窮屈なセレブ妻だった外聞を捨て、髪を元ヤン時代の赤に染める。
連敗続きだった落合夫妻もその実、事故で亡くした卓球少年な息子に気を遣っていたことが判明。
「俺らには"卓球"しかない!!」
「"殺し"しかない」あのレジェンズと同じだ!
勝てはしないかもしれない。
「でもあの2人さえ来れば…」と時間を稼ぐ作戦に出る。
しかしそんな想いとは裏腹な多満子。
晃彦に言い寄られたものの踏ん切りがつかずに抜け殻状態になっていた。
思い切ってヨリを戻すほど晃彦は魅力的ではない。
しかし今さらチームメンバーに合わせる顔もない。
どうしたものか…とそのときだった。
なんと仕事の面接だったはずの久が迎えにくる!!
ステイサム感、ストップ高!!
=これ!熱いなぁ!!!
「なんで…?」と多満子言い切る前に問答無用でキスをかまし試合会場に引っ張っていく。
どうやら久の家族が会いに来たのは単なる罪滅ぼしの為だけ。当時はなにもなかった間男(嫁の上司)と結局デキた挙句に仕事を斡旋してきたのはただの世間体。しかも娘は卓球クラブを1週間で退部していた。
もう笑うしかなかった。
「そんな状態で仕事の面接行く義理なんざない!」と全てをブッチして多満子を迎えにきたらしい。
大正解だ!!!
そしてなんなく試合会場に到着。
仲間の時間稼ぎのおかげもありギリギリ間に合う。
もう互いに失うものはなにもない。
ほぼ開き直りの境地に達した2人。
心身共にベストパートナーとなった多満子&久の人生を全賭けしたリベンジマッチの幕が上がる!!
どちらも抱く印象は同じだ!!
我ながらどうかしてるなぁ!!!
というかここまで読んでくれた方はいるのか?!
話の筋としてはこの上なくわかりやすい王道スポ根ラブコメなのだが、さすがというべきか終盤の収束具合にはスッキリする他ない。
キチンと収まるべきところに収まった挙句に気に食わなかったやつは全て痛い目を見る。
予定調和とも言えなくはないが、こっちとしてはそれを期待しているのもまた事実。
少し意外だったのは最後の多満子&久ペア vs 晃彦&愛莉ペアの試合。
猛特訓&気迫で接戦に持ち込むもギリギリ負けてしまう。
まぁそれも考えてみればそれもロッキーから引き継がれる伝統的なオチだ。
多満子がロッキーになった瞬間。
というかスポ根ものは基本的に試合に負けて勝負に勝つ気もする。
とにかく終始期待した通りのものが出てくる最大手チェーンのファミレスのような安心感抜群の作品。
脳内でエクスペンダブルズごっこしてたからかもしれんが、2時間という上映時間も長くは感じない。
俺の大好物である血生臭さは皆無だが
それも世間的にはプラス要素だろう。
家族やカップルでのんびりと観てほしい傑作だ。
気になるあの子とでも行け!!
余談だが今になって一番記憶に残ってるのはなんだかんだで舞台挨拶。
ガッキー可愛かったなぁ!!!
わかりやすい予告↓
新垣結衣&瑛太主演のロマコメ映画『ミックス。』予告編 - YouTube
期待を下回るtwitter↓
馬鹿と無能の交差点。『スクランブル』感想。バレあり。
珍しく日本版の方がお洒落。
しかしどちらも売りは同じく製作陣の名前。
そんな低めのハードルをくぐりにくぐる。
映画界のブラック企業「96時間」スタッフ!
「全国公開」にだまされるな。
全国が「後悔」する。
失策失速失笑カーアクション!!!
映画界にはしばしば革命が起きる。
『タイタニック』『ターミネーター2』『アバター』などのキャメロンによる映像革命。
全てを塗り替えた『マトリックス』革命。
もはや存在自体が革命家なノーラン作品。
などがよく話題にあがる。
しかしその革命は稀にB級映画が起こすこともある。
それが『96時間』革命だ。昇天しかねない上記台詞。親父、大暴れ。
俺のオールタイムベスト3には入る。
ちなみに本作公開は2008年。『ダークナイト』や『アイアンマン』といい化け物級な当たり年だ。
「引退したヤバいやつが現場復帰する」というB級映画御用達の筋書きを奇跡的なまでに綺麗にまとめ上げた至高の作品である。
ある種のひとつの到達点とも言える。
しかし映画とは商売でもある。
当然2匹目のドジョウ狙いで類似作品が連発された。
具体例は出さないが、やたら出来の悪い劣化作群が。
それもまぁ他社が真似するのは理解できるのだが
困ったことに自社で類似作品連発。
それどころが無意味に続編も連発。
レンタルビデオ店の棚には常にそれっぽい作品が並ぶ事態となった。
そしてそれに箔をつけるかのように書かれている「96時間製作陣」というキャッチコピー。
本作らそんな『96時間』製作陣と『ワイルド・スピード』出演者が手を組んだカーアクション映画。
側だけ見ればこれほど素敵な方程式もない。
正直なところ「製作陣を売りにしている映画にロクなものはない」というのは映画ファンからしたらほぼほぼ常識。
俺も嫌というほど痛い目を見てきただけに経験や覚悟は決めていた。とはいえこの時期他に観たい映画が散々公開されているだけあってDVDでも見るかどうか決めかねていたのだが。
毎度の通りに試写会が当たってしまった。
まぁ嬉しいことは嬉しいし、自分で金払う気が起きないものこそ試写会の意義がある!!
と自らを奮い立たせた。
やたら試写会を応募していた必死さが多少気になったものの「全国ロードショー決定 & MX4Dなどの特殊上映もある」という状況からしてまぁまぁな佳作だろうと踏んでいた。
それでも用心に越したことはないとかなりハードルを下げて観賞した。
…上映後。90分という観賞時間が10倍に感じるほどの苦痛に襲われた俺は翌日若干体調を崩した。
しかし映画は褒めちぎるのが俺のポリシー。
書くべきか迷ったのだが被害者を1人でも減らそうと今回の記事に踏み切った次第だ。
というわけで『スクランブル』が気に入った方はこの先からは一切読まない方がいい。
俺がズレてるだけかもしれんし。
そんな交通事故のようなあらすじ。
主人公フォスター兄弟は世界を股にかける高級クラシックカー専門の強盗。兄。左。アンドリュー。頭脳担当。
弟。右。ギャレット。メカニック担当。
異母だか異父兄弟。
ちなみに話には全く絡んでこない死に設定。
今日もワイスピに触発されたかのような手口であっさりと車を盗み出すのであった。
しかしその車はマフィアのものだった。
あえなく捕まってしまった2人は「敵対するマフィアの車を盗んでくるから命はマジ勘弁」との条件を出す。そしてなんなくおっけーを出すマフィアであった。それを鵜呑みにするマフィアってどうなのか。
とりあえずこの作戦は2人じゃ無理だ、とのことで劣化オーシャンズ11なメンバー集めを開始する兄弟。
大抵メンバー集め描写は盛り上がるものだが本作では特に見せ場ないので省略します。
しかしド派手さだけを取り柄にやってきた兄弟。
あえなくインターポールに目をつけられてしまう。
果たして兄弟は助かるのか?
2つのマフィアはどうなるのか?
4つの無能な勢力の交差点がここに完成。
「大方全て計算通りなんだろ…結局」という観客の声もそこそこに
まるで茶番な計画が幕を開ける!!なかなかシュールな1枚。
…というもの。
なんか書いてて頭痛くなってきたな!
話はありきたりで単純だがそれは俺からすれば評価点だ。
本作で数少ないひとつの!
この手の映画に複雑さは求めていない。
わかりやすくアクションを絡めて派手にやってくれればオールオッケー…なのだが
軽くあらすじでも触れた通り本作では既視感のオンパレード。
まぁジャンルが被れば似たような場面が出てくるのは致し方ないところではある。
しかし本作ではあまりにもオリジナリティが皆無。
代わりに「こんなもんで満足するだろ感」が満載だ。
一言で言えば「ワイスピとオーシャンズ11を足して雑味成分を盛りに盛った挙句に×0.1」したような出来。正直お粗末だ。
序盤の車泥棒のシーンや中盤の見せ場のつもりの飛行場のシーンはワイスピから熱気と金遣いを抜いたようなもの。
キャッチコピーからして同じようなものを期待しているとはいえあまりにもおざなりすぎる。
制作費云々を抜きにしても手抜き感がありありと見て取れる。
それが顕著なのが主人公チームのメンバーの構成だ。
兄弟を筆頭にまずは兄の恋人。ステファニー。
プロスリ師な女。弟の恋人候補。デビン。そんな4人の集合図。
髪型くらい変えろ!!
見分けつかん!!!!
他には爆破担当のデブ。
とってつけたような無能。可愛げ一切なし。
命に関わってるんだから真面目にやれ!
あとはえーっと、名もなきドライバーが5人くらい。背後にいるやつら。マジで名前出てきません。
もう判を押したありきたりさ以下だ。
この部分はアイデアと見せ方次第でどうとなるだけに擁護は不可能。
それでもアクションが派手ならまだなんとかなるのがこの手の映画だが。
全く本気さが見られないどうしようもなさ。
人を殴るにしても車を走らせるにしてもそこにはキャラとのリンクが必要不可欠。
「これこれこういう理由があってこいつはこれをやっている」という流れがあって然るべきだと思う。
しかし本作にはそれが全くない。
アクションに感情が乗ってないとでも言おうか。
ここでも「これでいいんだろ」感が透けて見えてくる。
一応車が走ったり跳んだりはするのだが見ていても「あぁ…そう…」としか言えない。
そして犯罪サスペンスとして必須な伏線に至っては目を当てられない雑さ。
作戦名「行き当たりばったり」というのはよく見る描写だが、それにしても酷すぎる、
そもそもキャラが薄すぎて「流石」と思えない。
序盤に言われていた「なんちゃら走法」やら「プロポーズ」も終盤で雑に処理する始末。
本来無条件で熱くなるはずの場面で失笑しか漏れないしょうもなさ。
とにかく有名作から良いところどりしようとしたらそれらが全て裏目に出てしまった失敗作。
ストーリーは悪い意味で雑。
キャラの描き分けどころか性格づけすら出来てないおざなりさ。無駄な多さ。
気持ちが伴わないアクション。
もう悪い部分を煮詰めたような状態。
トータルで「茶番」と言うしかない出来だ。
確かに世の中にはもっと酷いB級映画は山ほどある。
準新作の棚にいつの間にか出現するようなものとさほど変わりはないだろう。
それでもここまで全国で大々的に公開されるようなことはなかなかない。
休日に酒でも飲みながら観た分にはなにも思わなかっただろうが、このハードルの高さでは粗が目につきすぎる。
まぁクラシックカーマニアなら多少は耐えうるかもしれんが。ここはさすがに豪華。
そこと西川貴教の主題歌だけは良かった。
Takanori Nishikawa feat.Shuta Sueyoshi (AAA) 9/19配信リリース『BIRI x BIRI』(movie ver.) - YouTube
日本限定の主題歌は毎度賛否ある中でも
今回はポスターと同様に圧倒的「賛」だ。
余談だが本作観賞後に思ったことは
「存命なら間違いなく主演はポール・ウォーカーだっただろうな」だった。公私ともに車好きな彼ならノリノリで出演していたことだろう。
それならスター性でまた違った作品になっていたであろうことは想像に難くない。
製作陣の力の入れ方も違っていたかもしれない。
いろいろと哀しくなる作品でもあった。
というか主演のスコット・イーストウッド。
親父は伝説の西部劇役者「クリント・イーストウッド」ワイスピでは「ポール・ウォーカー」の代替キャラ。全てが、BREAKする。『ワイルド・スピード ICE BREAK』ネタバレ特盛り感想文。 - 高速回転する方舟の片隅で。
いろいろと比較されることが多そうだが
まぁなんだ、頑張ってほしいな!
こんな記事書いておいてなんだが!
俺は応援してるぞ!!
悪いのは脚本家と監督だ!!
ドンマイ!!スコット!
ありきたりな予告↓
『スクランブル』予告編 9月22日(金)公開 - YouTube
ありきたりなtwitter↓
邦画の意地。最先端一直線。『亜人』ネタバレあり感想。
不死身vs不死身の極限バトル。
漫画原作は今年何度目なのか。
それでも素晴らしい出来。
脚本の荒さはスタイリッシュさと「リセット」でうやむやにしろ!!
MVさながらなハイテンションジェットコースタームービー!!
さて。
「ありがたいことに試写会当たった → 観に行った」という今年何度目かの幸運が巡ってきた。
もはや慣れたものだったが、今回向かったのは初の東京国際フォーラム。
その雰囲気は普段の試写会と全く違った。
会場のキャパの大きさもそうだが、観客はほぼ女性。男との割合は1:99以上。
どうやら本編上映の前にはキャスト登壇の他に、主題歌を担当したバンドの生演奏もあるという話だった。キャストとバンド。全員いました。
この完全アウェイな状況。そして「芸能人は別世界にいるからこそ面白い」という持論。
しかしここでシケたツラはしていられない。
「アウェイだろうが楽しめるものは楽しめ」と頭の中のデッカード・ショウに囁かれた俺はとにかくハシャギ倒した。『ワイルド・スピード SKY MISSION』感想なのか?これは!バレ増し増し。 - 高速回転する方舟の片隅で。
世界を股にかける極悪ファミリーをたった1人でシバきあげる漢の中の漢。
とにかく上映開始前までにここまで盛り上がったのは初体験。
「なかなかいい経験だったなぁ…」とかボンヤリ考える中、いよいよ本編が始まった。
今度は煽り抜きで俺が盛り上がる番だった。
とにかくアクションに次ぐアクションの連続。
さらにクオリティも「佐藤健×るろ剣チーム」なだけあってそこそこ期待はしていたのだが
全く裏切られることはなかった。
というか邦画の新たな可能性を見たくらいだった。
ちなみに俺は原作未見なので設定のズレなどは全くわからん!!
それでも「いいものを見たなぁ!!」と景気の良い気分にはなれた。
ある意味では映画から入ったのが功を奏したのかもわからんが
そんな加速しっぱなしのあらすじ。
主人公。我らが佐藤健。
交通事故に巻き込まれた際に「亜人」であることが判明。
それにより現在、政府機関にて囚われていた。
ここで一つの不安でもあった「かったるい日常パート」はすっ飛ばされていることも判明。
テンポの良さに心を躍らせつつも話を聞いてみると「亜人」とは人類の希少種。
「何度死んでも生き返り、決して死なない」というチートにも程がある体質を持っているため人間からは畏怖の対象となっているようだった。
さらに政府機関はその特異性から人道無視の人体実験を行っている様子だった。
「まぁそらそうだろ…」としか言えない状況にワイスピのような電撃訪問者が現れる。綾野剛。同じく「亜人」
不敵な笑みを浮かべつつも正面突破で研究所に遊びにくる。
どうやら亜人集団のリーダーでもあるらしく仲間集めをしている、とのこと。
当然なんとか対処しようとするものの相手は「亜人」という無茶苦茶な存在。
言ってみればHPゲージが無限にある相手とのエンカウント。ゲームなら確実に負けイベだが
それだけではなくヤル気も戦闘力も桁違いな綾野剛が相手ということもあり、僅か数分でほぼ全滅してしまう政府関係者達であった。
そして「我らが亜人サークルに加入しないか」との誘いを受ける佐藤健。
こんな酷い目に遭わせた政府を憎んでいるために一度はノリそうになってしまうものの「そこまで残忍な倍返しはちょっと…」と勧誘を蹴る。
それに腹を立てた綾野剛は当然大人しく帰るわけにはいかなかった。
かくして開始早々、「亜人」vs「亜人」の異次元バトルが開幕する。
さらにそれだけでは留まらず、亜人の隠された能力が明らかにもなる。まさかのスタンド、発現!!
おそらく精神力が具現化したような存在だが、一般人には不可視なところもほぼほぼスタンドだ。
その力に戸惑いながらもなんとか使いこなし、命からがら逃亡に成功する佐藤健であった。「やべぇって!!これ!!」
さて。この見るからにヤバい綾野剛。
ただの戦闘狂の綾野剛ではない。
その真の目的とは「虐げられた亜人と共に神経ガスを東京上空から散布し人間に復讐する」という物騒極まりないものだった。
手始めにそのガスを所持している会社に飛行機を突っ込ませる。
この地下鉄サリンと9.11の暗黒即死コンボ。
都民を震え上がらせるには十分だった。
まぁヒカキンはネタにして再生回数稼いでいたが!ついに銀幕デビュー。
一方、佐藤健。
こちらの人生プランは「病弱な妹と共に穏やかに暮らしたい」という至極真っ当なもの。
その病気の妹を治すために医者を目指し、現在は研修医というところまできた。
しかしそんな平穏が「亜人」によって壊されてしまった。
やりようのない哀しみと怒り。
ここで頭の中のなにかがキレた。
「やられっぱなしは気に食わん」とばかりに片田舎にて修行を開始する。少年漫画の鉄則。
もうこれ以上、綾野剛率いる亜人サークルの極悪非道な企みを知らんぷりは出来ない。
なにより妹にも魔の手が忍び寄っている始末。
もう綾野剛を殺す他なかった。
承太郎を彷彿とさせる「お前は俺を怒らせた」モードに入った佐藤健は勢いそのままに、敵でもあったはずの政府関係者の元にアポなし突撃する。亜人対策チームの長。玉山鉄二。
挨拶もそこそこに
「協力してやるから成功した暁には俺と妹を自由にしろ」
「承知しなかったり約束を反故にすればお前の家族を皆殺しにする」
という主人公とは思えない悪夢の一通協定を強引に結ぶ。
そんな脅しに頷くしかない玉山鉄二であった。
かくして「敵の敵は敵」理論でアンチ綾野剛サークルを結成した佐藤健とSAT。
果たして佐藤健はミッションを完遂し
妹との平穏な日常を取り戻せるのか?
後退のネジをハズした研修医が、今!!殺る気満載の不死身な殺戮マシーンと化す!!
…いいなぁ!!わかりやすくて!!
上記したが『亜人』に触れるのは本映画が初。
正直意識高めだと高を括っていたが、その実は良い意味でB級だった。
いや、原作は違うのかもしれんが少なくとも本作は俺の大好物だ。
ドラマは二の次三の次。
終始アクションでゴリ押す豪腕っぷり。
舞台挨拶では黄色い歓声を上げていた会場の女性客も本編が始まるやいなや黙る他なかったのも無理はない。
とにかくストーリーの都合上、一言で言えば鬼ごっこ(殺しあり)な本作。
表向きの主人公は佐藤健だが衆目の視線は全て鬼役の綾野剛に持っていかれる。とにかく一から十までふざけ倒したエキセントリックなハイテンションさ。
作中の笑いの80%は綾野剛発信だ。
正直この手の悪役はジョーカー以降腐るほど目にしてきたが致し方ない。あれ以降増えた気がする悪人自らの手による自撮り。
そもそも悪役顔と思っていただけにこの大騒ぎっぷりは嬉しい限りだ。
そして佐藤健も負けてばかりではない。
作中では基本逃げてばかりな普通の研修医のはずだが、時間を追うごとに何故か身体能力がメキメキアップグレードされていく。
やたら現場慣れした作戦を立ててみたり、取り扱ったことがない拳銃をぶっつけ本番で使いこなしたりすっかり特殊工作員。
もう目を見張る成長速度だ。
作中時間では数日のはずだが、これはこれでオールオッケーだ。
思えば共に身体能力は折り紙つきの若手俳優。
それを包み込むのは邦画最高アクションチームの「るろ剣製作陣」という完璧さ。
そして一度「るろうに剣心」にて相見えた両者が再び決戦するこの豪華さ。実写『るろうに剣心』1作目より。
本作ではそのクオリティを保ちつつ、舞台を現代に。「よっ、久しぶり!」
さらにそこにスタンドバトルも加わってその迫力は無限大。
ラストバトルは佐藤健&スタンドvs綾野剛&スタンドという素晴らしさ。脳が処理落ちするぞ!!
それぞれが別々に同時進行で闘いながらもそれを利用したりする整理された乱雑さ。
『るろうに剣心 伝説の最期篇』のラストバトルは1vs4だったが本作では戦況に応じて変化していく贅沢さ。この感動、再び。
もうどこを切っても褒め言葉しか出ない。
綾野剛vsSATチームの雑魚戦もただの徒手空拳ではなく、どこか『ジョン・ウィック』を彷彿とさせるスタイリッシュさを見せる。マガジンチェンジの仕方などを見るに明らかに意識している気がしなくもない。
「不死身vs不死身の闘いだと下手したら茶番になりかねない」とは舞台挨拶時の佐藤健の言葉だが、キチンと緊迫感を保ちつつ走り抜けているのは流石だ。
ちなみにラスト。
「不死身vs不死身の決着はどうするのかなぁ…」とか思っていたが
「上から特殊部隊が強襲し、2人まとめて液体窒素にて瞬間凍結させたのちに炸裂弾で粉々にする」
という勢いしかない作戦にて終結する。
一応、佐藤健発案の作戦らしいが明らかに「面倒だから2人まとめて殺そう」作戦にしか見えない。
事実、玉山鉄二も「2人共処分するのが上からの命令だ」と言っていた。
しかし「そりゃあんまりだろ…」という観客の声が届いたのか、なんと戦闘中に切り落とされた片腕から…佐藤健、復活。全裸で!!
周りが唖然とする中、一緒に殺されたことにご立腹な眼差しを玉山鉄二にトバす。
大殺戮開始か…と思いきやそこは我らが佐藤健。
ひと通りガンを飛ばした後に窓ガラスより逃亡を図る。
そのまま亜人と一体化しつつ消えゆくのであった。
全裸で!!!そして完!!!
この潔さ。
邦画でも稀に見るアッサリっぷりだ。
エンディングでぐだぐだやりがちな昨今の風潮を一刀両断する清々しさ。最高だ。
そういえばこの逃走劇を見て「ルパンっぽいなぁ」とか考えて気づいたのだが。
玉山鉄二と綾野剛は実写版「次元」と「五ェ門」だった。懐かしいなぁ!!
当時から進化したな。いろいろと!!
今回は思えば剣心vs五ェ門だったわけだ。
素晴らしい!!
ちなみにエンドロール。
なんと綾野剛が生きていたらしき演出が。
どこまで無能なんだ日本政府は!
続編も楽しみだ。
あればの話だが!!!
余談。
同時期に「TAKAHIROと武井咲が結婚!!」とのニュースが入ってきた。
どっちも好きなだけに「雨宮次男と薫殿が結婚か…めでたいな!!」などと思っていた…のだが!!
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170904-00000018-dal-ent
(以下引用)
新たな映画の出演を控えていることも判明した。12、14年に公開された映画「るろうに剣心」シリーズの新作が予定されており、武井が演じたヒロインの神谷薫は外せない重要な役だ。
…るろ剣新作!?マジかよ?!!
目がチカチカする予告↓
映画『亜人』予告【2017年9月30日公開】 - YouTube
頭がクラクラするtwitter↓
本気の傑作。『ダンケルク』感想。
珍しくネタバレなし。
というかまともにレビューが書けない衝撃。
今回も本気(ガチ)ノーラン。
一切の躊躇&手加減なし。
そして清々しいまでの緊張感。
観賞前にはブドウ糖を大量摂取しよう!
全篇クライマックスとは、こういうことだ。
クリストファー・ノーラン。この世界的不況時代にも関わらず右肩上がりの映画産業のトップをひた走る超凄腕映画監督である。
毎回意識が高いのか低いのかもはや感覚が麻痺してくるほどに「面白い」を通り越す傑作しか生み出さないヒットメーカーでもある。
その緻密とも言える作風から狂信的なファンや盲信的なアンチを一手に抱え込むある種のスターでもある。
個人的にはほぼ全ての作品を追いかけているくらいには好きだ。
ハマったのは「ダークナイト・トリロジー」から。豪華だなぁ!!
しかしその頃から変わらないたった一つの難点がある。
観終わった後の虚無感。
そして後日に引きずる疲労感だ。
まぁそれほど凄い映画をつくってくれるのは嬉しいったらないのだが
初見の際はかなり気を引き締めてかからないと比喩抜きで死にかねない。
さて、今回は『インターステラー』以来3年ぶりの新作。
そしてなんとノーラン初の史実映画。
さらには戦争もの。
一応心の準備はしたものの
こんなの精神もってかれないはずがない。
上映時間が106分と短めなのがまだ幸いと思っていた…が。
結果、いつも以上にノーラン節全開。
それどころか史実の戦争ものということで一切の手加減なし。
短めの上映時間も「緊張感を終始引っ張れる限界ギリギリの時間だからじゃないか…?」ということに気づいてからは
ただただ自身のメンタルが削られていく音を聞くしかなかった。
しかしその残酷とも言える作風がテーマとこれ以上ないほどにシンクロしていた。
世の中には「ノーラン監督作」というだけで褒めたり貶したりする人もいるみたいだが
俺には全く関係ない。
まぁ無条件でステイサムを褒めまくりの俺が言えたことではないが!!
ストーリーとしては
第二次世界大戦初期の1940年5月26日から6月4日。イギリス、ベルギー、カナダ、フランスから成る連合軍兵はダンケルク海岸でドイツ軍に包囲され、ダイナモ作戦による撤退を余儀なくされる。(Wikipedia参照)
…というもの。
まぁ、エンタメ作ではないためにわかりやすい起承転結はない。
しかし史実とは得てしてそういうもの。
その代わりに全篇、切れることない緊張感で走り抜ける。
物語の構成としては陸海空と3つの視点で話が進む群像劇。
それぞれの主人公としてトミー。陸担当。
英国二等兵。新人兵。
闘いには消極的だが仲間の命は尊ぶ気高さも。
生きて帰ることにも恥じらいはない。
ピーター。(左)海担当。
自国の援助に民間船で海を渡る祖父を手伝う勇気ある少年。
割とヤンチャな節がある。
中盤、海のど真ん中で被弾した英国兵(右)を救助するが…
ファリア。空担当。
空軍のエースパイロット。相当な凄腕。
仲間が倒れていく中でも不屈の闘志を見せる。
演じるは現在出演作にハズレなしのホームランスラッガー。トム・ハーディ。
余談だがマスク着用時にはベイン風味。
同監督作より。
…がいることにはいるが
作中では名前が呼ばれることはほぼない。
それどころか台詞も最低限を超えたごく僅かなもの。
実際ベラベラ喋るやつはそういないだろうが
もはや映画としての体を成すギリギリのラインだ。
というか一から十までわかりやすさは皆無なために
観賞中は自分が驚くほどに低偏差値になった気分になる。
初見だけでは全容を把握しづらいのはノーランの特徴とも言えるが、本作ではそれがあまりにも顕著。
それでも観客を飽きさせることなく最後まで手を抜かずに描き切るのは天晴れとしか言えない。
上記したように上映時間が短めなのは「緊張感が保てるギリギリのライン」ということもあるだろうが
「3時間はかかりそうな題材を圧縮した」
「ほぼ説明に終始しかねない映画の前半を削ってクライマックスだけにした」
ともとれる。
さらにノーラン御用達な音楽家ハンス・ジマーが今回も当然のように参加。
予告編でもあるような焦燥を煽りに煽る音楽も手伝ってこちらまで嫌な汗かきっぱなし。
下手に本編が長いと慣れてしまいかねないだけに素晴らしい采配だ。
とにかく言えることは「ノーラン×戦争もの=マジでヤバい」ということだけだ。
徹底した実物志向でも知られるノーラン監督が史実を取り上げれば「そりゃヤバいよな!!!」以外の言葉が出てこない。
というか毎度のことだがノーラン映画の観賞直後は頭の中の整理がつかない。
向こう一週間は脳が酸欠になる。
もう「とにかく見てくれ!!!」としか言えない本作。
まぁブロガーとしては失格だが!!
珍しく画像少なめな記事になってしまったが
逆説的に察してくれるとありがたい。
そのうち整理ついたら追記でもしよう。
今回は映画同様に短めでまとめた、ということで許していただきたい。
とにかくノーラン好きはもちろん、映画ファンや普段映画をあまり見ない人にもぜひ見て欲しい超傑作だ。
観賞後はHPもMPも根こそぎもってかれるが
満足することだけは保証できる。
ちなみに今回も最近よくある試写会での観賞だったのだがなんと初のIMAX。
もう「圧巻」の一言だった。
スクリーンがデカさが作品と相まって失神直前。
もう凄いわ!!ノーラン!!!
傑作感が垣間見える予告↓
映画『ダンケルク』本予告【HD】2017年9月9日(土)公開 - YouTube
いろいろと失格なtwitter↓