高速回転する方舟の片隅で。

勢いしかない駄弁り映画ブログ。

第二世怪獣大戦。『パシフィック・リム:アップライジング』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180528181250j:imagef:id:berserkun:20180528175231j:image次世代組、大暴動(uprising)。

怪獣vs巨大ロボ、再び。

今度はロボvsロボもあるよ!!

前作の良さ? 知らん!!

有象無象を蹴散らせ!!

 

ネタバレなし感想。

前作にあった「独自の魅力」は半減。

それでも俺は大傑作と言いたい。

大画面でロボと怪獣が取っ組み合う。

これ以上ないほど期待に応えてくれました。

こだわり少なめの方は是非。

前作未見の方はむしろ本作からどうぞ。

 

「怪獣映画」

前回の記事でもいろいろ書かせていただいたので割愛するが

猛獣、巨獣、怪獣、ロック様。『ランペイジ 巨獣大乱闘』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

昔以上にヒートアップしているジャンルである。

その一端を確実に担っているのが

f:id:berserkun:20180518144301j:imageパシフィック・リム

巷に世界を滅亡に導く巨大怪獣が出現。

それに対抗すべく人類は巨大ロボを製造。

そして正面からガチ喧嘩を果たす!!

という中学生男子の夢を叶えたような作品。

近々記事アップ予定。

 

当然そんな傑作に続編の話が出ないわけもない。

しかし製作延期のニュース鬼才監督「ギレルモ・デル・トロ」の降板など不穏な空気が漂っていた。

全世界が諦めムードになりかけていたが

なんとか無事に公開まで漕ぎ着けた経緯がある。

f:id:berserkun:20180528181824j:image

世界規模で熱狂ファンがいるジャンル、そんな中での超傑作の続編。

無骨さよりもスマートさを重視したようなビジュアル。

嫌な予感がしなかったといえば嘘になる。

そしてやはりというべきか

公開されると賛否の嵐。

「独特な魅力を持った作品」の続編は鬼門。

傑作だからこそ続編の話が出る。

そしてそれは大抵の場合、失敗する。

「やらかしたか…」と一瞬失望しかけたが

なにより俺は体験主義者。

一も二もなく劇場へ駆け込んだのであった。

観賞中。

俺は何度も「面白ぇじゃねぇか!!」と叫びたくなった。

確かにファンの方々の否定的意見もわからなくはなかったが

スクリーンには俺の理想そのものが映っていた。

むしろテーマそのものが作品の背景とも重なって泣きそうになったほどだった。

前作とベクトルこそ微妙に違うが

あの圧倒的熱量は健在だった。おそらく!

そんな160km/hのスライダーのようなあらすじ。

前作から10年。

怪獣大戦の余波で廃墟が広がっていたものの

世界は平和になっていた。

そこで「ジェイク」は人生を謳歌していた。f:id:berserkun:20180528131244p:image我らがジョン・ボイエガ

主な仕事は超技術の塊、世界を救った巨大ロボ「イェーガー」部品を盗んで横流しすること。

今日も元気に危ない集団と手を組みレアパーツを盗みに出かけたが、そんな愉快な怪盗生活は終わりを告げる。

お目当てのパーツは一足先に盗み出されていた。

当然「話が違う」とキレられるジェイク。

そこは機転の良さ、そして黒人特有のトークスキルでなんなく躱すがこのままではロハススローライフが送れなくなってしまうのも事実。

すっかり我が物顔で盗まれたパーツを取り返そうと犯人を追いかけると

そこには小型の「イェーガー」があった。

f:id:berserkun:20180528175523j:imageその製作者「アマーラ」

ジェイクを出し抜いた当人でもある。

やいのやいの言い争いをしているうちに

撒いたはずのそこに追っ手達が迫る。

残された逃げ道は目の前のロボしかなかった。

初起動がマフィアや警察からの逃亡劇、という寝起きドッキリにも動じることなく

無事にド派手に暴れ回る「スクラッパー」f:id:berserkun:20180528131354p:image街中を跳ね回る景気の良さ。

しかし政府警察は黙っていなかった。

役人特有の大人気なさで

「イェーガーにはイェーガーだ!」とばかりに大型機を出動。f:id:berserkun:20180528131337p:image「ノーベンバー・エイジャックス」

対イェーガー取締用イェーガー。

小回りの良さで翻弄するが、やはり体格の壁には抗えない。

あっさり捕まり刑務所にぶち込まれてしまうジェイクとアマーラであった。

しかしそこには顔馴染みがいた。

f:id:berserkun:20180528131424j:image「マコ」前作のメインキャラ。

ジェイク「姉貴…!」

そう、ジェイクは10年前に世界を救った英雄「スタッカー・ペントコスト」の息子であった。f:id:berserkun:20180528131722j:image合衆国大統領になってほしい漢、第1位!!

つまりは義理の娘のマコとは姉弟

どうやら話を聞くにジェイクは名の知れた前科者でもあるらしい。

マコ「昔は真面目だったのに…」

f:id:berserkun:20180604095618j:imageジェイク「あんたはいいよな、親父に大事にされてて」

どうやら娘ばかり可愛がられるのはこの世界でも例外ではなかったようだ。

しかしそんなグレきった弟でもマコは決して見捨てることはなかった。

自らも所属している「環太平洋防衛軍 (Pan Pacific Defence Corps)」通称「PPDC」にコネで職を斡旋!

ジェイクも過去に所属していたが、肌に合わずにバックれたらしい。

「あのブラック企業かよ…」とは言うものの、何年も牢屋の中は気が滅入るのも事実。

ちゃっかりスカウトされたアマーラと共に気まずい現場復帰を果たすのであった。

一応職歴はある。

なによりここは実力主義な世界。

履歴書よりも人脈の広さが重要視され飛び級的にジェイクは教官として働くことになるが

そこの同僚は一悶着ありそうな相手だった。f:id:berserkun:20180528175729j:image「ネイサン」スコット・イーストウッド

ジェイクとは腐れ縁で犬猿の仲。

とはいえまぁお互いそこそこ大人になった。

口喧嘩しつつも早速共に現場に出るが

教え子たちも二癖あるような連中ばかりだった。f:id:berserkun:20180528175822j:imageアマーラもここに所属。

中でも一際オーラを放っていたのはf:id:berserkun:20180528175845j:image「リョーイチ」我らが真剣佑。

共に生活をする仲でそこそこ雰囲気も良いのだが

そこはティーンエイジャーの集団。

アマーラが入ってきたことにより歪みが生まれてしまう。

まぁ一緒に生活しているとはいえ人種もポリシーも違う面々。

10年前なら共通の目的で1つになれたはずだが

平和ボケしている世界では無理もなかった。

その証拠に今日のお仕事も怪獣退治などではなかった。

今、株価がうなぎのぼりな企業「シャオ社」による

初の無人型イェーガー」のお披露目会がシドニーで行われる。

それにPPDC代表として出向いたマコの護衛だった。

あまり相性は良くことは棚に上げて生徒たちへの見本となるべく出動するジェイクとネイサン。

乗り込むはf:id:berserkun:20180528181419p:image「ジプシー・アベンジャー」

会議終了までビル外でずっと立ってるだけの簡単なお仕事…のはずだった。

そこにけたたましいアラームが鳴り響く。

「数年ぶりに怪獣か?!」と慌てる面々。

しかし今回は違った。

まさかの未確認イェーガーだった。f:id:berserkun:20180528131754p:image「オブシディアン・フューリー」

こちらの生温い警告はガン無視。

それどころか平和ボケしたPPDCに「喝!」とも言える攻撃をかましてくる。

当然、やられっぱなしでは終われない。

捕縛を秒で諦めたジェイクは殺意100%なビームソードを携え 迎撃準備、完了!

かくして街のド真ん中で

「イェーガーvsイェーガー」の殴り合いが開催されるのであった。

f:id:berserkun:20180528181452j:image盛大にビル群を破壊しながらも互角な死闘を演じる両機。

しかしこちらは現場復帰直後、おまけにパイロットコンビはブランクありの犬猿の仲。

攻撃にばかり意識がいってしまい後手後手にまわる。

おかげで被害は甚大だった。

それはPPDCも例外ではない。

逃げ遅れたマコが死亡してしまう。

なんとか敵を追い払うことだけはできたが

すっかり意気消沈なメンバー。

唯一の家族を失い落ち込むジェイク。

板挟みで疲労困憊なネイサン。

我が強く一匹狼なアマーラ。

生徒たちは八つ当たり的にバラバラ。

しかし落ち込んでばかりもいられなかった。

今度は「シャオ社」開発の無数の無人機が世界各地で大暴走する。f:id:berserkun:20180528181531p:imageもうお手上げ状態だった。

しかしマコが命を張ってまで最後に遺してくれたものがあった。

それは今回の大騒動の鍵となるもの。

前作でも登場した「プリカーサー」の真の狙いだった。

世界各地の無人機を乗っ取り

前作で封じられた「時空の裂け目」を抉じ開けること。

そして火山帯の起点でもある「富士山」「怪獣」を向かわせ、世界を滅亡させることだった。

完全に四の五の言っている場合ではなくなった。

これ以上人生から逃げてはいられない。f:id:berserkun:20180528182401j:image面白黒人から漢気黒人にトランスフォームしたジェイク。

さらには出撃前に亡き親父の意志をこれでもかと引き継いだ「名演説」をブチかます!

f:id:berserkun:20180528131543p:image

「俺は親父ほど演説は上手くない」

「それでもここにいる"ファミリー"ならわかってくれるはずだ」

「覚悟はいいか?」

「世界を救うぞ!!」

その熱意は十分に「家族」に伝わった。

狙いはある意味での「怪獣」のホーム。

皆、イェーガーに乗り込み「東京」へ降り立つ。

それぞれの悩みや甘えはもう完全に吹き飛んでいた。

決戦の地は我らが「TOKYO」

バックには鎮座する「Mt.FUJI」

敵は最大最強の「KAIJU」

闘う仲間は最大最高の「Family」

皆の想いは1つに完全ドリフト!!

f:id:berserkun:20180518155620j:image

「世界を、救ってやる!!」

地球最大の殴り合い、再開幕!!

 

公開前にあれこれ言われていた杞憂は半分当たっていたかもしれない。

前作の布陣を鑑みると

監督がギレルモ・デル・トロf:id:berserkun:20180528134339j:imageハリウッド筆頭、オタク特攻隊長。

主演がイドリス・エルバf:id:berserkun:20180528134406j:imageハリウッド筆頭、漢気特攻隊長。

「いや、これ超えるのは無理だろ…」という声が出てくるのも頷ける。

事実、巷での評価も賛否分かれている。

しかしこの不景気とも言える昨今のご時世に

「怪獣とロボが大乱闘する」アッパームービーが大画面で観られたことには感謝する他ない。

なにより本作のテーマは

「偉大な先代を超えられるか?」

ジェイクの父親が「スタッカー」ということもそうだが、それ以上に作品外。

監督と主演は上記のグレイトな漢達。

さらに現実では

スコットの親父はf:id:berserkun:20180528131452j:imageクリント・イーストウッド

真剣佑の親父はf:id:berserkun:20180528131512j:imageサニー千葉

と、それぞれ偉大すぎる先代を持つ。

その状況はある意味、作中のキャラクター達とこれ以上ないほどにリンクしている。

言ってしまえば本作には終始「二世の重圧」が立ち込めている。

そしてそれを真正面から崩すのは只事じゃない。

そこで本作が下した結論は

「先輩方は偉大だ」

「リスペクトはして当然」

「でもそれはそれ!これはこれ!

「俺らは俺らでやれることやろう!」

見習いたくなるほど潔い開き直りの境地だった。

それを「思ってたのと違う」と感じてしまうファンの方々がいるのも理解できる。

だが今は前作から5年、作中では10年が経過している。

「もう割り切っていこう!」

という気概も別の正解だろう!!

何も前作がおざなりにされているわけではない。

ジェイクが「過去のイェーガー」からパーツを盗んで生活している様は

本作の企画でもある「過去の遺産を食い潰している」暗喩ともとれる。

しかし最終的には自分の口で、自分の足で正々堂々と怪獣と真っ向からぶつかるまでに成長する。

これは個人的な話になってしまうが

俺にも偉大な両親、そして兄姉がいる。

そんな皆の栄光にすがって暮らしていた過去も少なからずあった。

だからこそ本作の主人公達の「悪あがき」とも言える大暴れには胸が熱くなった。

考えすぎかもしれんが!!

 

確かに本作は「理想的な続編」というよりは

「マイナーチェンジ版」に近い。

よりパワーアップした作品を期待すると肩透かしを食らうかもしれないのもまた事実。

しかし同じレールの上を走ったところで勝ち目がないなら違うレールを敷いてみるのもまた一つのアンサー。

「怪獣」に居場所を奪われた者達がそれぞれ仲良くなり

最後には自己犠牲の末に「怪獣」そして「己自身」に打ち勝つ。

簡潔にまとめるとラインは前作と同じだが

その角度は少しだけ違っている。

そりゃあ生粋の怪獣オタク「ギレルモ・デル・トロ」には勝てないかもしれない。

だからこそ舵を切って「イェーガーvsイェーガー」や、怪獣映画の聖地「東京」での最終決戦を組み込んだ。

馬鹿か馬鹿じゃないかでいえば圧倒的に馬鹿だが

これぞ正しい馬鹿の在り方だ。

おかしなところを挙げていけば間違いなくキリがない。

しかし本作はそんな大人げない批難を吹き飛ばすような「カッコイイは正義」の連べ打ちがある。

ラストバトルになれば合体するんだぞ!!

怪獣が!!f:id:berserkun:20180528182052p:image天晴れな馬鹿具合。最高だ!!

f:id:berserkun:20180528130507p:image初の現場での異常事態に戸惑うアマーラ。

f:id:berserkun:20180528130546p:imageそれに鬼のような返しをするジェイク。

この暑苦しいまでの根性論。

それも決して理想論で終わることはない。

前作ではラストのキメ技がロケットパンチだったのを受けてか、本作では天空からの「メテオパンチ」f:id:berserkun:20180528182038p:imageまさかのキン肉マンイズム。

パンチは片手より両手の方が強い!!

この純粋とも言える描写の数々。

本作も紛うことなき「パシフィック・リム」だ。

何気に登場するイェーガーが

小型機→中型機→大型機とインフレしていくのもまた正しい少年漫画イズム。

これらを減点方式で「赤点」と見るか

加点方式で「200点!!」と見るかは人それぞれだろう。

個人的には

怪獣とロボが殴り合う +50点

ロボとロボが闘う +30点

主演がジョン・ボイエガ +80点

相変わらず真剣佑がイケメン +60点

富士山の麓に東京がある +80点

ガンダムがお台場に鎮座している +100点

合計で400点は堅い超傑作だと思っている。

誰がなんと言おうとも!!

 

むしろ続編という話は一旦無視して本作から入るのも手かもしれない。

その後に前日譚として前作を観ればまた興奮もひとしおだ。

何か間違っている気もするが!!

 

とにかく批判もわかるが、そんな細かいことは帳消しにするパワーを魅せてくれた本作。

やいのやいの言い掛かりをつけてくるやつには

作中のジェイクのようにf:id:berserkun:20180604100004j:image

「上唇と下唇をくっつけてろ」

「つまりは黙ってろ」

と言いたくなる大傑作だ。

f:id:berserkun:20180528182219j:image

観よう!!!

ハードルと偏差値を下げて!!

f:id:berserkun:20180604100206p:image

 

ちなみに「大張正己」による描き下ろしコラボアートがこれ。

f:id:berserkun:20180604100145j:image最高だ!!

 

余談。

細かくなるが、残念な点があるとするなら2つ。

1つはスカイツリーを使わなかったこと。

せっかく平成の怪獣映画なんだから

ヘシ折るなり突き刺すなりしてほしかった。

 

そしてもう1つ。

ラストバトルで荒らされた東京に佇むお台場UCガンダム

いわゆるサービスカットなのだが

「もしかして動くのか?!」と勝手に期待してしまった。

まぁこれはレディ・プレイヤー1という強豪と公開時期が被った弊害かもしれない。

オタク専用電子ドラッグ。『レディ・プレイヤー1』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

訓練生にダイトウがいればまた違ったかもしれないな!!

f:id:berserkun:20180525152643p:image

f:id:berserkun:20180525152718p:imageこちらはメカゴジラビームサーベルでシバいてました。

…にしても最近は怪獣映画もそうだが

ガンダムが異様に熱い。

本作や『レディプレ』もそうだが

機動戦士ガンダム THE ORIGINf:id:berserkun:20180528134319j:image言わずと知れた1stリメイク。

 

『劇場版名探偵コナン ゼロの執行人f:id:berserkun:20180528134442j:imageメインキャラに「アムロ」と「シャア」

 

これらがひと月の間に連続公開される狂気。

本当に2018年なのか? 今!?

 

赤い彗星がナレーションする予告↓

『パシフィック・リム:アップライジング』TV SPOT<新世代編> - YouTube

偏差値一桁なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

猛獣、巨獣、怪獣、ロック様。『ランペイジ 巨獣大乱闘』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180517124705j:image史上最高の怪獣映画、上陸。

モンスターvs米軍vsロック様。

最強、三つ巴!!

こんな映画が観たかった!!!

 

近年はとんでもない大規模映画バブル。

いつ劇場へ駆け込んでも何かしらの超大作が封切られている非常に景気の良い時代だ。

とりわけ連発されているのが「アメコミ映画」だが

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とは? - 高速回転する方舟の片隅で。

それに規模も費用も負けてないジャンルがある。

f:id:berserkun:20180517141310j:image「怪獣映画」

正直俺は特撮方面はからきしなのでよくわからんが

その歴史は深く、さらには日本の影響がとんでもないらしい。

不遇のときも長くあったようだが、昨今。

幼少時代に感化された面々がいよいよ本格的に映画界に出張ってきた。

そして2014年。

ハリウッドにてGODZILLAが公開される。f:id:berserkun:20180517130257j:image日本から留学してきた「地球の番長」の恐ろしさは瞬く間に世界を電撃席巻した。

さらにその2年後。

アメリカが誇る「最強の自宅警備員

こちらもスクリーンに電撃カムバック。f:id:berserkun:20180517130322j:imageキングコング:髑髏島の巨神

おまけに恐ろしいことになんと両作品は同世界。

アベンジャーズ」が開発したユニバースシステムを取り入れる柔軟さで、今から2年後。

問答無用の超大作が完成しようとしている。f:id:berserkun:20180517130348p:imageGodzilla vs. Kong』

最強の両者が全面対決。

監督曰く「完全なる決着」があるらしい。

その前哨戦にしてGODZILLAの続編でもある

Godzilla: King of Monsters』が来年に公開。f:id:berserkun:20180517130410j:imageモスララドンキングギドラが集結予定。

以上が通称「モンスターバース」だが

これに勢いづいたのは怪獣だけではなかった。

制作元の「レジェンダリーピクチャーズ」

「ここに金脈を見つけた!」とばかりに

ある種の「怪獣映画」を続々発表。

最近『2』も公開されたf:id:berserkun:20180517132516j:imageパシフィック・リム

怪獣と巨大ロボが正面から殴り散らかす大傑作。

そして古代中国を舞台としたf:id:berserkun:20180517132533j:image『グレートウォール』

マット・デイモン」が弓と漢気でモンスターの群れと全面戦争する大傑作。

…などなど。

特撮にはからっきしでもアクション映画は大好きな俺。

どれもこれも拝見するたびに度肝を抜かれっぱなしなのだが

そんな前代未聞の大フィーバーを遂げている「怪獣映画」に

これまたド級に確変中の漢が殴り込んできた。f:id:berserkun:20180517124824j:imageドウェイン・ジョンソン

通称「ロック様」である。

思えばつい先日に最新作が上映開始したばかり。

勇者ロック様とジュマンジの謎。『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル感想』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

まぁ立て続けに映画に出まくっているのは今に始まったことではない。

むしろ「どちらの波にも乗れ!」とばかりに製作された本作。f:id:berserkun:20180517124702j:imageランペイジ 巨獣大乱闘

このポスターから漂う只者ではないプレッシャー。

ともすればB級映画になりそうな題材を

無理矢理超S級に仕立て上げたその豪腕さ。

なにより「怪獣」「ロック様」が同時に味わえる贅沢さ。

一目見ただけでわかる頭の悪さ。

もう完全にどうかしていた。

当然、2018年でもマストの一本だったが

嬉しいことに試写会が当たった。f:id:berserkun:20180517124921j:imageそれも同日のものが3枚も!!

会場は家から片道2時間ほどの場所だったが、ここまで「来い!!」と言われてはサボる義理もなかった。

土砂降りの中、スキップで会場に駆け込んだのであった。

 

…上映後。

会場は異常なまでの熱気に包まれていた。

エンドロール後には満場の拍手が起こったほどだった。

そんなスタンディングする他ないあらすじ。

 

【宇宙のどこか】

ステーション内でとんでもない研究が行われていた。

それは地球では各種の権利団体が暴動を起こしかねないものだった。

簡単に言えば「様々な動物から強い能力を抽出したエキスを他の動物にブチ込んだらどうなるか」という莫大な費用をかけたトリビアの種だった。

もちろんそんな危ない研究は失敗するのが映画でのルール。

なにより今はオープニング。

被験体のラットが大暴れ「開幕の花火」と言わんばかりの大爆発を引き起こすのであった。

しかしその大事な「種」は頑丈なケースに入っていた。

映画の都合上、その内の3つが地球に飛来。

かくして生態系を滅ぼしかねないメテオ

よりにもよってアメリカにストライクするのであった。

 

【アメリカ】

f:id:berserkun:20180517140029j:imageロック様。

飼育学者にしていつも通りのわがままボディ。

それもそのはず、元特殊部隊員だった。

ストーリーには全く関係ないモテフェロモンを振り撒きながら今日も愉快にゴリラの世話をしていた。

その中でも特に仲が良いのがf:id:berserkun:20180517140049j:image白いゴリラ。ジョージ。

手話にて意思疎通ができる賢ゴリラ。

各種の下ネタを放り込みながらも平和に暮らしていた。

しかしとある日、近所に件のメテオストライク。

平穏とは逆ベクトルの日々が始まってしまう。

そして残りの2つの種も近場に落ちていた。

これまたよりにもよって凶暴な獣の近くだった。

最強筆頭の2匹、オオカミワニだった。

「各種動物の凶悪な特徴」を煮詰めたエキス。

その中には「本能」「成長」を促進させる成分も含まれていた。

そんな物騒極まりないものを開発したマッドサイエンティストf:id:berserkun:20180517141848j:imageワイデン姉弟

一度は宇宙ステーションの爆発に失落したものの

ここアメリカに偶然にもサンプルとなる3匹がいることを知った2人は俄然奮起。

「ここに誘き寄せて全部殺そう!売れるし!

というエリートとは思えない作戦を即決!!

自社が誇る「最強アンテナ」から動物を誘き出す「特殊な電磁波」を発信してしまう映画的には超有能な2人であった。f:id:berserkun:20180517141921j:image「やめとけよ…」「よくやった!」が同時に存在する作戦を立案したことは褒め称えたい!!

 

一方。f:id:berserkun:20180517140149j:imageロック様。

なにやら体調が悪そうなジョージを心配するも

「なんか大きくなってる」ことに気づく。

そんな折、明らかに只者ではない男が接触してくる。

f:id:berserkun:20180517140212j:imageエージェント・ラッセル。

まさかのジェフリー・ディーン・モーガンだった。

登場シーンといい名前といいワイスピシリーズの「カート・ラッセル」そのものなキャラ。

彼が言うには

「早速巨大化し始めたオオカミの元にジョー・マンガニエロを送り込んだ」

でも瞬殺された。ヤバくない?f:id:berserkun:20180517130605j:imageジョー・マンガニエロ

まさかの使い捨て!あんまりだ!

しかし

「そんなことはどうでもいい!

「俺はジョージを治す!!」

と漢気と優しさを同時に発揮するロック様。

しかしその願いもむなしくジョージは獰猛かつ凶暴に都市部に突っ切って行ってしまうのであった。

 

【シカゴ】

そこには怪電波によって集結したオオカミとワニの姿があった。

f:id:berserkun:20180517133043j:imagef:id:berserkun:20180517133052j:imageしかしもう動物園に送り返せるレベルを超えていた。

事態を重く見た米軍は割とガチめに仕留めようと意気込むが

「マグロ食ってる奴」ならともかく、この手の映画で人間様の重火器が効果的だった例を俺は知らない。

いよいよ核の使用を検討する始末。

もう確実にウルトラマン「イェーガー」が必要なレベルだった。

観客が引くほどに人を食べ、建物を崩壊させていく。

さらにはジョージもそこに合流。f:id:berserkun:20180517133115j:image3匹仲良く文明を蹂躙していくのであった。

しかしまだ希望は残されていた。

本作には「都合の良い正義の味方」はいなくても

「ロック様」がいた。f:id:berserkun:20180517133142j:imageなんのジョークか救命ヘリで現場に辿り着く。

かくして開催されるガチンコ対決。

相手は遺伝子強化された最強の獣達。

ライバルは天下無敵のアメリカ軍。

迎え撃つは知恵と漢気搭載のロック様。

そんなピラミッドの頂点達によるディザスター頂上決戦!!

今、開始のゴングが鳴る!!

 

…という大変気の良いもの。

特筆したいのが本作は驚くほどにテンポが良い。

「お前らが観たいのは怪獣とロック様だよなぁ!」と言わんばかりに

画面には常にどちらかが映っている。

数多の怪獣映画で培われたノウハウが本作で爆発していると言っても過言ではない。

常に何かしらのアクションが行われ

終盤30分はもう「大乱闘」しかない有様。

映画的にはどうかと思うかもしれんが

俺的にはこれが模範を超えた大正解だ!

f:id:berserkun:20180517141501j:imagef:id:berserkun:20180517140304j:image漫画で言うところの「扉絵」「見開き」のような

壁紙にしたくなる「キメ画」が多いのも高ポイント。

痒いところに手が届く!!

 

意外にも本作の「怪獣」達の大きさは「ゴジラ」ほどではない。

しかしそのおかげで生々しい破壊に親近感が湧く。

ビルを踏み潰すほどのスケールも勿論好きだが

そこまでいくと被害者側に感情移入しづらくなる。

引き換え本作では

その「小ささ」を活かした大暴れが数多くある。

ビル間を飛び回り縦横無尽に破壊し尽くす様は

「スッキリ爽快!」の一言だ。

なにより大きすぎては流石のロック様でも対応するのに一手間かかる。

全観客の予想通り終盤には

「解毒剤により心を取り戻した」ジョージと

「日頃の筋トレの成果の賜物」ロックによるf:id:berserkun:20180517132954j:image異次元ゴリラタッグマッチが開催されるが

それはギリギリ手の届くサイズだからこそ

その「心のドッチボール」が響いてくる。

f:id:berserkun:20180517133010j:image軍がお手上げ状態の相手にカスタムされたグレネードライフルで立ち向かうロック様。

f:id:berserkun:20180517140001j:image漢気決意を込めた弾は致死的だ!!

多くの「怪獣」ファンはもちろんだが

なにより「ロック様」ファンが大満足する出来。

ワイスピでは堂々としたコマンドー戴冠式があったが

本作ではまた違った形での「授与式」がある。

作中で凡人なら50回死んでもお釣りがくるレベルの数々の困難を率直な脳筋解決法で克服していく様子は往年のシュワちゃんさながらだ。f:id:berserkun:20180517140401j:imageとある武装で立ち向かうロック様。必見。

さらにおまけ的に見応え抜群の格闘シーンもある。

こちらも絶対に必見。

ホブス捜査官並みの強さだ!

動物もレディも兵隊も皆平等にあやしていく様子にはある種の世界平和が見てとれる。

 

ついでにジェフリーファにもおすすめだ。f:id:berserkun:20180517132857j:imageジャスティス・リーグ所属」ではないらしい。

ちなみに「現バットマンの父親」役。

 

もちろん多くの「怪獣映画」ファンには猛プッシュしたい。

意思疎通できるゆえに「完全なる人類の味方」となるジョージはある意味で斬新だ。

天災怪獣プロレス、そしてロック様を一度に楽しめるのは本作だけ。

なによりその全てが絡み合った結果、終盤で巻き起こる漢気の連鎖爆発には男泣き必至。

「漢気には性別も国籍も、そして種族も関係ない!」ということ。

そして「男同士の友情には最低で最高な下ネタが不可欠」なことを再確認させてくれる。

自信を持って「最高の怪獣映画」とオススメできる大傑作だ。

鑑賞後には何だかわからない元気が出てくるぞ!!

破壊と漢気で5月病を吹き飛ばせ!

オススメだ!!観よう!!!

 

余談。

今回の試写会場はディファ有明だった。

初めてお邪魔したがどうやらプロレス会場らしかった。

上映前には前哨戦として

ゆるキャラ達の大乱闘プロレス」が行われた。

試合内容はゆるかったものの

その盛り上がりは凄かった。

なによりゲストに「蝶野正洋」が出張ってきていた。f:id:berserkun:20180517143211j:image他にも「おのののか」やアイドルの方と豪華な面々。

なにより「推し怪獣」を聞かれて

ザ・ロックだな」

と答えた蝶野のノリの良さは最高だった。

観客の期待とも言える

「ロックは巨大化しねぇの?」

の一言には「さすがだなぁ!」と思わずにはいられなかった。

残念ながら今回は巨大化はしませんが、その漢気は怪獣に風穴を開けました。

さらにゲストの1人の「寺嶋由芙」さんには

Twitterでいいねを貰ったのでファンになりました。f:id:berserkun:20180517143147j:image可愛い。

 

本当に実り多き試写会だった…と思ったら

来週もう一度試写会が当たった!!

今度は正座して観るとしよう!!

ありがとう!!映画の神様!!

 

最高にB級な予告↓

映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』本予告【HD】5月18日(金)公開 - YouTube

最低のC級なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

オタク専用電子ドラッグ。『レディ・プレイヤー1』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180510211739j:imageスピルバーグ、全部乗せ!

全世界のオタクよ、刮目しろ。

観ろ!!聴け!!感じろ!!!

新たな「道徳の教科書」誕生。

ポップカルチャーの究極全面戦争!!

 

ネタバレなし感想。

心にオタクを飼っている方は必見。

そこにはテーマ通り全てがありました。

まさに「夢」としか言えない2時間。

デートよりは友人同士で観るのがオススメ。

もちろん予告観てピンときたら是非。

できるだけ前情報なしで行った方がいいです。

 

オタク。

今でこそ市民権を得てきたが、元々は蔑称の意味も少なからずあった。

しかしポップカルチャーが浸透した現在でいえば

その総人口は果てしない。

受け入れる間口が広がったことは一映画オタクとして嬉しいという他ない。

そしてそんなオタク世代の発言権も大きくなってきた。

どの業界にもベテラン勢…言ってしまえば古参オタクが台頭してきた。

近年の映画界ではそれが顕著だ。

以前に当ブログでも軽く触れさせてもらったが

ブログ再開のお知らせ&近況報告。 - 高速回転する方舟の片隅で。

今月だけでも

「オタクがゲームの世界でロック様化する」f:id:berserkun:20180510211618j:imageジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』

「怪獣と巨大ロボが正面から殴り散らかすf:id:berserkun:20180510211641j:imageパシフィック・リム/アップライジング』

「MARVELヒーローが奇跡の大集結を果たす」f:id:berserkun:20180510211711j:imageアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

…などなど、少年時代に抱いた「夢」を実現させた輝かしいオタク達がいる。

しかし忘れてはならない重鎮が1人。f:id:berserkun:20180516174253j:imageスティーヴン・スピルバーグ

オタク界筆頭にして最高峰なレジェンド。

映画好きならもちろん、詳しくなくとも一度ならずは聞いたことのあるその名前。

なにより世に送り出したヒット作の数が並ではない。f:id:berserkun:20180516174303j:imageこれでもまだまだ一部。恐ろしい!

御歳(71)になるようだがバリバリ仕事をしている姿は

「心の底から映画が好きなんだろうなぁ!!」

と思わずにはいられない。

それも扱うジャンルは多岐に渡る。

男心をくすぐるエンタメ作を撮ったかと思えば

近いところでは

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』

という社会派ドラマを撮ったりもした。f:id:berserkun:20180516174326j:imageこちらはたまたま試写会にて鑑賞させていただいたが、驚くほどに面白かった。

普段ドラマを観ない俺でも楽しめるほどにわかりやすく、勇気づけられる傑作。

ドキュメンタリーっぽくはありますが

良い意味で大人のエンタメ作。

悪い意味でのハラハラはないのでお仕事終わりの夜にでもまったりと。

 

ここからは完全に予想だが

おそらく彼の中の少年心は疼いていた。

「大人向け作ったから今度は趣味全開でやらせろ!」

そんなわがままがとある小説にぶつけられた。f:id:berserkun:20180516180907j:image『ゲームウォーズ』

知る人ぞ知る傑作SF小説

一言でいえばスーパーオタク大戦」

この実写映画を手掛ける運びとなった。

かくして「オタクの教科書×オタクの参考書」という

最強の掛け算で出来上がった本作。

一言でいえば やってくれた。

というより完全に「やらかしてくれた」

映画史にはもちろん、俺らの心の自由帳にも刻まれる不滅の傑作がそこにはあった。

男3人で鑑賞したのだが

普段は下ネタか罵詈雑言しか話さないメンツが

上映後は皆キラキラした少年の顔であれこれ語り合う羽目になった。

人を生まれ変われさせるほどのド級のパワーを持った恐ろしい映画だった。

そんな「オタクisパワー」なあらすじ。

2045年

いろいろやらかした人類は全てを諦めた。

そして皆、遂に開発された夢の仮想空間「オアシス」に現実逃避していた。f:id:berserkun:20180516181723j:imageVR(ヴァーチャル・リアリティ)にて全ての夢が叶う人類の到達点とも言える仮想空間。

そこはもうなんでもありの桃源郷だった。

主人公「ウェイド・オーウェン・ワッツ」

御多分に漏れずにどハマりしていた。

それも彼は「人生やめてるのは当たり前」なガチゲーマーの中でも一際目立った存在だった。f:id:berserkun:20180516175850j:image今日も仮想キャラ「パーシヴァル」として

製作者の遺言イースターエッグを探しにログイン。

これを見つけ出せば「オアシスの所有権」「5000億ドル相当の遺産」が授与されるという大変景気が良いもの。

しかしそれには超えなくてはならない試練が3つ、そのどれもが5年間破られていない鉄壁さだった。

ひとまず今日も皆、「第1の試練」であるf:id:berserkun:20180516180125p:image「命の値段大安売りレース」に参戦するのであった。

それはウェイドも例外ではなかった。

いつも通り我が物顔でデロリアンを乗り回しながらコイン集めに奔走していると

とある1人の少女と出会う。f:id:berserkun:20180516175910j:image「アルテミス」

AKIRAバイク」を乗りこなす「わかってる」女子。

ひとまず絡んだ女キャラに一目惚れする童貞特有の奇病を発症した後に

なんやかんやで共にヒントとなる「鍵」を獲得する2人。

しかしそれは同時に波乱の幕開けでもあった。

イースターエッグ」はただの隠し要素じゃない。

現実世界で通用する莫大な資産だった。

そうとなれば当然ガチで探し回っている連中も出てくる。f:id:berserkun:20180516175928j:image「ノーラン・ソレント」

専門の会社を立ち上げてしらみつぶしにゲーム内を探し回る拝金主義者。

そこには「夢」も「希望」もない。

ゲーム内最強の殺し屋でもあるf:id:berserkun:20180516180936j:image「アイロック」を味方につけるなど手段は選ばない。

そんなやつが敵にいては浮ついていられない。

ひとまず顔見知りでもある強者達と合流を果たすウェイドとアルテミス。

「エイチ」f:id:berserkun:20180516175950j:image頼れるナイスガイ。メカニック担当。

その腕はゲーム内でも随一。

密かにとある「巨大兵器」を開発している。

「ショウ」f:id:berserkun:20180516180021j:imageニンジャ。格闘も情報収集もお手の物。

「ダイトウ」f:id:berserkun:20180516180033j:imageサムライ。戦闘能力はチームNo.1。

そのアバター「伝説の侍」そのもの。

皆今まで以上に本腰を入れて捜索を開始。

それぞれ協力し合いながら次々とミッションをこなしていく。

しかしそんな中でもお構いなしに

これまた童貞特有の「出会い厨」と化しているウェイド。

アルテミスとの出会いを「運命」と盲信し

自らの個人情報をバラしてしまう痛恨のミスをかます。

f:id:berserkun:20180516181823j:image当然それはノーランの耳にも入る。

この世界ではこちら以上にネットリテラシーに敏感であるべきだった。

しかしそれに気づくのが少し遅かった。

焦ってオフ会を開催するウェイド達であったが

それもノーランに嗅ぎつけられてしまう。

かくしてゲーム内でも現実でも追われることになってしまったウェイド御一行。

果たしてゲームと現実、どちらも上手く「クリア」できるのか?

この掃き溜めから抜け出せるのか?

なにより彼は童貞を卒業できるのか?

比喩抜きで人生を賭けたイベントバトルが開幕する!!

…というもの。

 

とにかく宣伝文句でもある

ポップカルチャー、大集合!」

は伊達ではなかった。

主人公達は「隠し財産」である「イースターエッグ」探しに奔走するが

観客は終始「隠し要素」の「イースターエッグ」探しに目を見開く。

オープニング戦のカーレースだけでも

デロリアンをかっ飛ばすウェイド。

AKIRAバイクを乗りこなすアルテミス。

背後には「インターセプター」

横切る「マッハ号」

大破するバットモービル

後ろから迫り来る「T-レックス」

縦横無尽に暴れ回るキングコング

…と、おもちゃ箱をひっくり返したような混沌さ。f:id:berserkun:20180516181009p:imagef:id:berserkun:20180516180210j:imagef:id:berserkun:20180516180148j:image観ているだけで確実に脳が処理落ちする豪華さ。

それはポップカルチャーに浸っていた期間が長ければ長いほどに深い胃もたれを引き起こす。

さりげなく流される中にも

・DCキャラクター

バットマン」「キャットウーマン」「ハーレイ・クイン

・ゲームキャラクター

ソニック」「リュウ」「HALO」

・映画キャラクター

オプティマス・プライム」「ガンダルフ

・ホラーキャラクター

「チャッキー」「フレディ」

そして丸々引用される『エイリアン』『シャイニング』などの超有名映画。

…と、本気で枚挙に暇がない。

ひとつひとつ取り上げて解説していきたいところだが

正直それはあまりにキリがない。

細かいネタは他所様のブログかwikiを参照してもらうことにして

当ブログではひとつに絞ることにする。

それは嬉しくも誇らしい

「日本へのリスペクト」だ。

それが大爆発するのは最終決戦。

ラストとなる「第3の試練」会場をバリアで囲み

自社の社員で独占したノーラン。f:id:berserkun:20180516181843j:image当然、そんな横暴を許すわけにはいかなかった。

ウェイドはオアシスの住人全員にビデオチャットを飛ばす。f:id:berserkun:20180516180252j:image「俺らの大事なホームが荒らされてる」

「やつらに明け渡すわけにはいかない」

「全員、集合してくれ!!」

このオタク特有ともいえる気恥ずかしすぎる演説。

現実世界なら一笑に付されて終わりだろうが

ここはオタク達の桃源郷「オアシス」

すなわち受け取る側も全員オタクだった。

なんら問題はなかった。

これ以上ないほどに住人の心は激しく突き動かされた。

なによりこんな最大級のイベントに乗り遅れるわけにはいかなかった。

ノーランは余裕ぶっていたが

それは彼が徹底的なまでに現実主義だったからだろう。

「夢」より「金」を優先してきた男には見えないもの。

それが現実では滅多に口に出せない、

しかしここなら胸を張って言えるもの。

純粋で真っ直ぐな「絆」だった。f:id:berserkun:20180516174409j:image全プレイヤーが一挙に集結。

もうどいつもこいつも笑顔だった。

全員見事なまでに開き直っていた。

「こんな機会を待っていた」とばかりに一致団結。

一斉に牙城を崩しにかかるのであった。f:id:berserkun:20180516180333j:imageいよいよ全面戦争、開幕!!

命を顧みずに突撃してくる兵隊はポップカルチャーそのもの」

熱量でいえば「地球上で最もやる気に満ち溢れた軍隊」と言っても過言ではなかった。

そして「その熱気のビッグウェーブに乗ろう!」とばかりに

エイチが起動した「秘密の巨大ロボ」

趣味漢気が全力で叩き込まれたものだった。f:id:berserkun:20180516180349j:imageアイアン・ジャイアント

劇場内の体感気温が2度は上がった瞬間だった。

しかし敵は敵で全くの無策ではなかった。

むしろ準備は万全だった。

予想外の大群を目の当たりにして

子守唄並みに聞き馴染みのあるテーマソングと共に

とある「最終兵器」を起動させる。

f:id:berserkun:20180516174439p:imageメカゴジラ

もう敵ながら天晴れだった。

オタク文化に疎くてもその脅威は推して知るべし。

あっという間に追い込まれていくオアシスの住人。

その阿鼻叫喚度は怪獣映画のそれになっていた。

当然主人公達もその恐ろしさは重々承知していた。

こればかりは手の打ちようがなかった。

完全にお手上げだった。

そんな折、ふと横を見てみると

ダイトウが瞑想をしていた。

「お前こんな大事なときに何やってんの!?」と声を荒げる面々。

今はオアシスの将来が決まる最終決戦の最中。

住人が総出で命も惜しまずに戦っている。

なによりチーム随一の戦闘力を誇るダイトウ。f:id:berserkun:20180516174543j:image序盤ではあの「ジェイソン」と死闘を演じていたほどの漢。

どう考えてものんびりしてていい状況ではなかった。

いよいよウェイド達の万策も尽き始める。

メカゴジラに蹂躙されるのも時間の問題…だった。

そのとき。ダイトウが静かにその目を開け

「日本語」で高らかに宣言する。

f:id:berserkun:20180516174515p:image「俺は…"ガンダム"で行く…!」

その声で遥か高い天空から飛び降りる

三船敏郎アバターf:id:berserkun:20180516174606j:image

そして戦場上空でガンダム」に電撃トランスフォーム!!f:id:berserkun:20180516181049p:image

今度はオアシスの住人、そして観客の体温が5度ほど上昇した。

f:id:berserkun:20180516174636p:imageメカゴジラ」vsガンダム

奇跡の頂上決戦、スタート!!!

もうこれで完全に何かがキレた。

皆が勝利を確信した瞬間でもあった。

全員、泣き笑いするしかない熱さがそこにはあった。

そして迎えるラスボスとの最終一騎打ち。

仲間達の犠牲もありながらウェイドが辿り着いた先にはノーランが待ち構えていた。

体格で見れば絶対に勝てない相手だった。

しかしここは「オアシス」

全ての夢が叶う場所。

言ってしまえば都合が良い理想郷だった。

f:id:berserkun:20180516182418j:image「忘れたのか?」

「ここはゲームの世界」

「いわば俺たちのホームだ」

そして繰り出されるあの「構え」f:id:berserkun:20180516180454j:image「波・動・拳!!」

「K.O.」される他ないノーランであった。

 

とにかく全篇「夢か幻か」な光景が繰り広げられる奇跡のオールスターバトルな本作。

おそらく1年前の自分に

三船敏郎ガンダムにトランスフォームしてメカゴジラと闘う映画がやるぞ!」と言っても絶対に信じない自信がある。

少年時代にワクワクしながら触れた「映画」「アニメ」「ゲーム」の感動を甦らせてくれる。

そして「夢」を叶えてくれる最高の作品だ。

そしてその陰に隠れがちだが、主人公ウェイドの成長譚としてもこれ以上なく仕上がっている。

ラストには無事遺産を相続、さらにアルテミスの中の人「サマンサ」と結ばれるわかりやすいハッピーエンドも素晴らしい。

まぁ唐突に「オアシスは週休二日な!」と言い出す調子の乗りっぷりはどうかと思うが!!

それも含めて「らしい」と言えばそうだが!

というか本作。

女の子の前で調子乗ったり

同志を見つけると見境なしにはしゃいだり

変に純粋だったり

急激に達観した気になったり

オタクの描き方が上手すぎる!

やっぱり凄いわ!スピルバーグ

 

余談。

原作小説の『ゲームウォーズ』だが

こちらはこちらで映像化の権利などのしがらみがない分、相当自由なことになっている。

本作の「ガンダム」ポジションがウルトラマンだったりと特撮好きにはたまらない傑作なのだが

なにより大きな違いは「主人公機」

映画では知名度を優先しデロリアンとなっていたが

小説ではなんとレオパルドン」だ!!f:id:berserkun:20180516181128j:image東映スパイダーマンより。

名実共に「特撮最強ロボ」の名を欲しいままに。

その昔、東映とMARVEL間で「3年間だけお互いのキャラを好きに使っていい」との契約が交わされた。

それにより生み出された傑作ドラマスパイダーマンに登場する主人公機だ。f:id:berserkun:20180516182831j:image敵を倒す時間は1分程度。最短で10秒を切る。

ちなみに設定がまるで別物のため勘違いされがちだが

本作もれっきとした本物の「スパイダーマンf:id:berserkun:20180516182855j:imageちょっと日本でグレちゃっただけだ!

いつか当ブログでも紹介させてもらうが

その良さの一端をここで。

ひとつの大きな特長として

「名乗り口上」をキメながらの登場が恒例となっている。それも

「地獄からの使者、スパイダーマン!」

「鉄十字キラー、スパイダーマン!」

「犬笛にむせび泣く男、スパイダーマン!」

「キノコ狩りの男、スパイダーマン!」

こちらもこちらでかなり自由だ。

もし映画でもレオパルドンが登場していたら

おそらく主人公は高らかに名乗り上げたであろう。

『オアシスの明日と全てのオタクの夢を守る男、そして地獄からの使者…スパイダーマン!!』と!!

 

そんな妄想が尽きることない超傑作。

観よう!!気の置けない友人と!

観賞後の感想トークが捗るぞ!

 

ちなみに友人間で満場一致だったやりたいことは

「ルパンのアバターでハルクバスターを操縦したい」だった。

偏差値低いなぁ! 我ながら!!

 

これだけでも満腹になる予告↓

映画『レディ・プレイヤー1』予告1【HD】2018年4月20日(金)公開 - YouTube

どこまでも偏差値が低いTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

勇者ロック様とジュマンジの謎。『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル感想』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180516164522j:image『ブレックファスト・クラブ』×『勇者ヨシヒコ』

これ監督福田雄一だろ!!

一度きりの人生、みんな仲良くしよう!

ロック様はどこでもマジロック!!

楽しめ!!ただひたすらに!!

 

ネタバレなし感想。

大方、予告通りです。

期待しているものは一通り出てきます。

ただアクションよりはコメディ寄り。

吹き替えは全く問題なかったのでこちらでも。

MX4Dや4DXはおそらく半々。

2Dでも十二分に満足できます。

老若男女問わずオススメ。

軽めの下ネタはあるのでご注意を。

 

f:id:berserkun:20180516170229j:image

ドウェイン・ジョンソン

言わずと知れた「ロック様」である。

日本での知名度は100%とはいかないが

2016年には「最も稼いだ俳優2016」第1位に輝くほどのトップスター。

正直なところ彼の出身でもあるプロレスは観たことがないが

それでもスクリーン映えするそのオーラには惚れずにはいられなかった。

「スキャンダル率は90%超え」

「作品は場外ホームランか全力の三振か」

そんなエクスペンダブルズな方々とは

また違った魅力に満ち溢れた漢でもある。

さすがにハリウッドトップクラスに稼いでいるだけあってその出演作は多岐に渡る。

最も有名なのはワイルド・スピードシリーズだろう。

f:id:berserkun:20180516171920j:image

シリーズ5作目『〜MEGA MAXより参戦。

路線変更を決定付けるほどに男の願望特盛状態で登場。

そのわがままボディは全世界を虜にした。

さらに漢気は回を増すごとにインフレ。

『7』では我らがステイサムとタイマンを張り

『8』では共にエクストリーム脱獄後、電撃和解。

さらにはシリーズ初となる2人のスピンオフも企画されている。

f:id:berserkun:20180516171937j:image仲良しだな!ほんと!!

まぁおかげでファミリーとは絶賛喧嘩中らしいが

さっさとコロナ空けてBBQしてほしいところ。

レギュラーメンバーからしたら

新参者2人が主演張ってスピンオフまでやり出したら良い気しないのはわかるが!!

ちなみにこの騒動で一番株を上げたのは

話に一切絡んでこないステイサム。

f:id:berserkun:20180516172001j:image

スタローン以外とイチャつく気なさそうだな!

気がつけばステイサムの話題になってるので閑話休題

とにかく個人的にはステイサムと並ぶとも劣らない程度には大好きな漢。

それが「ロック様」だ。

とにかく全方面で憧れと敬意以外の感情を失うが

そんなロック様の最新作。

f:id:berserkun:20180516170838j:imageジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』

本作は1995年に公開されたジュマンジの正統続編。

物語の舞台も20年後となっている。

言ってしまえば『マッドマックス』ジュラシック・ワールド方式な作品。

一応精神的続編としてザスーラがあったが

真っ向からのシリーズ作は初。

正直なところ恐縮ながら「昔テレビで観たかどうか」レベルの作品ではある。

それでもロック様の最新作を見逃す手はない。

割と何も考えずに劇場へ駆け込んだのだが

未見でも全く問題なく、というか宣伝からして若者向けに仕上がっていた。

そして恐らくは昔からのファンへ向けた数々のサービスシーンもあった。

今風の要素が堅実に取り入れられ、確かにアップグレードされた「ジュマンジ」がそこにはあった。

もう老若男女全てに贈られていた。

そんな「卍」×「チョベリグなあらすじ。

とある日。とある高校。

今日も何人かの生徒の居残りが決定した。

f:id:berserkun:20180516170946j:image左から

「スペンサー」気弱な格ゲーオタク。

日々の楽しみはゲームくらい。

昔は仲が良かったフリッジに課題をパシられた挙句にそれがバレ、居残り決定。

「フリッジ」カースト上位の体育会系。

外面のためにスペンサーを切り捨てた過去がある。

代返がバレたために居残り決定。

「べサニー」運動嫌いなガリ勉女子。

割と率直に物を言う癖がある。

体育教師に向かって体育教師をバカにしたため居残り決定。

「マーサ」インスタ女子。

自撮りに恋愛に大忙し。

テスト中に友人とビデオ通話する鬼メンタルを持つ。

当然、居残り決定。

かくして集まったバラバラな4人。

今日の居残りは倉庫の清掃。

当然やる気が出るわけもない。

そんな中、フリッジがとあるものを見つける。

それは学び舎には似つかわしくないものであった。

f:id:berserkun:20180516164624j:image見慣れないゲーム機。

年相応の好奇心、そして「居残りなんてやってられるか」精神でゲームを起動する4人。

それぞれ適当にキャラを選んだ。

単なる暇つぶし…のはずだった。

気づいたときにはもう遅かった。

突如ゲーム機が危ない光を放ち出す。f:id:berserkun:20180516164655p:image画面に身体が吸い込まれてしまう。

それこそが現代用にアップデートされた魔のゲームジュマンジであった。

気がつけばそこはゲームの中。

そしてそれ以上に多大なる違和感があった。

明らかに身体がおかしかった。f:id:berserkun:20180516170503p:image全観客のお察し通りにそれぞれ選んだキャラクターとなってしまった4人。

体育会系のフリッジはf:id:berserkun:20180516164829j:image「フランクリン・"ムース"・フィンバー」

異様に体力の低いサポートキャラ。

 

ガリ勉のべサニーはf:id:berserkun:20180516164846j:image「ルビー・ラウンドハウス」

格闘技術トップクラスな闘う美女。

 

インスタ女子マーサはf:id:berserkun:20180516164902j:image「シェルドン・"シェリー"・オベロン教授」

まさかの考古学教授。おっさん。

 

そしてオタクなスペンサーはf:id:berserkun:20180516164918j:image「スモルダー・ブレイブストーン博士」

…というよりロック様。

奇しくもそれぞれ現実とは真逆のキャラになっていた。

f:id:berserkun:20180516165005p:imageそれを受けて悲喜こもごもな4人。

しかしいつまでも感傷に浸ってはいられなかった。

ここはアクションゲームの中。

つまりは連鎖的にイベントが巻き起こり始める。

ガイドキャラに拉致られ、ざっくりとした説明を受ける面々。

とにかくこのゲームをクリアするにはいくつかの条件があるらしい。

そうこうしているうちに動き出す敵。

f:id:berserkun:20180516172032j:imageラッセル・ヴァン・ペルト」

兵士、虫、猛獣を従える「よくいるボスキャラ」

もう愚痴っている場合じゃなかった。

迫り来るは

f:id:berserkun:20180516171113p:imageマッドマックスなバイク野郎共。

f:id:berserkun:20180516171126p:image獰猛極まりない野生の猛獣達。

f:id:berserkun:20180516171141p:image情け容赦一切なしの即死トラップ。

f:id:berserkun:20180516171158p:imageそしてゲームナイズされた最凶ヴィラン

残機はそれぞれ3つずつ。

頼れるものはお互いのやる気のみ。

果たして4人は揃ってジュマンジを叫べるのか?

f:id:berserkun:20180516165153j:image

攻略本もスマホセーブもロードもないクソゲー攻略が始まる!!

 

…というもの。

まぁ予告や「ジュマンジ」というタイトルから予想のつく内容ではある。

実際、本作にどんでん返しなどは存在しない。

それでも真正面からこれだけのエンタメ作を堂々とつくられては楽しむ他ない。

悪く言えば「ひねりがない」だろうが

これは「安心して観られる」と言うべきだろう。

そのサービス精神は全篇失われることなく加速していく。

それは全員真逆のキャラになったことによる

ある種のカルチャーギャップコメディから始まる。

そしてそれは単なる笑いで終わることはない。

・体育会系で自己中心的だった「フリッジ」

能力低めのサポートキャラになったことで今までの自分の愚かさを知る。

・運動嫌いで理屈的な「べサニー」

格闘技マスターなイケてる女子になったことで

どんな立場でもその本質は変わらないことを学ぶ。

・インスタ女子から化石なおっさんになった「マーサ」

序盤のショックを乗り越えてからは割と平常運転気味だったが、それでも「外見より中身」「画面越しより直接」を身を以て体験する。

そしてなによりオタクから「ロック様」という確変が入ったスペンサー。

男の頂点とも言える立ち位置になる。

ゲームが得意ということもあり人生で一番輝いているときでもあった。

最終的には「ここに残りたい」と言い出す始末。

それでも最後にはその殻を破り

1人の男として成長を果たす。

こんな個性的な面々が

喧嘩したり急接近したり、カバに喰われたり、ケーキ食べて大爆発したり、囮になったり、囮にされたり

時には真正面から、ときにはメタ的に馬鹿騒ぎしながらゲームをクリアしていく様を見ているだけでも十分元は取れる。

しかし製作者は忘れていなかった。

前作ファンへの多大なるリスペクトを。

中盤でお助けキャラ的に登場する1人の男。

f:id:berserkun:20180516165250j:image「ジェファーソン・"シープレーン"・マクドノー」

特技は乗り物の操縦。

どうやらゲーム起動時に選べなかった最後のキャラらしい。

当然仲間が出来たことで互いに大喜びする5人。

しかし話していると大きな違和感があった。

言葉遣いが完全に死んでいた。

話を深く聞いてみると彼のプレイ時間は2ヶ月ほど。

しかしゲームを起動したのは20年前だった。

ここにきてゲームにおける最大の強敵「現実」が襲いかかってきた。

残機がゼロになると現実世界でも死ぬこともそうだが

せっかく出会った仲間は四半世紀前のゲーマー。

高校生の心をへし折るには十分すぎだった。

しかしやはり80年代の男は伊達ではなかった。

なんやかんやありつつも仲間の激励を受けて割とあっさり奮起!f:id:berserkun:20180516165322p:image唐突にグラサンをかけ直し、ヘリに飛び乗るショック療法を実行!!

この熱さ。

たとえ生まれた時代や言葉遣いが違くとも

胸の奥底に流れる仲間を思い遣る気持ちは一緒だった。

そもそも本作はそのテーマからして恥ずかしくなるほどのド直球さ。

「人生は一度しかない」

「だから後悔しないように全力を尽くすしかない」

「みんな悩んでるってこと忘れがち」

スマホもいいけどたまには外に出よう」

…などなど、今どき珍しいほどに真っ直ぐだ。

しかもこれが台詞として出てくる。

それを青臭いと言うのは簡単だが、主人公達は高校生。

このくらいのストレートさがあって然るべきだとも思う。

斜に構えがちな若者向けの作品だからこそのテーマとも言える。

まぁこの映画を観たとしても特に何も変わらないかもしれない。

照れくさくて目を逸らしてしまうかもしれない。

それでもふとしたときに思い返して「なるほど」と思うときがいつか来るはずだ。

いろいろあった俺にはこれ以上ないほどに沁みた映画だった。意外にも!!

確かに本作はいろいろと歪だ。

しかし現実はそれ以上に歪んでいることもある。

そもそもゲームにバグはつきもの。

これで大正解だ!!

 

そしてなによりの見所「ロック様」f:id:berserkun:20180516170546j:imageガタイの良さと身体能力の高さからアクション一筋かとも思われるが、実はかなりのコメディエンヌでもある。

もともとプロレスラー時代は弁の立つことでも有名だったらしいが

そのお茶目さは本作でも存分に発揮される。

むしろ主にそちら方面がフォーカスされる。

f:id:berserkun:20180516170608p:image

「頼りねぇなこいつ」「やっぱり頼り甲斐あるわ」が交互になだれ込んでくる感情の津波に飲み込まれること必至。

「情けないロック様」というある意味ではファンが一番観たくないものを見事に笑いに昇華している辺りは「さすが」という他ない。

それを示すように今回のロック様大暴れは一ヶ所だけ。

しかしそれは見応え十分なもの。

f:id:berserkun:20180516170645p:imageこの後、とんでもないことになります。

「身体はロック様、中身は格ゲーマー」という脳筋コナン君の実力が発揮される。

 

とにかく終始「勇者ヨシヒコにロック様ぶち込んでみた」な本作。

誰も傷つかずに笑えて燃える爽やか青春コメディな傑作といえる。

劇場公開は終わってしまったかもしれないが

もし機会があれば手にとっていただきたい。

誰とでも観られる貴重な映画だ!!

 

余談。

コメディよりもアクションに燃えるロック様ファンは本作では少しばかり物足りないかもしれない。

しかし心配はいらない。

昨今は未曾有のロック様フィーバー。

 

f:id:berserkun:20180516161728j:imageベイウォッチ

「スーパーマンなロック様」と「スーパー陽キャザック・エフロン」がライフガードの域を超えた大暴れ。

ティーンエイジャー向けの傑作コメディ。

 

f:id:berserkun:20180516161800j:imageセントラル・インテリジェンス

本作でも共演を果たした「ロック様」と「ケヴィン・ハートによるアクションコメディ。

「ロック様は元いじめられっ子だった!」という衝撃の幕開けで始まる。

じんわり勇気づけられる傑作。

 

f:id:berserkun:20180516161834j:imageランペイジ 巨獣大乱闘

巨獣×米軍×ロック様が最強三つ巴。

そのガバガバさはもはやコマンドー

全ての破壊衝動が消え失せる大傑作。

 

f:id:berserkun:20180516161846j:imageスカイスクレイパー

東京タワーの3倍の高さを誇る「バベルの塔」で

パパロック様が家族のために大奮闘。

カリフォルニア・ダウンから引き続きシリアスな作風が期待される。

 

…と一時期のステイサムばりにスクリーンに連続登板される。

これだけの数をこなしてくれるのは

「ロック様マジロック」という他ない。

全部観よう!!!

ファンならずとも!!

f:id:berserkun:20180713140139p:image

 

ワクワクしてくる予告↓

映画『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』新予告 - YouTube

ワクワクはしてこないTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

 

最大。最高。最強。最悪。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』感想。ネタバレあり。

 

注意。

本作は前情報入れちゃダメなタイプの映画です。

未見でしたらこんな辺境のブログ読むより劇場へ。

絶対に劇場で観るべき映画です。

将来きっと自慢になると思われます。

 

本記事、初っ端からネタバレ全開です。

鑑賞済みの方のみ読んでください。

 

4/30. 画像未掲載な仮記事ですが
逸る気持ちを抑えられないのでアップします。
明日の夜までには清書が完了するかと思われます。
その際にまた読み返していただけると幸いです。

5/2.画像多数掲載しました。

一応の記事完成となります。

 

あと今回引くほど長いです。それでは。

 

 

 

f:id:berserkun:20180430162226j:image

アベンジャーズ、ガチで全滅。

全方位、鉄壁すぎる絶望。

頼れるのは己と仲間のみ。

最後に残された希望はただ一つ。

前後編やめたって言ってなかったか?!監督!

 

生きててよかった。

今から数週間前、数ヶ月前はドン底だった。

明日も見えないような人生だった。

それでも俺を救ってくれたのは映画だった。

ブログ再開のお知らせ&近況報告。 - 高速回転する方舟の片隅で。

それでもいつか、時間がかかっても

「生きててよかったなぁ!!」

と心から思える日が来ることを楽しみに生きようと思う。

その日はあっけなく到来した。

4/27。MCU発足から10年。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とは? - 高速回転する方舟の片隅で。

節目の年に相応しい超傑作が公開された。

f:id:berserkun:20180430162303p:imageアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

俺がアメコミ、ひいては洋画好きになったキッカケな作品群のひとつの到達点。

言ってしまえば俺の人生の総決算でもある。

GW前の金曜日という飲食業界人からしたら「スーパープレミアムフライデー」な日を堂々とサボり

座席予約解禁日に劇場ド真ん中を2回分押さえる、という行動力を俺に引き出させてくれるほどの作品。

全世界で前売り券が引くほど売れてるらしいが

前評判に決して負けない超傑作だった。

シリーズ合計、脅威の19作目。

過去10年、18作分の重みが解放されるわけだが

率直に言えば俺の人生史上最悪のヤバさだった。

とりあえず勢いだけで書いてるので後々加筆予定。

おそらく最低5回は行かないと消化できないので。

そんな重たすぎるあらすじ。

 

ときはマイティ・ソー/ラグナロクの後。

強大兄弟と破壊獣と死神と。銀河最大のサプライズパーティ。『マイティ・ソー バトルロイヤル』最速レビュー。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

エンドロール後に出てきた超巨大宇宙船。

予想通りにあれはサノス軍だった。

f:id:berserkun:20180502001311p:imageオープニング早々全滅しているアスガルドの民。

そして瀕死の「ソー」「ロキ」「ヘイムダル

どうやら今回の敵は死ぬほど強いらしい。

f:id:berserkun:20180501213645j:image「サノス」

宇宙一強いゴリラ。趣味は石集め。

狙いはビックバンの際に生まれためちゃくちゃ凄い6つの石「ストーン」を全てコレクトし

全宇宙の生命を半数に減らして均衡を保つこと。

f:id:berserkun:20180501235135p:image配下には強い幹部が4人も。

ひとまず神の力で頑張るものの

今回ばかりは相手が悪すぎた。

ヘイムダルあっさり刺殺され

ロキすら軽々と絞め殺されてしまう。

f:id:berserkun:20180501211451p:image今回は死ぬ死ぬ詐欺できず。

しかしその最期は確かに兄を守った。

その上死ぬ間際に

「こっちにはハルクがいる」

とまさかの激熱発言。

その声で飛び込んでくる宇宙最強の猛獣。f:id:berserkun:20180501211519j:image

開始5分でまさかの

ハルクvsサノス、開幕!!

最強のゴリラと最凶のゴリラ。

魔法が平常運転な世界で正面からアメリカンスタイルでブン殴り合う両者。

心なしか少しビビるサノス。

その最強の物理に勝機を見出したのか

最後の力を振り絞ったヘイムダルが禁断の黒魔術にてハルクを電撃転送。

なんとか「最強アベンジャー」の面目は保つハルクであった。

といってもサノスの目的は別に皆殺しじゃない。

目的の「ストーン」も手に入れたことであっさり帰っていく。

残されたソーは家族、仲間、国民の意思を胸に復讐を決意。

『バトルロイヤル』から続く負の連鎖を断ち切ろう、と強く誓うのであった。

 

【ニューヨーク】

ドクター・ストレンジ「ウォン」

仲良く「金がない」トークに花を咲かせていると

天から人が降ってきた。f:id:berserkun:20180501211545p:image「ブルース・バナー」であった。

「お前見たことあるような…」

いや、そんなことより地球がヤバい

落ち着いて話を聞いてみると

「サノス」という宇宙一の武闘派が凄い石を狙っている、とのこと。

そして「それは地球にもある」と。

何を隠そうあのゴリラ。

6年前のNY決戦の黒幕でもあった。f:id:berserkun:20180501215053j:image2012年。歴史の教科書に載せるべき大事件。

…ってかもう6年経つのか!

 

ひとまず例の万能通り抜けフープでf:id:berserkun:20180501235107p:image「ペッパー」とデートしていたトニー・スターク」を緊急拉致。

錚々たる面々で会談が行われる。

それでもよく考えてみればストーンの1つはストレンジの首から下がっていた。

「とりあえずそれ壊すか隠すかしろ」な社長。

「いや、これは俺が守るから大丈夫」な医師。

f:id:berserkun:20180501235225p:image全観客の思惑通り相容れない「髭面」「天才」「金持ち」「傲慢」な両者であった。

そんな話し合いも束の間。

外から明らかにヤバげな轟音が聞こえてくる。

その様子は社長のトラウマが再発しかねないくらい酷かった。

f:id:berserkun:20180501211639p:imageめちゃくちゃデカいドーナツ型の宇宙船が襲来していた。

とにかく口喧嘩はまた今度、とばかりに即席最強チームを組む4人。

f:id:berserkun:20180501232824j:image全員Sランク超えの超実力者達。

そんな危機を察知したヒーローがもう1人いた。

f:id:berserkun:20180501211723p:image「ピーター・パーカー」

言わずと知れた「親愛なる隣人」スパイダーマン

課外学習に勤しんでいたが

帰りのバス内でスパイダーセンスが緊急発動。

何事かと思って外を見れば未曾有の危機。

とりあえず「ネッド」にクラスメイトの気を引きつけてもらい、スパイダースーツに2秒で早着替え。f:id:berserkun:20180517130857p:image一も二もなく現場へ急行するのであった。

こうしてSランクがもう1人加わったものの

今度の敵は本気でヤバかった。

不幸中の幸いでサノスはいなかったが

単独映画ならラスボス張れるヤバさの部下が2人もいた。

ハルクがショックでEDになっているというハプニングもあり、なかなか苦戦するものの

ブラックパンサーラストにて全世界に公表された超化学をそのまま組み込む柔軟さと

自ら開発したであろうパワフルな重さを加えたf:id:berserkun:20180501211815p:image過去最強の「アイアンマン」

地道に「学んで習得」してきた結果、神を掌で踊らせるレベルに達したf:id:berserkun:20180501211830p:image地上最強の「ドクター・ストレンジ

そんな孤高の天才×2が所属しているチーム。

どうにかできないわけもなかった。

f:id:berserkun:20180501211851j:image超化学のホームズ超魔術のホームズのレジェンドコンビで危機は脱することに成功。

さらには勢いそのままに宇宙船をハイジャック。

「このままサノスの故郷に奇襲かけよう」「攻撃こそ最大の防御」理論で手を組む両人。f:id:berserkun:20180501212010p:imageそしてちゃっかりいるピーター。

どさくさ紛れにアベンジャーズ」メンバーに正式決定する。f:id:berserkun:20180501212034p:imageやったね!ピーター!

 

【宇宙のどこか】

今日もガーディアンズ・オブ・ギャラクシー宇宙の便利屋をやっていた。

相変わらず修学旅行丸出しなバカ話をしていると

ヤバいデブリ(宇宙ゴミ)を拾う。

f:id:berserkun:20180501212054p:image満身創痍なマイティ・ソーであった。

明らかに只事じゃない事態にもお気楽なガーディアンズf:id:berserkun:20180501212154p:image

その雰囲気からお互い悪人ではないことを一瞬で察知。

「故郷がサノスに滅ぼされた」と事情を話すソー。

そんなゴリラの義理の娘「ガモーラ」バツが悪い。

それでもすっかり王の器なソーさんは

「お互いいろいろある。俺んちも大変だった」

とフルスロットルな優しさを魅せる。

スタイルは最高、性格も最高、何よりその気の良さでガーディアンズと一瞬で打ち解ける

「マイティ・"クリス"・ソー」

すっかりリーダーポジションを取られて拗ねる

「ピーター・"クリス"・クイル」f:id:berserkun:20180501215130j:image「お前は弟が殺されて親父が死んで姉貴を殺したかもしれん。それは気の毒だ」

「でもこっちの父親は超宇宙級のクズ

「さらに母親を殺しやがった」

「そしてそれを俺は見た。両目でな!!

と不幸自慢で張り合う。

まぁそれも天性のカリスマ性には勝てないのか

なにはともあれお互い渡りに舟だった。

最強の武器調達チームと妥当サノスチームに分かれて銀河の平和を守るために奮起する面々。

武器調達組は

「ソー」「ロケット」「グルート」

ハンマーの製造元でもある伝説の星へ。

妥当サノス組は

「クイル」「ガモーラ」「ドラックス」「マンティス」

サノスが狙っているであろう「コレクター」の元へ。

 

スコットランド

「ワンダ」と「ヴィジョン」は駆け落ちしていた。

f:id:berserkun:20180501212305p:imageスーパーパワーカップル

どちらも恋愛に駆け引きはしないタイプ。

超高校級の真っ直ぐなラブラブさだった。

しかしそのひとときはとあるニュースによって引き裂かれる。

「宇宙人襲来」「またもやNY大混乱」

「トニー・スターク行方不明」

「あんな目立ちたがり屋が行方をくらますわけがない」と元執事の血(流れてないけど)が騒ぐヴィジョン。

しかしあまりに不穏で危険な香りがする。

当然引き止めるワンダだったが

その嫌な予感は5秒で当たった。

急激に背後から刃物で貫かれるヴィジョン。

どう考えても地球人じゃない2人組が現れた。

狙いはやっぱり「ストーン」だった。

しかしこちらもやっぱり

「はい、そうですか」と渡せるわけもない。

文字通り「人間やめてる最強魔女」ワンダ

「そもそも人間じゃない」サノスの部下

深夜の大乱闘が開催!!f:id:berserkun:20180501235309p:image街中で!!

能力で言えば完全に五分だった。

数ヶ月の駆け落ちは伊達ではなかった。

超高校球児ばりの豪速球テレキネシス

サイコバックドロップを繰り出すワンダ。

完全に人智を超えたある種の頂上決戦だったが

ワンダはヴィジョンのお守りをしながらの闘い。

数的な不利も災いして追い込まれてしまう。

 

そんな折、敵が何かのオーラを察知。

そちらを振り返ってみると

聞き馴染みのあるテーマソングと共に

とある漢が立っていた。

 

f:id:berserkun:20180501215356j:imageスティーブ・ロジャース

ワンダ、ヴィジョン、そして全観客の鳥肌が全開になった瞬間だった。

f:id:berserkun:20180501235359j:imageみんなこの顔でした。

ブン投げられた槍を当然のようにキャッチ。

それを合図に「ファルコン」「ブラック・ウィドウ」も緊急参戦!!

f:id:berserkun:20180501212419p:image相変わらず人間やめてるなぁ!!

逃亡生活中も筋トレを欠かさなかったのか

人間枠とは思えないほど、有無を言わせず

追い込みをかける「元アベンジャーズ」の3人。

f:id:berserkun:20180517130753p:imageイメチェンもしました。

すんでのところで逃してしまうが

これ以上ないほどに心強い味方だった。

実はバナーから電話を受けていたスティーブ。

やっぱり「今、地球がヤバい」らしい。

ひとまず行動派で鬼メンタルなスティーブは

アベンジャーズ本部」に立ち寄り「ローディ」をピックアップ。f:id:berserkun:20180501212518p:image出際に憎き「ロス長官」に宣戦布告も忘れない。

さらにはそこにブルースも合流。

「全盛期のヤンキースとまではいかないものの

そこそこ戦力は整った。

とりあえずヴィジョンのストーンをなんとかしよう、と考えてみるが

当の本人は「私ごと破壊してください」の一点張り。

「いやそれはちょっと…」と周りが止めても

「キャプテン、70年前の貴方の自己犠牲と何が違うんです?」

と徹底的な反抗期っぷり。

そんな主人を思い出すような堂々巡りの中

スティーブにとある天啓が閃く。

 

f:id:berserkun:20180501212547p:image【ワカンダ】

ブラックパンサーラストにて有史以来の鎖国を解禁した本国。

国王。漢気。ブラザーソウル。全てを超えた、その先で。『ブラックパンサー』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

そんな全世界注目の国にジェット機で乗り付けるスティーブ御一行。

f:id:berserkun:20180501213710j:image考えてみれば『シビル・ウォー』では別チーム。

マジで殺し合う5秒前までいった仲ではあるが

誤解が解けてからは皆と良い関係を築いていた。

f:id:berserkun:20180501212632p:imageやはり良識人な「ティ・チャラ」であった。

ひとまず事情を話しヴィジョンのストーンを取り出してもらうことにすると

「確かにうちには優秀な化学者がいる」

 

「半分イカれた100歳のソルジャーもな」

f:id:berserkun:20180501232921j:imageそこには洗脳が解けた「バッキー」がいた。

f:id:berserkun:20180501232945p:imageスティーブ「元気そうだな」

バッキー「世界の終わりの割にはな」

顔を見るといろんな意味で丸くなっていた。

そしてあの厄介だった洗脳をあっさり解除した化学者。

f:id:berserkun:20180501212758p:image「シュリ」ティ・チャラの妹にして天才ブレイン。

ヴィジョンを設計したうちの1人であるブルースにアイデアのダメ出しをしつつも

ストーンを取り出そうと試みる。

だがそれには長い時間が必要らしい。

そうこうしているうちに再び外に轟音が響き渡る。

天を仰いでみると

隕石クラスの宇宙船が降ってきていた。f:id:berserkun:20180501212822p:image

さらには中から宇宙狂犬の群れが湧いて出てきた。

ひとまずバリアは張ってあるものの

いつまで保つかはわからない。

ならどうするか…まぁ考えてみれば黙って指を咥えている面々じゃなかった。

誰からともなく皆、戦闘態勢をとる。

f:id:berserkun:20180501212909p:image「ヒーロー」に国境や人種は関係なかった。

先陣切って飛び掛かるのはやはりこの2人。

f:id:berserkun:20180501213010p:imagef:id:berserkun:20180501212957p:image

飛び抜けたカリスマ性。

なにより単純に脚が速かった。

『シビル・ウォー』ではf:id:berserkun:20180501215238j:imageカーチェイス(脚力)を演じた仲。

かくして人類史上最大の喧嘩祭りの幕が上がるのであった。

f:id:berserkun:20180501213607j:image『やるしかねぇ!!!』

 

惑星【ニダベリア】

f:id:berserkun:20180501215311p:image武器調達組。

無事に「ニダベリア」へと辿り着いていた。

実は「ムジョルニア」の製造元でもあるこの星。

しかし久方ぶりに訪れてみれば廃墟と化していた。

唯一の生き残りである「エイトリ」に話を聞いてみると

「一足早くサノスが襲来した」

「石を嵌め込む専用のグローブを奪っていった」

「自らを倒しかねないほどの強力な武器を製造不可にするためにこの星と俺の腕を潰した」

「もうとんでもない野郎だった」

その昔馴染みでもあるソーは話を聞きさらに奮起。

『バトルロイヤル』にて身につけた漢気説得で

「俺が来た。大丈夫だ。手を貸してくれ」

神様にそこまで頼られては悪い気はしなかった。

早速ゴリラ殺しの魔斧「ストームブレイカー」の製作に取り掛かる。

工房となる惑星が活動停止しているアクシデントも

ソーの「脳筋解決法」でなんとか乗り切る。f:id:berserkun:20180501213835p:imageアグレッシ部部長。

そんな漢気に当てられるロケットとグルート。

もともと潜り抜けてきた修羅場の数はそこらの宇宙人の比じゃなかった。

ロケットは軽口叩きつつもソーに尽力。

グルートは「斧の柄がない」ハプニングを

己の左腕を差し出すことで即効解決。

f:id:berserkun:20180501213227p:image雷神、ウサギ、植物の間に友情という名の電流が流れた瞬間だった。

 

惑星【ノーウェア】

f:id:berserkun:20180502001448p:image妥当サノス組。

惑星に踏み入れてみるともう雰囲気がおかしかった。

それもそのはず。そこには狙い通りサノスがいた。

ただ足蹴にされている「コレクター」との会話を盗み聞くに

幸いにもまだストーンは手にしていないらしい。

とりあえずいつも通り行き当たりばったりで突撃してみるもやはり相手が悪かった。

というか完全に罠だった。

サノスは既に手にしていたストーンの力を使い

幻覚を見せていた。

その賢いゴリラの狙いはガモーラだった。

当然為すすべもなく囚われてしまう。

潜入前に立てていた「自分が捕まったらすぐ殺して」という願いもサノスとストーンの前には無力。

全てをシャボン玉で煙に巻かれ、あえなく拉致られてしまうのであった。

こうなってくると完全に話は別だった。

煽るのは得意だが、煽られるのは大嫌いなクイル。

得意のおふざけを封印し

「あのゴリラ殺す」モードに確変!!

f:id:berserkun:20180501235538p:image

当初のいじられキャラから突如、カリスマ感溢れるリーダー「スター・ロード」へと変貌する。

「行き先は地元に違いない」と当たりをつけた面々。

一も二もなく出発するのであった。

その読みは半分当たって半分間違っていた。

サノス達は帰省前に一箇所、寄り道をしていた。

 

惑星【ヴォーミア】

ここには誰も見つけられなかった「ストーン」がある、との情報を「ガモーラ」「ネビュラ」から引き出していたサノス。

荒れ果てた土地を彷徨っているとそこには意外な人物がいた。

 

「客人とは珍しいな…」

f:id:berserkun:20180501235517j:image「レッドスカル」だった。

別段驚かないサノスとガモーラ。

言葉を失うほどに驚く観客をよそに

「確かにここにはストーンがある」

「俺も過去にはストーンを手にしたことがある」

「しかしここのは厄介だ」

「愛する者と引き換えなければ手に入れられない」

それを聞いて安堵するガモーラ。

「今まで好き勝手やってきた天罰よ」

「ざまあないわね。お前に愛なんてない

「これじゃ一生ストーンは手に入らない」

しかしサノスの表情を見てそれは一変する。

驚くことにその頬には涙が流れていた。

それを見てガモーラは察する。

「サノスは自分のことを本気で愛していた」

一瞬の葛藤の後、崖底にガモーラを投げ落とすサノス。

深い哀しみと引き換えに「ストーン」を得る。

そして言葉もないレッドスカルであった。

 

サノスの故郷【タイタン】

序盤にて奇襲を企てた「トニー」「ストレンジ」「ピーター」の3人は隠密とは程遠い着陸の後、散策を開始する。

するとそこに飛び込んでくる同じく3つの影。

「クイル」「ドラックス」「マンティス」

どちらも真の「ヒーロー」達ではあったが

何光年も離れた別場所で活動していた面々。

互いを「サノスの手下」と勘違いし

手加減無用の場外乱闘が開幕する。

能力で言えば社長チームの方が上。

しかしここは「地球外」いわば「クイル達のホーム」であった。f:id:berserkun:20180510202713p:imageその奇想天外さと口先で五分の勝負を繰り広げる。

 

…しかし何かがおかしい。

サノスの手下にしてはどいつもこいつも軽口が過ぎる。

ストレンジ「1つ聞いていいか。お前らの主は誰だ?」

f:id:berserkun:20180501235624p:imageクイル「あ?!エスとでも言えってか?!」

社長「お前…地球人か?」

マンティス「地球ってソーが言ってたとこ?」

社長「ちょっと待て、お前らソーのこと知ってるのか?」

 

話してみればそれぞれの狙いはサノスだった。

情報交換をすればするほどヤバさに拍車がかかるが

それでも「敵の敵は敵」「友達の友達は友達」理論で手を組むことを決意する6人。

f:id:berserkun:20180501235651j:image

ドラックス「ダンスバトルはどうだ」

クイル「その話はやめろ」

パーカー「フットルースみたいに?」

クイル「知ってるのか!?やっぱりまだ一番人気なのか!」

パーカー「いや、そんなことはないけど

この濃いメンツをキャップの代わりにまとめようとする社長。

緻密な作戦を立案するが

それは宇宙一の呑気者達には退屈だった。

やっぱり黙ってられないクイル。

f:id:berserkun:20180501213402p:image

「あんたは賢い」

「ちなみに俺は神と人間のハーフ、だから半分バカ」

「あんたらはオールバカ」

「俺の作戦でいくぞ」

 

【ワカンダ】

手加減無用の喧嘩祭りは順調だった。

「敵は人間じゃないからセーフ」という

俺ルール全開で暴れまくるヒーロー達。

リミッター解除された下段突きを放つスティーブ。

ハルクバスターを使いこなすブルース。

対人には使用不可な絨毯爆撃をやらかすウォー・マシーン。

飛び回るファルコン。飛び跳ねるウィドウ。

着実に仕留めていくブラックパンサー

「これが最期」とばかりに全力中の全力で迎え撃つが

さすがに数の暴力の前には劣勢となってしまう。

f:id:berserkun:20180501214027p:imagef:id:berserkun:20180501213431p:imageバリアも破られる窮地。

なにより敵には幹部がまだ2人いた。

ワンダも緊急参戦するもそれは覆らない。

これが凡人の限界か…と誰もが諦めていた。

 

そこに見慣れた「虹の橋」が掛かる。

やっぱりヒーローは遅れてやってきた。

f:id:berserkun:20180517122659j:image

マイティ・ソー

「ロケット&グルート」

が文字通りの電撃参戦!!

なんとか「神殺しの斧」を完成させ

すぐさま駆けつけてきてくれた。

全観客の脳内で「移民の歌」が流れた瞬間だった。

凡人では無理でも「凶悪なゴミパンダ」「反抗期な植物生命体」そして「最強の雷神」には関係なかった。

完全に劣勢は覆った。

心なしか誰も彼もが笑顔になっていた。

f:id:berserkun:20180517122720p:imageスティーブ「髪切った?」

f:id:berserkun:20180517122748p:imageソー「お前、俺の髭の真似したな?」

こんな会話すら飛び出す始末。

もう微塵も負ける気はしなかった。

f:id:berserkun:20180517122804j:image『サノス連れてこい!!!』

史上最大の倍返しの幕が上がった。

 

【タイタン】

いよいよサノスが帰郷してきた。

待ち構えるは最強の魔術師だった。

f:id:berserkun:20180501213517j:image

サノス「お前のストーンを寄越せ」

ストレンジ「俺らを見くびってるのか?」

サノス「俺ら、だと?」

そこに空から建造物を叩きつける社長。

こちらはこちらで史上最大のお礼参りの幕が上がっていた。

地球人をやめてるオーバーテクノロジーでごり押しする社長。

飛び回りながら目を狙うスパイダーマン

軽口を叩きながら卑怯な手も厭わないスター・ロード。

的確に致命的な箇所を責めるドラックス。

サイコキネシスで脳内を支配するマンティス。

そんな面々を超魔術でパーフェクトサポートするストレンジ。

急造チームとは思えないほどに息ぴったりだった。

f:id:berserkun:20180510202555p:imageガチスパイディ。

しかしサノスはあっさりやられてはくれない。

f:id:berserkun:20180510202507p:imageガチサノス。

ストーンが嵌められたガントレットを握ると

タイタンの月が震え始める。

「まさか…」と思うのも束の間、その拳を振り下ろし「隕石パンチ」を放つ。f:id:berserkun:20180501213808j:image

「今度月落としたらマジでキレるぞ」と軽口は叩くが

こうまで格の違いを見せつけられると心が折れるのも時間の問題。

そんな危機を察知したのかドクター・ストレンジ」が本腰を入れたガチ参戦。

思えば彼には「ドルマムゥ」という上位存在に粘り勝ちした経験があった。

このくらいで折れるはずもなかった。

千手観音の構えからの多重影分身

即死ビームをミラーディメンションで弾き返す

などなどドラゴンボールを超越したバトルの数々。

もはや完璧に師匠超えを果たしていた。

 

それでもサノス単体ならなんとかなったかもしれない。

しかし相手は4つのストーン持ち。

奪われる危険性からストーンを隠していたストレンジには分が悪かった。

その劣勢を見過ごせずに出張ってきた「ネビュラ」の加勢も微々たるものだった。

そしてなによりその口から衝撃の事実が語られる。

「ガモーラはもう…」

それはクイルの正気を失くすには十分すぎた。

作戦立案者ながら実は今まで誰よりも物事を冷静に分析していたクイル。

なにより「実の父親が母親を殺していた」ことを知った際には光速で二丁拳銃をブチ込んだほどの行動力を持った漢。

彼の脳内から「我慢」の文字が消えるのは必然だった。

それらを全て投げ出してサノスに突っかかってしまう。

こうなってしまえばもう早かった。

この面々が一致団結すればガントレットの引き剥がしにだけには手が届きそうだった。

しかしそれももう叶わなかった。

為すすべもなく蹂躙されるヒーロー達。

それぞれ一撃の元に倒されてしまう。

社長に至っては腹を貫かれて瀕死。

主柱がこうなってはもうガタガタだった。

ストレンジは「ストーン」と引き換えに命だけは助けてもらうことを決意。

もう残された希望は地球だけだった。

 

【ワカンダ】

雑魚共からの劣勢は覆ったがそこに

「最強」「最恐」「最凶」の権化が現れる。f:id:berserkun:20180501214056p:image5つのストーンを手にしたサノスだった。

なんとか最後のストーンでもあるヴィジョンを守ろうと立ち上がる面々。

しかしながらもう絶望しかなかった。

「SPACE(空間)」「REALITY(現実)」「POWER(力)」「TIME(時間)」「SOUL(魂)」

これらそのものを操られては勝ち目がなかった。

それでも「MIND(心)」だけは守りたかった。

ヴィジョンは最期にワンダにストーンの破壊を頼む。

当然嫌がるワンダだが

f:id:berserkun:20180501235810p:image「大丈夫。苦しくはない」

「君を感じるだけだ」

ここまでの漢気を見せられては断るわけにもいかなかった。

泣く泣く破壊に取り掛かるワンダ。

それを阻止すべく命を投げ出してでも足止めに尽力するヒーロー達。f:id:berserkun:20180501213944p:image

その甲斐もあってか瀬戸際で破壊に成功。

 

 

…したかに思えた。

しかしサノスの手には「TIME」ストーンがあった。

登場時から禁じ手と思われていた「時間逆行」にてヴィジョンが死ぬ寸前まで時を戻し

今度は自らの手で最後のストーンを奪取。

飛び込んできたソーの斧を胸に受けながらも

「指を鳴らす」ことを達成。

全宇宙の生命は半分になってしまう。

それは「アベンジャーズ」も例外ではなかった。

 

地球組では

「バッキー」「ファルコン」「グルート」「ブラックパンサー」「ヴィジョン」「ワンダ」

タイタン組では

「ドラックス」「マンティス」「スター・ロード」「ストレンジ」「スパイダーマン

が皆、塵と化してしまう。

残されたのは

地球組は

「スティーブ」「ソー」「ウィドウ」「ブルース」「ローディ」「ロケット」

タイタンは

「トニー」「ネビュラ」

 

哀しくもヒーロー達の力は及ばなかった。

消えゆく仲間をただ呆然と見ていることしかできなかった。

 

 

【どこかの星】

宇宙にて夕陽を眺めるサノス。

彼の人生を賭けた悲願は達成してしまった。

 

 

「Thanos will return」

 

 

エンドロール後。

地球】

人々が消えゆく大騒動の中、2人のエージェントの姿が映る。

「マリア・ヒル

そして「ニック・フューリー」であった。

しかしやはりこの世の摂理とも言える力に抗うことはできなかった。

お馴染みの捨て台詞として

「Mother fuc…」と言いつつも

とある人物に連絡を取ろうとするフューリー。

そこには最後の希望となりうる

1人のヒーローのシンボルがあった。

 

…というもの。

もう思い返しても泣きそうなくらいキツいバッドエンドだ。

宣伝ではアベンジャーズ、全滅」と謳われてはいたが、誰もが心の奥底では軽く思っていたことだろう。

「そうはいっても社長とキャップが仲直りしてみんなでサノス倒すんでしょ?」

しかし「現実」は重くのしかかってきた。

最終的にはワイワイやっているような心安らげる「場所」はどこにもなかった。

そこには無慈悲とも言える「力」があった。

観客もヒーロー達と同じように「心」を打ち砕かれ、

「魂」を抜かれた気分になったはずだ。

それでも過ぎ去った「時間」は戻らない。

 

思えば同じようにヘビーだった『シビル・ウォー』では公開後、観客の意見は分かれた。

作中のテーマとリンクするように二分された。

今回も同様に、いやそれ以上に作品と観客がリンクした。

振り返ってみればサノスの

「平和とは少数の犠牲の上に成り立つ」

という持論は他人事ではなかった。

アベンジャーズ」の面々も今までで似たような選択肢を選びそうになったことはある。

結果論ではそうなってしまったこともあった。

決して自らの利益の為ではなく、宇宙の均衡ために1人で立ち上がった漢。

それがサノスだった。

見方を変えれば「ヒーロー」とも言えてしまう。

事実、彼のおかげで平和に暮らしている民族が多々いることは作中においても語られている。

もちろん観客からしたら10年間の付き合いがある「ヒーロー」を半分も消されて良い気はしない。

それでも今回は過去最大クラスの

「正義 vs 正義」と言える闘いだった。

事実、ラストは「Avengers will return」ではなく

「Thanos will return」となっていた。

アベンジャーズ」サイドでは

史上最大最悪のバッドエンド。

「サノス」サイドでは

史上最高最良のグッドエンド。

 

観賞後にはこれ以上ないほどに葬式な雰囲気が漂っていたが

それはただ「全滅した」だけではなく

その複雑なラストに心を激しく揺さぶられたから

に他ならないだろう。

 

再三言ってきたがMCUの作品はエンドロール後にもおまけ映像がある。

しかし冒頭で「エンドロール後もお楽しみください」と注釈が入っても帰ってしまう方も多かった。

しかし今回ばかりは誰も席を立たなかった。

それどころか口を開くこともなかった。

映画人生で初めての体験だった。

同日に1つの映画をハシゴするのも初めてだったが

どちらの回も同じ状況だった。

規模もそうだが、衝撃度でも

映画史に確実に刻まれる超傑作であることは間違いない。

もちろん終始シリアスなわけではない。

目玉でもあるヒーローの共演はまさしく「夢の時間」と言える。

社長とストレンジによる

「化学&魔術」天才ホームズタッグ

ソーとクイルによる

「Wクリスの不幸自慢漫才」

バッキーとロケットによる

「手繋ぎ大回転射撃」

ストレンジとピーターの

「何もかもが違うコンビ」

パーカーとクイルの

「Wピーターによる映画談義」

ナターシャとオコエ

「勝気すぎる女傑タッグ」

キャップとグルートによる

「真っ直ぐな自己紹介」

…などなど、枚挙に暇がない。

 

それだけでなく待望の再会も見られる。

スティーブとソー、スティーブとバッキー、ナターシャとブルース…

そのどれもが数年ぶりなはず。

しかし当人達は一言二言しか交わさない。

それでもアイコンタクトだけで完全に理解し合って連携をとる格好良さ。

「離れてる時間は関係ない。久しぶりに会ったら昔のテンションに戻れる」ことは最高の仲間の条件だと再確認させてくれる。

そんな中でも「トニー」「スティーブ」の最高の再会は次回作に持ち越す憎さ。

いろいろな意味で見逃すわけにはいかない。

 

さらに特別な前振りがあるわけでもないのに

f:id:berserkun:20180502001750j:image「アイアン・スパイダー」

f:id:berserkun:20180502001800j:image「ハルクバスター(ブルース装着)」

などの隠し要素も続々と目白押しな豪華さ。

 

とにかく終始「観客の見たいものは一通り出てくる」

しかしそれ以上に、「見たくないものも出てくる」

「期待は裏切らず、予想は裏切る」

全クリエイターが憧れる境地を鮮やかにやってのけたMARVELには賞賛しかない。

 

ここに来るまで途方もない時間がかかった。

次回のアベンジャーズ(タイトル未定)』まで後、1年。

この状態でお預けを食らわせてくる監督にはある意味腹も立つが、それと同時に尊敬もできる。

 

未だに発表されないタイトルだが

個人的予想は

『Avengers Assemble』

だと思う。

初期メンの卒業作だし「アベンジャーズ」を代表する名台詞を重ねてくれるはずだ。

「ネタバレになるから公表できない」のも頷ける。

まぁ当たったときにはちょっと褒めてくれ!!

 

とにかくいつも以上にガチ感溢れる記事になってしまったが、そんなパワーを持った超傑作。

シリーズおさらいするのは容易なことではないが

是非劇場へ駆け込んでほしい。

 

ちなみに上映後の観客は普段よりもいろいろと喋りがちなので耳栓でもしてでの入場を強くオススメします。

あまり好きな表現ではないが

映画好きなら観ずには死ねない。

 

 

…なんか本当に真面目な記事だなぁ!!

2本目書くときはもっとふざけよう!

ありがたいことに最近リア友にも読んでもらってるし!

ありがとうございます。もっとふざけます。

 

 

既にお腹いっぱいになる本作の予告↓

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」本予告 - YouTube

MCU次回作『Antman and Wasp』の予告↓

「アントマン&ワスプ」特報 - YouTube

 

劇場で一番笑いが起こっていた予告↓

映画『デッドプール2』予告編 最強鬼やば Ver. - YouTube

 

近年完全復活したTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』観てきました。

 

5/1.本記事、完成致しました。

最大。最高。最強。最悪。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

こちらにどうぞ。

f:id:berserkun:20180502153006j:image

ひとまず行って参りました。

初回の2D字幕版にて。

MARVELが「数ヶ月はネタバレ控えてほしい」とのことなので

ネタを割らない程度に。

 

全体の流れで言えば

「まぁとにかくヤバい」

「本気で死ぬほどヤバい」

「めっちゃヤバい」

となっておりました。

映画史上最大級の名に恥じない超傑作でした。

 

思えば洋画にハマったのが『アイアンマン』から。

それから早いものでちょうど10年。

世界もMARVELも俺もいろいろありました。

ひとまず膨大な時間と金と情熱をかけてここまで仕上げてくれたことに感謝しかありません。

「GWは混みそうだし…」とはよく聞く意見ですが

人混み押し退けてでも駆け込む価値はあります。

 

「どうせ強い敵が出てきてみんなで戦うんでしょ?」と言われたらまぁそうなのですが

そんなもの「人生なんて生きるだけでしょ?」と言ってるようなもんです。

 

ちなみに俺は飲食業なのですが

GW前の金曜という「スーパープレミアムフライデー」をガン無視して本日2回分のチケットをネットリザーブしました。

いろいろと俺を突き動かしてくれたMARVELには頭が上がりません。

 

ひとまず夕方から2回目、今度は吹き替えで行って参ります。

記事はその後に。

おそらくそちらはネタバレ全開になります。

注釈はしますが、念のため。

 

一切の情報を入れずに大画面大音響で観るべき映画です。

もうとにかく今すぐ劇場へ!!

2人のグレイテスト・ショーマン。『リアル・スティール』感想。バレあり。

 

今回、前置きが死ぬほど長いです。

目次をつくろうかとも思いましたが

スマホでは限界がありました。

もう死ぬほど暇な人だけ読んでくれ!!

 

最近の俺はどうにかしている。

まぁ俺の人生、どうにかしていない時期の方が圧倒的に少ないが、それを差し引いてもどうにかしている。

ブログ再開のお知らせ&近況報告。 - 高速回転する方舟の片隅で。

とはいえ根は単純な俺。

「なんか映画観れば元気出るだろ!」と劇場にアポなし突撃をした。

「やっぱり荒んだ心にはジュマンジパシフィック・リムかなぁ…」と思っていたが

時間帯的にすぐ観られるものがグレイテスト・ショーマンだった。

f:id:berserkun:20180417213520j:image普段なら別段気にしないミュージカル映画

それでも「たまにはいいか…安いし」と鼻唄混じりにチケットを購入。

人生初、劇場でのミュージカル映画鑑賞に挑んだ。

 

鑑賞後。

俺は泣きはらしていた。

なんとか表には出さなかったが

内面では号泣していた。

やっぱりどうにかしていた。

 

思えば前に何かで本作の製作陣を見た際に

音楽はラ・ラ・ランドのコンビ。

主演はレ・ミゼラブルヒュー・ジャックマン

共演はハイスクール・ミュージカルザック・エフロン

「これは景気が良いなぁ!!」とは思っていた。

しかし冷静に考えればこれほど隙のない面子もいなかった。

言ってしまえば本作はミュージカル映画『エクスペンダブルズ』状態だった。f:id:berserkun:20180417213635j:image当ブログでよく出てくる表現。

でもマジだから仕方ない!!

もともとラ・ラ・ランドは好き。

ザックは好き。歌や踊りも好き。

ヒューは大好き。

むしろ「よく観ずに死のうと思ったな!俺!!」レベルの完璧さだった。

f:id:berserkun:20180417233233j:imageもう本当に素晴らしかった。

ロングランヒット中らしいので

未見の方は是が非でも劇場へ。

大画面、大音響で真価が発揮されるタイプの映画なのでDVDだと魅力半減です。

ここからはネタバレあり。

 

ちなみに本作の上映時間は106分と短め。

これは『エクスペンダブルズ』シリーズの平均上映時間とほぼイコール。

だからどうした!!

そんな全精力を消耗するあらすじ。

 

舞台は19世紀のアメリカ。

P.T.バーナムは貧しい家の出だった。

それでも夢を諦めずに、明るく前向きに生きる少年だった。

そんな強さに惹かれた幼馴染、チャリティ。

こちらはこちらで真逆の裕福な上流階級。

時代的に階級差での恋愛はご法度だが、2人には関係なかった。

家の事情で距離が離れても様々なペテンを効かせて文通だけは続けるのであった。

そんな努力が遂に叶うときがきた。

必死に生き延びてきたバーナム。

ひたすらに待ち続けたチャリティ。

晴れて結ばれることとなる。f:id:berserkun:20180417233300j:image良い笑顔だなぁ!!

もちろんチャリティの両親はいい顔はしない。

しかしそんなことはやはり2人には関係なかった。

決して裕福とは言えない暮らし。

それも関係なかった。f:id:berserkun:20180417213721j:imageお互いにとって、かけがえのないものだった。

2人の娘にも恵まれ、平和を楽しむバーナムとチャリティ。

ようやく上向きになってきた人生。

「この波を逃す手はない!」とばかりにバーナムは奮起。

ほぼ詐欺まがいの行為で銀行からの融資をふんだくり、博物館を立ち上げる。

まぁ、お世辞にも趣味が良いとは言えないものではあった。

事実、客入りも散々だった。

そこで愛する2人の娘のアドバイス、そして天啓とも言える閃きにより、その博物館をサーカス団に魔改造することを即決!!

共に舞台を盛り上げるユニークなメンバーを募ることにする。

最初は「恥をかきたくない」と後ろ向きな面々も

さすがにヒュー・ジャックマンに真っ直ぐな勧誘をされたら悪い気はしない。

なにより彼は天賦のカリスマ性を持っていた。

マイノリティに悩む面々…言ってしまえばこちらの世界でのX-MEN」を電撃結成!!f:id:berserkun:20180417213753j:imageめちゃくちゃカッコいい面々。

初めは物珍しさで集まっていた観客も徐々に「サーカス」の虜になっていく。

気がつけば一帯では知らぬ者のいない最強集団となっていた。

しかしバーナムはまだ上を向いていた。

正直近くにいたら面倒なレベルで上昇志向だった。f:id:berserkun:20180417214956j:image「これならまだまだいける!」

今度は上流階級を相手どることをまたまた即決!

名の知れた上品なプロデューサーに強引にアポを取りf:id:berserkun:20180418145539j:imageフィリップ・カーライル。

有能演出家。

歌って踊れそうではあるが舞台には出ない。

f:id:berserkun:20180417213828j:imageショットバーでダンスバトルを決行!

歌、ダンス、酒は心の壁を越える三種の神器

あっさりフィリップをパートナーとして懐柔するバーナムであった。

そして早速、そのコネを最大活用。

まさかのヴィクトリア女王と拝謁するまで登り詰める。

さらにその場で欧州No.1のオペラ歌手とも出会う。f:id:berserkun:20180417233212j:imageジェニー・リンド。

「最高の歌姫」と名高い天才歌手。

もう完全に駒は揃った。

サーカスはフィリップに丸投げ

ジェニーとのアメリカ公演に精力を傾けてしまうバーナム。

当然、サーカス団員は良い気はしない。

あくまでビジネスだったフィリップもようやく楽しみを見出してきた矢先の出来事だった。

そのすれ違いは家庭内にも及んでしまう。

アメリカ国内でも有数の金持ちにはなれた。

貧しいころの願いも叶えてきたはずだった。

それでも家族が求めていたのは「成功」ではなかった。

ただ幸せに暮らしたかっただけだった。

団員は団員で、地位や名誉などどうでもよかった。

ただ「家族」が欲しかっただけだった。

そんな近くて遠い気持ちにすんでのところで気がつくバーナム。

果たしてサイコパスバーナムは「家族」との仲を修復できるのか?

世の中、本当に大切なものは何なのか?!

「幸せ」とは何なのか?!!

今、グレイテストな漢気満載ショータイムの幕が上がる!!!f:id:berserkun:20180417214127j:image

本作はミュージカル映画

当然、作中様々な歌や踊りが出てくる。

もちろん質は最高なのだが、驚くべきはその量。

普通のミュージカル映画倍ほどは歌い、踊っている。

不満点として「ミュージカルパートが少ない」とはよく聞く話だが

本作ではむしろミュージカルの合間にドラマがある。

それを「ダイジェスト的」と嘆く声もわかる。

それでも俺は

「むしろテンポ良いなぁ!!」

と叫びたくなってくる。

繰り返しになるが

このジャンルに向かってゴリ押しする感覚も非常に『エクスペンダブルズ』に近い。

俺のようなせっかちさんにはプラスにしかならなかった。

その賛否の中でも満場一致で「賛!」な歌、ダンスはもはや言うことはない。

事実、映画館で「すげぇ…」と呟いたミュージカル映画はこれが初めてだ。

f:id:berserkun:20180417213906j:imageもう観ていて驚いた。度肝を抜かれた。

一から十まで全篇「サビ」と言って差し支えないこの構成は完全に俺が求めていたものだった。

ミュージカル映画史上、それどころか映画史上でも類を見ないほどに俺の胸をノックアウトしてきた。

やっぱり映画の神は俺を見捨ててはいなかった。f:id:berserkun:20180417213938j:image…って何回貼れば気が済むんだ!俺は!!

普段の俺ならこれほど真っ正面から「愛とは」「仲間とは」「大切なものは」と連発されようものなら

「うるせぇ!!火薬持ってこい!!」と言い出しかねなかった。

しかしその声すら届いたように

本作では「大爆発」がある。

それは物理的にも漢気的にもだ!

 

鑑賞後、時間が経って落ち着いてきてからも

劇中曲を口ずさむほどにハマってしまった。

もうサントラも買うつもりでいる。

 

しかしふと冷静さを取り戻してみると

何か頭の中に引っかかることがあった。

ネットで探してみても何かが足りなかった。

 

その答えは唐突に俺の頭に舞い降りた。

 

 

「もう1人の“グレイテスト・ショーマン”のことを忘れてないか?」

 

 

本作を観た方全員に問いたい。

 

 

 

「グレイテストのおかわりはしたか?」

 

 

 

f:id:berserkun:20180417214001j:imageリアル・スティール

 

ロボと子ども!!

ガチンコボクシング!!

ヒュー・ジャックマン!!!

男子の大好き、てんこ盛り!!

致死量オーバーなエナジームービー!!

泣き燃え尽きろ!!!

 

最近、自分の弱さを自覚した。

まぁ周りには前からバレていたが!

それでもどうにもならない夜。

「俺はロッキーやターミネーターから何を学んだ?」

と自問自答し続けていた。

そんな禅のような無我の境地に新たな道ができた。

だいぶ前に!!!

それが今回の本題でもある

リアル・スティールだ。

一言で表せば「ロッキーmeetsターミネーター」な灼熱度を持つ本作。

この「ロボット」「ボクシング」「ヒュー・ジャックマンという明らかに女子受けを捨てた要素の数々。

もちろんこれらが好きな女性もいるだろう。

しかし世の女子会で語られた回数は限りなくゼロに近いはずだ。

言ってしまえば焼肉、ステーキ、ハンバーグがワンプレートに収まっているような奇跡。

決してインスタ映えすることはないだろうが、心の自由帳には確実に刻まれること請け合いだ。

そんな漢気1000mg配合なあらすじ。

 

2020年。アメリカ。

テクノロジーの進歩と過激な戦いが上手く足し算された「ロボット格闘技」が大流行していた。

しかしそれと反比例して人間のボクシングは廃れてしまった。

f:id:berserkun:20180418002458j:image主人公。チャーリー。

人気プロボクサーだったのも今は昔の話。

今はリングを降りて中古ロボを買い漁り、その整備やプロモーターとして生活する日々。

しかしそれもなかなか上手くいかずに借金に次ぐ借金で首が回らないその日暮らしな毎日。

そんなある日。

はるか昔に離婚した元嫁の訃報が入る。

すっかり忘れていた一人息子の親権を元嫁の姉夫妻と協議することとなる。

f:id:berserkun:20180418002511j:image一人息子。マックス。

久方ぶりの再開に父性が目覚める…かと思いきや

親権を争う相手に金の匂いを嗅ぎつけたチャーリーはマックスを10万ドルで引き渡す取引を持ち掛けるのであった。

マックスが可愛くて仕方ない相手夫妻は「旅行に行く3ヶ月の間預かってくれるなら」とそれを承諾。

かくしてチャーリーとマックスの最悪な夏休みが始まるのであった。

 

主演の「ヒュー・ジャックマン」といえば

X-MENシリーズウルヴァリンに代表されるようにどこか一本筋の通った漢を演じることが多い。

f:id:berserkun:20180418144658j:image毎回見せる無茶な身体の張りっぷり漢気は全世界を虜にした。

しかし本作の主人公チャーリーはかなりのクズだ。

何かと金がかかるロボボクシングのプロモーターではあるが、基本的に持ち金はマイナス。

各方面からの借金は踏み倒しまくり。

幼馴染への家賃は当然未払い。

それで恩のあるボクシングジムが潰れかけているのに悪びれる素ぶりもない。

f:id:berserkun:20180417233442j:image悪ヴァリンなヒュー。

f:id:berserkun:20180417233457j:imageその幼馴染。ベイリー

チャーリーの恩師の娘。

たった一人で閑古鳥の鳴くボクシングジムを守り続ける肝の座った女性。

こんな素敵な女性に支えられているのに感謝はなし。

ロボの写真を撮ろうとした子どもからも5ドル取ろうとするなど割と根っこまで腐りかけている。

さらには息子を借金返済の足がかりにする最悪のスタート。

当然そんな父にマックスは懐くはずもない。

年頃ということもありロボットには興味津々だが

その情熱は父親とは正反対。

無理やり試合についていくものの、ロボットを物としてしか見ていないチャーリーには心底うんざりしてしまう。

チャーリーはチャーリーで慣れない息子にイラつきっぱなし。

もう最悪にも程がある状況だった。

しかしそんな状況は一体のロボットにより少しずつ変わっていく。

地下ファイトで持ちロボを失ったチャーリー。

出向いた場所はゴミ捨て場。

パーツを集め使えるロボを作ろうとするが

そこでマックスが一体のロボットと出会う。

f:id:berserkun:20180418143833p:image旧世代のスパーリング用ロボ。アトム。

「そんなオンボロ使えん」と言い捨てるチャーリーを横目に一人で掘り起こすマックス。

それを情けからか修理を施すチャーリー。

なんとか動くようにはなったが、それは決して戦闘用ではなかった。

特技は「見た動きをコピーできるだけ」

言ってしまえば都合のいいサンドバッグであった。

耐久性だけは立派だがこんなロボどうしようもない、というチャーリーを横目にマックスはただひたすらに愛情を注いでいく。

それにつられ当初は半信半疑だったチャーリーも次第に情が湧いてくる。f:id:berserkun:20180417235242j:image

「息子の才能」と「前時代の変わり者ロボ」

どちらも今まで見向きもしなかったもの。

それでもその熱意にやられたのか、それ以外に打つ手がないことを自覚したのか!

「よし!!もうこいつに賭けよう!!

と俄然息巻くチャーリー。

マックスがゲームの才能を活かしてメカニックと愛情f:id:berserkun:20180418143929j:image

チャーリーはボクシングと漢気を叩き込む猛特訓が始まるのであった。f:id:berserkun:20180418002618j:image種族を超えても通じるもの。

それは愛と漢気だ!!

 

そんな物珍しさとデータ化できない漢気はロボットボクシング界に旋風を巻き起こす。

野良試合から連戦連勝を刻み

遂には全米大会決勝まで勝ち進むアトム。

しかしその相手となるチャンピオンは最強最悪のロボだった。

下馬評では明らかに勝ち目はない。

しかし世の中、計算通りに事が運ぶとは限らない。

果たして勝つのは狂いなしの精密機械か天井知らずの漢気か。

今、人生を賭けたリベンジマッチのゴングが鳴る!!!

 

前置きでも書いたが、この映画は

『ロッキー』のスポ根ボクシング。

ターミネーター2のロボと子どもの友情。

主演はヒュー・ジャックマン

父と子が心を通わせるまでの家族ドラマ。

ロボット同士の格闘技アクション。

これらがいっぺんに味わえるという贅沢極まりないもの。

おまけに製作総指揮がスティーブン・スピルバーグという鉄壁さ。

もう男子中学生の好きなものバイキングだ。

駄目押しのように各要素それぞれがぐうの音も出ない完成度を誇っている。

正直なところここまで完璧だともう何も言うことはない。

まぁそれだと記事にした意味がないので、ここではひとつの要素に絞ることにする。

ロボット格闘技の試合がメインな本作。

当然何体ものロボットが登場する。

その中でもとりわけ印象的なのが「ノイジーボーイ」だ。

物語の初めにマックスの親権代わりの闇銭仕入れた機体なのだがf:id:berserkun:20180223153000j:image「超」「悪」「男」「子」

この最高級に頭の悪いデザイン。

さらには両腕に文字がランダム表示されるというお遊び機能つき。

それも「極楽」「贖罪」「末期」「苦痛」「拷問」という物騒さ。

思えばヒューはグレイテスト・ショーマンでも悪趣味な博物館を開いていた。

しかし悪影響の度合いで言えば桁が違う。

とはいえ中学生魂を持つものとしては大正解だ。

作中では全世界を飛び回っていたらしいが、中間で入ってきた日本で魔改造されたことは想像に難くない。

そのわがままさは操作にも及ぶ。

おあつらえ向きに音声認識機能がついていて

技名を叫ばないと攻撃できないという素晴らしさ。

その技名も

「サイクロン・ストライク」

「ワキザシ・フック」

「ショーグン・トリニティ」

という偏差値が2しかない最高さ。

まぁデビュー戦でスクラップになってしまうのだが

その音声認識機能と突っ切った漢気はキチンと「アトム」に受け継がれている。f:id:berserkun:20180417233649j:image地味な見た目だが音声認識機能、シャドー機能、愛情、漢気をわがままに搭載。

ハイテクな機能よりも魂をインストールすることに重きを置いた奇跡の結晶体と言える。

そんな一子相伝な漢気ロボを迎え撃つ現チャンピオン。f:id:berserkun:20180223162811j:image「ゼウス」

こちらもこちらでなかなかにイカした見た目。

世界最高峰の技術の結晶体にして無敗の帝王。

バカな俺に詳しいことはわからんが

見るからにパワーもスピードも格が違う。

しかしタクはこの手の敵にありがちな

とある要素を搭載し忘れていた。

それこそがチャーリーとマックス、そしてアトムがたどり着いた境地「愛」「漢気」であった。

ロボットを「物」としてしか見ていない限り「物」の最高到達点であるゼウスには勝てない。

しかし2人からしたらアトルは「仲間」であり、「戦友」であり、なにより「ファミリー」だった。

f:id:berserkun:20180418144013j:image

世間の評判を覆すほどに名勝負を演じる両者。

しかしその激しい闘いの末にスクラップ寸前にまで追い込まれてしまうアトム。

とうとう頼みの音声認識機能すら破壊されてしまう。

一瞬リタイアを考えてしまう2人。

確かにここで試合を降りても誰も彼らを嘲笑うことはないだろう。

しかしここでチャーリーの亡き恩師の言葉が頭をよぎる。

「どちらかがぶっ倒れるまで…闘い続けろ!!」

こちらにはまだ「絆」が残っていた。

なによりアトムの目は死んでいない。

ここで諦めるのは漢じゃない。

f:id:berserkun:20180417233754j:image全てが合致した瞬間だった。

この絶体絶命な境地をチャーリーがシャドー機能を駆使して共に闘う裏ワザでひっくり返す!!f:id:berserkun:20180223163035j:image男なら共に跳べ!!な名シーン!!

結果的には逆にスクラップ寸前まで王者を追い詰めるものの判定負けしてしまう。

それでも観客、そして当人達の心中は完全勝利であった。f:id:berserkun:20180417234939j:imageロッキーからの様式美、ここに完結!!

 

とにかく心に中学生魂を持つものには全力でオススメしたい超傑作だ。

 

人生、そうそう楽じゃない。

明日も見えないようなドン底に落ちるときもある。

それでも「倒れるときは前のめり」精神を胸に宿し

漢気アクセルを全開で踏み込めば

人生なんとかなる!!

ということを教えてくれる教科書的作品。

インスタ女子に勧めたらどうなるかは知らんが、心に自由帳を持っているような男子は必見だ。

f:id:berserkun:20180417235310j:image

観よう!生き詰まった夜にでも!

大丈夫、きっとなんとかなる!!

 

 

余談。

今回のタイトルは「グレイテスト・ヒュー・ジャックマンにしようか悩みましたが

それは『LOGAN/ローガン』までとっておきます。

本当に余談で申し訳ないな!!

 

これからもこんな場末のブログをよろしくお願いします。

 

血が騒ぐ偉大なる予告↓

ヒュー・ジャックマンが歌う『グレイテスト・ショーマン』予告編 - YouTube

血が滾る偉大なる予告↓

映画『リアル・スティール』予告編映像 - YouTube

 

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