高速回転する方舟の片隅で。

勢いしかない駄弁り映画ブログ。

最大。最高。最強。最悪。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』感想。ネタバレあり。

 

注意。

本作は前情報入れちゃダメなタイプの映画です。

未見でしたらこんな辺境のブログ読むより劇場へ。

絶対に劇場で観るべき映画です。

将来きっと自慢になると思われます。

 

本記事、初っ端からネタバレ全開です。

鑑賞済みの方のみ読んでください。

 

4/30. 画像未掲載な仮記事ですが
逸る気持ちを抑えられないのでアップします。
明日の夜までには清書が完了するかと思われます。
その際にまた読み返していただけると幸いです。

5/2.画像多数掲載しました。

一応の記事完成となります。

 

あと今回引くほど長いです。それでは。

 

 

 

f:id:berserkun:20180430162226j:image

アベンジャーズ、ガチで全滅。

全方位、鉄壁すぎる絶望。

頼れるのは己と仲間のみ。

最後に残された希望はただ一つ。

前後編やめたって言ってなかったか?!監督!

 

生きててよかった。

今から数週間前、数ヶ月前はドン底だった。

明日も見えないような人生だった。

それでも俺を救ってくれたのは映画だった。

ブログ再開のお知らせ&近況報告。 - 高速回転する方舟の片隅で。

それでもいつか、時間がかかっても

「生きててよかったなぁ!!」

と心から思える日が来ることを楽しみに生きようと思う。

その日はあっけなく到来した。

4/27。MCU発足から10年。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とは? - 高速回転する方舟の片隅で。

節目の年に相応しい超傑作が公開された。

f:id:berserkun:20180430162303p:imageアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

俺がアメコミ、ひいては洋画好きになったキッカケな作品群のひとつの到達点。

言ってしまえば俺の人生の総決算でもある。

GW前の金曜日という飲食業界人からしたら「スーパープレミアムフライデー」な日を堂々とサボり

座席予約解禁日に劇場ド真ん中を2回分押さえる、という行動力を俺に引き出させてくれるほどの作品。

全世界で前売り券が引くほど売れてるらしいが

前評判に決して負けない超傑作だった。

シリーズ合計、脅威の19作目。

過去10年、18作分の重みが解放されるわけだが

率直に言えば俺の人生史上最悪のヤバさだった。

とりあえず勢いだけで書いてるので後々加筆予定。

おそらく最低5回は行かないと消化できないので。

そんな重たすぎるあらすじ。

 

ときはマイティ・ソー/ラグナロクの後。

強大兄弟と破壊獣と死神と。銀河最大のサプライズパーティ。『マイティ・ソー バトルロイヤル』最速レビュー。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

エンドロール後に出てきた超巨大宇宙船。

予想通りにあれはサノス軍だった。

f:id:berserkun:20180502001311p:imageオープニング早々全滅しているアスガルドの民。

そして瀕死の「ソー」「ロキ」「ヘイムダル

どうやら今回の敵は死ぬほど強いらしい。

f:id:berserkun:20180501213645j:image「サノス」

宇宙一強いゴリラ。趣味は石集め。

狙いはビックバンの際に生まれためちゃくちゃ凄い6つの石「ストーン」を全てコレクトし

全宇宙の生命を半数に減らして均衡を保つこと。

f:id:berserkun:20180501235135p:image配下には強い幹部が4人も。

ひとまず神の力で頑張るものの

今回ばかりは相手が悪すぎた。

ヘイムダルあっさり刺殺され

ロキすら軽々と絞め殺されてしまう。

f:id:berserkun:20180501211451p:image今回は死ぬ死ぬ詐欺できず。

しかしその最期は確かに兄を守った。

その上死ぬ間際に

「こっちにはハルクがいる」

とまさかの激熱発言。

その声で飛び込んでくる宇宙最強の猛獣。f:id:berserkun:20180501211519j:image

開始5分でまさかの

ハルクvsサノス、開幕!!

最強のゴリラと最凶のゴリラ。

魔法が平常運転な世界で正面からアメリカンスタイルでブン殴り合う両者。

心なしか少しビビるサノス。

その最強の物理に勝機を見出したのか

最後の力を振り絞ったヘイムダルが禁断の黒魔術にてハルクを電撃転送。

なんとか「最強アベンジャー」の面目は保つハルクであった。

といってもサノスの目的は別に皆殺しじゃない。

目的の「ストーン」も手に入れたことであっさり帰っていく。

残されたソーは家族、仲間、国民の意思を胸に復讐を決意。

『バトルロイヤル』から続く負の連鎖を断ち切ろう、と強く誓うのであった。

 

【ニューヨーク】

ドクター・ストレンジ「ウォン」

仲良く「金がない」トークに花を咲かせていると

天から人が降ってきた。f:id:berserkun:20180501211545p:image「ブルース・バナー」であった。

「お前見たことあるような…」

いや、そんなことより地球がヤバい

落ち着いて話を聞いてみると

「サノス」という宇宙一の武闘派が凄い石を狙っている、とのこと。

そして「それは地球にもある」と。

何を隠そうあのゴリラ。

6年前のNY決戦の黒幕でもあった。f:id:berserkun:20180501215053j:image2012年。歴史の教科書に載せるべき大事件。

…ってかもう6年経つのか!

 

ひとまず例の万能通り抜けフープでf:id:berserkun:20180501235107p:image「ペッパー」とデートしていたトニー・スターク」を緊急拉致。

錚々たる面々で会談が行われる。

それでもよく考えてみればストーンの1つはストレンジの首から下がっていた。

「とりあえずそれ壊すか隠すかしろ」な社長。

「いや、これは俺が守るから大丈夫」な医師。

f:id:berserkun:20180501235225p:image全観客の思惑通り相容れない「髭面」「天才」「金持ち」「傲慢」な両者であった。

そんな話し合いも束の間。

外から明らかにヤバげな轟音が聞こえてくる。

その様子は社長のトラウマが再発しかねないくらい酷かった。

f:id:berserkun:20180501211639p:imageめちゃくちゃデカいドーナツ型の宇宙船が襲来していた。

とにかく口喧嘩はまた今度、とばかりに即席最強チームを組む4人。

f:id:berserkun:20180501232824j:image全員Sランク超えの超実力者達。

そんな危機を察知したヒーローがもう1人いた。

f:id:berserkun:20180501211723p:image「ピーター・パーカー」

言わずと知れた「親愛なる隣人」スパイダーマン

課外学習に勤しんでいたが

帰りのバス内でスパイダーセンスが緊急発動。

何事かと思って外を見れば未曾有の危機。

とりあえず「ネッド」にクラスメイトの気を引きつけてもらい、スパイダースーツに2秒で早着替え。f:id:berserkun:20180517130857p:image一も二もなく現場へ急行するのであった。

こうしてSランクがもう1人加わったものの

今度の敵は本気でヤバかった。

不幸中の幸いでサノスはいなかったが

単独映画ならラスボス張れるヤバさの部下が2人もいた。

ハルクがショックでEDになっているというハプニングもあり、なかなか苦戦するものの

ブラックパンサーラストにて全世界に公表された超化学をそのまま組み込む柔軟さと

自ら開発したであろうパワフルな重さを加えたf:id:berserkun:20180501211815p:image過去最強の「アイアンマン」

地道に「学んで習得」してきた結果、神を掌で踊らせるレベルに達したf:id:berserkun:20180501211830p:image地上最強の「ドクター・ストレンジ

そんな孤高の天才×2が所属しているチーム。

どうにかできないわけもなかった。

f:id:berserkun:20180501211851j:image超化学のホームズ超魔術のホームズのレジェンドコンビで危機は脱することに成功。

さらには勢いそのままに宇宙船をハイジャック。

「このままサノスの故郷に奇襲かけよう」「攻撃こそ最大の防御」理論で手を組む両人。f:id:berserkun:20180501212010p:imageそしてちゃっかりいるピーター。

どさくさ紛れにアベンジャーズ」メンバーに正式決定する。f:id:berserkun:20180501212034p:imageやったね!ピーター!

 

【宇宙のどこか】

今日もガーディアンズ・オブ・ギャラクシー宇宙の便利屋をやっていた。

相変わらず修学旅行丸出しなバカ話をしていると

ヤバいデブリ(宇宙ゴミ)を拾う。

f:id:berserkun:20180501212054p:image満身創痍なマイティ・ソーであった。

明らかに只事じゃない事態にもお気楽なガーディアンズf:id:berserkun:20180501212154p:image

その雰囲気からお互い悪人ではないことを一瞬で察知。

「故郷がサノスに滅ぼされた」と事情を話すソー。

そんなゴリラの義理の娘「ガモーラ」バツが悪い。

それでもすっかり王の器なソーさんは

「お互いいろいろある。俺んちも大変だった」

とフルスロットルな優しさを魅せる。

スタイルは最高、性格も最高、何よりその気の良さでガーディアンズと一瞬で打ち解ける

「マイティ・"クリス"・ソー」

すっかりリーダーポジションを取られて拗ねる

「ピーター・"クリス"・クイル」f:id:berserkun:20180501215130j:image「お前は弟が殺されて親父が死んで姉貴を殺したかもしれん。それは気の毒だ」

「でもこっちの父親は超宇宙級のクズ

「さらに母親を殺しやがった」

「そしてそれを俺は見た。両目でな!!

と不幸自慢で張り合う。

まぁそれも天性のカリスマ性には勝てないのか

なにはともあれお互い渡りに舟だった。

最強の武器調達チームと妥当サノスチームに分かれて銀河の平和を守るために奮起する面々。

武器調達組は

「ソー」「ロケット」「グルート」

ハンマーの製造元でもある伝説の星へ。

妥当サノス組は

「クイル」「ガモーラ」「ドラックス」「マンティス」

サノスが狙っているであろう「コレクター」の元へ。

 

スコットランド

「ワンダ」と「ヴィジョン」は駆け落ちしていた。

f:id:berserkun:20180501212305p:imageスーパーパワーカップル

どちらも恋愛に駆け引きはしないタイプ。

超高校級の真っ直ぐなラブラブさだった。

しかしそのひとときはとあるニュースによって引き裂かれる。

「宇宙人襲来」「またもやNY大混乱」

「トニー・スターク行方不明」

「あんな目立ちたがり屋が行方をくらますわけがない」と元執事の血(流れてないけど)が騒ぐヴィジョン。

しかしあまりに不穏で危険な香りがする。

当然引き止めるワンダだったが

その嫌な予感は5秒で当たった。

急激に背後から刃物で貫かれるヴィジョン。

どう考えても地球人じゃない2人組が現れた。

狙いはやっぱり「ストーン」だった。

しかしこちらもやっぱり

「はい、そうですか」と渡せるわけもない。

文字通り「人間やめてる最強魔女」ワンダ

「そもそも人間じゃない」サノスの部下

深夜の大乱闘が開催!!f:id:berserkun:20180501235309p:image街中で!!

能力で言えば完全に五分だった。

数ヶ月の駆け落ちは伊達ではなかった。

超高校球児ばりの豪速球テレキネシス

サイコバックドロップを繰り出すワンダ。

完全に人智を超えたある種の頂上決戦だったが

ワンダはヴィジョンのお守りをしながらの闘い。

数的な不利も災いして追い込まれてしまう。

 

そんな折、敵が何かのオーラを察知。

そちらを振り返ってみると

聞き馴染みのあるテーマソングと共に

とある漢が立っていた。

 

f:id:berserkun:20180501215356j:imageスティーブ・ロジャース

ワンダ、ヴィジョン、そして全観客の鳥肌が全開になった瞬間だった。

f:id:berserkun:20180501235359j:imageみんなこの顔でした。

ブン投げられた槍を当然のようにキャッチ。

それを合図に「ファルコン」「ブラック・ウィドウ」も緊急参戦!!

f:id:berserkun:20180501212419p:image相変わらず人間やめてるなぁ!!

逃亡生活中も筋トレを欠かさなかったのか

人間枠とは思えないほど、有無を言わせず

追い込みをかける「元アベンジャーズ」の3人。

f:id:berserkun:20180517130753p:imageイメチェンもしました。

すんでのところで逃してしまうが

これ以上ないほどに心強い味方だった。

実はバナーから電話を受けていたスティーブ。

やっぱり「今、地球がヤバい」らしい。

ひとまず行動派で鬼メンタルなスティーブは

アベンジャーズ本部」に立ち寄り「ローディ」をピックアップ。f:id:berserkun:20180501212518p:image出際に憎き「ロス長官」に宣戦布告も忘れない。

さらにはそこにブルースも合流。

「全盛期のヤンキースとまではいかないものの

そこそこ戦力は整った。

とりあえずヴィジョンのストーンをなんとかしよう、と考えてみるが

当の本人は「私ごと破壊してください」の一点張り。

「いやそれはちょっと…」と周りが止めても

「キャプテン、70年前の貴方の自己犠牲と何が違うんです?」

と徹底的な反抗期っぷり。

そんな主人を思い出すような堂々巡りの中

スティーブにとある天啓が閃く。

 

f:id:berserkun:20180501212547p:image【ワカンダ】

ブラックパンサーラストにて有史以来の鎖国を解禁した本国。

国王。漢気。ブラザーソウル。全てを超えた、その先で。『ブラックパンサー』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

そんな全世界注目の国にジェット機で乗り付けるスティーブ御一行。

f:id:berserkun:20180501213710j:image考えてみれば『シビル・ウォー』では別チーム。

マジで殺し合う5秒前までいった仲ではあるが

誤解が解けてからは皆と良い関係を築いていた。

f:id:berserkun:20180501212632p:imageやはり良識人な「ティ・チャラ」であった。

ひとまず事情を話しヴィジョンのストーンを取り出してもらうことにすると

「確かにうちには優秀な化学者がいる」

 

「半分イカれた100歳のソルジャーもな」

f:id:berserkun:20180501232921j:imageそこには洗脳が解けた「バッキー」がいた。

f:id:berserkun:20180501232945p:imageスティーブ「元気そうだな」

バッキー「世界の終わりの割にはな」

顔を見るといろんな意味で丸くなっていた。

そしてあの厄介だった洗脳をあっさり解除した化学者。

f:id:berserkun:20180501212758p:image「シュリ」ティ・チャラの妹にして天才ブレイン。

ヴィジョンを設計したうちの1人であるブルースにアイデアのダメ出しをしつつも

ストーンを取り出そうと試みる。

だがそれには長い時間が必要らしい。

そうこうしているうちに再び外に轟音が響き渡る。

天を仰いでみると

隕石クラスの宇宙船が降ってきていた。f:id:berserkun:20180501212822p:image

さらには中から宇宙狂犬の群れが湧いて出てきた。

ひとまずバリアは張ってあるものの

いつまで保つかはわからない。

ならどうするか…まぁ考えてみれば黙って指を咥えている面々じゃなかった。

誰からともなく皆、戦闘態勢をとる。

f:id:berserkun:20180501212909p:image「ヒーロー」に国境や人種は関係なかった。

先陣切って飛び掛かるのはやはりこの2人。

f:id:berserkun:20180501213010p:imagef:id:berserkun:20180501212957p:image

飛び抜けたカリスマ性。

なにより単純に脚が速かった。

『シビル・ウォー』ではf:id:berserkun:20180501215238j:imageカーチェイス(脚力)を演じた仲。

かくして人類史上最大の喧嘩祭りの幕が上がるのであった。

f:id:berserkun:20180501213607j:image『やるしかねぇ!!!』

 

惑星【ニダベリア】

f:id:berserkun:20180501215311p:image武器調達組。

無事に「ニダベリア」へと辿り着いていた。

実は「ムジョルニア」の製造元でもあるこの星。

しかし久方ぶりに訪れてみれば廃墟と化していた。

唯一の生き残りである「エイトリ」に話を聞いてみると

「一足早くサノスが襲来した」

「石を嵌め込む専用のグローブを奪っていった」

「自らを倒しかねないほどの強力な武器を製造不可にするためにこの星と俺の腕を潰した」

「もうとんでもない野郎だった」

その昔馴染みでもあるソーは話を聞きさらに奮起。

『バトルロイヤル』にて身につけた漢気説得で

「俺が来た。大丈夫だ。手を貸してくれ」

神様にそこまで頼られては悪い気はしなかった。

早速ゴリラ殺しの魔斧「ストームブレイカー」の製作に取り掛かる。

工房となる惑星が活動停止しているアクシデントも

ソーの「脳筋解決法」でなんとか乗り切る。f:id:berserkun:20180501213835p:imageアグレッシ部部長。

そんな漢気に当てられるロケットとグルート。

もともと潜り抜けてきた修羅場の数はそこらの宇宙人の比じゃなかった。

ロケットは軽口叩きつつもソーに尽力。

グルートは「斧の柄がない」ハプニングを

己の左腕を差し出すことで即効解決。

f:id:berserkun:20180501213227p:image雷神、ウサギ、植物の間に友情という名の電流が流れた瞬間だった。

 

惑星【ノーウェア】

f:id:berserkun:20180502001448p:image妥当サノス組。

惑星に踏み入れてみるともう雰囲気がおかしかった。

それもそのはず。そこには狙い通りサノスがいた。

ただ足蹴にされている「コレクター」との会話を盗み聞くに

幸いにもまだストーンは手にしていないらしい。

とりあえずいつも通り行き当たりばったりで突撃してみるもやはり相手が悪かった。

というか完全に罠だった。

サノスは既に手にしていたストーンの力を使い

幻覚を見せていた。

その賢いゴリラの狙いはガモーラだった。

当然為すすべもなく囚われてしまう。

潜入前に立てていた「自分が捕まったらすぐ殺して」という願いもサノスとストーンの前には無力。

全てをシャボン玉で煙に巻かれ、あえなく拉致られてしまうのであった。

こうなってくると完全に話は別だった。

煽るのは得意だが、煽られるのは大嫌いなクイル。

得意のおふざけを封印し

「あのゴリラ殺す」モードに確変!!

f:id:berserkun:20180501235538p:image

当初のいじられキャラから突如、カリスマ感溢れるリーダー「スター・ロード」へと変貌する。

「行き先は地元に違いない」と当たりをつけた面々。

一も二もなく出発するのであった。

その読みは半分当たって半分間違っていた。

サノス達は帰省前に一箇所、寄り道をしていた。

 

惑星【ヴォーミア】

ここには誰も見つけられなかった「ストーン」がある、との情報を「ガモーラ」「ネビュラ」から引き出していたサノス。

荒れ果てた土地を彷徨っているとそこには意外な人物がいた。

 

「客人とは珍しいな…」

f:id:berserkun:20180501235517j:image「レッドスカル」だった。

別段驚かないサノスとガモーラ。

言葉を失うほどに驚く観客をよそに

「確かにここにはストーンがある」

「俺も過去にはストーンを手にしたことがある」

「しかしここのは厄介だ」

「愛する者と引き換えなければ手に入れられない」

それを聞いて安堵するガモーラ。

「今まで好き勝手やってきた天罰よ」

「ざまあないわね。お前に愛なんてない

「これじゃ一生ストーンは手に入らない」

しかしサノスの表情を見てそれは一変する。

驚くことにその頬には涙が流れていた。

それを見てガモーラは察する。

「サノスは自分のことを本気で愛していた」

一瞬の葛藤の後、崖底にガモーラを投げ落とすサノス。

深い哀しみと引き換えに「ストーン」を得る。

そして言葉もないレッドスカルであった。

 

サノスの故郷【タイタン】

序盤にて奇襲を企てた「トニー」「ストレンジ」「ピーター」の3人は隠密とは程遠い着陸の後、散策を開始する。

するとそこに飛び込んでくる同じく3つの影。

「クイル」「ドラックス」「マンティス」

どちらも真の「ヒーロー」達ではあったが

何光年も離れた別場所で活動していた面々。

互いを「サノスの手下」と勘違いし

手加減無用の場外乱闘が開幕する。

能力で言えば社長チームの方が上。

しかしここは「地球外」いわば「クイル達のホーム」であった。f:id:berserkun:20180510202713p:imageその奇想天外さと口先で五分の勝負を繰り広げる。

 

…しかし何かがおかしい。

サノスの手下にしてはどいつもこいつも軽口が過ぎる。

ストレンジ「1つ聞いていいか。お前らの主は誰だ?」

f:id:berserkun:20180501235624p:imageクイル「あ?!エスとでも言えってか?!」

社長「お前…地球人か?」

マンティス「地球ってソーが言ってたとこ?」

社長「ちょっと待て、お前らソーのこと知ってるのか?」

 

話してみればそれぞれの狙いはサノスだった。

情報交換をすればするほどヤバさに拍車がかかるが

それでも「敵の敵は敵」「友達の友達は友達」理論で手を組むことを決意する6人。

f:id:berserkun:20180501235651j:image

ドラックス「ダンスバトルはどうだ」

クイル「その話はやめろ」

パーカー「フットルースみたいに?」

クイル「知ってるのか!?やっぱりまだ一番人気なのか!」

パーカー「いや、そんなことはないけど

この濃いメンツをキャップの代わりにまとめようとする社長。

緻密な作戦を立案するが

それは宇宙一の呑気者達には退屈だった。

やっぱり黙ってられないクイル。

f:id:berserkun:20180501213402p:image

「あんたは賢い」

「ちなみに俺は神と人間のハーフ、だから半分バカ」

「あんたらはオールバカ」

「俺の作戦でいくぞ」

 

【ワカンダ】

手加減無用の喧嘩祭りは順調だった。

「敵は人間じゃないからセーフ」という

俺ルール全開で暴れまくるヒーロー達。

リミッター解除された下段突きを放つスティーブ。

ハルクバスターを使いこなすブルース。

対人には使用不可な絨毯爆撃をやらかすウォー・マシーン。

飛び回るファルコン。飛び跳ねるウィドウ。

着実に仕留めていくブラックパンサー

「これが最期」とばかりに全力中の全力で迎え撃つが

さすがに数の暴力の前には劣勢となってしまう。

f:id:berserkun:20180501214027p:imagef:id:berserkun:20180501213431p:imageバリアも破られる窮地。

なにより敵には幹部がまだ2人いた。

ワンダも緊急参戦するもそれは覆らない。

これが凡人の限界か…と誰もが諦めていた。

 

そこに見慣れた「虹の橋」が掛かる。

やっぱりヒーローは遅れてやってきた。

f:id:berserkun:20180517122659j:image

マイティ・ソー

「ロケット&グルート」

が文字通りの電撃参戦!!

なんとか「神殺しの斧」を完成させ

すぐさま駆けつけてきてくれた。

全観客の脳内で「移民の歌」が流れた瞬間だった。

凡人では無理でも「凶悪なゴミパンダ」「反抗期な植物生命体」そして「最強の雷神」には関係なかった。

完全に劣勢は覆った。

心なしか誰も彼もが笑顔になっていた。

f:id:berserkun:20180517122720p:imageスティーブ「髪切った?」

f:id:berserkun:20180517122748p:imageソー「お前、俺の髭の真似したな?」

こんな会話すら飛び出す始末。

もう微塵も負ける気はしなかった。

f:id:berserkun:20180517122804j:image『サノス連れてこい!!!』

史上最大の倍返しの幕が上がった。

 

【タイタン】

いよいよサノスが帰郷してきた。

待ち構えるは最強の魔術師だった。

f:id:berserkun:20180501213517j:image

サノス「お前のストーンを寄越せ」

ストレンジ「俺らを見くびってるのか?」

サノス「俺ら、だと?」

そこに空から建造物を叩きつける社長。

こちらはこちらで史上最大のお礼参りの幕が上がっていた。

地球人をやめてるオーバーテクノロジーでごり押しする社長。

飛び回りながら目を狙うスパイダーマン

軽口を叩きながら卑怯な手も厭わないスター・ロード。

的確に致命的な箇所を責めるドラックス。

サイコキネシスで脳内を支配するマンティス。

そんな面々を超魔術でパーフェクトサポートするストレンジ。

急造チームとは思えないほどに息ぴったりだった。

f:id:berserkun:20180510202555p:imageガチスパイディ。

しかしサノスはあっさりやられてはくれない。

f:id:berserkun:20180510202507p:imageガチサノス。

ストーンが嵌められたガントレットを握ると

タイタンの月が震え始める。

「まさか…」と思うのも束の間、その拳を振り下ろし「隕石パンチ」を放つ。f:id:berserkun:20180501213808j:image

「今度月落としたらマジでキレるぞ」と軽口は叩くが

こうまで格の違いを見せつけられると心が折れるのも時間の問題。

そんな危機を察知したのかドクター・ストレンジ」が本腰を入れたガチ参戦。

思えば彼には「ドルマムゥ」という上位存在に粘り勝ちした経験があった。

このくらいで折れるはずもなかった。

千手観音の構えからの多重影分身

即死ビームをミラーディメンションで弾き返す

などなどドラゴンボールを超越したバトルの数々。

もはや完璧に師匠超えを果たしていた。

 

それでもサノス単体ならなんとかなったかもしれない。

しかし相手は4つのストーン持ち。

奪われる危険性からストーンを隠していたストレンジには分が悪かった。

その劣勢を見過ごせずに出張ってきた「ネビュラ」の加勢も微々たるものだった。

そしてなによりその口から衝撃の事実が語られる。

「ガモーラはもう…」

それはクイルの正気を失くすには十分すぎた。

作戦立案者ながら実は今まで誰よりも物事を冷静に分析していたクイル。

なにより「実の父親が母親を殺していた」ことを知った際には光速で二丁拳銃をブチ込んだほどの行動力を持った漢。

彼の脳内から「我慢」の文字が消えるのは必然だった。

それらを全て投げ出してサノスに突っかかってしまう。

こうなってしまえばもう早かった。

この面々が一致団結すればガントレットの引き剥がしにだけには手が届きそうだった。

しかしそれももう叶わなかった。

為すすべもなく蹂躙されるヒーロー達。

それぞれ一撃の元に倒されてしまう。

社長に至っては腹を貫かれて瀕死。

主柱がこうなってはもうガタガタだった。

ストレンジは「ストーン」と引き換えに命だけは助けてもらうことを決意。

もう残された希望は地球だけだった。

 

【ワカンダ】

雑魚共からの劣勢は覆ったがそこに

「最強」「最恐」「最凶」の権化が現れる。f:id:berserkun:20180501214056p:image5つのストーンを手にしたサノスだった。

なんとか最後のストーンでもあるヴィジョンを守ろうと立ち上がる面々。

しかしながらもう絶望しかなかった。

「SPACE(空間)」「REALITY(現実)」「POWER(力)」「TIME(時間)」「SOUL(魂)」

これらそのものを操られては勝ち目がなかった。

それでも「MIND(心)」だけは守りたかった。

ヴィジョンは最期にワンダにストーンの破壊を頼む。

当然嫌がるワンダだが

f:id:berserkun:20180501235810p:image「大丈夫。苦しくはない」

「君を感じるだけだ」

ここまでの漢気を見せられては断るわけにもいかなかった。

泣く泣く破壊に取り掛かるワンダ。

それを阻止すべく命を投げ出してでも足止めに尽力するヒーロー達。f:id:berserkun:20180501213944p:image

その甲斐もあってか瀬戸際で破壊に成功。

 

 

…したかに思えた。

しかしサノスの手には「TIME」ストーンがあった。

登場時から禁じ手と思われていた「時間逆行」にてヴィジョンが死ぬ寸前まで時を戻し

今度は自らの手で最後のストーンを奪取。

飛び込んできたソーの斧を胸に受けながらも

「指を鳴らす」ことを達成。

全宇宙の生命は半分になってしまう。

それは「アベンジャーズ」も例外ではなかった。

 

地球組では

「バッキー」「ファルコン」「グルート」「ブラックパンサー」「ヴィジョン」「ワンダ」

タイタン組では

「ドラックス」「マンティス」「スター・ロード」「ストレンジ」「スパイダーマン

が皆、塵と化してしまう。

残されたのは

地球組は

「スティーブ」「ソー」「ウィドウ」「ブルース」「ローディ」「ロケット」

タイタンは

「トニー」「ネビュラ」

 

哀しくもヒーロー達の力は及ばなかった。

消えゆく仲間をただ呆然と見ていることしかできなかった。

 

 

【どこかの星】

宇宙にて夕陽を眺めるサノス。

彼の人生を賭けた悲願は達成してしまった。

 

 

「Thanos will return」

 

 

エンドロール後。

地球】

人々が消えゆく大騒動の中、2人のエージェントの姿が映る。

「マリア・ヒル

そして「ニック・フューリー」であった。

しかしやはりこの世の摂理とも言える力に抗うことはできなかった。

お馴染みの捨て台詞として

「Mother fuc…」と言いつつも

とある人物に連絡を取ろうとするフューリー。

そこには最後の希望となりうる

1人のヒーローのシンボルがあった。

 

…というもの。

もう思い返しても泣きそうなくらいキツいバッドエンドだ。

宣伝ではアベンジャーズ、全滅」と謳われてはいたが、誰もが心の奥底では軽く思っていたことだろう。

「そうはいっても社長とキャップが仲直りしてみんなでサノス倒すんでしょ?」

しかし「現実」は重くのしかかってきた。

最終的にはワイワイやっているような心安らげる「場所」はどこにもなかった。

そこには無慈悲とも言える「力」があった。

観客もヒーロー達と同じように「心」を打ち砕かれ、

「魂」を抜かれた気分になったはずだ。

それでも過ぎ去った「時間」は戻らない。

 

思えば同じようにヘビーだった『シビル・ウォー』では公開後、観客の意見は分かれた。

作中のテーマとリンクするように二分された。

今回も同様に、いやそれ以上に作品と観客がリンクした。

振り返ってみればサノスの

「平和とは少数の犠牲の上に成り立つ」

という持論は他人事ではなかった。

アベンジャーズ」の面々も今までで似たような選択肢を選びそうになったことはある。

結果論ではそうなってしまったこともあった。

決して自らの利益の為ではなく、宇宙の均衡ために1人で立ち上がった漢。

それがサノスだった。

見方を変えれば「ヒーロー」とも言えてしまう。

事実、彼のおかげで平和に暮らしている民族が多々いることは作中においても語られている。

もちろん観客からしたら10年間の付き合いがある「ヒーロー」を半分も消されて良い気はしない。

それでも今回は過去最大クラスの

「正義 vs 正義」と言える闘いだった。

事実、ラストは「Avengers will return」ではなく

「Thanos will return」となっていた。

アベンジャーズ」サイドでは

史上最大最悪のバッドエンド。

「サノス」サイドでは

史上最高最良のグッドエンド。

 

観賞後にはこれ以上ないほどに葬式な雰囲気が漂っていたが

それはただ「全滅した」だけではなく

その複雑なラストに心を激しく揺さぶられたから

に他ならないだろう。

 

再三言ってきたがMCUの作品はエンドロール後にもおまけ映像がある。

しかし冒頭で「エンドロール後もお楽しみください」と注釈が入っても帰ってしまう方も多かった。

しかし今回ばかりは誰も席を立たなかった。

それどころか口を開くこともなかった。

映画人生で初めての体験だった。

同日に1つの映画をハシゴするのも初めてだったが

どちらの回も同じ状況だった。

規模もそうだが、衝撃度でも

映画史に確実に刻まれる超傑作であることは間違いない。

もちろん終始シリアスなわけではない。

目玉でもあるヒーローの共演はまさしく「夢の時間」と言える。

社長とストレンジによる

「化学&魔術」天才ホームズタッグ

ソーとクイルによる

「Wクリスの不幸自慢漫才」

バッキーとロケットによる

「手繋ぎ大回転射撃」

ストレンジとピーターの

「何もかもが違うコンビ」

パーカーとクイルの

「Wピーターによる映画談義」

ナターシャとオコエ

「勝気すぎる女傑タッグ」

キャップとグルートによる

「真っ直ぐな自己紹介」

…などなど、枚挙に暇がない。

 

それだけでなく待望の再会も見られる。

スティーブとソー、スティーブとバッキー、ナターシャとブルース…

そのどれもが数年ぶりなはず。

しかし当人達は一言二言しか交わさない。

それでもアイコンタクトだけで完全に理解し合って連携をとる格好良さ。

「離れてる時間は関係ない。久しぶりに会ったら昔のテンションに戻れる」ことは最高の仲間の条件だと再確認させてくれる。

そんな中でも「トニー」「スティーブ」の最高の再会は次回作に持ち越す憎さ。

いろいろな意味で見逃すわけにはいかない。

 

さらに特別な前振りがあるわけでもないのに

f:id:berserkun:20180502001750j:image「アイアン・スパイダー」

f:id:berserkun:20180502001800j:image「ハルクバスター(ブルース装着)」

などの隠し要素も続々と目白押しな豪華さ。

 

とにかく終始「観客の見たいものは一通り出てくる」

しかしそれ以上に、「見たくないものも出てくる」

「期待は裏切らず、予想は裏切る」

全クリエイターが憧れる境地を鮮やかにやってのけたMARVELには賞賛しかない。

 

ここに来るまで途方もない時間がかかった。

次回のアベンジャーズ(タイトル未定)』まで後、1年。

この状態でお預けを食らわせてくる監督にはある意味腹も立つが、それと同時に尊敬もできる。

 

未だに発表されないタイトルだが

個人的予想は

『Avengers Assemble』

だと思う。

初期メンの卒業作だし「アベンジャーズ」を代表する名台詞を重ねてくれるはずだ。

「ネタバレになるから公表できない」のも頷ける。

まぁ当たったときにはちょっと褒めてくれ!!

 

とにかくいつも以上にガチ感溢れる記事になってしまったが、そんなパワーを持った超傑作。

シリーズおさらいするのは容易なことではないが

是非劇場へ駆け込んでほしい。

 

ちなみに上映後の観客は普段よりもいろいろと喋りがちなので耳栓でもしてでの入場を強くオススメします。

あまり好きな表現ではないが

映画好きなら観ずには死ねない。

 

 

…なんか本当に真面目な記事だなぁ!!

2本目書くときはもっとふざけよう!

ありがたいことに最近リア友にも読んでもらってるし!

ありがとうございます。もっとふざけます。

 

 

既にお腹いっぱいになる本作の予告↓

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」本予告 - YouTube

MCU次回作『Antman and Wasp』の予告↓

「アントマン&ワスプ」特報 - YouTube

 

劇場で一番笑いが起こっていた予告↓

映画『デッドプール2』予告編 最強鬼やば Ver. - YouTube

 

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