高速回転する方舟の片隅で。

勢いしかない駄弁り映画ブログ。

負の遺産。螺旋殺戮の行く末は。『ジグソウ:ソウ・レガシー』感想。バレあり。

f:id:berserkun:20180223221828j:image毎度お馴染み、手間暇かけた殺戮ポルノ。

サスペンスの皮を被った痛快娯楽作。

まさかの復活、不死鳥マルチ!!!

 

ネタバレなし感想。

シリーズ未見でも問題なし。

グロさは(今までに比べると)控えめ。

耐性ないとキツい。

とりあえず「生のありがたみを思い知らせるために罪人を攫って命がけのゲームやってるヤバい殺人鬼"ジグソウ"がいた」ってことだけわかってれば十分。

ちょっと興味あるって方は↓ダイジェストをご覧の後に観賞をどうぞ。

たった3分でシリーズをおさらい 映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』ソウ集編映像 - YouTube 

『3』観られた人なら絶対大丈夫。

シリーズファンならむしろ物足りない。

というか不満爆発するかもしれません。


当記事は今までのシリーズはもちろん『君の名は』のネタバレに触れています。ご注意を。

 

マルチ商法

Wikipediaによると連鎖販売取引とのことだが

正直なんのことかさっぱりわからない。

俺も一度なかなか美人な女性に勧誘された経験がある。

「一緒に幸せになれる」とのことだったので待ち合わせした足でホテルに直行したところ、とんでもないことになったしょうもない黒歴史がある。

結果逆ギレして事なきを得たが、それ以来あまり良くは思っていない。

まぁ個人でやる分には好きにしろとしか言えないが

んな連鎖商法。経営者側には美味しいのか映画界にもひとつの金字塔がある。

それが『SAW』シリーズだ。f:id:berserkun:20180304144109j:image少ない元手で大儲け。ひとつ観たら次も観ないことにはもやもやするそのつくり。そして教祖様的な大きな存在。

まぁ連れ込まれる先はカフェではなく処刑場で、待ち構えているのは殺戮兵器という多少の違いはあるが!!

俺の記憶が正しければ数年前に『ファイナル』が封切られたはずだが、近年の全世界共通な深刻すぎる悩み「ネタ切れ」によりこの度、復活!!

ちなみに『ファイナル』は日本独自のタイトル。f:id:berserkun:20180304141957j:image監督に確認をとってつけた、とのこと。

本作で裏切られちゃったけど!!

 

思えばサスペンススリラーだったのも『2』まで。

『3』からは「僕らが考えたびっくり処刑術博覧会」になっていた。

一応追いかけてはいたはずなのだが、正直なところ欠片も記憶にない。

『1』「真ん中の死体が真犯人でした!」には驚かされたのは記憶にあるものの、それ以降は惰性で追いかけていたと言った方が正しい。

さて。そんなシリーズ待望(?)の新作。

本作は予告を見る限りどうやら新シリーズの体をなしていた。

あまり興味はなかったが、嬉しいことにムビチケ2枚が当たった。無駄にするのもなんなので観賞ポイントついでに最終日に駆け込んだ。

しかしこれがなかなかな傑作だった。

驚きのあまり翌日にわざわざ遠出してまで2回目を鑑賞したほどに気に入ってしまった。

先に言っておくとこの高評価っぷりはハードルの低さに他ならない。

真面目なファン(いるのかは知らん!)が観たら首を捻ること請け合いだ。

そもそも新作をつくる意義もあまり見当たらない本シリーズ。

アンケートをとれば大抵は「惰性で追いかけていた」と答えそうなもの。

それなのに俺が本作を気に入れたのは「半端なファン」であることに他ならない。

「まぁ72点くらいの出来だろう」と思っていたらまんま72点だったピッタリ感が心地良かったのかもしれない。

言ってしまえば吉野家の新作牛丼が予想以上でも以下でもなかったような。

そんな期待も予想も裏切らないあらすじ。

 

のうのうと生きている罪人を攫ってきてはデスゲームを仕掛ける究極の殺人鬼「ジグソウ」が死んでから早10年。

熱狂的な信者はいるものの事態は収束していた…かに思えた。

とある男女5人が目覚めるとそこは謎の部屋。

首にガッチリと繋がれた鎖。

そして目の前にはチェーンソーの壁。

呆気に取られる間もなくスピーカーから安定感のあるボイス「ゲームを始めよう」とのお達しがかかる。f:id:berserkun:20180224151614j:image誰がどう見てもリアルガチでヤバい状況だった。

とりあえずオープニング戦で1人死ぬその様から完全にお遊びではなさそうではある。

その後も「注射器をブチ込め! 」「脚を切り落とせ!」「なんとか生き延びろ!」などめちゃくちゃなゲームの数々。f:id:berserkun:20180304142035j:image為すすべもなく命を散らしていく参加者達であった。

そしてそんな猟奇殺人を担当する刑事が数名。f:id:berserkun:20180304142057j:image1人、また1人と被害者が肉片となり発見されていくその猟奇的な事件を追っていくうちに、あの殺人鬼の蘇りを確信せずにはいられない物的証拠の数々が出てくる。結構ぞろぞろと!

本当に「ジグソウ」は復活したのか?

おそらく存在する「共犯者」は誰なのか!?

この映画、キチンとオチはつくのか?!!

観客の思いをほぼ無視しながら、今!

殺戮のジェットコースターがスタートする!!f:id:berserkun:20180304144647j:image「ゲーム ヲ ハジメヨウ…」

…というもの。

端的に重要な根幹を言ってしまえば本作では『君の名は』方式が採用されている。

ゲームパートと警察パートが交互に進行していく演出もそうだが、なにより互いの時系列が全然違う。

大オチを言えば本作のゲームは10年前、「ジグソウ」のデビュー戦でもあった。

まぁ序盤でゲームの被害者達が誰も「ジグソウ」の名前を出さない時点でうっすらそんな気はしたし

時系列シャッフルは過去作でも使われていたネタだったと思うが、まぁ気のせいだろう!!

そして10年後の現在に新鮮な死体が次々と現れていたのはジグソウの後継者ローガン・ネルソンが似た罪人を用いてもう一回同じ「ゲーム」をしていた、とのこと。f:id:berserkun:20180304143237j:imageこいつが真犯人です。

正直「え、それ意味ある?」と言いたくなってしまう二度手間さだが、これこそ本シリーズ独特の雑味だ。

そもそも話の整合性がキッチリ取れていたのもシリーズ前半戦のお話。

正直ファンは別にそこまで期待しちゃいないだろう。

それよりも見所は上記した「ゲーム」に終始する。

本シリーズならではの猟奇性、残虐性、そして割と穴だらけなルールなどの独自性はきちんと受け継がれている。

全体的にエグさは控えめに、スタイリッシュさは増し増しになっている気がしないでもないが

それを目当てなファンはそこそこ満足するだろう。

とはいえエグさを求めている熱狂的なファンからしたら物足りないかもしれない。

しかしこのご時世。新規ファン獲得のためには致し方ないとも言える。

とはいえファン向けのサービスシーンがないわけではない。むしろ悶絶ものの場面がある。

中盤にてジグソウの大ファンだという女の子が出てくる。

その娘の「コレクション」がこれだ。f:id:berserkun:20180304142153j:image過去作に出てきた「殺戮兵器」の数々。

ここまでズラッと並べられると圧巻の一言だ。

話にはあまり関係ないにしても!

 

そして脚本のガバさは相変わらずだ。

誰がどう行動するか…というか誰も知るはずがない被害者達の過去のあれこれを熟知している段階で

もはや本気で「神」としか言えないジグソウ。f:id:berserkun:20180304143011j:image相変わらず映画製作者の視点持ち。

しかし本作はシリーズの前日譚でもある。

そこには過去最高にイキイキとしたジョンさんの姿が!!

オーラ満載に持論を展開する「ジグソウ」の姿が見られるだけでも元は取れたはずだ。

きっと!!

 

そしてラストにチカチカし始める画面。

一応の謎解きでついていけなかった観客向けへの完全ネタばらしパートなわけだが

ここで問答無用でテンションが上がるのはなんやかんやでシリーズファンなのか「やっと終わりか」と思うからなのかはわからない。

 

そろそろ自分でも何言ってるかはわからなくなってきたのでまとめるが

トータルすると話の筋が通ってるかは微妙。

一通り「ゲーム」が見られて全貌が明らかになる解決篇にはワクワクを禁じ得ない。

序盤にも言ったが予想も期待も別に裏切られることはない。

それでもシリーズファン、新規の観客どちらにも配慮していることは十二分に伝わってくる。

ある種グロ映画の火付け役ともいえる本シリーズだが、今や海千山千の亜種が氾濫している。

決して見られたものではない駄作が多い中、数年ぶりに何も変わらず新ネタを引っさげて帰ってきてくれたことには感謝を禁じえない。

そこにはテンポの良さだけでは説明できない「なにか」があった。

数年ぶりに会った親友が結婚していながらも中身は学生のときのままだったような懐古感とでも言おうか!

本作はそんな謎の感動を味わえる傑作、と俺は胸を張って言える。

誰がなんと言おうとも!!!

 

まぁギャ-ギャ-言いながら友人同士で酒でも飲みながら見る分には満足できるだろう。たぶん!!

 

雰囲気満点な予告↓

映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』予告 - YouTube

 

雰囲気残念なTwitter

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身の程をわきまえる大事さ。『空海−KU-KAI− 美しき王妃の謎』軽めの感想。バレあり。

f:id:berserkun:20180223165424j:imageまさかのファンタジー&サスペンス!

観客のモチベーションが行方不明!!

「だから何?」は禁句な謎ムービー!!

 

ネタバレなし感想。

まぁ予告観てワクワクした方は観ていい…かも?

俺と趣味嗜好が似ている方には全くオススメできません。

デートムービーにも向いてません。

染谷将太さんのファン向け作品。

ちなみに阿部ちゃんはあまり出てきません。

原作ファンの方は大丈夫です。おそらく。

 

今回、褒めていません。

この映画が好きな方は読まない方がいいです。

もっとキチンとしたブログは山ほどあるのでそちらにどうぞ。それでは。

 

聞き馴染みのある言葉に「歴史的超大作」ということがある。

まぁ当ブログでも度々出てくるが、基本的にはあまり信用はできない言葉でもある。

今回の空海もそのような触れ込みだった。f:id:berserkun:20180223170918p:image正直なところ予告を見る限りそこまで好きなジャンルでもなかった。

しかし少し調べてみると「この映画のために街をつくった」「中国では死ぬほど大ヒットした」「秒で製作費を回収した」など景気の良い話がぼろぼろと出てきた。

とはいえこの手の頭を使いそうな映画は苦手な俺。

スルー案件だったが、ありがたいことに試写会が当たった。

こうなったのも何かの縁。

無駄にするのももったいない。

なによりつまらなければ大ヒットするわけない、意外な掘り出しものかもしれない。といそいそと観賞させていただたいた。

 

上映後…というか上映中。

俺の脳裏を占めているのは「だから何?」の一言だけだった。

とにかく肌に合わない映画に顔を出したことを猛省させてくれる生徒指導室のような映画だった。

予告である程度の覚悟はしていたのだが

本編ではそれ以上に古代中国とファンタジーが加速していた。

『三国無双』という諸葛亮がビームを撃ちまくって一騎当千になるゲームは大好物なだけに

同ジャンルな本作は一安心…かと思いきや

本作はそれとは違ったベクトルだった。

まさかの名探偵空海。幻術が飛び交う古代中国。化け猫が大量殺人をやってのける。

…など 見所もなくはないのだが

正直なところあらすじはほぼ覚えていない。

まぁ要約すれば楊貴妃の死を空海が探る」という話だったと思う。

とりあえずキャラ紹介。f:id:berserkun:20180223165834j:image空海実在したお坊さん。今回はまさかの探偵役。

幻術を見破る、妖魔を打ち破る、真相に一直線など有能にして万能。

終始動揺ゼロな鋼のメンタルを持つ。

いつも「私はわかってますよ」的な斜に構えた笑みを浮かべるやれやれ系主人公。

f:id:berserkun:20180223165848p:image楽天今回のワトソン役。

確か詩人さん。正義漢。よくいる助手的キャラ。

f:id:berserkun:20180223170008p:image楊貴妃。すごい美人。

設定と声から不二子ちゃん感がすごい。

f:id:berserkun:20180223165956p:image阿部ちゃん。回想に登場。

楊貴妃の死の真相に関わった重要人物。

 

…以上のメンバーがあれこれ動くのだが、話の山があまりないために特筆したいことはない。

かといっていいところがないわけではない。

本作の特長でもあるビジュアルは息を呑むくらいに美麗だし、独特のダイナミックなカメラワークは映画の雰囲気によく合っている。f:id:berserkun:20180223171145p:imageこのキャッチコピーはその通り。

特に終盤にて幻術を使いこなす四捨五入したらミュータントな兄弟が登場する辺りはハリウッド顔負けの圧巻さだ。f:id:berserkun:20180223170045p:imageX-MENから輸入されたような「龍兄弟」

なんかすごい幻術を使う。

なにより役者さん達の演技はかなり素晴らしいのもあって退屈はしない。

この映画にハマる人がいるのもわかる。

それでも俺が合わなかったのは「趣味嗜好」の一言に尽きる。

とはいえ原作は夢枕獏の小説『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』だ。

同著でも餓狼伝はめちゃくちゃ好きなので期待してしまった節は否めない。f:id:berserkun:20180223173005j:image漫画版は作画:板垣恵介という豪華さ。

こちらは有無を言わさない傑作。

「こっちを実写化してくれれば…」と思わずにはいられない。ちなみに未完。

 

兎にも角にも人を選ぶ謎映画。

決して駄作ではないが、どの層に受けるのかは全くわからない。

ノンフィクションというわけでもなく

アッパーに振り切っているわけでもない。

圧縮すれば30分程度で終わりそうなカルピス映画でもある。

惜しむらくはもっと史実方面、あるいはバカ映画に舵を切ればハマったかもしれない。

それでも10人に1人は傑作という人が出てきそうな作品だ。

残念ながら俺は9人の方だったが、まぁ予告観て我慢できなくなった方は観てみてもいいかもしれない。保障は一切しませんが!!

 

余談。試写会から数日後。

まさかのペアチケットが当たるという事態に陥った。

無駄にはしたくないから行くしかない!!

こうなったらとことん付き合おう!!

 

余談中の余談。

作中で一番驚いたのはこのシーン。f:id:berserkun:20180223171400p:image仲間内でも一瞬流行るくらい印象的だったのだが、なんとこれ「治療に針必要だから取ってくれ」というだけのシーンだった。

このケレン味は評価せざるを得ないな!!

 

とにかくビジュアルで押し切る予告↓

「空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎」予告 - YouTube 

ケレン味ゼロなTwitter

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前代未聞の治外法権ムービー、上陸。『ガーディアンズ』バレあり。感想。

f:id:berserkun:20180111141858j:imageビジュアル以上のド直球さ!!

その迫力にヒーロー映画好きも初心者も同じく失神する!!

今冬、治外法権が映画界を支配する!!

全世界に果たし状が叩きつけられた!!

世界よ。これがロシアだ。

舐めてかかるな!!死ぬぞ!!!

 

ネタバレなし感想。

ポスターや予告は話にならないほどの王道さ。

予習復習が面倒な人にこそおすすめ!!

年始はこれでキメろ!!

めちゃくちゃ面白いから安心して劇場へ!!

 

数年前。

ロシアからとんでもない動画が全世界に叩きつけられた。

GUARDIANS Official Domestic Trailer (2017) Russian Superhero Movie HD - YouTube

明らかにどこかで見たことがあるような超人達が好き放題やっているその動画。

一部でバズったのも記憶に新しい。

まぁどこぞの学生が身内だけで楽しんでいるインディーズ映画だろうと高を括っていた。

しかしどうにもそうではない。

むしろロシアが本気出したらしい。

いろんな意味で観たくて仕方なかったのだが、某最大手アメコミ企業への喧嘩祭のような作品。

興味はあったのだが題材的にもDVDがリリースされれば御の字と思っていた。

それがなんとこの度、狂気の全国ロードショーが決まった。

配給会社はラ・ラ・ランドなどを手掛けたGAGAだ。

このセンスが良すぎるともキマっているとも言える英断。

おそらくラ・ラ・ランドの成功で担当者が出世し、新人がその席に就いたのだろう。

まぁ節操がないと言ってしまえばそれで終わりだが、この手の映画を劇場公開できるようにあれこれ動き回ってくれたことにはとにかく感謝しかない。

当然観たい映画リスト入りしていたのだが

ありがたいことに試写会が当たった。

新年一発目に相応しいかどうかはわからんが

相手にとって不足はないのは確かだった。

カフェインを大量摂取して臨んだのであった。

そして90分後。

劇場は異様な雰囲気に包まれていた。

一言で言えばどうかしている映画だった。

相手にとって不足がないどころかお腹いっぱいになった。吐き気を催すほどに!!

10週して褒めるところしかない超傑作でもあった。

ちなみに総製作費は3億ルーブル

日本円でいくらかは知らん!!

とりあえずそんな洗練されたあらすじ。

冷戦下のソヴィエト。

全世界の予想通りのテンプレとして人道をガン無視した人兵士計画「パトリオットを推し進めていた。

しかしあるあるネタのように研究所が大爆発。

その責任者でもある博士が被害にあった。

当然なにもないわけがない。

その事故により超能力を得ることになった博士であった。f:id:berserkun:20180111145342p:imageクラトフ。電磁波を自在にコントロールし、目につく全ての電子機器を意のままに操れる万能能力獲得。

もちろん「はい、そうですか」と落ち着けはしない。

自分をこんな目に遭わせた世界を許してはおけない、と完璧に自業自得な逆恨みを決意!!

復讐と自己顕示欲丸出しになにやらヤバい衛星を乗っ取りに動き出すのであった。

そんな未曾有の危機を政府が放っておけるわけがなかった。

「超人には超人ぶつけよう」とヒーロー脳に毒された考えで急遽、対抗チームを組むことにする。f:id:berserkun:20180111153311p:image司令塔。エレナ。ロシアン美女。

もちろん一般兵などではお話にならない。

都合のいいことにパトリオット」の被験者が4人いるじゃないの!!書類手続きがスルーされた勧誘が始まる。

 

f:id:berserkun:20180111145438p:imageレア。念動力で鉱物を操る賢者。

サイコキネシスで岩を飛ばしたりアーマーにしたりする落ち着いたおっさん。f:id:berserkun:20180111152628p:imageしかし終盤では電撃鞭使い電撃転職する柔軟さも兼ね備える。

 

f:id:berserkun:20180111145456p:imageハン。超音速を誇る剣の達人。

蝶の羽ばたきが止まるほどの速度で移動し、カッコいい独特刀で一閃する。f:id:berserkun:20180111152657p:imageおそらくクール担当。普通にめちゃくちゃ強い。

本気出すときは白目を剥く癖がある。

 

f:id:berserkun:20180111145518p:imageアルスス。獣のパワーを持つ天才科学者。

その気になれば熊になれる。理性は半々。f:id:berserkun:20180111152751p:image怒りの矛先を銃撃するガトリング砲を背負って戦う。

一応リーダー的な立ち位置な雰囲気もある。

ちなみに終盤には完全に熊化する。f:id:berserkun:20180111162054j:image鬼に金棒以上な熊にガトリング砲!!

 

f:id:berserkun:20180111145533p:imageクセニア。擬態能力で忍び寄る美女。

身体を透明化することができる。温度変化にもかなり強い。あと不老。f:id:berserkun:20180111152808p:image人間辞めかけな体術で闘う。

以上、急遽招集がかけられた4人。

それぞれバラバラに思い思いに田舎暮らししていたものの、祖国の危機に悩む余地はなかった。

ある者は自分探しのため。ある者は復讐のため。ある者は暇つぶしのため。

手を貸すことを4人全員が即決!!f:id:berserkun:20180111152927p:imageあらかじめ決められていたチーム名ガーディアンズとして頑張ることを胸に誓うのであった。f:id:berserkun:20180111161910j:imageやったるで!!

…というもの。

ひとつ言えることはこの映画、近年でも稀に見るほどに内容がない。

王道を超えた王道さで90分間ひたすらに突き進む。

「ヤバい敵を超人がチーム組んで迎え撃つ」

近年のヒーロー映画はいろいろ要約するとこうなるが、本作は冗談抜きでそれ以外言うことがない。

もう200km/hのど真ん中ストレートな勢いだ。

ここまでの豪速球を投げられると観ている側としてはもう笑うしかない。

もう正直言ってしまえばぶっちゃけMARVELのガンパクりだ。f:id:berserkun:20180111153720p:image挑戦状というより果たし状。

今や天下のディズニー傘下なのによくぞここまで!と賛辞を送りたくなるほどに!!

例えば登場キャラ達。

皆それぞれ一桁の足し算で成り立っているようなキャラクターだ。

説明するのもあれだが!!

 

クラトフ=マグニートー+ドクター・ドゥーム

f:id:berserkun:20180111160930j:imageX-MEN』より。

磁界王。磁力を操るヴィラン

f:id:berserkun:20180111160215j:imageファンタスティック・フォー』より。

天才科学者なヴィラン

 

レア=ザ・シング+ウィップスラッシュ

f:id:berserkun:20180111160228j:imageファンタスティック・フォー』より。

岩男さん。

f:id:berserkun:20180111160230j:image『アイアンマン』より。

電撃鞭使いな天才科学者。

 

ハン=バッキー+クイックシルバー

f:id:berserkun:20180111160242j:imageキャプテン・アメリカ』より。

ソ連が生んだ最強の暗殺者。

f:id:berserkun:20180111160244j:imageX-MEN』より。

超高速で走り抜けるナイスガイ。

 

アルスス=ロケット+ハルク

f:id:berserkun:20180111160254j:imageガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』より。

遺伝子操作されたアライグマ。重火器使い。

f:id:berserkun:20180111160257j:imageアベンジャーズ』より。

内に獣を飼う哀しき天才科学者。

 

クセニア=インヴィジブル・ウーマン+ブラック・ウィドウ

f:id:berserkun:20180111160308j:imageファンタスティック・フォー』より。

透明化できるスーパーレディ。

f:id:berserkun:20180111160311j:imageアベンジャーズ』より。

ロシアの美女スパイ。体術はピカイチ。

…このように言ってしまえばX-MENアベンジャーズファンタスティック・フォーな方々。

奇しくも最近『X-MEN』と『アベンジャーズ』の合流が噂されているが、それよりも早く融合を果たしている。

もはやアメコミに詳しくなくても既視感しかないが

別にそれを隠すこともない清々しさ。

普通はどこかにアレンジを加えたくなるものだが

そんな誤魔化しは一切しない無垢さ。

というか序盤から明らかにアレな多脚戦車が出てくるあたりもうそういうことだろう!!f:id:berserkun:20180111153646j:imageここまでやられたら怒る人間はいなくなるだろう!!おそらく!

しかしそんな全方位既視感しかない中でも

他に類を見ない圧倒的オリジナリティが本作にはある。

もうとにかく異常なほどにテンポが良いことだ。というか良すぎるほど!!

敵の正体は開始3分で明かされ

チームメンバー達も一声かけただけで二つ返事でなんなく了承する。

そして気づかないうちにチーム「ガーディアンズ」が結成され、気づかないうちにモスクワが火の海と化している。

いつのまにか専用装備が開発されていて

近年ありがちなチーム内でのいざこざは一切ないままに、ヒーロー達のバックボーンは一言二言で済まされる。

そして軽いセラピー後に最終決戦。

普通はドラマの1つや2つ入れたくなるものだがそれもないという徹頭徹尾筋が通った潔さ。

ラストには近年のヒーロー映画において必須である合理さを全て排除した合体かめはめ波で幕を下ろす始末。f:id:berserkun:20180111151211j:image一切の誇張なしでこれ。

ご都合主義なぞとうに超えた!!

確かに丁寧にドラマパートを積み重ねるのは映画的にも正しいかもしれない。なにより感情移入もしやすくなる。

それでもこのインタビューと前戯をすっ飛ばした総集編AVのようなつくり。

「なんとなく察せ!!」

「もうお前らの観たいとこだけ観せてやる!!」と言わんばかりの開き直りっぷり。

こちらも「確かにそうだ!!」と頷かざるを得ない。

もはや大手企業には逆立ちしてもつくれないだろうこの無我の境地さ。

アクションやビジュアルは大真面目なだけに何処かシリアスな笑いに包まれるが決してそれらは嘲笑ではない。

好きすぎて真似しちゃった感がそこら中から漂ってくるせいでどこか俺らの仲間のような気がしてくるからだろう。

なんというか、大作映画を観た後の寝際にベッドでする妄想の集合体のような。

クレイジーではあるが引くことはない。

「むしろもっとやれ!!」と応援したくなってくる。

とにかく全編多大なるオマージュにまみれた最高な映画だ。

 

近年、複雑膨大化するアメコミ文化。

まずはあれ見てこれ見て〜といちいち予習復習が当たり前になっている現状。

もちろんそれも嫌いではないがそんな中、手ぶらで気楽に見られるヒーロー映画が出てきた。

それも超大作の傑作として。

むしろこれを見ずして何を見るのか!という禅の境地にも達しかねない本作。

エンドロール後に当然のように差し込まれる次回作への引きも混みでに溢れた作品だ。

ヒーロー映画を観たことがない人。

ヒーロー映画に詳しい人。

どちらも気絶しかねない衝撃が待っているが

とにかくぜひ劇場に行ってほしい!!

全てが吹き飛ぶぞ!!!f:id:berserkun:20180111162749j:image俺はもう一度行く!!!

 

余談。

上映後にアメコミライターである杉山すぴ豊さん

アメコミフィギュア最大手の豆魚雷さんトークショーがあった。

試写会参加条件がアメコミファン(自称可)ということもあり、全編「わかる」話ばかりだった。

帰る際にはA1サイズのポスターまでプレゼントしてくれて大満足だった。

それだけ本作にはいい歳した大人を突き動かす「何か」があるということだ。

良い試写会始めだったなぁ!!

口コミで褒めまくる他ない!!

 

油断できない予告↓ 

1/20(土)公開『ガーディアンズ』予告編 - YouTube

天空にガトリング砲を放ちたいTwitter

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ラ・ラ・ライアン・ゴズリング。『ナイスガイズ!』感想。バレあり。

f:id:berserkun:20180110163856j:image

駄目人間×暴力人間の最悪タッグ!

終始する脱線に次ぐ脱線!!

話の8割は本筋関係なし!!

ハリウッドNo.1の監督、シェーン・ブラックが送る最高級の人間賛歌!!

これぞ男子向けな「裏・ラ・ランド」だ!!

 

今年頭。

とあるミュージカル映画が世界を席巻した。

f:id:berserkun:20180110163908j:imageラ・ラ・ランド

公開されるや否やアカデミー賞最有力候補となり、世界はその歌と踊りに魅せられた。

アカデミー賞最多ノミネート数を誇るその傑作さにやられたのか、女性だけでなく野郎共も取り憑かれたように世界規模の「踊ってみた」が投稿されたのも記憶に新しい。

片や俺はというと

映画好きではあるものの、その脳内は「暴力」「銃火器」「爆発」で占められているためにそこまで興味はなかった。

「主演のライアン・ゴズリング史上最高傑作!」と謳われていたところで

俺のNo.1はL.A. ギャングストーリーだと信じて疑わなかった。

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個性的な刑事達がマフィアよりマフィアすぎる手段でマフィアと闘うLA版七人の侍な傑作。

ジョシュ・ブローリンアンソニー・マッキーマイケル・ペーニャと密かなアメコミ役者勢揃い。

その中でもT-1000役で有名なロバート・パトリックが演じる二挺マグナムを操る「次元」さながらな老刑事は必見だ。

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痺れるカッコよさ!!

そのうち書こう!!当ブログでも!!

 

その他にもライアン出演のラブロマンスで言えばラブ・アゲイン驚くほどの名作だったためにハードルが上がっていた。

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3組の男女によるラブコメディ。

余裕綽々に観賞していると終盤のミステリさながらな怒涛の伏線回収に呑み込まれるぞ!!

そんなわけで劇場に足を運ぶまでには至らなかったのだが、ありがたいことにとあるミニシアターの鑑賞券が当たった。

ちょうどその時期にこちらも名作の美女と野獣との2本立てがやっていたので、早朝から突撃したのは以前も書かせていただいた。

魔法の沙汰も"愛"次第。『美女と野獣(2017年版)』ネタバレあり。感想文。 - 高速回転する方舟の片隅で。

 

…まぁ結論から言わせてもらえばこちらも超傑作だった。

というか観始めて数分後に気がついたのだが

主演はライアン・ゴズリング&エマ・ストーン

上記した2つの作品でも恋仲役を演じていた2人。

f:id:berserkun:20180110164029p:imageL.A. ギャングストーリーより。

f:id:berserkun:20180110164031j:imageラブ・アゲインより。

ピースがハマっていくようにどんどん好きになっていく俺がいた。

元来ミュージカルが嫌いでもない。

むしろ音楽は好きなだけに今やiPodにサントラぶち込んでノリノリになっているほどにハマってしまった。

ぜひ筆をとろうかと思ったのだが、ミュージカル映画を文章化できるほどの文才が俺にはない。

美女と野獣は得意のアベンジャーズステイサムでお茶を濁せたが、こちらはド直球のラブミュージカル映画

「とにかく観てくれ!!」に終始してしまうことは目に見えている。

 

さて。前置きが長くなってしまったが

今回は変わりにこちらを紹介させていただく。

f:id:berserkun:20180110171440j:image『ナイスガイズ!』 

まずビジュアルからし無骨なおっさんと腑抜けたライアンというラ・ラ・ランドからのご新規さんを徹底的に拒む気満々な素晴らしさ。

あちらは性別を超えて惚れる空気感を醸し出していたがこちらは全てを諦めたかのようなダメ人間さ。

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オープニングからしてスーツのまま入浴した状態で爆睡しているこの愚かしさ。

しかし日本ではこの2つがほぼ1週間違いで公開された奇跡。

ちなみにこちらも2本立てで観賞したのだが、もう1本は『ハードコア』だった。

SYNCHRONIZED "KILL"ING.『ハードコア』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

奇しくもこちらはこちらで「美女と野獣」と言っても差し支えない内容だった。

こちらの「野獣」はサイボーグ化された殺戮兵士だが!!

ラインナップからして脳細胞が死滅した男子向けであることは確かだ。

そんな間違っても教育には良くないあらすじ。

舞台は1970年代のロサンゼルス。

f:id:berserkun:20180110172459j:imageホランド・マーチは探偵とは名ばかりのダメ人間だった。

今日もエリート様は死んでもやらない洗濯も兼ねた入浴スタイルで目を覚ます。

仕事はあるものの、それは老人を騙すギリギリのライン。

シングルファーザーなだけに手段を選んでいる場合ではなかった。

f:id:berserkun:20180110172515j:imageその一人娘。ホリー。

今回のお仕事はとあるお婆さんから依頼された「とある少女を探して」というもの。

とりあえず探偵らしく怪しげなBARに侵入しようとするもガラスで手首を切るなど全方面ダメダメな捜査を開始するのであった。

f:id:berserkun:20180110172534j:imageジャクソン・ヒーリーは腕っ節ひとつで仕事する示談屋。

今日も未成年をハッパ中毒にしていたロリコン有無を言わさずブン殴る豪快極まりない仕事をしていた。

そんな有能さが巷では評判なのか、とある少女から新たに仕事が舞い込む。

それは「私を嗅ぎまわっている連中をブチのめして」というもの。

割と雑な捜査の末に数分でマーチの元へたどり着くヒーリー。

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「はじめまして」の挨拶がわりに顔面にパンチを打ち込んだ後に左腕を開放骨折させるデキる男っぷりを見せつけるが、こんな無能にあそこまで依頼人が怯えるのもおかしな話。

とりあえず金1割脅し9割な交渉の末に手を組むこととなったアウトサイダー×2。

f:id:berserkun:20180110174545p:image嫌々感と渋々感満載。

父親よりよっぽど有能なホリーも加わり3人で捜査を開始することにするが…

そこには国家を揺るがす壮大な陰謀が隠されていた!!

狙ってくるのは最凶の殺し屋。

敵は警察すら掌握している強大な権力者。

こちらの武器は口先意地のみ!!

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呑まなきゃやってられない絶望珍道中の幕が上がる!!

 

「人生はクローズアップすると悲劇。ロングショットでは喜劇」とは誰かの名言だが、正にその通りな本作。

細かく見ればこれだけ詰んでいる状況もない。

マーチは嫁に逃げられ酒とタバコの毎日。

中盤ではとうとう家まで失う。

仕事は詐欺まがいなもので決して胸を張れるようなものではない。

一人娘には論破される日々。

ヒーリーは暴力でしか生きられない切なさがある。

正しいことをしようにも染み付いた癖はなかなか抜けない。

出会った探偵は無能中の無能。

そんな状況で相手は国家的な権力者。

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全員目が死ぬのも無理はない。

その精神は全篇失われることはない。

とにかく口を開けば悪態か愚痴しか出てこないような八方塞がりな状況。

を使う精神的余裕もない。

とにかく2人して上映時間の9割は喋り倒す。

さらにそれだけでは飽き足らないのか少年少女の口からも下ネタがガンガン飛び出す始末。

f:id:berserkun:20180110173113j:image下ネタしかない寄り道。

そんな道中は当然穏やかではない。

流れ弾で無関係の人間も軽々と死んでいく。

特に終盤はピタゴラスイッチばりに各方面に多大なる損害を及ぼしていく。

そんなことも「即死だからセーフ」理論でなんなくかわしていく2人。

f:id:berserkun:20180110171921j:image見て見ぬ振りは基本。

言ってしまえばもう全編「不謹慎」で構成されているようなものだが、監督を見ればそれも腑に落ちる。

f:id:berserkun:20180110171559j:imageシェーン・ブラック

聞き馴染みがない方も多いかもしれないが

低偏差値映画をこの上なく愛する映画ファンからしたら高校時代のツレのような安心感がある。

リーサル・ウェポンラスト・アクションヒーローの脚本を書いたことでも有名だが

なにより特筆すべきはその監督業。

f:id:berserkun:20180110171615j:imageキスキス,バンバン

『アイアンマン』シャーロック・ホームズで世界的大ヒットを飛ばす前のロバート・ダウニー・Jr.主演。

ダメな役者がひょんなことから泥棒デビュー。

「役作りのために探偵と行動を共にしてたらとんでもない大事件に巻き込まれる」という筋書き。

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世界一の天才社長史上最高の名探偵とは違い、こちらは人生に迷いまくりのダメ人間を好演。

めちゃくちゃ面白いのでおすすめ。

 

f:id:berserkun:20180110171637j:imageアイアンマン3

単体作完結編にして最高の盛り上がり。

絶妙に雰囲気が過去作と違うがそれがたまらなく素晴らしい。

片腕片脚のみアーマー装備での闘い社長の頭の回転全開の素手での死闘、さらには絶頂間違いなしの「ホームパーティ・プロトコルまで。

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興奮しかないラストバトル。

その男子のツボを連打しまくったつくりには鳥肌が立ちっぱなしになること請け合い。

シリーズで一番観ているくらいには好きだ!!

こちらも書こう!!いつか!!


そんな信頼できるが撮った本作。

今まで以上に人間賛歌な側面がある。

主人公達は決してスーパーヒーローではない。

共感できるところも多いダメ人間だ。

寄り道に次ぐ寄り道をかまし、ときには逃げ出すことすらある。

それでも必死に立ち上がり挑戦し続ければラストのマーチのように「たまには勝つこと」もある。

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俺は泣いたよ!!このラスト!!

思えばラ・ラ・ランドは「夢」「ダンス」「涙」で構成されていたが

こちらは「現実」「暴力」「笑い」で成り立っている。

外側だけ見れば真逆とも言える要素の数々。

しかしどちらも本質は一緒とも言える。

届く客層が大幅にズレているだけで!!

確かに一から十まで「最高にどうしようもねぇ」有様ではある。

オチも「頑張っても何も変わらなかった」という酷いものである。

合理的か否かで言えば圧倒的に「否!!」な作品だ。

しかしその悲劇を笑い飛ばすラストは人生のひとつのアンサーでもあると思えてならない。

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これが人生!と言わんばかりの!!

ラ・ラ・ランドを観た後は「踊ってみた」くなるかもしれんが

本作を観た後には「あがいてみた」くなる。

そんな最低で最高の傑作だ。

観よう!独りの夜にでも!!

酒とタバコ片手に!!!

 

余談。

監督のシェーン・ブラックは俳優としても活躍しているのだが、そのデビュー作はプレデターだ。

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これだけでも十分応援するに足りるのだが

なんと次回の監督作は『The Predator』だ!

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リブートでもあるこの作品。

どうあがいても傑作になる予感しかない。

人の出世には興味ない俺でもこれは素直に応援したくなる!!

これからもよろしく頼むぞ!!

シェーン・ブラック!!

 

ダメさフルスロットルな予告↓ 

ラッセル・クロウ、ライアン・ゴズリング共演!映画『ナイスガイズ!』予告編 - YouTube

ダメさノンブレーキなTwitter

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世界は、狂気を。待っている。『ゴーストライダー2』感想。バレあり。

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MARVELきって最凶アンチヒーロー

力の源は悪魔より授かりし無双のパワー!

全篇、情け躊躇なし!

悪人は問答無用で消し炭にしろ!!

 

空前絶後のアメコミ映画ブーム。

まぁ腐るほど言ってきてるが、年に何本も公開されている現状はなかなか巡り逢えるものではない。

その筆頭としてはやはりアベンジャーズ』シリーズが挙げられるだろう。

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現在映画だけでも17作という驚異の大河作品群である。

政治や化学、果ては神話や魔術まで様々な観点からつくり出されるその世界。

どれも「ヒーローもの」という共通点がありながらもそれぞれが違ったジャンルで楽しませてくれる。

そしてこれだけ連発されながらその全てが満点な出来だというからひれ伏す他ない。

しかしただ一つの物足りなさがある。

あまりに全員が優等生すぎる。

国際的前科者宇宙のアウトローなど不良チックなヒーローもいることにはいるが

やはり内面は優等生。

喧嘩はしても道理は踏み外さないという安心安全設計。

まぁ今や天下のディズニーの傘下になってしまっているMCUにそこまで求めるのは酷な話ではある。

しかしこっちとしては血が吹き出すような躊躇ゼロのヒーローものが観たいのもまた事実。

そんな声が届いたのか、原作会社は同じながら映画会社はライバルなX-MEN』シリーズがやってくれたのは記憶に新しい。

f:id:berserkun:20180106135609j:imageデッドプール

全編無駄口と自己中精神まみれな楽しくもエグいアンチヒーロー

全てをジョークと弾丸で吹っ飛ばす痛快作。

f:id:berserkun:20180106135651j:image『ローガン』

今までの鬱憤を晴らすウルヴァリンの卒業作。

あの能力で本気出したらそら血飛沫祭りだ!!

いろいろと新機軸を打ち出している両シリーズではあるが

エクスペンダブル感は『X-MEN』に軍配が上がる。

しかしその地点は通過していた1人の漢がいたことは以前当ブログでも取り上げさせてもらった。

f:id:berserkun:20180106135716j:imageパニッシャー

対悪人専用人型最終決戦兵器。『パニッシャー:ウォー・ゾーン』バレあり感想。 - 高速回転する方舟の片隅で。

現在ひしめく様々なシリーズとは無関係に孤軍奮闘する漢の中の漢。

「地獄の断頭台」というヒーローにあるまじき二つ名を持つ。

ヒーロー映画というよりはむしろステイサム映画に近いそのつくりは一部のファン(俺含む)を唸らせた。

そして俺が虜になった理由はもうひとつある。

前年に公開されたゴーストライダーアレな出来だったからだ!!

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まさかのニコラス・ケイジ主演。

前述したパニッシャー〜』と同様に有象無象のシリーズとは無関係。

この「ゴーストライダー」というキャラ。

「悪魔と契約した孤高の走り屋」というスタイルからずっと気になっていた。

しかしその期待とは裏腹に映画はほぼニコラス・ケイジのアイドルPVと化してしまった。

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能力を得るまでに1時間以上かける丁寧なつくり。

f:id:berserkun:20180106144051j:image

先代ゴーストライダーとの並走など見所もなくはないのだが

まぁ、ぶっちゃけ退屈だ!!

ニコラスファンの友人は高まっていたが!

そんな黒歴史とも言えるこの大失態。

どうにかならんか…と思っていた翌年の2008年。

上記のパニッシャー ウォー・ゾーン』ダークナイト』『アイアンマン』など今のアメコミバブルを予感させる傑作が次々と誕生した。

もうすっかり忘れてしまっていたのだが

なんと2012年に続編兼リメイクとして緊急復活!

ブームに乗っかったのかはわからんが不運にも同年にはアベンジャーズが公開。

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ぐうの音も出ない歴史的超傑作。

再び歴史に埋もれてしまうことになるのだが、それはもったいない。

むしろそこにぶつけてきた漢気に刮目するしかない!!

少しでも世間様にこの素晴らしさをわかっていただきたい、と思い今回筆を取るに至ったわけだ。

「こんな辺境のブログでやっても…」は禁句で頼む!

そんな玉砕覚悟のあらすじ。

ジョニー・ブレイズは暇を持て余していた。

前作にてノリだけで契約してしまっていた悪魔の力をクーリングオフできるわけもなく、いつその力が顔を出すか怯えながらバイクで世界を流す日々だった。

f:id:berserkun:20180106142059j:image八方塞がりニコラス。

そこに登場する1人の漢。

f:id:berserkun:20180106142118j:imageモロー。孤高の破戒僧。

ノーヘルでバイクを乗り回す道交法を極限まで無視する押しの強さで

半ば、強引にジョニーと意気投合。

そこでひとつのおつかいを言い渡される。

世界を揺るがすかもしれないシングルマザーとその子供を守ってくれ、とのこと。

f:id:berserkun:20180106143738j:image世界の命運が掛かっている2人。

「悪魔の力」というあまり人助けタイプではない自身を鑑みるものの

どうにも相手は自分にこの能力を授けた張本人らしい。

f:id:berserkun:20180106143844j:image悪魔のボス。ロアーク。

顔色は二日酔いなヴィジュアル系だが一応凄いやつ。

そうとなれば話は別だった。

「諸悪の根源殺してクーリングオフするか!」

悪魔の走り屋は俄然、奮起。

敵はある意味、同僚ともいえる悪いやつら。

そんなことは悪魔にはまるで関係なかった。

ブレーキの文字を置き去りに音速でブチ殺せ!

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エンジン、フルスロットル!!!

 

正直観賞したのは結構前なのでうろ覚えではある。

ただ複雑に思惑や伏線が入り乱れるタイプの作品ではなかったことは確かだ。

あまり詳しくはないが

日本にも仮面ライダーというご当地ヒーローがいる。

「バイクに乗っている」「敵から授かった力」などの共通点がなくもない。

しかしこちらは間違っても日曜朝に放送して良い内容ではない。

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この業火に包まれた髑髏というビジュアル。

ライダースを着こなした挙句にチェーンで飾り付けるというファッションセンス。

ぱっと見は明らかに善人ではない。

というか深く知っても別に善人ではない。

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まぁその能力の源は「悪魔」なわけだから仕方ないのだが、それを隠すこともない。

前作では割と常識人であったジョニーだが

今作では監督をマーク・ネヴェルダイン&ブライアン・テイラータッグに任命。

言わずと知れた『アドレナリン』シリーズ最強タッグだ!!

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ステイサム作品でも狂気度で言えばNo.1。

ちなみに1作目はR15指定、2作目に至ってはR18指定という素晴らしさ。

ヒーロー映画をよくそんな監督に任せたものだ。

しかし良くやった!!

これにより前作のあれこれは壮大にリセット。

根底の設定ニコラス・ケイジだけ残すという狂気しかない采配を振るってくれた。

f:id:berserkun:20180106140409j:image完璧だな!!

当然その狂気は作品を覆い尽くす。

ヒーローものらしく戦闘シーンが多々あるのだが、どれもこれも瞬殺という潔さ。

というか触れただけで人間は消し炭。

もう歩いてるだけでも核兵器級にヤバいのだがそれだけでは飽き足らないのか

遠距離の相手には鎖を使いこなし縛り上げる。

相手の重火器は地獄の業火で打ち消す。

終いには鉱石採掘用の超大型重機を地獄仕様に魔改造嬉々として雑魚を一掃する。

この天下無敵なやりたい放題さ。

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オーバーキル確実な必殺技「ヘル重機」

このワガママさにはラスボスであるロアークすら敵わない。

クライマックスはワイルドスピードすぎるバイクチェイスの果てに鎖で巻き上げ、高所から脳天直下な逆バンジーで圧殺!!

f:id:berserkun:20180106140450j:imageこの後、とんでもないことになります。

おまけにゲロや小便まで業火という隙のなさ。

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f:id:berserkun:20180106140236j:image

明らかにやりすぎだが、これだ!

俺が求めていたワルさは!!

確かに悪人すら救えたらそれは素晴らしいことかもしれない。

全方面に気遣いができるヒーローが求められているのもわかる。

結果的に引き金を一回引くのにも躊躇してしまうヒーローが出てくるのも理解できる。

加えて現在はネット社会。

ちょっとした落ち度で炎上しかねない。

しかし「そんなことは知らん!」

「相手は悪魔だぞ!!」

自ら大炎上した挙句に

躊躇なく相手を皆殺しにする様には今のヒーロー達にない「なにか」がある。

それを「愚か」「向こう見ず」と批判するのは簡単だ。

でもこんな力があったら存分に使いたくなるのも事実だろう!!

 

結局「大作シリーズとはつるまない」一匹狼根性が災いとなり興収的には奮わなかった本作。

シリーズも打ち止めとなってしまった。

 

しかしそこは天下のMARVEL。

こんなナイスガイを放っておくわけもない。

パニッシャーNetflixドラマとして蘇ったが、こちらは民放ドラマ

『エージェント・オブ・シールド』

にて狂気の復活!!

f:id:berserkun:20180106141038j:imageシーズン4より。

設定とニコラス・ケイジはリセットされたもののその凶悪さは健在。

バイクから高級車に乗り換え夜の闇を疾走!

ドラマの制作会社は異なるもののどちらもMCUの一部。

つまりはアベンジャーズと同一世界にいる奇跡。

もしかしたらそのうち映画勢と相見える日が来るかもしれない。

いや、来てくれなきゃ困る!!!

2人、そしてブレイドがスクリーンで暴れ回ってくれるときが今から待ち遠しい。

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MARVEL三大アンチヒーロー

 

ニコラス・ケイジは泣いていいぞ!!

 

余談。

最近当映画の監督が近年のヒーロー映画に物申したらしい。

Former Marvel Director "Bored" With Marvel Studios Films

意訳すると

「技術もずば抜けて素晴らしい。大好きな役者も数多く出演している」

「それでも長すぎて退屈で性に合わん。良さがさっぱりわからん。ダメだ」

「もっと『ローガン』デッドプールのようなR指定がつくられるべき」

「なぜスーサイド・スクワッド』をR指定でつくらなかった?」とのことだ。

相変わらず尖ってるな!!良いぞ!!

 

最後にお詫び。 

今回の記事。

「明日から真似したくなる漢の映画」様とほぼ同じ内容になってしまった。

ゴーストライダー2〜男なら、己の中の悪魔を解き放て‼︎〜 | 明日から真似したくなる漢の映画

俺にとって神のような素敵すぎるブログ。

もともと影響されて始まった当ブログ。

正直ただの劣化コピーなので問題あれば全消去します。

本当にごめんなさい!!

 

狂気満載な予告↓ 

映画『 ゴーストライダー2』特別映像 - YouTube 

狂気を欲するTwitter

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超人だらけなアメコミ帰宅部。『ジャスティス・リーグ』感想。ネタバレあり。

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「独りじゃ、世界は、救えない。」

オンリーワンでナンバーワン。

この世界、どこを切っても超人だらけ。

人間やめた帰宅部ガチ勢が世界を守る!!

アメコミクラスタは気絶しろ!!

 

ネタバレなし感想。

シリーズ初見さんへ。

過去作云々は無視して構わない!

ド派手な超人達が暴れ回るのを楽しもう!!

シリーズファンは安心して劇場へ。

DCEUの最高傑作だから!!

 

あけましておめでとうございます。

こんな辺境の映画ブログにお越しくださって本当にありがとうございます。

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相変わらずどの層に届いているのかはさっぱりですが

今年は更新ペース上げていきます。

気が乗れば!!

新年一発目からかなり長めなのでご容赦を。

いつも通り暇なら売るほどある人だけ読んでくれ!!

 

近年増加するアメコミオタク(俺含む)達。

最近の映画作品を説明する際、例えばアベンジャーズならまず「アイアンマン」について。「キャプテン・アメリカ」について。それぞれ単体作がつくられて丁寧な下積みがあって…だからこそ集合したとき燃える。さらにはその続編も〜 などとついつい長ったらしく語ってしまうダメな癖がある。

元々かなりの歴史がある「アメコミ」という文化。

わかってほしさにハードルを上げてしまっては身も蓋もないことは理解しているものの好きは止められない。

まぁ押し付けはよくないと思いつつもやはり順序立てて説明したくなる気持ちはある。

とはいえここは俺のブログでもあるので好きに語らせてもらうが!!

 

さて。DCEUも大詰め。今回で5作目となる。

アメコミに詳しくない方からすればアベンジャーズのパクりとも言われてしまう本シリーズ。

原作では全てにおいてこちらの方が先発だが

まぁどう考えてもライバル会社の成功に業を煮やしたようにしか思えないな!

とりあえずざっと今までのおさらい。

 

1作目。

f:id:berserkun:20180103091654j:image『マン・オブ・スティール』

世界一有名なヒーロー「スーパーマン」誕生譚。

自分探しから始まりダイナミックなドラゴンボールに終始する傑作。

その仰々しさに一定のファンはいるものの

「ヒーローにしては人命軽視しすぎ」

「作風重すぎ」という批難も多かった哀しきスタート作。

 

2作目。

f:id:berserkun:20180103091724j:imageバットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

↑の数日後。

やりすぎたスーパーマンを始末するために史上最も躊躇しない「バットマン」がシリーズ初登場。

無茶苦茶なバトルや相変わらずなドラゴンボール感など見所は多いが

「今後のシリーズ展開に必死すぎて本筋が疎かになりすぎ」との批難を再び浴びまくる。

しかし終盤にて全てをかっさらう「ワンダーウーマン」のゲスト登場のおかげもありなんとか体面は保った。

 

3作目。

f:id:berserkun:20180103091803j:imageスーサイド・スクワッド

視点をガラリと変えて今度は悪役サイドに。

バットマンに捕らえられた最凶死刑囚どもがチームを組み6000歳の魔女と闘うお話。

お洒落で再現度満点な「ジョーカー」や「ハーレイクイン」などで全世界の女子のハートを鷲掴みにした。

興行収入的にも大ヒットを記録。しかし相変わらず原作ファンからは大不評。

デッドプールガーディアンズ・オブ・ギャラクシーという強豪すぎるライバルの影響もあり

「悪に徹しきれてない」

「音楽の使い方がド下手」

などメタクソに叩かれた。

さらにセル版DVD&Blu-ray限定で未公開カットを含めた完全版をリリース。

守銭奴」と大炎上したのも記憶に新しい。

 

4作目。

f:id:berserkun:20180103091827j:imageワンダーウーマン

DCにおける最後のBIG3ワンダーウーマン」登場。

ヒーローとして自立することになったWW1時代のダイアナを描く。

整合性を気にする必要ないそのストーリーと「強い女性」という時代にマッチングしたそのテーマからシリーズ最大級のメガヒットをとばす。

むしろ開き直りとも言える無我の境地を全世界に叩きつけた。

 

そしていよいよ本作

f:id:berserkun:20180103100933j:imageジャスティス・リーグ

そんな濃いメンツが大集合する。

まぁ作品数を見る限り明らかに突貫工事感が否めないが、アベンジャーズ勢に比べて(本国では)知名度は高い連中。

それにちんたらやってられないのも本音だろう。

やたらと観客の声を次回作以降に反映するその様はサービス良いのか自信がないのかわからない。

しかしむしろその行き当たりばったりな闇鍋的雰囲気こそがDCの神話然とした世界観に合っている気もする。

まぁ考えすぎか!!

ともあれ一度は地の底まで落ちたファンの批評をワンダーウーマンで持ち直したDCEU。

この勢いに乗れ!!とばかりに公開された本作は一言で言えばどうにかしていた。

近年のバブルを打ち崩すような整合性より勢いを重視したその出来。

長ったらしく語りがちなアメコミ作品。

しかし本作を説明する際は一言で事足りる。

「オタク、ヤンキー、一匹狼、学級委員長、番長、生徒会長がいろいろ乗り越えて仲良しになって地球を救う!!」

これだけだ!!

要因としては製作中に監督の身内に不幸があり、奇しくもライバル社でもあるアベンジャーズ監督のジョス・ウェドンが追加撮影したこともあるだろうが

きっと本質はそうではない。

再三ネットで叩かれすぎてもう開き直ったんだろう!!

正直な話、俺はDCEUには期待していなかったのだが

そんな全編に溢れる「どうすりゃいいのさ」精神にしてやられた。

もはやこれは2017年公開のアメコミ映画でもトップクラスの傑作だ。

誰がなんと言おうと!!!

そんなヤケクソ感満載のあらすじ。

 

ブルース・ウェイン」は闘っていた。

f:id:berserkun:20180103094853j:image

最凶最悪な治安の地元「ゴッサムシティ」を今日もバットマンとして自発的警護しているものの、そこに蔓延っていたのは明らかに人間ではなかった。

f:id:berserkun:20180103095622p:imageぶっちゃけモスマンだった。

「とうとう都市伝説すら相手どることになったのか!」と観客は驚くがバットマンは動じない。

無表情で都市伝説相手に殴る蹴るの暴行を加え、なんなく捕縛するのであった。

調べるうちに「どうやらこいつはモスマンじゃねぇ、宇宙人だと気がついたバットマン早速相談相手でもある、とある女性を訪ねることにする。

 

「ダイアナ」も闘っていた。

f:id:berserkun:20180103094956j:image

セミッシラという女だらけのスパルタ島出身の彼女はほぼ不老不死。

世界大戦で人類の愚かさに一度は失望するも

希望の光を追いかけるのをやめずに今日も弱き民を救うのであった。

今朝の相手はとある建物にダークナイトスタイルで押し入る複数の男共。

銀行強盗かと思いきやどうにも狙いは爆弾テロらしい。

早速騒いでる人質を数人見せしめに殺そうとする…

そこにお馴染みのテーマソングとともに正面から扉をブチ破ってくる女傑。

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彼女こそがバットマンも頼りにするヒーロー。

ワンダーウーマンであった。

マシンガンの一斉掃射を弾き返し

「単純な速さと力」いう相手からしたら悪夢そのものなワンダーな暴れっぷりでなんなく制圧する。

そんな思い切ったヒーロー活動もそこそこに

実家から既読無視できないエアメールが届く。

どうやら実家の物置に隠してあった世界を揺るがす箱がロキみたいなやつに奪われた、とのこと。

モスマンの相談に来ていたバットマンと共に「なんとかしなきゃ精神」に火がつく女神。

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とりあえずいつぞやの衝撃映像片手に「仲間集めしよう!」と地球の未来を賭けたデートを強行するのであった。

 

アーサー・カリー」は呑んでいた。

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この漢。

出で立ちはパンクロッカーさながらだが

ウォッカを瓶で流し込みながら真冬の海に飛び込み人助けする様はどう考えても人間ではない。

それもそのはず。

アーサーは海底深くに存在するアトランティス帝国の1人息子であった。

それに目をつけたブルースが勧誘に来るのだが

「金」という全人類共通の欲しいものNo.1にも釣られることはなかった。

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金を一笑に付すやつは信頼できる。人外でも!!

むしろクジラでも釣りに行ってくるとばかりに海中にバタフライで消えていくのであった。

ついでにその足で久々に帰郷してみるとそこは劇的ビフォーアフターな荒れっぷりだった。

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気の置けない使用人に話を聞いてみるとこちらも全宇宙垂涎ものの箱がパクられた、とのこと。

そのまま母親の話を引き合いに出されたアーサーは居ても立っても居られなくなる。

どうやら蝙蝠おじさんが言っていたことと関係があるらしい。

とりあえず居候ついでに「アクアマン」としてチーム加入を決意するのであった。

 

バリー・アレン」は走っていた。

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今日もオタクの夢、秘密基地でスナックをつまみながらK-POPでも観よう!!と意気込んでいた。

しかし基地に入るとそこにはブルースがいた。

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「わざわざ暗闇の中で待ってたんかこいつ」と思わずにはいられないが、そこで問答無用の核心を突かれる。

「お前めちゃくちゃ速いらしいな」と。

仰々しく飾ってあるコスチュームからしてバレて当然なのだが

これが証拠だ!」蝙蝠型の手裏剣を投げつけられて観念するバリー。

それどころか能力さながらな速さで「フラッシュ」として仲間入りを即決するのであった。

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いいコミュ障っぷり。

 

「ビクター・ストーン」は悩んでいた。

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元アメフト部エースだったものの事故に遭い瀕死の状態に陥っていた。

さらに運の悪いことに親父はマッドサイエンティスト

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…というかターミネーター2ダイソンだった。

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「整った設備がある!検体もある!」と一も二もなく全身を魔改造されてしまう。

具体的にはiPhoneが粗大ゴミに見えてしまうくらいのわがままハイスペックボディになってしまった。

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この身体じゃ部活はもとより日常生活もままならない。

それに親父はダイソンだし!!

夜になる度に街中を徘徊する日々だった。

そんな折に現れた1人の女性。

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並々ならぬオーラを感じとったのかざっくり開いた胸元に気を取られたのか話を聞いてみると

「今、地球がヤバい」らしい。

「どうせ俺なんか理解されない」と厨二病さながらだが

本人からしたらたまったものではない。

なによりこれは妄想で済まされるレベルではない。

しかしダイアナはダイアナで機械担当が欲しいところ。

そんな熱意に押されたのか男の性には勝てないのか

「こんな自分を必要としてくれるのは彼女だけ」「それににこいつも人間やめてるらしいじゃないの!!」

と渋々ながら「サイボーグ」として協力を決意するのであった。

 

こうしてひとまず集まってみた5人。

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しかし突発的に始まった飲み会さながらに話がまとまる気がしない。

ひとつずつ整理していくと

とりあえず敵は宇宙から来たヤバいやつ。

狙いは地球に3つあるキューブみたいな箱。

過去にも侵略にお邪魔してきたようだがその際は諸先輩方がなんとか撃退してくれたらしい。

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偉大な先人達による第一次宇宙大戦。

しかし再び侵略にきた。

ダイアナとアーサーの実家から箱を盗んだのもこいつらだ。

最後の一個はどうやらビクターの違法手術の源らしくなんとかそれだけは手元にある。

しかしこれを死守しようにも困ったことにヒーローの数が明らかに足りない。

どうしたものか…

ここで史上最も悩まないブルースがひとつのヤバい提案をする。

f:id:berserkun:20180103101208j:image「そのキューブでスーパーマン生き返らせるか」

この人道を思いっきりスルーした作戦。

当然賛否…というか基本的に「否」の意見で荒れに荒れる。

筆頭は高潔な女傑、ダイアナ。

f:id:berserkun:20180103103013j:image「やってることヒーローじゃないわよ!それ!!」

しかしブルースは動じない。

f:id:berserkun:20180103101422j:image「100年も元カレ引きずってるメンヘラは黙ってろ」

口喧嘩の禁忌である過去の恋愛を引き合いに出されたダイアナは手加減なしのボディブローを叩き込むのであった。

いや、そりゃそうだ!!

それを見てオタついているバリー。

人間を見下している節があるアーサー。

我関せずなビクター。

チーム結成直後にバラバラなアウトサイダー達であった。

 

一方。敵のステッペンウルフは悩んでいた。

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DCのサノスこと「ダークサイド」にパシられて地球にきたもののちょこまかと人間共が邪魔をしてくる。

恐怖を餌とするモスマン「恐怖そのもの 」であるバットマンには意味がない。

ダイアナの実家では『ローグ・ワン』ばりの死のバトンリレーを見せつけられた。

スーパーマンがいない今だからこそチャンスなのに手下は意思疎通ができない虫人間のみ。

なにより完全に影が薄かった。

完全に中間管理職の悲哀が滲み出ているステッペンさんであった。

しかし「このままではいかん!なにより手ぶらで帰れば社長に殺される!!」

ひとまずヒーロー達を皆殺しにするべく女子が見たら卒倒レベルモスマンの大群を召喚するのであった。

f:id:berserkun:20180104054057p:imageおぞましい風景。

そしてそんな異変に気がついたヒーロー達。

ブルースは「もう話し合ってる場合じゃない!」スーパーマン復活大作戦を強行!!

手探り状態ながらなんとか鋼鉄の漢を蘇らせるが…

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…どうにも様子がおかしい。

というか明らかにヤバかった。

最強の漢の寝起きは最凶だった。

ひとまず抑えつけよう!と奮起するメンバー(バットマン抜き)達。

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チームの初仕事が「スーパーマン捕獲」というチュートリアルにしては最高難度なミッションに手こずりに手こずる面々。

相手は比喩抜きで光速で動くハルクと化している最凶の怪物。

とりあえずその場の行き当たりばったりで宥めようとするも

アクアマンは片手で軽くいなされ

ダイアナは頭突き勝負の後に沈められ

初見のフラッシュすら完璧に見切られる始末。

一発もらえば完全即死な攻撃を繰り出してくる文字通りな超人(スーパーマン)に手も足も出ない面々であった。

しかしそのどうしようもなくなってきたギリギリのタイミングでバットマンが駆けつけてくる。

作戦立案者の癖に仮病をかましていたかと思っていたが、どうにも「最終兵器」を携えてきたらしい。

f:id:berserkun:20180103103149j:imageそれは生前、スーパーマンの恋人であった「ロイス・レーン」であった。

その懐かしの顔を一瞥するなり大人しくなるスーパーマン、もとい「クラーク・ケント」であった。

f:id:berserkun:20180103103857j:image穏やかケント。

何はともあれひと段落できたメンバー。

大仕事が終わったテンションのまま打ち上げを開催し各々の悩みを打ち明ける。

そのセラピーにて「なんだ、悩んでるのは自分だけじゃなかったんだ…」と急激に仲良くなった面々。

それぞれすっかり気持ちは晴れた。

想定外ではあるもののなかなか悪くない「チーム」として一致団結!!!

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部活名「ジャスティス・リーグ」が世界を救う!!!

 

とにかく観ていて思うのはしがらみから解放されたということ。

今までのDCEUはとにかく後続の作品のために様々な伏線を張ってきた。

まぁそれもいいのだが単独作としては無意味なものも多かった。

さらにはダークでシリアスなトーン。

どちらも上記した通り独自の「闇鍋感」が漂ってきて嫌いではなかった。

それでもやはり「スーパーマン」が出てくる以上、どこか底抜けに明るい雰囲気を期待してしまうのもまた事実。

しかし今回は物の見事に痒いところに手を届かせてくれた。

クライマックスの超決戦はスーパーマンも参戦してくれるのだが今までの湿っぽさを全て吹き飛ばす大暴れっぷり!!!

ワンダーウーマンとアクアマンが2人がかりでも足止めがやっとのステッペンウルフを

「おいおい、大丈夫か?」と余裕たっぷりに笑いながら一方的にボコボコにする強さを魅せつけてくれる。

さらに近場の住民をマンションごと避難させるなどもうその器は桁違いにデカい。

安心感は孫悟空さながらだ!!!

f:id:berserkun:20180103112024j:image「あいつさえ来てくくれば…」感、ストップ高!!

 

バットマンバットマンでとにかく悩まない。

f:id:berserkun:20180103112043j:image殺意で澄んだ瞳。

ダークナイトトリロジーなど過去の作品では割とメンタル弱めだったが

本作ではマジで悩まない。

むしろ「相手は人間じゃないからセーフ」理論羽虫共を重火器で粉々に吹き飛ばしていく。

20年もやってればそりゃあうじうじしている暇なぞない。

作中にて執事のアルフレッドに「ペンギンの方がよっぽど楽だった」と言われるが殺しを解禁した今回の方がよっぽど楽そうだ!!

f:id:berserkun:20180103112105j:imageちなみに「ペンギン」とはゴッサムでも群を抜く犯罪帝王さんです。

 

作風が明るいのはフラッシュのおかげもあるだろう。

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今までのアメコミ映画では考えられなかったチーム入りの即決っぷりから始まり地球の未来よりスナック菓子に目がないその若者感。

オタクな若者といえばMARVELに「スパイダーマン」がいるが、ナード感ではこちらに軍配だ。

f:id:berserkun:20180103112152j:imageスパイダーマントム・ホランドと。

どちらも驚異の新卒。どちらもオタク。どちらもお喋り。仲良くなれそう。

初仕事の際に「実は敵と闘ったことがない」とカミングアウトするなど押せ押せな面々とは一味違った顔も見せるのも素晴らしい。

それに対して「とりあえず行ってこい」「行けばわかる」と鬼のようなことを言うバットマンも素敵だが!!

f:id:berserkun:20180103101553j:image愉快なベテラン選手と新卒タッグ。

 

その明るさに感化されるのがサイボーグだ。f:id:berserkun:20180103112212j:image

フラッシュとはティーンエイジャー」という共通点もあり共にスーパーマンの墓荒らしに励んだりと割と最初から仲は良い。

そして白人に喋りで圧倒される黒人という斬新さ。

先陣を切ることはないが、そのクールさと存在感はピカイチだ。

 

なにより正真正銘の人外2人。

f:id:berserkun:20180103113354j:imageワンダーウーマンとアクアマン。

それぞれ人間と折り合いをつけるのに苦戦するも

ワンダーウーマンバットマンと酒を酌み交わして意気投合。

f:id:berserkun:20180103105420p:image良い笑顔だ!!抱かれたい!!

アクアマン抵抗不可能な「自白自縛」によって可愛い本音を喋ってしまい急激にチームと打ち解ける。

f:id:berserkun:20180103105520j:image開き直りの我が物顔。

この仲直りの速さ。

例えばライバル社でもあるMARVEL発の傑作映画では

f:id:berserkun:20180103101630j:image『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

アベンジャーズシリーズ13作目。

キャプテン・アメリカ三部作の完結篇でもある。

今までギリギリ仲良くやってきたヒーロー達。

しかしさすがに我慢の限界がきたのか、チームが分断してしまう悲劇が起きた。

f:id:berserkun:20180103091941j:imageアイアンマンを筆頭とする文化系チーム。

f:id:berserkun:20180103091954p:imageキャップを筆頭とする体育会系チーム。

どちらも名実共に世界トップクラスであることは間違いない。

しかし仲良くなってもやはり方向性には多少のズレがあったりもする。

高校でいえば全国レベルのパリピな文化サークルインハイ常連のリア充運動部口論の末にド派手に大喧嘩してしまうようなもの。

当然その歪みは後々尾を引いてしまう。

それに引き換え本作。

メンバーの誰もがその限りではない。

というかリア充は1人もいない。

キャラが濃いのはMARVELと共通しているが、ヒエラルキーでいえばアウトなやつらばっかだ。

突き飛ばしが得意な足が速いオタク。

サーフィンと酒が好きなヤンキー。

一匹狼な元運動部のエース。

バイト(ヒーロー活動)をこなす学級委員長。

地元を守るには手段を選ばない金持ち番長。

そして再選された地球の生徒会長。

言ってしまえばどいつもこいつもが帰宅部だ。

しかしだからこそお互いに通ずるものがある。

思えば俺が中三の頃。

世代的にニコニコ動画開設がドンピシャなのだが、物の見事に学年全員がどハマりしたことがある。

全国レベルのラグビー部のレギュラーがアニメのためにごっそりと退部して顧問の先生が酒に溺れる事件も起きた。

しかしその共通点によりオタクとヤンキーとスポーツマンがアニメについて熱く語らっているのを何度も見てきた。

金髪オールバック、筋金入りのヤンキーなS君が左腕にデュエルディスクを装備しながら登校したきた衝撃は忘れられない。

アニメ方面はさっぱりだった俺だが、そんな各方面の友人がファミレスで集結したときは嬉しかった。

そんな昂りが本作にはある。

我ながらわかりにくいが!!!

まぁMARVELが小洒落たBARで打ち上げするならこっちは夜通しファミレスで語り合うよ!!な映画ということだ。

確かに近年のアメコミの盛り上がりは半端ではない。蘊蓄を語りたくなってしまうのも人間の性だ。

しかしそんな小賢しいことを勢いでぶち壊す爽快さ。

前述した「闇鍋感」と相まっていろんな意味である種の理想的ヒーロー映画として完璧に出来上がっている。

終盤にてバットマン「想定外だ…」と漏らしたことに対してアルフレッドが優しく「それがチームですよ」と諭したことに全てが集約される。

とにかく一から十までぐちぐち重箱の隅を突くような真似がバカバカしくなるアッパームービーと化した本作。

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このハイテンションさ!!好きだ!!

むしろアメコミに詳しくない人にこそ見てほしい!

まぁここまで気に入ったのは俺が帰宅部だったことも大いに関係あるだろうが!!

 

ちなみにエンドロール後。

アメコミ映画のご多分に漏れずオマケ映像が2つある。

1つはスーパーマンとフラッシュの徒競走対決。

なかなかに和めるワンシーンなのだが

もう1つが衝撃的だ。

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あっ!デスストロークだ!!

凄腕の殺し屋にしてバットマンの宿敵。

本名はスレイド・ウィルソン。

外見と本名でお気づきかと思うがデッドプールの元ネタさんだ!!

f:id:berserkun:20180103104118j:image「俺ちゃんは"ウェイド"・ウィルソンな!」

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経歴までほぼ一緒。まぁパクりだな!

同一人物説まで飛び出るほどに!!

ライバル社のデップーの方が知名度高いのは皮肉だが!!

 

 そして…

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あっ!レックス・ルーサーだ!!

『BvS』にて暗躍していた天才青年実業家。

スーパーマンの宿敵でもある。

原作リスペクトのヘアースタイルはさすが。

この二大巨悪な2人が手を組むことを示唆して物語は終わる。

『Justice League 2』が楽しみだなぁ!!


余談。

本作を観賞したのは12/15。
ご存知超大作映画スター・ウォーズ 最後のジェダイの公開日でもあり「ディズニーが21世紀FOXを買収した」歴史的記念日でもある。

そんな折にどちらのライバルとも言えるジャスティス・リーグを観られたこと、そしてなによりこれらの衝撃に埋もれない出来だったことは永劫忘れないだろう。

世界的には完全に食われているとしても!!!

 

シリアスを装う予告↓

映画『ジャスティス・リーグ』予告【HD】2017年11月23日(祝・木)公開 - YouTube

帰宅部、四番なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

漢気vs天変地異。『ジオストーム』感想。バレあり。

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↑本国版ポスター

↓日本版ポスター

本国版こそが大正義だ!!

 

全世界、異常気象。立ち向かうは1人の漢。 

この冬、漢気が神をも超越する。

世界に晴天を強制しろ!!

天井知らずの有言実行に失神必至!!

 

ネタバレなし感想。

予告から受けるディザスター感は後半までお預け。

中盤は割と会話も多め。

無理に4Dにする必要は特になし。

今回は3D吹き替えで観たが、特に違和感はなし。

2Dでも3Dでも字幕でも吹き替えでもお好みで。

ただなんとなくの暇つぶしには最適。

ツッコミどころばっかなので整合性気になる方は立ち入り禁止だ!!

 

ジェラルド・バトラー

言わずと知れたラストスパルタである。

f:id:berserkun:20180106165426j:image『300』より。

300人の少数精鋭で10000の軍勢に立ち向かうその様は「量より質」こそが大正義ということを教えてくれた。

そして近年ではセガール化が激しい御仁でもある。

筆頭は『エンド・オブ』シリーズだろう。

f:id:berserkun:20180106165500j:imageエンド・オブ・ホワイトハウス

テロリストに占拠されたホワイトハウスに残された最後の希望。

それは大統領SP、「マイク・バニング」であった。

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殺る気スイッチ、オン。

テロリストの断末魔と新たな殺戮マシーンの産声がハモった傑作アクション。

f:id:berserkun:20180106165622j:imageエンド・オブ・キングダム

前作から数年。

引退を考えていたマイクの最後の仕事は

イギリスの首脳会談に出席する大統領の警護。

しかし瞬く間にテロリストにより英国は焦土と化してしまう。

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生き延びた大統領とSPによる地獄のサービス残業の幕が上がる!!

 

一言で言えば「人間をやめたSPがテロリストを皆殺しにする」に終始するこのシリーズ。

正義側とは思えないその大暴れっぷり。

正座せずには観られない安心安定な作風。

聞くところによると3作目の製作も決定!!

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どうやら今度は大統領機がヤバいらしい!!

とにかくこれらに共通するのは「なんとかしてくれる」頼もしさだ。

「敵を殲滅する」と言えば確実にしてくれるし

「大丈夫だ」と言えば絶対に大丈夫その安心感。

そんなジェラルドさん。

なんと本作ではいよいよ「神」と相対する。

厳密に言えば「全世界の天候を制御する衛星装置」なのだがまぁほぼイコールで神だろう。

しかしなんといっても別世界では「超合神」という名実共に神だったジェラルドさん。

相手にとって不足はない。

f:id:berserkun:20180106165815p:image『キング・オブ・エジプト』より。

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迷作な名作。観よう!昼下がりに!

しかし今回の役どころは一介のエンジニア。

さすがに今度ばかりは「なんとかする」のは難しいんじゃなかろうか…

しかしその不安は開始数分で吹き飛んだ。

本作のジェラルドさんには娘がいた。

そして出発の際に「必ず帰ってくる」と約束してしまった。

さらに駄目押しのようにその「神」の創造主でもあった。

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もう隙がなかった。

ここまで負ける要素がないともはや笑うしかないが!!

そんな完封すら予感させるあらすじ。

全世界は未曾有の異常気象に悩まされていた。

度重なる無茶でボロボロになった地球からの倍返しにお手上げ状態だった。

だがそれも数年前までのこと。

とある天才エンジニアが創り出した全方位型天候制御装置「ダッチボーイ」によって世界は救われていた。

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指先ひとつで地球上の天候を制御できる優れもの。

しかしそんな一歩間違えれば地球を支配できうる装置を世界放っておくわけもない。

数日後にはアメリカの手を離れ世界の共有財産になる予定だった。

そしてそのプロジェクトの責任者。

f:id:berserkun:20180107122153j:image「マックス・ローソン」世渡り上手なエリート。

今日も周りには内緒な恋人サラとイチャつきながらも出世街道を驀進中であった。

f:id:berserkun:20180107122236j:imageサラ・ウィルソン」職業は大統領SP。

職業柄、付き合っているのは秘密。

しかしその平穏は突如崩れ去る。

台湾にいる友人のダニエル・ウーから猶予を辞さない電話が入る。

f:id:berserkun:20180106170924j:image「ヤバい。異常気象だ」

どうやら路面で目玉焼きが出来てしまうほどに気温が上昇しているらしい。

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さらに間髪入れずに常夏の国リオには津波が凍り出すほどの大寒波が襲う。

f:id:berserkun:20180107122333p:imageこの夏、最大の寒波到来。

もう残された手はひとつしかなかった。

ダッチボーイの創造主でもある兄を頼るしかない。

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「ジェイク・ローソン」

というかジェラルド・バトラー

マックスの兄にして天才エンジニア。

現場をわかってないお偉いさん方に暴言を吐き捨て、今は隠居中。

とりあえず右に倣えな弟に説教をかますのもそこそこに二つ返事で宇宙船に乗り込むジェイク。

うかうかしていると全世界の異常気象が合体しジオストームなる巨大竜巻が地球を襲いだす。

なぜダッチボーイはおかしくなったのか?!

真犯人は誰なのか!!?

ジオストームは阻止できるのか!??

今、「漢気の神」と「天候の神」による場外乱闘のゴングが鳴る!

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やる気スイッチ、全開!!!

 

予告にあるような天変地異さはやはり圧巻だ。

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中盤は話がメインで少しダレることもなくはないが

世界各地が自然災害に見舞われていく様は「マジでヤバい」としか言えない。

おそらく数年前の日本なら公開は見送られていただろう。

そのハリウッドの技術をふんだんに使ったビジュアル面だけでも映画代の元は取れそうだが

声を大にして言いたい見所はもうひとつある。

主人公達の漢気だ。

皆それぞれ思考から行動に移すまでの速度が尋常ではない。

コンビニに行く感覚でダッチボーイに乗り込んだジェイクはやる気ない新卒を叱咤することに始まり、コナン君ばりの捜査力を発揮してズバズバ真相に近づいていく。

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ほぼ勘で真相に辿り着きます。

明らかに一介のエンジニアには収まらない器だが、問題は直接現地に乗り込んで解決する徹底された現場主義さには黙って頷く他ない面々であった。

勢いあまって宇宙側の黒幕すら説教してブン殴る漢らしさ。

ラストには「ダッチボーイの再起動には手動が必須」というアルマゲドン方式を採用していた尻拭いは自分でする!!とたった1人で自爆確定の宇宙船に残ることも即決!!!

感化されたように「ここが私の家だから」と居残りを共に決意する女所長にも男泣き確実だ!!

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結局、2人とも助かるとしても!!

そんな漢気は地上の2人にも伝染する。

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言ってしまえば黒幕は大統領の側近なのだが

f:id:berserkun:20180107124449j:image腹心。エド・ハリス

悪そうだ!!

クライマックスはそいつが率いるテロリストとたった2人で大統領の争奪戦を演じることとなる。

しかし日本には大粒の雹が降り

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砂漠地帯には大洪水が押し寄せ

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ロシアは熱帯地区となり

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各地では竜巻が発生しまくり

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香港ではマグマが吹き出る始末。

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さらにここアメリカでは地面に稲妻が休みなく降り注いでいるという最悪な有様。

そんな中、後部座席に合衆国大統領を乗せテロリストとカーチェイスせざるを得ない状況。

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もう完全にどうにかしていた。

しかしその状況でも1mmたりとも動じずに「些細な問題を排除します」バック走に切り替えた後に

ターミネーターすら絶句しかねない精密射撃を涼しい表情でやってのけるサラ。

マックスはマックスでラストにだらだらと演説をかます黒幕をブン殴る。

大統領も黙って2人を祝福するしかなかった。

f:id:berserkun:20180107124409j:imageアメリカ合衆国大統領

アンディ・ガルシア

 

確かに話としては滅茶苦茶もいいところだ。

ダッチボーイが再起動した瞬間に1秒もかからずジオストームが消え去るなどご都合主義も満載かもしれない。

正直なところ展開はおろか次のセリフすら予測できるほどにありがちではある。

おそらく全世界が悪天候に襲われるビジュアルだけ先行して撮られたことは想像に難くない。

それでもこの時代にここまで頭の悪い映画が大金を投じて製作されたことには感謝しかない。

全編、どこを切っても偏差値は2くらいしかない

今の社会に足りないものはこれじゃないだろうか!!

作中でも現実でも無謀な企画を無謀に完遂するその漢気。

性別も年齢も国籍も関係ない。

やると決めたら真っ直ぐに己の道を突き進むその格好良さ。

無理難題にブチ当たったときに観返したくなる傑作だ!!

観よう!!コーラ片手に!!

 

道理を押し通す予告↓ 

映画『ジオストーム』本予告【HD】2018年1月19日(金)公開 - YouTube

道理などないTwitter

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