難易度ベリハでおそ松さん。『セブン・シスターズ』感想。バレあり。
「闘うヒロイン特集」第三弾。
七つ子姉妹vs最悪絶望郷。
手加減&情け容赦、一切なし。
絶望のドン底で信じられるのは互いの絆のみ。
加速する絶望に耐えられるか。
一筋の希望を撃ち抜け!!
いきなりだが俺は3人兄弟だ。
6つ上の兄と9つ上の姉がいて俺は末っ子にあたるのだが、この2人がまぁとにかく出来た人間だ。
詳しくは話づらいがどちらも第三者からしたら相当な理想形であることは想像に難くない。
恋人にしたいランキングの1位から10位までを余すことなく詰め込んだ挙句に磨き上げたような真人間とでも言おうか。
身内がここまで褒めるのも気持ち悪い話だが、贔屓目に見てもほぼほぼ完璧であることは認める他ない。
というかうちの家系はどこをとっても全てにおいて90点超えを果たすような方達なのだが、一方でそれを見てきた俺は。
なにをしようが負け戦になってしまう負い目から自堕落な駄目人間となった。まぁバレてるだろうが。
もちろん兄弟に恨みなどは一欠片もないものの、やっぱりどこか羨望に似た嫉妬はあることは否定できない。逆恨みだな、これ!!
2人して今年に入ってから立て続けに結婚したことに関して「ちょっとは遠慮してくれ!」と思ったことは本音だ。
しかし長男である友人などに聞いてみれば「上には上の苦労がある」とのこと。確かに全てにおいて下に抜かれるわけにはいかないというプレッシャーは想像を絶するものがあるだろう。
かと思えばひとりっ子からすれば「兄弟いるのは羨ましい」という意見も出る始末。
結局は隣の芝生は青いということだろう。
しかしそんな議論を全て無に帰す作品が海の向こうからやってきた。
本作の主人公はなんと七つ子姉妹。
姉妹間のギスつきや絆は他の比ではない。
さらにその舞台はひとりっ子至上主義。
2人目以降は政府によって強制冷凍保存される絶望郷。
彼女らからすれば俺らの悩みなんぞ青いどころの話ではない。
こんな世界に生まれなくて本当によかった。
そんなありがたみを痛感するあらすじ。
上記したように主人公達は七つ子姉妹。
産まれたときから実の両親を失くし、代わりにウィリアム・デフォーに育てられていた。1人が事故で指を失えば他の姉妹の指すら落とす漢気満載な育メン。
「7人だしそれぞれ曜日の名前にしよう!」という安直を通り越した清々しさもそのままなんとか大人になるまで成長する。
しかし皆の表情は明るくない。
なぜならこの世界は「人口爆発を抑えるために子供は1人しかつくっちゃだめ。それ以上の子供は政府が隔離して冷凍保存します。」という暗黒すぎる絶望郷だったからだ。
各々不満はあるものの、そこは七つ子。
むしろそれを逆手にとり協力して「カレン・セットマン」という人間に成り済ますのであった。なかなか板についてきたものの大家さんとの会話をシェアし忘れるなどのうっかりもそこそこに今日も仕事に行くマンデーであった。
しかしそこで事件は起こる。
基本的にその性質からバレたら終わりな綱渡り人生。夜遊びなど以ての外なのだが次の日の朝になってもマンデーが帰ってこない。
しかし待っているだけでは埒があかない。
姉妹の身を案じるがあまりに「一度に外に出るのは1人だけ」という鉄の掟を破ってしまう。
「なにより仕事もあるし!」とチューズデーが電撃出勤するも
いつも身につけているはずのGPSの信号が途絶えてしまう。
一体何が起きているのか?
なにかを知っている風な上司。
暗躍する政府の人間。
誰が味方で敵なのか?
信じられるのは姉妹の絆のみ!
全方位真っ暗な暗黒の世界で割と普通めな姉妹達が奮闘する!!滾るなぁ!!!
とにかく目玉は主演の七つ子だ。
演じ分けたナオミ・ラパスのコメントと共に紹介させていただこう。
MONDAY。聡明な野心家。
「子供の頃から常に自分を犠牲にして、家族の期待に応える努力をしてきた。でも恋に落ちて、心の中に嵐が吹き荒れた時、今まで自分が守ってきたルールに疑問を抱き始める。冷酷でわがままなようにも見えるけど、その仮面の下は、愛を追い求める女性なの」
序盤の主役。話の発端でもある。
ぶっちゃけ黒幕なのだがその理由は「恋した男性との間に子供ができたから」というもの。
わがままとも言えるが実際そうなったら姉妹より優先してしまう気持ちはわからなくもない。
TUESDAY。繊細なヒッピー。
「自由な精神の持ち主。繊細で、心を落ち着かせるためにマリファナを吸っている。いつもハッピーで、他の姉妹たちに対して優しく、何事も受け入れるタイプね。外の世界で生きられたらヒッピーになっていたでしょう」
優しい温和なタイプ。
網膜スキャンのために生きたまま目玉をくり抜かれるなどエグすぎる目に遭うも、生き抜く覚悟を決める。
WEDNESDAY。恐れ知らずの戦士。
「恐怖心とは無縁の本物の戦士。トレーニングが大好きで、ボクシングや武術にはまっている。他の姉妹たちは彼女が運動をし過ぎて一人だけ体型が変わってしまうことを心配しているの」
姉妹間での戦闘力は随一。
身体を鍛えることに余念がない。
追っ手との戦闘では一番いいところまで行く。
中盤ではただ1人で政府との闘いに出向くも…
THURSDAY。ワイルドな反逆者。
「子供の頃から常にルールを破り、自分のやり方を押し通すためには権威にも盾突いてきた。月曜とは対照的ね。そんな彼女も戦いの中でリーダーとしての責任に目覚め、大人へと成長していく」
幼少期にスケボーしたさに一度掟を破った経験あり。
わがままではあるが中盤以降の主軸となる。
責任感は姉妹一。イケメン。
FRIDAY。天才肌の理系ブレーン。
「ものすごく頭が切れる、姉妹のブレーンのような存在。ただし自分の世界に生きていて、他人との交流が苦手。他の姉妹は外に出たくてたまらないのに対して、彼女だけは外で人に接することを苦痛に思っている」
大人しめの眼鏡っ娘。ITを駆使し姉妹の頭脳となる。
そしてなにより家族を愛している。
弱気で守られるタイプだが終盤にてその秘められた漢気が大爆発する。
SATURDAY。パーティ好きのロマンチスト。
「セクシーで、女性らしい格好を好み、陽気で、何に対しても積極的で、とてもロマンチックな女性ね。17歳の時に恋に落ちたけれど、祖父から感情的になると弱点を突かれるという理由で反対され、他の姉妹たちのために諦めた経験があるの」
明るめの遊び人。
軽めの発言も目立つ。
しかし中盤で処女ビッチであることが判明する。
その際のベッドシーンは見所のひとつ。
ファッション含めて一番可愛い。
SUNDAY。慈愛に満ちた仲裁役。
「一家の母のような存在。しっかり者で、いつも他の姉妹たちの心配ばかりしていて、自分のことは後回し。姉妹が喧嘩を始めると仲裁に入るのが日曜よ」
大黒柱。一番大人。
しっかりした母親のような立ち位置。
しかしその母性ゆえに…
このように顔以外はバラバラな姉妹。
とにかくこの7人がわいわいやっているだけで楽しい。観賞前は「7人も演じ分けられるの?」と思っていたが、答えは「むしろ同一人物なの?これ?!」だ。
大抵この手の1人何役ものはどこかで冷めた気分になってしまうことも多いが、本作に至ってはそれが全くない。
観ているうちに本気で別人として認識できる。
これぞ演技派実力女優だ。
そのメンバーがあまりに独特で最悪にも程がある世界に立ち向かう。
このオリジナリティだけでももう傑作だ。
さらにその世界観の描き方にも抜かりはない。
終盤にて明らかになるのだが、ひとりっ子以外は強制殺処分される程に人命が軽い。
つまりは当然追っ手の連中も容赦が全くない。
とにかくバッタバタと人が死ぬ。
もう冗談のように!
意味ありげな上司は牛乳飲んでる途中にスナイプされ、一番先に勘づきそうな管理人は挨拶代わりに脳天を撃ち抜かれる。
そして姉妹も例外ではない。
序盤の強制家宅捜査にてサンデーが殺され
武闘派であったウェンズデーは善戦するもののビル間を飛び越えた瞬間に対面から撃ち殺される。
フライデーは家族のメモリーを守るために追っ手を引きつけた後に、漢気満載な大自爆。
サタデーは決死の想いで真相に近づいた直後のテレビ電話にて姉妹の目の前で射殺。
もうとにかく普通に死んでいく。
それにより展開が掴めずに緊張感が加速する。
まぁさすがに七つ子を演じるのがダルくなった可能性も捨てきれんが!
それでもただでさえ全方位絶望しかない世界で唯一頼れる姉妹すら呆気なく殺されていくのは凄惨という他ない。全篇、本気で救いありません。
しかし主人公達はただの一般人女性。
この儚さには妙な生々しささえある。
設定上は一般人な癖にやたら主人公補正がかかるということがない。
作風的にも大正解だ。
ちなみに原作では主人公達は男の七つ子らしい。
それも相まって今回も観ている最中に「これがもしステイサムだったら」ということを考えてしまった。まぁいつもの悪癖だ!
MONDAY。冷酷なトランスポーター。
TUESDAY。アドレナリン全開の自由人。
WEDNESDAY。セイフとは程遠い破壊屋。
THURSDAY。ブリッツ(稲妻)アウトサイダー。
FRIDAY。メカニックなプロフェッショナル。
SATURDAY。ワイルドすぎるスピード狂。
SUNDAY。エクスペンダブルな弟分。
…書いてて思ったが誰が相手になるのか!
エイリアンの大群でも10分持たないな!!
vsガチ米軍くらいじゃないと映画にならん!!
でも面白そうだなぁ!!!
余談だが「登場人物、全てステイサム」 なCMがある。
JASON STATHAM in LG G5 mobile phone commercial 1 APRIL 2016 X2 - YouTube
…なかなか気が狂ってるなぁ!!!
きっと夜中に会議が行われたんだろう!!
とにかく普通のアクションの型に嵌らない本作。
むしろ趣きとしてはサスペンスに近い。
それでも独特の雰囲気を全てプラスに変換し
演技力でゴリ押しする姿勢には批判の言葉を失う。
「伏線が〜」やら「合理的じゃない〜」だの言い出す方には向いてないかもしれない。
しかしそこにはそれ以上に大事な絆がありアクションがあり希望がある。
「兄弟間で喧嘩するくらいなら世界と喧嘩しろ!!」という漢気アンサーを身体を張って明示してくれる傑作だ。
観に行こう!!兄弟で!!!
シリアスさが垣間見える予告↓
七つ子が一人の人間に成りすますSFスリラー 映画『セブン・シスターズ』予告編 - YouTube
シリアス無縁なtwitter↓
飲んで吸って殺して、欺いて。『アトミック・ブロンド』感想。バレなし。
「闘うヒロイン特集」第二弾。
恵まれた環境からまさかの豪速変化球。
誰もが思う「予想と違う!!」
映画通ほど騙される。
それでも面白い不可思議傑作。
今最も地球上で漢気が爆発してる女性といえば。
やはりシャーリーズ・セロンを置いて他にいないだろう。
「美しい」としか言えないそのご尊顔。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では敵、味方、性別を超越した圧倒的カリスマ性を発揮。
軍隊長「フュリオサ」もはや主人公。
『ワイルド・スピード ICE BREAK』では今まで全ての元凶とも言える最悪なラスボスを演じた。
「サイファー」
スーパーリケジョな天才ハッカー。
そんな大傑作に立て続けに出演した後の本作。
期待するなという方が無理だ!!
さらに監督は『ジョン・ウィック』のアクション監督にして『Deadpool 2』を監督することが決定している「デヴィッド・リーチ」
共演者には『X-MEN』シリーズの「ジェームズ・マカヴォイ」
この俺の大好物のフルコース、というか一流どころのロイヤルストレートフラッシュ状態。
2017年のマストの一本といって差し支えなかった。
そしてまぁよくあることで試写会が当選した。
ウキウキでいち早く鑑賞させてもらったのだが
観賞後の感想は「思ってたのと違う」だった。
いや、決してつまらないわけではない。
今回はありがたいことに2回試写会が当たったのだが
観れば観るほど味が出て来る傑作だ。
そんな観客すら欺くあらすじ。
主人公ロレーン・ブロートンは超凄腕のスパイ。
MI6所属にして情報収集、近接格闘のプロ。
出来るオンナの1日は氷風呂から始まる。
今日のお仕事はMI6の上司とCIAのお偉いさんに任務の報告をすること。
とりあえず取調室に呼び出されたものの、ロレーンに従う気はゼロ。
思いっきり煙草を吹かした挙句に悪態を吐き捨てるロレーンであった。
満点のオープニングだなぁ!!!
映画のつくりとしては「ロレーンが行った任務の回想聞く」という体で進んでいく。
つまりほぼ主人公が死なないのは確定してるようなもんだが
まぁシャーリーズ・セロンが死ぬわけはない。
その任務とは「ベルリンで殺された同僚の死の真相を暴いてこい」というものだった。
そしてそれには全世界のスパイの情報が詰まった「リスト」が関わっているらしい。
どうやら冷戦が20年長引く物騒な代物とのこと。
ちなみに「リスト」は腕時計にカモフラ。
リストとリスト(腕)をかけたシャレです。
現場に急行するものの、そこは'89年のベルリン。
東西問題で非常に不安定な場所だった。
とりあえず明らかに怪しいやつらを車を横転させて殺害するなどド派手な活動に勤しんでいたところ、1人の漢が接触してくる。
デヴィッド・パーシヴァル。
情報で酒が飲める集会所を開いていたり乱交パーティしたり腹の底から人生楽しんでるナイスガイ。
この地での案内人兼相棒としてタッグを組むことになるが…
クールなロレーンとウキウキデヴィッド。
その影には怪しげな女スパイの姿があった。
デルフィーヌ・ラサール。
さて、リストの行方は?
誰が味方で誰が敵なのか?!
三つ巴なのか四つ巴なのか孤軍奮闘なのか!?
自分以外は誰も信じられない!!
疑心暗鬼で人間不振な泥沼の闘いが幕を開ける!
…というもの。
上記した通り舞台は'89年のベルリン。
東西でややこしいことになっていたらしいが
正直なところ詳しいことはよくわからん。
そんな俺の心を見透かしたようにオープニングで
細々と当時の社会情勢を説明した後に「これはその物語ではない」と注釈が入る。
素晴らしいなぁ!!
本作の見所はそんなお堅いものではなかった。
一言、シャーリーズ・セロンの美しさ。
度々顔のアップが抜かれるのだが、
もう見惚れるしかない美麗さ。
…かと思えば青アザ流血上等な血みどろファイトを繰り広げる。
物語が進むにつれ顔面がボッコボコに。
そして惜しげもなく脱いだと思えば
ソフィア・ブテラとの濃厚な絡み。
目覚めるしかない!!
さらには酒を煽り
煙草を吸いまくる。
観てるこっちが悪酔いするほどに!
正直、全編シャーリーズ・セロンのアイドルPVと言って差し支えないほどだ。
しかしこの男女平等が叫ばれる時代。
こういう映画が出てきたのは非常に素晴らしい。
考えてみればどれも今までエクスペンダブルズな俳優陣やトム・クルーズがやってきたことだ。
それが女性でもなんら問題なく成り立つことを証明した。
つまり本作ではカッコいいセロンが暴れまくってくれればオールオッケーだ!!
かといって男性が蔑ろにされているわけでもない。
相棒のデヴィッドは男が惚れる漢な仕上がり。
ギブスを巻いた異様な出で立ちで登場。
こちらも飲んで吸ってのやりたい放題。
心底楽しそう。
まぁつまり本作はキャラ映画とも言えるだろう。
そしてR15指定なだけあって全てにおいて手加減はない。
例えば全篇に漂う極彩色のビジュアル。
『スーサイド・スクワッド』を連想するのような蛍光色のオンパレードなのだが
これがとにかくめちゃくちゃ綺麗。
それにより罵詈雑言すらカッコいい奇跡が起こる。
しかしそんな中での闘いは非常に泥くさい。
『ボーン』シリーズから受け継がれる身近なものを利用した殺人術のオンパレード!
確かに女性が男相手に躊躇していられるような甘い状況ではない。
むしろ「男は引っ込んでろ!!」と言わんばかりの暴れっぷりを見せつける。
鈍器で殴打する。血は吹き出る。
挙句には車で撥ねとばす。
終始、問答無用!!
さらに中盤では映画史に残る圧巻の「長回し」がある。
体感では10分ほどだが、これがもうとにかく凄い。
手始めには階段での高低差アクション。
階段での印象的な長回しアクションといえば『トム・ヤム・クン!』が挙げられるが死屍累々の階段バトルからの一騎打ち。
「10年に1人のアクション俳優」トニー・ジャー主演2作目。
Wikipedia曰く「全編にわたって常人によるものとは思えない程のアクションシーンが連続する」傑作。こちらもこちらで必見。
しかし本作はそれとはまた違った素晴らしさがある。
前述した通りアクションのエグさ、そして多様さ。
なんと本作の長回しではカーアクションすら巻き込む!!
マジでどうやって撮ってるのか不明。
その地で繰り広げられるスパイ合戦はかなり渋い。
大抵この手の映画だと先が読めたりもしてしまうのだが、本作ではそれがほとんどない。
誰が味方で誰が敵なのか。
最後の最後にストンと落ちる快感が倍増だ。
以上の
・極彩色のビジュアル
・泥くさいアクション
・渋いスパイ戦
この相反しかねない3つの要素を「80年代」で無理やり包み込む。
思えば近年ではリバイバルブームでもある。
やたらと映画のサントラや予告で懐メロが流れる時代だが、本作ではそもそも舞台が80年代。
それを最先端の技術でやたらスタイリッシュに映像化しているわけで
もう独特の魅力に満ち溢れている。
いわば『ジョン・ウィック』の姉妹作とも言える
別ベクトルのような同種のような。
クロスオーバーしても違和感はなさそう。
少し残念だったのはせっかくソフィア・ブテラを使ったのにアクションがほぼゼロだったこと。
『キングスマン』より。
フュリオサvsガゼルを期待していただけに。
余談だが、エンディングに入りそうなタイミングが3回くらいあったのも気になるといえば気になる。
サスペンスものでは後半にネタバラシが連続で入り込んでもたつくのは仕方ないといえば仕方ないが
まぁそれも様式美ということで!
トータルで言えばハマる人はとことんハマる不可思議な傑作だ。
割と惨いアクションもありデートにはあまり向いてないが、友人同士で行くにはもってこいだ。
むしろ女子会前のウォーミングアップには最適かもしれない。
そのお洒落さには女子こそ惚れる。
男はただただひれ伏せ!!!
新世代な80年代に酔いしれよう!!
お洒落な予告↓
非洒落なtwitter↓
スカヨハ・イン・ザ・アウトレイジ。『ゴースト・イン・ザ・シェル』感想。バレあり。
とりあえずなんとなく想像通り。
満足度、そこそこ保証!!
ハリウッドによる全力接待プレイ!!
山場を見間違うな!!!
唐突だが当ブログ初の特集を組もうかと思う。
その名も「闘うヒロイン特集」だ。
ひと昔前に比べてアグレッシブなヒロインが増えてきた昨今。
そんな作品を最近Blu-rayや試写会、映画館で連続して観たために思いついた、いわば行き当たりばったりな企画だ。
3日間で4作品観たし、できれば連日で更新していきたいところだがまぁ難しいかもな!
とにかくこんな辺境のブログに来てくださってる奇特ついでに付き合ってくれれば幸いだ。
…というわけで第一弾は『ゴースト・イン・ザ・シェル』なわけだが正直な話、作品自体に思い入れはない。
大傑作アニメということは重々承知しているつもりだが多岐に渡ってそうなシリーズ展開に尻込んでいた。
その実写化作品である本作。劇場公開もスルーしてしまっていたのだがたまたまTSUTAYAで目にしたこともあって借りてみた次第だ。
まぁハリウッドが手掛けたSFアクション映画なら安パイだろうと思っていた。
ホワイトウォッシュ問題についても特にこだわりはないし!
むしろ理由としては近年公開された『アウトレイジ 最終章』のためにシリーズ復習していた余韻で「北野武にハマっていた」という方がデカい。『アウトレイジ 最終章』
前評判はかなり上々。観に行くしかない。
そんなわけでなにも考えずまったりと観たのだが中々にバカにできない傑作であった。
というかところどころ見え隠れする「アウトレイジ」感が俺としてはかなりのプラスだった!!
そんな大バカヤローなあらすじ。
舞台は近未来。
身体の一部を機械化するのが当たり前な世界。
そんな中でも主人公ミラ・キリアン(cv.田中敦子)は一味違っていた。
なんと全身を義体化。人間の部分は脳だけというアグレッシブな整形状態だった。どうやら過去に事故に遭い、無事だったのは脳だけなためにこのような処置に至っているらしい。
それでも現在の職業は「公安9課」という特殊捜査チームの一員。
「むしろ都合が良い!!」とばかりに人間では不可能な暴れっぷりを誇る優秀な捜査官として幅を利かせていた。高層ビルからダイブし窓ガラスをぶち破る。
脳以外にダメージ判定は存在しない!!
原因不明なノイズが度々走るものの構わず仲間達と共にブイブイ言わせている彼女。
そんな無茶苦茶な「公安9課」の面々。バトー(cv.大塚明夫)
ミラの相棒にして無骨な武闘派。
動物好きなギャップあり。
トグサ(cv.山寺宏一)
IT担当。cvの豪華さと出番が反比例。
そしてそこを取り仕切るボス。荒巻大輔…というか北野武。
ハリウッド映画にも関わらずバリバリの日本語を話す圧倒的自由さを誇る。
そんな中、現在の最大手メカ会社でもある「ハンカ・ロボティックス」に対するテロ事件が起こる。
早速捜査を始めてみると1人の人間に突き当たる。クゼ(cv.小山力也)
強そう。
どうやらこの世界に不満がある模様。
サイバーテロを起こすことで世間に機械の危険性を知らしめたいとか。
しかしミラに対する態度がどうもおかしい。
そして加速する自身のノイズ。
一体真相はどこにあるのか?!
本当の敵はどこにいるのか!?
原作ファンはどう思うのか!!?
…といったところ。
本作の見どころのひとつに「吹き替え」がある。
なんと原作アニメと同キャストらしい。
まぁ未見な俺にはあまり関係ないのだがそれでもベテラン勢が揃っているのは嬉しいところだ。
さらに近年問題となっている「ホワイトウォッシュ」についても。
まぁ簡単に言えば「なんでもかんでも白人が演じちゃう問題」だ。
原作『攻殻機動隊』の主人公は日本人。
なのに本作の主人公は欧米人。
当然この問題の標的となった。
しかしその問題すら製作陣の思惑通りだった。
種明かしをしてみれば元々主人公は「草薙素子」という原作通りな日本人。
それも母親は「桃井かおり」という鉄壁なキャスティング。
そんな中「不慮の事故に遭い、脳だけ残し義体化された」というもの。
もうぐうの音も出ない。
ファンからしたら不満も残るかもしれんが
少なくとも俺は感心した!!
なによりハリウッドならではの予算と技術をふんだんに駆使した美麗すぎるビジュアルを観たら唸る他ない。不可思議で独特な世界観。
これだけでも十二分に元は取れるぞ!!!
…とぐだぐだ言ってきたがやはり本作の一番の見所は「北野武」だ。
あの「世界のキタノ」がハリウッド映画に出る!というだけで興奮ものだが、その配役がまた素晴らしい。
作中だけでなく現実社会でもブイブイ言わせているスカヨハを配下に置き有無を言わさないボス役。もうその佇まいからして「逆らっちゃダメな人」感が満載だ。
「英語喋れないから字幕出してもらう」「台詞覚えられないからスカヨハにカンペ持ってもらう」などのVIP待遇もそうだが
本編ではそれを凌駕する程の接待スレスレな見せ場がある。
中盤。敵に戦闘員を仕向けられるたけし。
そこで机から取り出したのはまさかのリボルバーという時代に完全逆行する代物。
そして眉ひとつ動かさずに追っ手どもを瞬殺し吐き捨てるように一言。「狐を狩るのに兎を寄越すな」
さらに終盤。
「兎」だけでは飽き足らないのかまさかのラスボスを追い詰める。スカヨハを差し置いて!
そして当然の顔で相手に銃口を向けるたけし。
そこで作中で恒例となった「形だけの射殺許可」をスカヨハにもらった瞬間。
平気で引き金を引く。何発も!!!この躊躇のなさ。
相手を間違えたとしか言えない。
もう笑うしかない決断の早さだ。
ちなみにどちらもカメラワークは完璧に『アウトレイジ』まんま。『アウトレイジ ビヨンド』より。
間違い探しレベル。
監督にアドバイス求められたのか自ら口出ししたのかはわからんが、とにかく素晴らしいサービス精神だ!!
他にも「ロボゲイシャ」に始まり。演:福島リラ。
ステルス装備での徒手空拳。何気に斬新な闘い。
「ハリウッド」を思い知らされる最終決戦。原作未見だが違う感じは伝わってくる。
義体のメンテ担当であり全ての真相を知っていたオウレイ博士の母性大爆発「ここは私に任せて逃げなさい」など。黒幕風から一転、情が湧く。溢れるほど!!
見所は多々あるものの、全て北野武が持っていってしまうという『アウトレイジ』の宣伝のような本作。
映像美やアクション、吹き替えなどは文句が出るはずもないので、雨の降る週末にでもビール片手に観たい作品だ。
原作未見なら是非ともオススメしたいSFアクション映画だ。
原作ファンならまぁあれだ、アニメ観とこう!!
スカヨハファンは観よう!!
スタイリッシュな予告↓
『アウトレイジ 最終章』絶賛公開中!!!
【動画】映画『アウトレイジ 最終章』予告編 - YouTube
悲惨なtwitter↓
考え得るΨ高の実写化。『斉木楠雄のΨ難(実写)』感想。バレなし。
完璧な実写化。
言いたいことは『銀魂』とまるっきり一緒だ!
原作好きでもなんでも観に行こう!
もし過去の自分に手紙を出せるとしたら。
「急に何言ってんだこいつは」と思われても仕方ないような問題提起だが
たまにオール覚悟の飲み会で浮かび上がってくる駄話でもある。
個人的には
「『ダークナイト』と『アイアンマン』は劇場に駆け込め!」
「あと元カノに後々、影で殺し屋呼ばわりされてるが気にするな!」
くらいしか書くことがない。
なんて書き出しても信じないだろうし!
特にこち亀は代々継承されて永遠に終わらないものと思っていたので衝撃的であった。
最後までキレッキレだったが!!
というわけで今回は
こち亀卒業後にジャンプの立ち飲み屋ポジションを引き継いだ『斉木楠雄のΨ難』の実写映画を見てきた、というお話です。
懐古厨と呼ばれても致し方ないのだが
しばらく前にジャンプは卒業してしまった俺。
『NARUTO』はペインとかいう強敵登場回から記憶にない。
強そうだなぁ!!
『BLEACH』は「ヨン様どうやって倒すんだこれ」と感想を抱いていたところで終わった。
カッコいいなぁ!!
『ONE PIECE』も頂上決戦が区切り良すぎたために中断してしまっている。
熱いなぁ!!!
月曜にコンビニに行く癖は継続しているものの
それはまぁ毎日タバコ買いに行ってるし。
立ち読みすらしなくなってきた今日この頃だ。
しかしそんな俺でも現行で好きな作品。
それが『斉木楠雄のΨ難』だ。
パラパラと単行本は持っている。
珍しくアニメも追っている程度には大好きなのだが
実写化のニュースが流れた。結構前に。
「話流れたんじゃないか」と原作でイジられる程度には時間が経った矢先に
「鋭意製作中!!」のニュース。
ディ・モールトな中の人パロディ。
監督といいキャストといいどちらかといえば『銀魂』の波に乗ったようにしか見えないものの
「それはそれ!!これはこれ!!」と密かに楽しみにしていた。
そして当たった試写会。
贅沢にも2席確保しての観賞だったが
さすがというべき安定感で終始する傑作であった。
というわけで製作陣同様、ほぼ今回は『銀魂』と同じ記事だ。
正しくも美しい、宇宙一のバカ映画。『銀魂』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
既視感はガン無視してくれ!!
話としては序盤に設定や世界観を「映画から観た方向け」に説明した後に「文化祭編」へと移行する。
煩わしくなりがちなレギュラーキャラの紹介もそれぞれ回想という形で
ほとんど原作そのままこなされていく。
原作が一話完結形式なためにいろんな話から少しずつネタを拾いやすいのは高ポイントだ。
正直、観る前も後も「映画より深夜ドラマ向きなんじゃないか」という疑念はあるが
退屈しないような気配りが所々に見える。
まぁオープニングとエンディングがまんまアニメと同じ手法なだけに、製作陣もわかっててやってるとは思うが!!
本作のオリジナルネタや背景に至るまでファンなら納得せざるを得ない纏め方とも言える。
…とまぁ真面目に解説してみたが
結局、実写化のキモはキャスティングだ。
ここを見なければ始まらない!!
ここからは全て原作ファン目線なのでご容赦を。
「斉木楠雄」as.山崎賢人
「山崎賢人、実写やりすぎじゃね?」
超能力者。なんでも出来る。
しかしその全能さから感情を失い平穏な暮らしを送っている。
そしてそれも悪くない。
原作やアニメではナレーションでしか話さないが本作では普通に喋る。
とはいえ控えめに。心の声は喋りまくり。
原作でもコマ間では喋ってるっぽいしここを突くのは酷。
それじゃあ映画成り立たないしな!
山崎賢人は実写化御用達なだけあって
もはや普通に演技は上手い。
いろいろあった『ジョジョの奇妙な冒険』とはガラッと変わってる。素晴らしい。
ダイヤモンドというより鈍い黒鉛。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
「燃堂力」as.新井浩文
「お??」
バカオブバカ。めっちゃバカ。
なにも考えてない故に斉木ですら思考を読めないという脅威のバカ。
その恐ろしさは本作でも大爆発。
純粋すぎる低脳さとぶっちぎりの身体能力で数多くの笑いを量産する。
というか画面の制圧力がハンパではない。
中の人は『銀魂』に引き続きの起用。
あちらはあちらで凄まじい再現度だったが
本作も本作で素晴らしい完成度。
登場した瞬間に「あ、燃堂だ」と思わざるを得ない説得力はさすが。満点。
「海藤瞬」as.吉沢亮
「ダークッ…リユニオンッ…!!」
厨二病の残念なイケメン。ヘタレ。
イメージそのままの実写化。
こちらも中の人は『銀魂』からの続投。
あちらはクールなドSのイケメンだったが
今回は清々しいほどの残念っぷり。
むしろこっちの方が合ってる気がしないでもない。
一番笑いをとってた影のMVPでもある。
度々登場する「禊の儀式」は必見。
「照橋心美」as.橋本環奈
「いいのよ?身の程知らずに恋をしても?」
1000年に1人の神美少女。
出会った男は全て「おっふ」する神懸かり的な美しさ。
外見だけに留まらず全てにおいて「完璧美少女」として振舞っている。
しかし斉木にはその内面は筒抜けなために好意はゼロ。
むしろ目立ちたくないために関わらないようにしているが、それが逆張り的に関心を寄せてしまう。
中の人は『銀魂』からの続投。
もはや完璧な配役。
神楽は神楽でアイドル級の美少女(外見だけは)という設定だったが、本作ではそれ以上。
もはや逆輸入とも言えるキャスティング。
2作続けて「難あり美少女役」とはひれ伏す他ない。
もっと好きになりました。
「灰呂杵志」as.笠原秀幸
「もっと熱くなれよぉっ!!!!!」
ウザいくらいに暑苦しい学級委員長。
他人に厳しく自分にはもっと厳しい。
しかしその性格から誰からも好かれる好青年でもある。
しかし熱い。熱すぎる。
中の人は初見だったがまぁまぁな再現度。
もうちょいピュアさが欲しかったかも。
しかし尻は出す身体の張りっぷりは満点。
「窪谷須亜蓮」as.賀来賢人
「パンピーは肩がぶつかっても背後から消火器で殴んねぇんだった…」
元ヤン、というか元暴走族の長。
しかし当PK学園に転入を機に真人間になることを決意。
ヤンキー時代とのギャップで笑いをとる。
本作では影は薄めなことをイジられる。
あとほぼ顔芸。原作とは少しキャラが違う。
こちらも中の人は初見。
表情筋の動きがえぐいことくらいしか記憶にない。
「蝶野雨緑」as.ムロツヨシ
「アメ〜ジング!」
冴えないマジシャン。一応腕はある。
胡散臭さ大爆発。
本作では斉木とは初対面な設定。
チョイ役かと思いきや終盤でまさかの大活躍をする。
まぁいつものムロツヨシだがそれで良い。
原作のビジュアルとは全く違うものの
奇跡的に絶妙なキャスティング。
それ含めて『銀魂』と同じ。素晴らしい。
「神田品助」as.佐藤二朗
「欲情しますね」
校長先生。
正直原作ではそこまでのキャラじゃない。
ぶっちゃけ佐藤二朗に役を振っただけ。
こちらはかなりのチョイ役。
でもいつもの佐藤二朗。素晴らしい。
「斉木楠雄のΨ難か!?」
斉木の両親にしてただのバカップル。
超能力を持つ我が子を「ただの出来のいい息子」としか思っていない。
ビジュアルと雰囲気が完璧。そっくり。
出番はそこまでじゃないが素晴らしい。
…とほぼ満点のキャスティング。
ここまで納得いったのは久々と言えるほどに!!
そんな面々が原作のように好き勝手ハシャいでいるわけだが、まぁ面白くないわけがない。
全員、濃い。
これは『銀魂』にも共通して言えることだが
本作ではCGなどが非常にチープに見える。
しかしどちらも監督の作風であり、そして原作の雰囲気でもある。
ゴリゴリのガチCGなんて期待してない。
邦画の低予算さを上手く逆手に取ったな!!
と感嘆する他ない。
トータルすると原作ファンなら満足。
原作知らなくても普通に満足する出来だ。
正直当ブログのポリシーを抜きにしてもあまり不満点が出てこないほどだ。
とはいえ作風上あんまりハードル上げすぎるのはダメだが!!
まぁ友人同士、恋人同士、家族でも楽しめること請け合いな傑作実写化作品だろう。
変顔で笑いとるのが嫌いじゃなければおすすめだ。
あと橋本環奈ファンは絶対に行こう!!
本当可愛いから!!マジで!!
最後に。
みんな大好き「高橋さん」は一切出てきません。
ワードとしても出てきません。
大体この通りの予告↓
思い通りにならないtwitter↓
大乱闘みんながブラザーズDX!!!『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』感想。バレあり。
あの楽しいメンツ、再び。
過激に進化しまくりのキャラの漢気!
アクションとストーリーの雑さ!!
前作以上にファイナルファンタジー!
理想の続編にして完璧な橋渡し。
天下一強ぇやつ決定戦!!
いよいよ佳境に入ってきた「HiGH&LOW」シリーズ。
ドラマから始まりライブやインスタや漫画、そして映画と多岐に渡ってとんでもない世界観を構築してきた。
http://bebebeberserkun.hatenablog.com/entry/MarvelCinematicUniverce
とりあえず本シリーズの流れとして
深夜ドラマが2シーズン。『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』
その総集編。『ROAD TO HiGH&LOW』
そして大集合の1作目。『HiGH&LOW THE MOVIE』
スピンオフ映画。『HiGH&LOW THE RED RAIN』
その流れを汲んだお待ちかねの本作。
『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』
…というあまりにガチすぎる大河シリーズ。
回を重ねるごとに熱量が増していく様はまさに圧巻なのだが、本作の立ち位置は非常に難しい。
ドラマ→映画 はある意味一本筋だが
スピンオフの『〜RED RAIN』をどうするのかと思っていた。
人気キャラ「雨宮兄弟」のお話。
しかしいざ蓋を開けてみれば
ドラマ続編の前作映画はもちろん、こちらからも話を繋げる豪腕ぶり。
さらに11月公開の完結篇である
『HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION』
への橋渡しも同時にこなす、という完璧すぎる気配り。
次回作。完結篇。
それでいてひとつの映画としての完成度も高いという鉄壁の器用さ。
アクション面は進化に進化を重ねて冗談抜きで邦画最高峰だ。
さらに前作でもあった「好きすぎて洋画から引用してしまう」スピリットも健在。
映画オタクの観点からしても納得せざるを得ない大傑作に仕上がっていた。
ひとまずキャラとストーリーの紹介、といきたいところだが
【初心者必見!!】『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』ストーリー&キャラクター映像 - YouTube
↑本作の冒頭でも流れるダイジェスト映像。
正直これだけで十分だ。
これによりシリーズ初心者でも安心、という深すぎる気遣い。
というか正直なところ「キャラ濃いメンツが大暴れする」に終始する本シリーズ。
細かいことを気にしたら負けだ。
前作の記事にも似たようなことは書かせてもらったが
『HiGH&LOW THE MOVIE』バレあんま関係なし。もはやお祭りだ!感想というか紹介? - 高速回転する方舟の片隅で。
本作はさらに輪をかけたわかりやすさ。
本作では各勢力にそれぞれ3,4人ほど新キャラも出てくるのだが、それも特に説明はなし。
いい意味でテンプレだからそこに時間を割く気はない、という英断。
とりあえず世界観とキャラ説明は上記の動画と記事を参考にしてもらうことにして
ここでは軽めのストーリー紹介。
【オープニング】
上記ダイジェスト後。
前作を軽々飛び越えるような身体能力と進歩した撮影技術でやたらスタイリッシュな各勢力の紹介が始まる。
そしてひとつの秘密基地に集結する「SWORD」の面々。
集めたのはコブラらしい。
どうやら「SWORDで協定を結ぼう」とのこと。
「前作ラストで手組んだことだしもう仲良くしようぜ!」というあまりにも大人な提案。
歴史の教科書に載せるべき瞬間。
しかしROCKYには「お前らに助けてもらう義理はない」と断られ
日向には「俺たちはサークルじゃねぇ」とあしらわれてしまう。
スモーキー不在のRUDEは勝手にどこか行ってしまう始末。
村山だけは賛同してくれたものの
わかりやすくバラバラになってしまう「SWORD」であった。
その影で立ち上がる1人の男がいた。
蘭丸。ヤベェやつ。
あの悪のスカウト集団「DOUBT」の創始者にして
戦闘狂のクレイジーサイコ。
楽しそうだなぁ!!
敵対する「White Rascals」との過去の抗争であまりにもやりすぎたために今まではムショにいた。
「この世界でキチンと警察機能してたのか…」
との驚きもそこそこに刑期を終えたのか、ようやく出所してくる。
そして「暇つぶしにSWORD潰すわ」という傍迷惑すぎる目的で動き出す。
実はこのSWORD地区。
両側に地区を挟むようにひとつずつ刑務所があるというエグいくらい物騒な場所だった。
その片方の出身らしく同じく元受刑者の日向とも交流があった。
手始めに対立してる「White Rascals」にちょっかいかけたり
「達磨一家」に遊びに行く蘭丸であった。
「元気してるぅ?」
そしてもうひとつの刑務所。
こちらもこちらでヤベェやつが1人。
ジェシー。
懸垂中という満点な登場もそこそこに
刑務所天下一武道会でもトップな腕っ節の強さを見せつける最高さ。
カッコいい。
とりあえずこちらもノリで出所。
そこら辺の同刑務所仲間に「喧嘩しただけで稼げる」という派遣バイトを持ちかけ大暴れしようと企む。
みんな大好きメンディーも派遣仲間。
向かった先は「MIGHTY WARRIORS」のアジト。
一触即発な雰囲気か…と思いきやガッチリと握手をキメるジェシーとICEであった。
そう、実はジェシーは「MIGHTY WARRIORS」の元メンバーだった。
「悪そうなやつは全員友達」なポリシーは健在。
そんな中。
フロアを沸かすノリノリメンディー。
かくして
蘭丸率いる雑兵集団。
「DOUBT」
前作に引き続き「SWORD」の喧嘩相手。
「MIGHTY WARRIORS」
そして新興勢力であるジェシー筆頭。
「プリズンギャング」
悪夢の三国同盟がここに完成。
『クローズ』感満載だなぁ!!
というかこいつら結束の速さが尋常じゃない!
「SWORD」も見習え!!
ひとまず雪辱や因縁もある「White Rascals」を廃駅に呼び出す。
ROCKY達からすればどう考えても負け戦。
しかし漢には退けない闘いがある。
他の地区のやつらに迷惑をかけたくない一心で全てを引き受けるROCKYであった。
どうなる!?SWORD!!!
一方。雨宮兄弟。
こちらはこちらで前作『RED RAIN』の後始末に追われる日々。
「琥珀さん」や「九十九」とは結構仲良くなっているものの、未だにUSBは公表できずにいた。
そのUSBは公表すれば諸悪の根源でもある「九龍グループ」を壊滅させられる便利グッズなのだが
当然それを放ったらかしにしておくほど連中はお人好しじゃなかった。
手始めに命の値段大安売りな雑魚組員を送り込んでくる。
しかし相手取るは伝説と謳われた
「MUGEN」
「雨宮兄弟」
当然素直にやられてくれるわけがない。
過去の因縁はどこへやら、一致団結し
前作以上の大暴れを見せつける。
「本来の姿を取り戻した琥珀さん」の脳内に「躊躇」の文字はなかった。
配管をうまい棒のごとく引きちぎったり
もはや人間やめた勢いで暴れ出す。
そして今までは語り要員だったはずの九十九。
ここにきてまさかの過去を帳消しにするほどの大暴れ!!
手始めに車を蹴り飛ばし雑魚を一網打尽。
バイクとは違い愛情ゼロな扱い。
さらには敵の車にダイナミック乗車。
MUGENは伊達じゃなかった。
雨宮兄弟も負けじと得意のバイクテクニックで敵を翻弄しまくる。
バイクをエンジンかけたまま強奪する次男坊。
殺意100%なハンドリングを魅せる三男坊。
どちらも『シビルウォー』で観た構図だなぁ!バッキー並みの身体能力。いいぞ!!
しかしここで1人の漢が立ち塞がる。
「若頭」源治。
数々の死線を潜り抜けてきた琥珀さんや九十九、雨宮兄弟でも軽くはいなせないほどのズバ抜けた戦闘力を誇る。
とりあえず迷いがなくなった琥珀さんに立体駐車場の高層階から蹴り落とされるもはい、殺人未遂案件。
何事もなかったかのように日本刀を手に立ち上がる。
動きといい表情といい性能といい四捨五入するまでもなく「ターミネーター」ヤクザな源治。
ここから最強の4人を相手にたった1人の
「ターミネーター×ワイルドスピード」なUSB争奪戦が幕を開ける!!
人は跳び、車は大破する。
デッドオアアライブドライブ、スタート!
そんな最中「九龍グループ」の全貌がようやく明らかになる。
こちらもこちらで手加減一切なしのキャスティング。
この圧力。もはや『アウトレイジ』だなぁ!
直属やら兄弟やら人数は多いのだが
まぁ大手極道との認識で十分だ。
しかしそこはレジェンドな4人。
常人なら20回は死んでもお釣りがくるデンジャラスランの末に
なんとかUSBを全世界に公表することに成功。
ひと仕事終えた後の一服を楽しむ「生きる伝説」達であった。
漢は背中で語れ!!!
一方。廃駅。
なかなか善戦する「White Rascals」だったが
さすがに数の暴力の前には劣勢だった。
ボコボコROCKY。
もうここまでか…と誰もが思った。
しかしそこに希望の光とも言える聞き馴染みのあるテーマソング。
それと共に聞こえてくるバイクのエンジン音。
「山王連合会」参戦!!
やたらと身体能力の高い忍者のような連中の影。
「RUDE BOYS」参戦!!
そして見覚えのある4tトラックがノーブレーキで突っ込んでくる。
「鬼邪高校」参戦!!
ここまで騒いでたらあの連中も黙っていなかった。
「達磨一家」参戦!!
あんなバラバラだったのに土壇場でのこの結束。
そして個性的すぎる参戦の仕方。
これが「SWORD」だった。
実はこれには影の協力者がいた。
前作から今作の間に
「楽器は弾けないけどバンド組みたいから」
という理由で「White Rascals」から脱退していた彼ら。
四人衆。金爆の面々。
事情を知ってる彼らが各方面に頭を下げて助けを求めていた。
ただの使い捨てじゃないのが偉い。
それと同時に熱い!!
さらにそれに突き動かされたのが村山だ。
「SWORD協定」を渋り、同時期に顔馴染みの蘭丸に誘われ揺らいでいた日向を察し「だ〜るまさんは転ぶかな?」
「俺が勝ったらコブラちゃんの提案乗ってよ?」
なんとその元へたった独りで乗り込みタイマンを申し込んでいた。
日向もその心意気に呑まれそれをを承諾。
その決着は描かれないもののお互いの傷痕から死闘だったことは目に見える。
というか2人の性格からして誰にも他言しなさそうなところがまた熱い。
強敵vs強敵は燃えるなぁ!!!
これにより迷いが消え失せた日向はターザン方式で捨て身タックル→関節技という無茶な登場をかましてくれる。
大人数に囲まれてるのにこの度胸。
これぞ日向だ!!
村山も同じく吹っ切れ極限なハイ状態に。
いい顔だなぁ!!!
迷惑かけまいと孤軍奮闘してたROCKYもようやく素直になる。
お馴染み「うるせぇバカ…」も聞けます。
かくして役者は揃った。
前作を超える規模の「地獄の大運動会」が電撃開催!!
ここからはもう言うことはなにもない。
夢のような時間がとにかく続く。
1vs1、1vs多数、多数vs多数…まさに「全員、主役」級の大乱闘が怒濤のように襲ってくるご褒美タイム。
どこをとっても100点満点だ。
規模もクオリティも邦画史上トップクラス。
というか洋画でも類を見ない。
個人的な一部の見所として。
「鬼邪高校」の騎馬戦合体攻撃。
「なにこれぇ?!騎馬戦!!?」
楽しんでるなぁ!!!
表のリーダーvs裏のリーダー。
喧嘩殺法vs獄中殺法。
ストリート同士のぶつかり合いがこれでもかと連発される。
特にジェシー。
受け身すらブレイクダンスさながら。
マジで凄いぞ!!
そしてそんな観客が胃もたれになったタイミングを見計らって「久龍グループ」が乱入してくる。
ひと段落ついて心身衰弱状態の「SWORD」の前に意気揚々と押しかけた挙句に
ヤクザの本領発揮と言わんばかりに「俺らはなにをしようが揉み消せる」との大胆発言。
はい。脅迫罪。
そんな大人気ないガチ勢オーラを浴びてしまったら
一般人は縮み上がってしまうのも無理はない。
しかし「SWORD」の頭達は違う。
誰ひとりとして臆することもなかった。
さらには「話が長ぇ!」とばかりに岸谷五郎にスパルタな前蹴りを放つコブラ。
『300』より。
これによりいよいよ最後の全面戦争の火蓋が切って落とされる。
…というところで本作は終了。
いやぁ、完璧だなぁ!!
全てを纏めあげ、更にアップグレードするという理想的続編だ。
「White Rascals」は主役ともいえる存在感。
大元との因縁あり。
「鬼邪高校」は縁の下でSWORDをひとまとめに奔走する。
村山の株価、ストップ高。
「RUDE BOYS」はスモーキーが病欠で不在気味ながらも前作の倍以上にクルクル廻りまくる。
身体能力のお化け達。
「達磨一家」もガッツリ本筋に絡み、最高のお祭り騒ぎ。
今回、収入源も判明します。
出番が多いはずの「山王連合会」が多少霞んでしまうくらいだ。
内輪揉めしちゃいました。
新旧入り乱れる敵キャラも個性が大爆発。
特にジェシーは影の主人公レベルだ。
「神に感謝しろよ?」
「MUGEN」世代も大暴れした挙句に相手の「九龍グループ」の全貌も見える。
もはや『アベンジャーズ』な豪華さ。
アクションの進化は上記した通りだが、それにしても筆舌に尽くせない。
特にラストの大運動会感は前作を凌駕する。
文章では到底表せないほどの熱量だ。
作品のファイナルファンタジーさも
刑務所が近場に2つあることを始めとして終末感がますます加速してはいるが、脚本もしっかりと練られている。
よく考えれば コブラは元MUGEN。
コブラとROCKY、村山はそれぞれ仲良し。
村山と日向は今作でズッ友に。
雨宮兄弟とスモーキーも交流あり。
そして今作にてMUGENと雨宮兄弟が仲直り。
あぁ、ひとつになるな、これ!!
おそらく次回作『FINAL MISSION』では不良vsヤクザの全面戦争となりそうだが
今までは暗黙の了解で棲み分けていた両者が激突するというのは邦画史上、前代未聞だ。
ちなみに前作で賛否があったインセプションを彷彿する「無限階層なMUGEN回想」は今作ではなし。
スパッと終わって次回作へ。最高だ!!
まぁ長々書いたが、実際に本編を観てもらった方が早い。
こんなものがよく現代日本で撮れたな、という出来。
洋画に全く引けをとらない…どころか今年ベスト級の大傑作だ。
とにかく全方面にサービス精神が山盛りな本作。
すっかり一見さんお断りなほどにシリーズ展開しているが、ありがたいことにその場で起きていることだけ理解していればいい親切設計。
ここから観ても全然ついていけるぞ!!
もう観よう!!
とにかく観よう!!
時代に逆行する灼熱超傑作!!!
問答無用でオススメだ!!
本作予告!↓
映画「HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY」 予告編 - YouTube
次回作予告!!↓
「HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION」 予告編 60秒ver - YouTube
冷めきったtwitter↓
ダイヤモンドというより鈍い黒鉛。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』感想。バレあり。
今夏一番の問題作。
絶望の実写化。
しかし意外にも「ベネ」な出来。
総括、ファンは見ても見なくても良し。
ファンじゃないならどっちでも良し。
感想はほぼ銀魂と同じだ!!
今さらになって説明するまでもない
超傑作ジャンプ漫画。
「マイナー界一のメジャー」と言われていたのも今は昔。
アニメ化も無事に為され、若年層の知名度はかなりのもの。
個人的な付き合いは10年ほど前まで遡る。
当時世界で一番低知能と言われる中学生だった俺は
それはもうジャンプ漫画にどハマりしていた。
現行も過去も関係なしに単行本を買い漁る日々。
メジャーどころには悉く手を出す見境のなさだったのだが
そこで出会ったのが「ジョジョの奇妙な冒険」だった。
ファンの間でも共通する「入り口となる絵柄が特徴的すぎて受け入れられない」という最初にして最後のハードルを超えた後は
その世界観にどっぷりと浸かることになるのであった。
当時ジャンプにて連載されていた『太臓もて王サーガ』というパロディまみれの作品が大好きだったことも手伝って見事にジョジョ好きは加速した。もはや伝説の人気投票回。
とにかく俺のオールタイムベスト5に入りかねないほどに大好きな作品。
それが『ジョジョの奇妙な冒険』だ。
しかし今でこそ市民権を得たもののニッチな作品であることは変わりない。
ファンの中にも原作至上主義派は非常に多い。
アニメ化が発表された当初もネットが荒れに荒れたのは記憶に新しい。
いざ世に出てみれば納得をせざるを得ないほどに原作愛に溢れた傑作だったわけだが高すぎたハードルを超えてきた好例。
しかし実写化となれば話は別。
2次元→2次元はなんとかなるだろうが
2次元→3次元は文字通り次元が違う。
近年実写化ラッシュだったために戦々恐々とする日々。
なにより邦画とファンタジーは非常に食い合わせが悪い。
加えてこだわり強めなファンに受け入れられるものか。
そんな中、実写化のニュース。
内臓を捻り潰されたような衝撃であった。
ジョジョの中では唯一日本が舞台な第4部。
それはまぁいいのだが、主演が山崎賢人。よく見る宣材。
賛否を通り越して「むしろこれで納得するファンがいるのか」という気持ちになった。
山崎賢人自体は好きでも嫌いでもないのだが
こうも漫画原作が続くと「ヘイト集めすぎて大爆発しないか?」という変な心配まで出てくる。全部、山崎賢人。
マネージャーが優秀なのか馬鹿なのかはわからないが、決まってしまったものは致し方ない。
なにより俺は二次創作も割と愉しんできた。
やりたいこと全部詰めな外伝小説『JORGE JOESTAR』も楽しんだくらいだ。(悪)夢のスーパージョジョ大戦。
真面目なファンは読まない方が賢明だ!!
まぁ今回も別物と割り切ろう。
それになによりブログのネタにもなる。
…ということで『スパイダーマン ホームカミング』の2回目をわざわざ蹴ってレイトショーに駆け込んだ。
劇場一大きいスクリーンで観客は俺以外に3人。
それも皆、若い女性。
というなかなか愉快な状況の中で
近年稀に見る集中力でガッツリ観賞した。
…まぁ意外と言ったらあれかもしれんがかなりの良作だった。
低すぎるハードルのおかげか、観賞状態の良さが加点要素だったのかはわからんが
とにかく一見の価値はあった。
ちなみに今回も『銀魂』同様に原作ファン向けな記事だ。
忠実+α=大成功。『銀魂(実写)』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
というかファン以外は観に行くのか?
まぁ山崎賢人ファンと山田孝之ファンは行ってもいいかもしれんな!
さて。
ストーリーとしては『第一章』ということもあり
第4部の導入から始まり
キャラ、背景解説→vsアンジェロ→vs虹村兄弟
の流れといえばファンには伝わるだろう。
正直サブタイトルが「前編」ではないだけに
おそらく三部構成ということを考えると
これしかないな、という纏め方だ。
というかストーリーラインはほぼ完璧といっていいだろう。
原作のエピソードを上手く取捨選択し、重要な場面を拾い繋げている。
若干途中で三池監督の癖でもある間延びした箇所もなくはないがドラマ的な盛り上がりを考えると許容範囲。
細かい変更点などはあるものの
原作ファンでも不満はほぼ出ないと言って差し支えない。
それよりも問題はキャスティングだ。
『銀魂』のときにも書いたが実写化の最大のハードルでもある。
逆に言えばここさえ超えてしまえばなんとかなる、とも言えるが!
結論から言えばキービジュアルを見たときの違和感は観賞後の今も拭えてはいない。
それでも頑張ってはいるな!!というのはひしひしと伝わってくる。
とりあえず例のごとく1人ずつ見ていこうかと思う。
演じるはすっかり実写化俳優な山崎賢人。
別ベクトルではあるものの顔が綺麗なのは素晴らしい。
それでもやはり目につくガタイの違和感。
ここは素直に設定通りに今流行りのハーフタレントを使えば…と思わずにはいられない。
それでも喋り方や表情のつくり方から努力は見られたような。
影の薄いジョジョも新鮮といえば新鮮。
広瀬康一。同じく主人公にして語り手。
演じるは神木隆之介。
雰囲気を考えると彼しかいない。数年前なら。
多少の学ランのキツさはあるもののまぁまぁな及第点。
ただ演技力は流石の一言。伊達じゃない。
虹村億泰。当初は敵だが後に仲間に。
演じるは新田真剣佑。
正直今回まで存じ上げなかった俳優さんではあるが
どちらかといえば仗助っぽさがある。
それでもそのイケメンフェイスを気にせずに億泰を熱演。
ちなみに真剣佑君はあのサニー千葉のご子息らしい。
羨ましいなぁ!!
うっすら見覚えがある女優さん。
今回はあまり出番はないものの
そのヤバそうな女感は100点。
サイコなメンヘラオーラがエグい。
実写化とはこういうこと、という見事なお手本。
出番が増えるであろう次回作に期待。
『銀魂』に引き続きの実写化出演。
顔の綺麗さでは出演陣の中でもトップクラス。
少々綺麗すぎるがそれが、バッドカンパニーの司令塔っぽくもある。
個人的には可も不可もなく。
ちなみに岡田君はジョジョファンらしい。
あの名台詞も聞けます。
ご存知3部ジョジョにして仗助の甥。
オーラと頼もしさは流石だが少々線が細い。
アンジェロ。演じるは山田孝之。
もはや今回の主役。
オープニングはここから幕を開ける。
連続殺人犯にして水と一体化するスタンド「アクア・ネックレス」の使い手。
そしてなによりゲスい小者。
よく考えるとビジュアルが似てるわけではないのに普通にものにしてるのが凄い。
どこから見てもただのアンジェロ。
安定感といいこれぞ実写化。文句なし。
ちなみに形兆とよく絡むのだが配役も相まって『銀魂』を連想する。これと同キャストな奇跡。
東方朋子&良平。それぞれ仗助の母と祖父。
演技力の高さと安定感◎
しっくりくるとしか言えない。
これぞ名サポート役。
ちなみに観月ありさは"4代目"の実写"サザエさん"。狙ってるのか!!まさか!
そこも含めて完璧だ!!!
…とまぁ合っていたりいなかったり高低差激しい面々ではある。
だが長年のファンであればあるほどに自らのイメージとズレが出てくるのは目をつぶるしかない。
例えば俺の中で承太郎は「阿部寛」or「長瀬智也」だった。阿部寛。
ガタイ、頼もしさ、声の渋さ。
そして日本人離れした顔つき。完璧だ!!
長瀬と松岡。
どことなく承太郎とポルナレフっぽい。
しかしイケメンだなぁ!!!
あんまり賛同してもらえないが!!
他にも億泰。
個人的には桐谷健太一択だった。
そして吉良吉影。
本作にはまだ登場しないが
こいつこそ伊勢谷友介だろう。
影のある潔癖な精錬さ。
さらにいえば俺の長年のイメージはこれだ。
川尻浩作が伊勢谷友介。
完璧だな!
というか北村一輝は万能な気もする。
承太郎も同時にこなせるし!!
…しかしそれでも「現在ジョジョを邦画として実写化するならこうするしかない」最大級の出来であることだけは言える。
例えばロケ地。
原作からして日本が舞台ながらどこか異国情緒がある世界観。
「それなら海外ロケだ!」と本作はスペインにて撮影敢行。それによりキャストは全て日本人ながら、どこか不思議な空気感を醸し出すことに成功している。
そのまま実写化する、というよりは雰囲気を大事にする方に舵を切ったのは英断といえよう。
事実、どこを切ってもジョジョ感が満載の絶景だった。
正直これだけでも元はとれたようなものだ。
そしてなにより重要なファクターである
「スタンド」の表現。
いわゆる具現化された超能力なのだが
良くも悪くも漫画的表現であるこれをどう落とし込むのかと思った。
CGか特殊メイクか、最悪画面に映さずに演技力合戦か…とある程度の覚悟はしていたが
「完璧!!」としか言えない出来。
邦画史上No.1と堂々と言えるだろう。
というか海外に出しても全く見劣りしないクオリティだ。
ここだけは全原作ファンが納得するであろう出来。
これによりスタンドバトルがどれも全て見所となる奇跡。
よくぞやってくれた!!
特に「アクア・ネックレス」の質感は見事。というか日本にこんな技術あったのか!すげぇ!!
多数の公式動画が上げられてるので一見の価値ありだ。
トータルで言うと
脚本○ スタンドやロケ地◎ キャストは所々◯
という普通に楽しめる佳作だ。
それでも前評判の悪さ、「もう実写は…」というファンの声に圧されて大コケ。
さらに間の悪いことに今夏は洋画の大作ラッシュ。
騎士王vs海賊王。夏休み頂上決戦!! - 高速回転する方舟の片隅で。
「これ観るなら他の観るわ」という意見には一切反論はできない現状だ。
それでもサービスデーに肩の力抜いて観る分には十分元は取れる…とは思う。
俺は割引駆使してほぼタダで観たが!!
それでも続編製作のためには是非一人でも多くの方に見てほしいところではある。
個人的には続編登場必至な吉良吉影役の俳優が気になるし!!
まぁジョジョ好きの友人同士なら酒のツマミ程度にはなる本作。
無碍にバカにできない傑作だ。
ただハードルは下げていこう!!
まだ劇場でやってるかは知らんが!
怪しげな予告編↓
映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』予告1【HD】2017年8月4日(金)公開 - YouTube
光らないtwitter↓
さぁ、人生のリベンジマッチだ。『ミックス。』感想。バレあり。
よくあるラブコメと侮るなかれ!
その実、エクスペンダブルズ。
終盤にて誘爆しまくる漢気の連鎖反応は必見だ!!
普段の俺が偏差値低めのアクション映画ばかり観てるのはもう隠すまでもないだろう。
まぁ別に隠しちゃいないが。
オールタイムベストを聞かれた際にはランキングがアメコミかステイサムで埋まってしまうほどだ。
しかしもし仮に「日本のドラマ限定」だとしたら。
間違いなく上位にくるのが『リーガルハイ』シリーズだ。
痛快変化球法廷コメディ。
リピート率は『トランスポーター』に及ばないが、それでも各話10回ずつは観てるほどに大好きだ。
3期はまだなのか!!
主人公は以下の2人。
「古美門研介」無敗の天才弁護士。
人間的には欠陥だらけだが、その想像を絶する豊富なボキャブラリーで「対戦相手」を完膚なきまでに叩きのめす論破厨。
暴言、極論のオンパレードだが何故か真理を突きに突きまくる。
「黛真知子」その相方。
わかりやすいまでに真面目で熱血な新人弁護士。古美門に何度打ちのめされても折れない鉄の意志を持つ。可愛い。
この2人を中心として繰り広げられる勧善懲悪とはいかないストーリー。
それでも最後はスカッとするオチ。
本作ではその脚本家でもある古沢良太と主演の1人でもある新垣結衣が再タッグを組んだスポーツコメディ映画だ。
まぁ個人的に古沢良太はどちらかといえばドラマの方が合ってる気がしないでもないが
それでも期待しないわけにはいかない。
公開月でもある10月は洋画ラッシュもある程度収まってることもあり頭の片隅に置いていたのだが
ありがたいことにまた試写会が当たった。
今月4回目の!!
相変わらず運だけは良い自分を褒めながらも六本木ヒルズに乗り込んだ。
キャストが10数名登壇した舞台挨拶もそこそこにどデカイスクリーンとプレミアシートでの観賞開始。
そんな一言で言えば「最高」の環境で「なんとなくストーリーは頭に入れてた程度の邦画ラブコメ」という比較的リラックスした状態で観ていた…のだが
観賞後には
「四捨五入すればエクスペンダブルズだな!!これ!!」
というとんでもない感想を抱くことになった。
まぁなにを言ってるのかわからないとは思うが、それは平常運転ということで許していただくとして。
そんな漢気満載なあらすじ。
真面目な感想が読みたい方は他のブログかSNSに行こう。今すぐにだ!!
主人公「富田多満子」は元天才卓球少女。本作のスタローン枠。
しかし学生時代なスパルタすぎる母親が死去。元々あまり卓球が好きではなかったこともあり、現在は卓球とは縁を切り普通の幸せを願うOLとして暮らしていた。ちなみに王子様脳。
そんな最中。
勤務している会社がプロ卓球チームを設立。
リーダーとして「江島晃彦」が配属されてくる。
いけ好かないイケメン。あぁ!ただの嫉妬だ!
そして幼少時代に出会ってる王道。
当然3秒で恋に落ち、付き合うことに。
しかし「幸せとは人生のCMのようなもの。長くは続かない」(談:デップー)
サプライズで晃彦の家に潜んでいたところ同じく配属されてきたプロ卓球女子「小笠原愛莉」のセンテンススプリングな場面に遭遇してしまう。
まぁスタローンなら無言で立ち去る場面だが
多満子は至って普通のOL。
涙ながらに職場に退職届を叩きつけた後に田舎へ引っ込んでしまうのであった。
そして昔馴染みと酒を酌み交わしながらの慰め合い。
熱気は違えど友情の素晴らしさは全人類共通。
一方。
もうひとりの主人公。「萩原久」ステイサム枠。
多満子と同じように嫁さんの不倫現場に遭遇したものの
こちらは相手の男を半殺しにした元プロボクサー。
ステイサム感溢るるいい設定だ!!
しかし実は壮大な勘違いだったことが判明。
職と家族を失い、田舎に逃避行してきたのであった。
それでも家族を忘れることはできない。
「卓球クラブに入部した娘とラリーがしたい」という男泣き必須の理由で近くの卓球サークルに通うことにする。
もはや『ハミングバード』ステイサム。
しかしそこには暇を持て余していた多満子が臨時コーチとして在籍していたのであった。
実はここに来る電車の中で初邂逅していた2人。
そこでいきなりゲロをぶっかけられたこともあり久は敵意剥き出し。
最悪な運命の再会となるのであった。
そんな中。
晃彦と愛莉は公私共に相性抜群なパートナーとして大会を荒らしに荒らしていた。
ちなみに性格としては共に最悪。
わかりやすい強敵だなぁ!!!
当然やられっぱなしでは終われない。
卓球サークルで急造チームをつくり大会に出場することにする。
ペアその1。
多満子&久の負け組コンビ。
ペアその2。
ペアその3。
地元農家夫婦にして不戦連敗記録だけは立派な落合元信&美佳のお人好しタッグ。
意気揚々と試合に臨むものの現実はそう甘くない。
多満子は15年のブランクがあり、久はど素人、他の面々は趣味レベル。
あっさり敗退してしまうのであった。
しかし「このままではダメだ!」とリベンジを近い次の公式戦に登録。
そして猛特訓を開始する。
コーチは行きつけの中華料理屋の店長夫妻。
「中国人は卓球が上手い」という偏見そのもの。
なかなかにいい感じでチームとして仕上がってくるのだが、やはり幸せは長くは続かない。
なんと晃彦がヨリを戻したいなどとほざいてくる。
散々影口叩いてた癖に!!
スタローンならナンパなチャラ坊は即土下座させている場面だが、今の多満子にそこまでのガッツはない。
割とあっさり気持ちが揺らいでしまう。
OLにここまでの漢気を求めるのも酷だが!!
寡黙で腕っ節が強いというステイサム枠であった久も晃彦を目力で半殺しにするなどマイペースで過ごしていたものの
半前科者のガチメンチ。
こんなタイミングでようやく謝罪が認められ家族が会いにくるらしい。
しかも都会での仕事も紹介してくれるとのこと。
まぁこちらも無断で家に男連れ込んでた癖にどの口が言うのか疑問だが!!
こちらも普通の幸せを求めているだけにすっかり腑抜けになってしまう。
そしてそのまま試合当日に。
このまま終わってしまうのか?!!
まさか終わるわけもない!!
なんとここで意外にも優馬が漢気を発揮する。
他のメンバーをメールにて招集して試合会場に乗り込む。
メイン2人が不在だろうともクラブの名誉のために負けるわけにはいかない。
なにより「あの2人は来るはずだ!!」という熱い信頼。
そしてそれに釣られるかのように他のメンバーも様相が一変する。
弥生は窮屈なセレブ妻だった外聞を捨て、髪を元ヤン時代の赤に染める。
連敗続きだった落合夫妻もその実、事故で亡くした卓球少年な息子に気を遣っていたことが判明。
「俺らには"卓球"しかない!!」
「"殺し"しかない」あのレジェンズと同じだ!
勝てはしないかもしれない。
「でもあの2人さえ来れば…」と時間を稼ぐ作戦に出る。
しかしそんな想いとは裏腹な多満子。
晃彦に言い寄られたものの踏ん切りがつかずに抜け殻状態になっていた。
思い切ってヨリを戻すほど晃彦は魅力的ではない。
しかし今さらチームメンバーに合わせる顔もない。
どうしたものか…とそのときだった。
なんと仕事の面接だったはずの久が迎えにくる!!
ステイサム感、ストップ高!!
=これ!熱いなぁ!!!
「なんで…?」と多満子言い切る前に問答無用でキスをかまし試合会場に引っ張っていく。
どうやら久の家族が会いに来たのは単なる罪滅ぼしの為だけ。当時はなにもなかった間男(嫁の上司)と結局デキた挙句に仕事を斡旋してきたのはただの世間体。しかも娘は卓球クラブを1週間で退部していた。
もう笑うしかなかった。
「そんな状態で仕事の面接行く義理なんざない!」と全てをブッチして多満子を迎えにきたらしい。
大正解だ!!!
そしてなんなく試合会場に到着。
仲間の時間稼ぎのおかげもありギリギリ間に合う。
もう互いに失うものはなにもない。
ほぼ開き直りの境地に達した2人。
心身共にベストパートナーとなった多満子&久の人生を全賭けしたリベンジマッチの幕が上がる!!
どちらも抱く印象は同じだ!!
我ながらどうかしてるなぁ!!!
というかここまで読んでくれた方はいるのか?!
話の筋としてはこの上なくわかりやすい王道スポ根ラブコメなのだが、さすがというべきか終盤の収束具合にはスッキリする他ない。
キチンと収まるべきところに収まった挙句に気に食わなかったやつは全て痛い目を見る。
予定調和とも言えなくはないが、こっちとしてはそれを期待しているのもまた事実。
少し意外だったのは最後の多満子&久ペア vs 晃彦&愛莉ペアの試合。
猛特訓&気迫で接戦に持ち込むもギリギリ負けてしまう。
まぁそれも考えてみればそれもロッキーから引き継がれる伝統的なオチだ。
多満子がロッキーになった瞬間。
というかスポ根ものは基本的に試合に負けて勝負に勝つ気もする。
とにかく終始期待した通りのものが出てくる最大手チェーンのファミレスのような安心感抜群の作品。
脳内でエクスペンダブルズごっこしてたからかもしれんが、2時間という上映時間も長くは感じない。
俺の大好物である血生臭さは皆無だが
それも世間的にはプラス要素だろう。
家族やカップルでのんびりと観てほしい傑作だ。
気になるあの子とでも行け!!
余談だが今になって一番記憶に残ってるのはなんだかんだで舞台挨拶。
ガッキー可愛かったなぁ!!!
わかりやすい予告↓
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