ラ・ラ・ライアン・ゴズリング。『ナイスガイズ!』感想。バレあり。
駄目人間×暴力人間の最悪タッグ!
終始する脱線に次ぐ脱線!!
話の8割は本筋関係なし!!
ハリウッドNo.1の監督、シェーン・ブラックが送る最高級の人間賛歌!!
これぞ男子向けな「裏・ラ・ランド」だ!!
今年頭。
とあるミュージカル映画が世界を席巻した。
『ラ・ラ・ランド』
公開されるや否やアカデミー賞最有力候補となり、世界はその歌と踊りに魅せられた。
アカデミー賞最多ノミネート数を誇るその傑作さにやられたのか、女性だけでなく野郎共も取り憑かれたように世界規模の「踊ってみた」が投稿されたのも記憶に新しい。
片や俺はというと
映画好きではあるものの、その脳内は「暴力」「銃火器」「爆発」で占められているためにそこまで興味はなかった。
「主演のライアン・ゴズリング史上最高傑作!」と謳われていたところで
俺のNo.1は『L.A. ギャングストーリー』だと信じて疑わなかった。
個性的な刑事達がマフィアよりマフィアすぎる手段でマフィアと闘うLA版『七人の侍』な傑作。
ジョシュ・ブローリン、アンソニー・マッキー、マイケル・ペーニャと密かなアメコミ役者勢揃い。
その中でもT-1000役で有名なロバート・パトリックが演じる二挺マグナムを操る「次元」さながらな老刑事は必見だ。
痺れるカッコよさ!!
そのうち書こう!!当ブログでも!!
その他にもライアン出演のラブロマンスで言えば『ラブ・アゲイン』が驚くほどの名作だったためにハードルが上がっていた。
3組の男女によるラブコメディ。
余裕綽々に観賞していると終盤のミステリさながらな怒涛の伏線回収に呑み込まれるぞ!!
そんなわけで劇場に足を運ぶまでには至らなかったのだが、ありがたいことにとあるミニシアターの鑑賞券が当たった。
ちょうどその時期にこちらも名作の『美女と野獣』との2本立てがやっていたので、早朝から突撃したのは以前も書かせていただいた。
魔法の沙汰も"愛"次第。『美女と野獣(2017年版)』ネタバレあり。感想文。 - 高速回転する方舟の片隅で。
…まぁ結論から言わせてもらえばこちらも超傑作だった。
というか観始めて数分後に気がついたのだが
主演はライアン・ゴズリング&エマ・ストーン。
上記した2つの作品でも恋仲役を演じていた2人。
『L.A. ギャングストーリー』より。
『ラブ・アゲイン』より。
ピースがハマっていくようにどんどん好きになっていく俺がいた。
元来ミュージカルが嫌いでもない。
むしろ音楽は好きなだけに今やiPodにサントラぶち込んでノリノリになっているほどにハマってしまった。
ぜひ筆をとろうかと思ったのだが、ミュージカル映画を文章化できるほどの文才が俺にはない。
『美女と野獣』は得意のアベンジャーズとステイサムでお茶を濁せたが、こちらはド直球のラブミュージカル映画。
「とにかく観てくれ!!」に終始してしまうことは目に見えている。
さて。前置きが長くなってしまったが
今回は変わりにこちらを紹介させていただく。
『ナイスガイズ!』
まずビジュアルからして無骨なおっさんと腑抜けたライアンという『ラ・ラ・ランド』からのご新規さんを徹底的に拒む気満々な素晴らしさ。
あちらは性別を超えて惚れる空気感を醸し出していたがこちらは全てを諦めたかのようなダメ人間さ。
オープニングからしてスーツのまま入浴した状態で爆睡しているこの愚かしさ。
しかし日本ではこの2つがほぼ1週間違いで公開された奇跡。
ちなみにこちらも2本立てで観賞したのだが、もう1本は『ハードコア』だった。
SYNCHRONIZED "KILL"ING.『ハードコア』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
奇しくもこちらはこちらで「美女と野獣」と言っても差し支えない内容だった。
こちらの「野獣」はサイボーグ化された殺戮兵士だが!!
ラインナップからして脳細胞が死滅した男子向けであることは確かだ。
そんな間違っても教育には良くないあらすじ。
舞台は1970年代のロサンゼルス。
ホランド・マーチは探偵とは名ばかりのダメ人間だった。
今日もエリート様は死んでもやらない洗濯も兼ねた入浴スタイルで目を覚ます。
仕事はあるものの、それは老人を騙すギリギリのライン。
シングルファーザーなだけに手段を選んでいる場合ではなかった。
その一人娘。ホリー。
今回のお仕事はとあるお婆さんから依頼された「とある少女を探して」というもの。
とりあえず探偵らしく怪しげなBARに侵入しようとするもガラスで手首を切るなど全方面ダメダメな捜査を開始するのであった。
ジャクソン・ヒーリーは腕っ節ひとつで仕事する示談屋。
今日も未成年をハッパ中毒にしていたロリコンを有無を言わさずブン殴る豪快極まりない仕事をしていた。
そんな有能さが巷では評判なのか、とある少女から新たに仕事が舞い込む。
それは「私を嗅ぎまわっている連中をブチのめして」というもの。
割と雑な捜査の末に数分でマーチの元へたどり着くヒーリー。
「はじめまして」の挨拶がわりに顔面にパンチを打ち込んだ後に左腕を開放骨折させるデキる男っぷりを見せつけるが、こんな無能にあそこまで依頼人が怯えるのもおかしな話。
とりあえず金1割脅し9割な交渉の末に手を組むこととなったアウトサイダー×2。
嫌々感と渋々感満載。
父親よりよっぽど有能なホリーも加わり3人で捜査を開始することにするが…
そこには国家を揺るがす壮大な陰謀が隠されていた!!
狙ってくるのは最凶の殺し屋。
敵は警察すら掌握している強大な権力者。
こちらの武器は口先と意地のみ!!
呑まなきゃやってられない絶望珍道中の幕が上がる!!
「人生はクローズアップすると悲劇。ロングショットでは喜劇」とは誰かの名言だが、正にその通りな本作。
細かく見ればこれだけ詰んでいる状況もない。
マーチは嫁に逃げられ酒とタバコの毎日。
中盤ではとうとう家まで失う。
仕事は詐欺まがいなもので決して胸を張れるようなものではない。
一人娘には論破される日々。
ヒーリーは暴力でしか生きられない切なさがある。
正しいことをしようにも染み付いた癖はなかなか抜けない。
出会った探偵は無能中の無能。
そんな状況で相手は国家的な権力者。
全員目が死ぬのも無理はない。
その精神は全篇失われることはない。
とにかく口を開けば悪態か愚痴しか出てこないような八方塞がりな状況。
気を使う精神的余裕もない。
とにかく2人して上映時間の9割は喋り倒す。
さらにそれだけでは飽き足らないのか少年少女の口からも下ネタがガンガン飛び出す始末。
下ネタしかない寄り道。
そんな道中は当然穏やかではない。
流れ弾で無関係の人間も軽々と死んでいく。
特に終盤はピタゴラスイッチばりに各方面に多大なる損害を及ぼしていく。
そんなことも「即死だからセーフ」理論でなんなくかわしていく2人。
見て見ぬ振りは基本。
言ってしまえばもう全編「不謹慎」で構成されているようなものだが、監督を見ればそれも腑に落ちる。
聞き馴染みがない方も多いかもしれないが
低偏差値映画をこの上なく愛する映画ファンからしたら高校時代のツレのような安心感がある。
『リーサル・ウェポン』や『ラスト・アクションヒーロー』の脚本を書いたことでも有名だが
なにより特筆すべきはその監督業。
『アイアンマン』や『シャーロック・ホームズ』で世界的大ヒットを飛ばす前のロバート・ダウニー・Jr.主演。
ダメな役者がひょんなことから泥棒デビュー。
「役作りのために探偵と行動を共にしてたらとんでもない大事件に巻き込まれる」という筋書き。
世界一の天才社長や史上最高の名探偵とは違い、こちらは人生に迷いまくりのダメ人間を好演。
めちゃくちゃ面白いのでおすすめ。
『アイアンマン3』
単体作完結編にして最高の盛り上がり。
絶妙に雰囲気が過去作と違うがそれがたまらなく素晴らしい。
片腕片脚のみアーマー装備での闘いや社長の頭の回転全開の素手での死闘、さらには絶頂間違いなしの「ホームパーティ・プロトコル」まで。
興奮しかないラストバトル。
その男子のツボを連打しまくったつくりには鳥肌が立ちっぱなしになること請け合い。
シリーズで一番観ているくらいには好きだ!!
こちらも書こう!!いつか!!
そんな信頼できる漢が撮った本作。
今まで以上に人間賛歌な側面がある。
主人公達は決してスーパーヒーローではない。
共感できるところも多いダメ人間だ。
寄り道に次ぐ寄り道をかまし、ときには逃げ出すことすらある。
それでも必死に立ち上がり挑戦し続ければラストのマーチのように「たまには勝つこと」もある。
俺は泣いたよ!!このラスト!!
思えば『ラ・ラ・ランド』は「夢」「ダンス」「涙」で構成されていたが
こちらは「現実」「暴力」「笑い」で成り立っている。
外側だけ見れば真逆とも言える要素の数々。
しかしどちらも本質は一緒とも言える。
届く客層が大幅にズレているだけで!!
確かに一から十まで「最高にどうしようもねぇ」有様ではある。
オチも「頑張っても何も変わらなかった」という酷いものである。
合理的か否かで言えば圧倒的に「否!!」な作品だ。
しかしその悲劇を笑い飛ばすラストは人生のひとつのアンサーでもあると思えてならない。
これが人生!と言わんばかりの!!
『ラ・ラ・ランド』を観た後は「踊ってみた」くなるかもしれんが
本作を観た後には「あがいてみた」くなる。
そんな最低で最高の傑作だ。
観よう!独りの夜にでも!!
酒とタバコ片手に!!!
余談。
監督のシェーン・ブラックは俳優としても活躍しているのだが、そのデビュー作は『プレデター』だ。
これだけでも十分応援するに足りるのだが
なんと次回の監督作は『The Predator』だ!
リブートでもあるこの作品。
どうあがいても傑作になる予感しかない。
人の出世には興味ない俺でもこれは素直に応援したくなる!!
これからもよろしく頼むぞ!!
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ラッセル・クロウ、ライアン・ゴズリング共演!映画『ナイスガイズ!』予告編 - YouTube
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世界は、狂気を。待っている。『ゴーストライダー2』感想。バレあり。
MARVELきっての最凶アンチヒーロー!
力の源は悪魔より授かりし無双のパワー!
全篇、情け躊躇なし!
悪人は問答無用で消し炭にしろ!!
空前絶後のアメコミ映画ブーム。
まぁ腐るほど言ってきてるが、年に何本も公開されている現状はなかなか巡り逢えるものではない。
その筆頭としてはやはり『アベンジャーズ』シリーズが挙げられるだろう。
現在映画だけでも17作という驚異の大河作品群である。
政治や化学、果ては神話や魔術まで様々な観点からつくり出されるその世界。
どれも「ヒーローもの」という共通点がありながらもそれぞれが違ったジャンルで楽しませてくれる。
そしてこれだけ連発されながらその全てが満点な出来だというからひれ伏す他ない。
しかしただ一つの物足りなさがある。
あまりに全員が優等生すぎる。
国際的前科者や宇宙のアウトローなど不良チックなヒーローもいることにはいるが
やはり内面は優等生。
喧嘩はしても道理は踏み外さないという安心安全設計。
まぁ今や天下のディズニーの傘下になってしまっているMCUにそこまで求めるのは酷な話ではある。
しかしこっちとしては血が吹き出すような躊躇ゼロのヒーローものが観たいのもまた事実。
そんな声が届いたのか、原作会社は同じながら映画会社はライバルな『X-MEN』シリーズがやってくれたのは記憶に新しい。
『デッドプール』
全編無駄口と自己中精神まみれな楽しくもエグいアンチヒーロー。
全てをジョークと弾丸で吹っ飛ばす痛快作。
『ローガン』
今までの鬱憤を晴らすウルヴァリンの卒業作。
あの能力で本気出したらそら血飛沫祭りだ!!
いろいろと新機軸を打ち出している両シリーズではあるが
エクスペンダブル感は『X-MEN』に軍配が上がる。
しかしその地点は通過していた1人の漢がいたことは以前当ブログでも取り上げさせてもらった。
『パニッシャー』
対悪人専用人型最終決戦兵器。『パニッシャー:ウォー・ゾーン』バレあり感想。 - 高速回転する方舟の片隅で。
現在ひしめく様々なシリーズとは無関係に孤軍奮闘する漢の中の漢。
「地獄の断頭台」というヒーローにあるまじき二つ名を持つ。
ヒーロー映画というよりはむしろステイサム映画に近いそのつくりは一部のファン(俺含む)を唸らせた。
そして俺が虜になった理由はもうひとつある。
前年に公開された『ゴーストライダー』がアレな出来だったからだ!!
まさかのニコラス・ケイジ主演。
前述した『パニッシャー〜』と同様に有象無象のシリーズとは無関係。
この「ゴーストライダー」というキャラ。
「悪魔と契約した孤高の走り屋」というスタイルからずっと気になっていた。
しかしその期待とは裏腹に映画はほぼニコラス・ケイジのアイドルPVと化してしまった。
能力を得るまでに1時間以上かける丁寧なつくり。
先代ゴーストライダーとの並走など見所もなくはないのだが
まぁ、ぶっちゃけ退屈だ!!
ニコラスファンの友人は高まっていたが!
そんな黒歴史とも言えるこの大失態。
どうにかならんか…と思っていた翌年の2008年。
上記の『パニッシャー ウォー・ゾーン』や『ダークナイト』『アイアンマン』など今のアメコミバブルを予感させる傑作が次々と誕生した。
もうすっかり忘れてしまっていたのだが
なんと2012年に続編兼リメイクとして緊急復活!
ブームに乗っかったのかはわからんが不運にも同年には『アベンジャーズ』が公開。
ぐうの音も出ない歴史的超傑作。
再び歴史に埋もれてしまうことになるのだが、それはもったいない。
むしろそこにぶつけてきた漢気に刮目するしかない!!
少しでも世間様にこの素晴らしさをわかっていただきたい、と思い今回筆を取るに至ったわけだ。
「こんな辺境のブログでやっても…」は禁句で頼む!
そんな玉砕覚悟のあらすじ。
ジョニー・ブレイズは暇を持て余していた。
前作にてノリだけで契約してしまっていた悪魔の力をクーリングオフできるわけもなく、いつその力が顔を出すか怯えながらバイクで世界を流す日々だった。
八方塞がりニコラス。
そこに登場する1人の漢。
モロー。孤高の破戒僧。
ノーヘルでバイクを乗り回す道交法を極限まで無視する押しの強さで
半ば、強引にジョニーと意気投合。
そこでひとつのおつかいを言い渡される。
世界を揺るがすかもしれないシングルマザーとその子供を守ってくれ、とのこと。
世界の命運が掛かっている2人。
「悪魔の力」というあまり人助けタイプではない自身を鑑みるものの
どうにも相手は自分にこの能力を授けた張本人らしい。
悪魔のボス。ロアーク。
顔色は二日酔いなヴィジュアル系だが一応凄いやつ。
そうとなれば話は別だった。
「諸悪の根源殺してクーリングオフするか!」
と悪魔の走り屋は俄然、奮起。
敵はある意味、同僚ともいえる悪いやつら。
そんなことは悪魔にはまるで関係なかった。
ブレーキの文字を置き去りに音速でブチ殺せ!
エンジン、フルスロットル!!!
正直観賞したのは結構前なのでうろ覚えではある。
ただ複雑に思惑や伏線が入り乱れるタイプの作品ではなかったことは確かだ。
あまり詳しくはないが
日本にも「仮面ライダー」というご当地ヒーローがいる。
「バイクに乗っている」「敵から授かった力」などの共通点がなくもない。
しかしこちらは間違っても日曜朝に放送して良い内容ではない。
この業火に包まれた髑髏というビジュアル。
ライダースを着こなした挙句にチェーンで飾り付けるというファッションセンス。
ぱっと見は明らかに善人ではない。
というか深く知っても別に善人ではない。
まぁその能力の源は「悪魔」なわけだから仕方ないのだが、それを隠すこともない。
前作では割と常識人であったジョニーだが
今作では監督を「マーク・ネヴェルダイン&ブライアン・テイラー」タッグに任命。
言わずと知れた『アドレナリン』シリーズの最強タッグだ!!
ステイサム作品でも狂気度で言えばNo.1。
ちなみに1作目はR15指定、2作目に至ってはR18指定という素晴らしさ。
ヒーロー映画をよくそんな監督に任せたものだ。
しかし良くやった!!
これにより前作のあれこれは壮大にリセット。
根底の設定とニコラス・ケイジだけ残すという狂気しかない采配を振るってくれた。
完璧だな!!
当然その狂気は作品を覆い尽くす。
ヒーローものらしく戦闘シーンが多々あるのだが、どれもこれも瞬殺という潔さ。
というか触れただけで人間は消し炭。
もう歩いてるだけでも核兵器級にヤバいのだがそれだけでは飽き足らないのか
遠距離の相手には鎖を使いこなし縛り上げる。
相手の重火器は地獄の業火で打ち消す。
終いには鉱石採掘用の超大型重機を地獄仕様に魔改造し嬉々として雑魚を一掃する。
この天下無敵なやりたい放題さ。
オーバーキル確実な必殺技「ヘル重機」
このワガママさにはラスボスであるロアークすら敵わない。
クライマックスはワイルドスピードすぎるバイクチェイスの果てに鎖で巻き上げ、高所から脳天直下な逆バンジーで圧殺!!
この後、とんでもないことになります。
おまけにゲロや小便まで業火という隙のなさ。
明らかにやりすぎだが、これだ!
俺が求めていたワルさは!!
確かに悪人すら救えたらそれは素晴らしいことかもしれない。
全方面に気遣いができるヒーローが求められているのもわかる。
結果的に引き金を一回引くのにも躊躇してしまうヒーローが出てくるのも理解できる。
加えて現在はネット社会。
ちょっとした落ち度で炎上しかねない。
しかし「そんなことは知らん!」
「相手は悪魔だぞ!!」
と自ら大炎上した挙句に
躊躇なく相手を皆殺しにする様には今のヒーロー達にない「なにか」がある。
それを「愚か」「向こう見ず」と批判するのは簡単だ。
でもこんな力があったら存分に使いたくなるのも事実だろう!!
結局「大作シリーズとはつるまない」一匹狼根性が災いとなり興収的には奮わなかった本作。
シリーズも打ち止めとなってしまった。
しかしそこは天下のMARVEL。
こんなナイスガイを放っておくわけもない。
パニッシャーはNetflixドラマとして蘇ったが、こちらは民放ドラマ
『エージェント・オブ・シールド』
にて狂気の復活!!
シーズン4より。
設定とニコラス・ケイジはリセットされたもののその凶悪さは健在。
バイクから高級車に乗り換え夜の闇を疾走!
ドラマの制作会社は異なるもののどちらもMCUの一部。
つまりは『アベンジャーズ』と同一世界にいる奇跡。
もしかしたらそのうち映画勢と相見える日が来るかもしれない。
いや、来てくれなきゃ困る!!!
2人、そして『ブレイド』がスクリーンで暴れ回ってくれるときが今から待ち遠しい。
MARVEL三大アンチヒーロー。
ニコラス・ケイジは泣いていいぞ!!
余談。
最近当映画の監督が近年のヒーロー映画に物申したらしい。
Former Marvel Director "Bored" With Marvel Studios Films
意訳すると
「技術もずば抜けて素晴らしい。大好きな役者も数多く出演している」
「それでも長すぎて退屈で性に合わん。良さがさっぱりわからん。ダメだ」
「もっと『ローガン』や『デッドプール』のようなR指定がつくられるべき」
「なぜ『スーサイド・スクワッド』をR指定でつくらなかった?」とのことだ。
相変わらず尖ってるな!!良いぞ!!
最後にお詫び。
今回の記事。
「明日から真似したくなる漢の映画」様とほぼ同じ内容になってしまった。
ゴーストライダー2〜男なら、己の中の悪魔を解き放て‼︎〜 | 明日から真似したくなる漢の映画
俺にとって神のような素敵すぎるブログ。
もともと影響されて始まった当ブログ。
正直ただの劣化コピーなので問題あれば全消去します。
本当にごめんなさい!!
狂気満載な予告↓
狂気を欲するTwitter↓
超人だらけなアメコミ帰宅部。『ジャスティス・リーグ』感想。ネタバレあり。
「独りじゃ、世界は、救えない。」
オンリーワンでナンバーワン。
この世界、どこを切っても超人だらけ。
人間やめた帰宅部ガチ勢が世界を守る!!
アメコミクラスタは気絶しろ!!
ネタバレなし感想。
シリーズ初見さんへ。
過去作云々は無視して構わない!
ド派手な超人達が暴れ回るのを楽しもう!!
シリーズファンは安心して劇場へ。
DCEUの最高傑作だから!!
あけましておめでとうございます。
こんな辺境の映画ブログにお越しくださって本当にありがとうございます。
相変わらずどの層に届いているのかはさっぱりですが
今年は更新ペース上げていきます。
気が乗れば!!
新年一発目からかなり長めなのでご容赦を。
いつも通り暇なら売るほどある人だけ読んでくれ!!
近年増加するアメコミオタク(俺含む)達。
最近の映画作品を説明する際、例えば『アベンジャーズ』ならまず「アイアンマン」について。「キャプテン・アメリカ」について。それぞれ単体作がつくられて丁寧な下積みがあって…だからこそ集合したとき燃える。さらにはその続編も〜 などとついつい長ったらしく語ってしまうダメな癖がある。
元々かなりの歴史がある「アメコミ」という文化。
わかってほしさにハードルを上げてしまっては身も蓋もないことは理解しているものの好きは止められない。
まぁ押し付けはよくないと思いつつもやはり順序立てて説明したくなる気持ちはある。
とはいえここは俺のブログでもあるので好きに語らせてもらうが!!
さて。DCEUも大詰め。今回で5作目となる。
アメコミに詳しくない方からすれば『アベンジャーズ』のパクりとも言われてしまう本シリーズ。
原作では全てにおいてこちらの方が先発だが
まぁどう考えてもライバル会社の成功に業を煮やしたようにしか思えないな!
とりあえずざっと今までのおさらい。
1作目。
『マン・オブ・スティール』
世界一有名なヒーロー「スーパーマン」誕生譚。
自分探しから始まりダイナミックなドラゴンボールに終始する傑作。
その仰々しさに一定のファンはいるものの
「ヒーローにしては人命軽視しすぎ」
「作風重すぎ」という批難も多かった哀しきスタート作。
2作目。
↑の数日後。
やりすぎたスーパーマンを始末するために史上最も躊躇しない「バットマン」がシリーズ初登場。
無茶苦茶なバトルや相変わらずなドラゴンボール感など見所は多いが
「今後のシリーズ展開に必死すぎて本筋が疎かになりすぎ」との批難を再び浴びまくる。
しかし終盤にて全てをかっさらう「ワンダーウーマン」のゲスト登場のおかげもありなんとか体面は保った。
3作目。
視点をガラリと変えて今度は悪役サイドに。
バットマンに捕らえられた最凶死刑囚どもがチームを組み6000歳の魔女と闘うお話。
お洒落で再現度満点な「ジョーカー」や「ハーレイクイン」などで全世界の女子のハートを鷲掴みにした。
興行収入的にも大ヒットを記録。しかし相変わらず原作ファンからは大不評。
『デッドプール』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』という強豪すぎるライバルの影響もあり
「悪に徹しきれてない」
「音楽の使い方がド下手」
などメタクソに叩かれた。
さらにセル版DVD&Blu-ray限定で未公開カットを含めた完全版をリリース。
「守銭奴」と大炎上したのも記憶に新しい。
4作目。
『ワンダーウーマン』
ヒーローとして自立することになったWW1時代のダイアナを描く。
整合性を気にする必要ないそのストーリーと「強い女性」という時代にマッチングしたそのテーマからシリーズ最大級のメガヒットをとばす。
むしろ開き直りとも言える無我の境地を全世界に叩きつけた。
そしていよいよ本作。
そんな濃いメンツが大集合する。
まぁ作品数を見る限り明らかに突貫工事感が否めないが、『アベンジャーズ』勢に比べて(本国では)知名度は高い連中。
それにちんたらやってられないのも本音だろう。
やたらと観客の声を次回作以降に反映するその様はサービス良いのか自信がないのかわからない。
しかしむしろその行き当たりばったりな闇鍋的雰囲気こそがDCの神話然とした世界観に合っている気もする。
まぁ考えすぎか!!
ともあれ一度は地の底まで落ちたファンの批評を『ワンダーウーマン』で持ち直したDCEU。
この勢いに乗れ!!とばかりに公開された本作は一言で言えばどうにかしていた。
近年のバブルを打ち崩すような整合性より勢いを重視したその出来。
長ったらしく語りがちなアメコミ作品。
しかし本作を説明する際は一言で事足りる。
「オタク、ヤンキー、一匹狼、学級委員長、番長、生徒会長がいろいろ乗り越えて仲良しになって地球を救う!!」
これだけだ!!
要因としては製作中に監督の身内に不幸があり、奇しくもライバル社でもある『アベンジャーズ』監督のジョス・ウェドンが追加撮影したこともあるだろうが
きっと本質はそうではない。
再三ネットで叩かれすぎてもう開き直ったんだろう!!
正直な話、俺はDCEUには期待していなかったのだが
そんな全編に溢れる「どうすりゃいいのさ」精神にしてやられた。
もはやこれは2017年公開のアメコミ映画でもトップクラスの傑作だ。
誰がなんと言おうと!!!
そんなヤケクソ感満載のあらすじ。
「ブルース・ウェイン」は闘っていた。
最凶最悪な治安の地元「ゴッサムシティ」を今日も「バットマン」として自発的警護しているものの、そこに蔓延っていたのは明らかに人間ではなかった。
ぶっちゃけモスマンだった。
「とうとう都市伝説すら相手どることになったのか!」と観客は驚くがバットマンは動じない。
無表情で都市伝説相手に殴る蹴るの暴行を加え、なんなく捕縛するのであった。
調べるうちに「どうやらこいつはモスマンじゃねぇ、宇宙人だ」と気がついたバットマンは早速相談相手でもある、とある女性を訪ねることにする。
「ダイアナ」も闘っていた。
セミッシラという女だらけのスパルタ島出身の彼女はほぼ不老不死。
世界大戦で人類の愚かさに一度は失望するも
希望の光を追いかけるのをやめずに今日も弱き民を救うのであった。
今朝の相手はとある建物にダークナイトスタイルで押し入る複数の男共。
銀行強盗かと思いきやどうにも狙いは爆弾テロらしい。
早速騒いでる人質を数人見せしめに殺そうとする…
そこにお馴染みのテーマソングとともに正面から扉をブチ破ってくる女傑。
彼女こそがバットマンも頼りにするヒーロー。
「ワンダーウーマン」であった。
マシンガンの一斉掃射を弾き返し
「単純な速さと力」という相手からしたら悪夢そのものなワンダーな暴れっぷりでなんなく制圧する。
そんな思い切ったヒーロー活動もそこそこに
実家から既読無視できないエアメールが届く。
どうやら実家の物置に隠してあった世界を揺るがす箱がロキみたいなやつに奪われた、とのこと。
モスマンの相談に来ていたバットマンと共に「なんとかしなきゃ精神」に火がつく女神。
とりあえずいつぞやの衝撃映像片手に「仲間集めしよう!」と地球の未来を賭けたデートを強行するのであった。
「アーサー・カリー」は呑んでいた。
この漢。
出で立ちはパンクロッカーさながらだが
ウォッカを瓶で流し込みながら真冬の海に飛び込み人助けする様はどう考えても人間ではない。
それもそのはず。
アーサーは海底深くに存在するアトランティス帝国の1人息子であった。
それに目をつけたブルースが勧誘に来るのだが
「金」という全人類共通の欲しいものNo.1にも釣られることはなかった。
金を一笑に付すやつは信頼できる。人外でも!!
むしろクジラでも釣りに行ってくるとばかりに海中にバタフライで消えていくのであった。
ついでにその足で久々に帰郷してみるとそこは劇的ビフォーアフターな荒れっぷりだった。
気の置けない使用人に話を聞いてみるとこちらも全宇宙垂涎ものの箱がパクられた、とのこと。
そのまま母親の話を引き合いに出されたアーサーは居ても立っても居られなくなる。
どうやら蝙蝠おじさんが言っていたことと関係があるらしい。
とりあえず居候ついでに「アクアマン」としてチーム加入を決意するのであった。
「バリー・アレン」は走っていた。
今日もオタクの夢、秘密基地でスナックをつまみながらK-POPでも観よう!!と意気込んでいた。
しかし基地に入るとそこにはブルースがいた。
「わざわざ暗闇の中で待ってたんかこいつ」と思わずにはいられないが、そこで問答無用の核心を突かれる。
「お前めちゃくちゃ速いらしいな」と。
仰々しく飾ってあるコスチュームからしてバレて当然なのだが
「これが証拠だ!」と蝙蝠型の手裏剣を投げつけられて観念するバリー。
それどころか能力さながらな速さで「フラッシュ」として仲間入りを即決するのであった。
いいコミュ障っぷり。
「ビクター・ストーン」は悩んでいた。
元アメフト部エースだったものの事故に遭い瀕死の状態に陥っていた。
さらに運の悪いことに親父はマッドサイエンティスト。
…というか『ターミネーター2』のダイソンだった。
「整った設備がある!検体もある!」と一も二もなく全身を魔改造されてしまう。
具体的にはiPhoneが粗大ゴミに見えてしまうくらいのわがままハイスペックボディになってしまった。
この身体じゃ部活はもとより日常生活もままならない。
それに親父はダイソンだし!!
夜になる度に街中を徘徊する日々だった。
そんな折に現れた1人の女性。
並々ならぬオーラを感じとったのかざっくり開いた胸元に気を取られたのか話を聞いてみると
「今、地球がヤバい」らしい。
「どうせ俺なんか理解されない」と厨二病さながらだが
本人からしたらたまったものではない。
なによりこれは妄想で済まされるレベルではない。
しかしダイアナはダイアナで機械担当が欲しいところ。
そんな熱意に押されたのか男の性には勝てないのか
「こんな自分を必要としてくれるのは彼女だけ」「それににこいつも人間やめてるらしいじゃないの!!」
と渋々ながら「サイボーグ」として協力を決意するのであった。
こうしてひとまず集まってみた5人。
しかし突発的に始まった飲み会さながらに話がまとまる気がしない。
ひとつずつ整理していくと
とりあえず敵は宇宙から来たヤバいやつ。
狙いは地球に3つあるキューブみたいな箱。
過去にも侵略にお邪魔してきたようだがその際は諸先輩方がなんとか撃退してくれたらしい。
偉大な先人達による第一次宇宙大戦。
しかし再び侵略にきた。
ダイアナとアーサーの実家から箱を盗んだのもこいつらだ。
最後の一個はどうやらビクターの違法手術の源らしくなんとかそれだけは手元にある。
しかしこれを死守しようにも困ったことにヒーローの数が明らかに足りない。
どうしたものか…
ここで史上最も悩まないブルースがひとつのヤバい提案をする。
「そのキューブでスーパーマン生き返らせるか」
この人道を思いっきりスルーした作戦。
当然賛否…というか基本的に「否」の意見で荒れに荒れる。
筆頭は高潔な女傑、ダイアナ。
「やってることヒーローじゃないわよ!それ!!」
しかしブルースは動じない。
「100年も元カレ引きずってるメンヘラは黙ってろ」
口喧嘩の禁忌である過去の恋愛を引き合いに出されたダイアナは手加減なしのボディブローを叩き込むのであった。
いや、そりゃそうだ!!
それを見てオタついているバリー。
人間を見下している節があるアーサー。
我関せずなビクター。
チーム結成直後にバラバラなアウトサイダー達であった。
一方。敵のステッペンウルフは悩んでいた。
DCのサノスこと「ダークサイド」にパシられて地球にきたもののちょこまかと人間共が邪魔をしてくる。
恐怖を餌とするモスマンも「恐怖そのもの 」であるバットマンには意味がない。
ダイアナの実家では『ローグ・ワン』ばりの死のバトンリレーを見せつけられた。
スーパーマンがいない今だからこそチャンスなのに手下は意思疎通ができない虫人間のみ。
なにより完全に影が薄かった。
完全に中間管理職の悲哀が滲み出ているステッペンさんであった。
しかし「このままではいかん!なにより手ぶらで帰れば社長に殺される!!」と
ひとまずヒーロー達を皆殺しにするべく女子が見たら卒倒レベルのモスマンの大群を召喚するのであった。
おぞましい風景。
そしてそんな異変に気がついたヒーロー達。
ブルースは「もう話し合ってる場合じゃない!」とスーパーマン復活大作戦を強行!!
手探り状態ながらなんとか鋼鉄の漢を蘇らせるが…
…どうにも様子がおかしい。
というか明らかにヤバかった。
最強の漢の寝起きは最凶だった。
ひとまず抑えつけよう!と奮起するメンバー(バットマン抜き)達。
チームの初仕事が「スーパーマン捕獲」というチュートリアルにしては最高難度なミッションに手こずりに手こずる面々。
相手は比喩抜きで光速で動くハルクと化している最凶の怪物。
とりあえずその場の行き当たりばったりで宥めようとするも
アクアマンは片手で軽くいなされ
ダイアナは頭突き勝負の後に沈められ
初見のフラッシュすら完璧に見切られる始末。
一発もらえば完全即死な攻撃を繰り出してくる文字通りな超人(スーパーマン)に手も足も出ない面々であった。
しかしそのどうしようもなくなってきたギリギリのタイミングでバットマンが駆けつけてくる。
作戦立案者の癖に仮病をかましていたかと思っていたが、どうにも「最終兵器」を携えてきたらしい。
それは生前、スーパーマンの恋人であった「ロイス・レーン」であった。
その懐かしの顔を一瞥するなり大人しくなるスーパーマン、もとい「クラーク・ケント」であった。
穏やかケント。
何はともあれひと段落できたメンバー。
大仕事が終わったテンションのまま打ち上げを開催し各々の悩みを打ち明ける。
そのセラピーにて「なんだ、悩んでるのは自分だけじゃなかったんだ…」と急激に仲良くなった面々。
それぞれすっかり気持ちは晴れた。
想定外ではあるもののなかなか悪くない「チーム」として一致団結!!!
部活名「ジャスティス・リーグ」が世界を救う!!!
とにかく観ていて思うのはしがらみから解放されたということ。
今までのDCEUはとにかく後続の作品のために様々な伏線を張ってきた。
まぁそれもいいのだが単独作としては無意味なものも多かった。
さらにはダークでシリアスなトーン。
どちらも上記した通り独自の「闇鍋感」が漂ってきて嫌いではなかった。
それでもやはり「スーパーマン」が出てくる以上、どこか底抜けに明るい雰囲気を期待してしまうのもまた事実。
しかし今回は物の見事に痒いところに手を届かせてくれた。
クライマックスの超決戦はスーパーマンも参戦してくれるのだが今までの湿っぽさを全て吹き飛ばす大暴れっぷり!!!
ワンダーウーマンとアクアマンが2人がかりでも足止めがやっとのステッペンウルフを
「おいおい、大丈夫か?」と余裕たっぷりに笑いながら一方的にボコボコにする強さを魅せつけてくれる。
さらに近場の住民をマンションごと避難させるなどもうその器は桁違いにデカい。
安心感は孫悟空さながらだ!!!
「あいつさえ来てくくれば…」感、ストップ高!!
殺意で澄んだ瞳。
『ダークナイトトリロジー』など過去の作品では割とメンタル弱めだったが
本作ではマジで悩まない。
むしろ「相手は人間じゃないからセーフ」理論で羽虫共を重火器で粉々に吹き飛ばしていく。
20年もやってればそりゃあうじうじしている暇なぞない。
作中にて執事のアルフレッドに「ペンギンの方がよっぽど楽だった」と言われるが殺しを解禁した今回の方がよっぽど楽そうだ!!
ちなみに「ペンギン」とはゴッサムでも群を抜く犯罪帝王さんです。
作風が明るいのはフラッシュのおかげもあるだろう。
今までのアメコミ映画では考えられなかったチーム入りの即決っぷりから始まり地球の未来よりスナック菓子に目がないその若者感。
オタクな若者といえばMARVELに「スパイダーマン」がいるが、ナード感ではこちらに軍配だ。
どちらも驚異の新卒。どちらもオタク。どちらもお喋り。仲良くなれそう。
初仕事の際に「実は敵と闘ったことがない」とカミングアウトするなど押せ押せな面々とは一味違った顔も見せるのも素晴らしい。
それに対して「とりあえず行ってこい」「行けばわかる」と鬼のようなことを言うバットマンも素敵だが!!
愉快なベテラン選手と新卒タッグ。
その明るさに感化されるのがサイボーグだ。
フラッシュとは「ティーンエイジャー」という共通点もあり共にスーパーマンの墓荒らしに励んだりと割と最初から仲は良い。
そして白人に喋りで圧倒される黒人という斬新さ。
先陣を切ることはないが、そのクールさと存在感はピカイチだ。
なにより正真正銘の人外2人。
ワンダーウーマンとアクアマン。
それぞれ人間と折り合いをつけるのに苦戦するも
良い笑顔だ!!抱かれたい!!
アクアマン抵抗不可能な「自白自縛」によって可愛い本音を喋ってしまい急激にチームと打ち解ける。
開き直りの我が物顔。
この仲直りの速さ。
例えばライバル社でもあるMARVEL発の傑作映画では
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
『アベンジャーズ』シリーズ13作目。
『キャプテン・アメリカ』三部作の完結篇でもある。
今までギリギリ仲良くやってきたヒーロー達。
しかしさすがに我慢の限界がきたのか、チームが分断してしまう悲劇が起きた。
アイアンマンを筆頭とする文化系チーム。
キャップを筆頭とする体育会系チーム。
どちらも名実共に世界トップクラスであることは間違いない。
しかし仲良くなってもやはり方向性には多少のズレがあったりもする。
高校でいえば全国レベルのパリピな文化サークルとインハイ常連のリア充運動部が口論の末にド派手に大喧嘩してしまうようなもの。
当然その歪みは後々尾を引いてしまう。
それに引き換え本作。
メンバーの誰もがその限りではない。
というかリア充は1人もいない。
キャラが濃いのはMARVELと共通しているが、ヒエラルキーでいえばアウトなやつらばっかだ。
突き飛ばしが得意な足が速いオタク。
サーフィンと酒が好きなヤンキー。
一匹狼な元運動部のエース。
バイト(ヒーロー活動)をこなす学級委員長。
地元を守るには手段を選ばない金持ち番長。
そして再選された地球の生徒会長。
言ってしまえばどいつもこいつもが帰宅部だ。
しかしだからこそお互いに通ずるものがある。
思えば俺が中三の頃。
世代的にニコニコ動画開設がドンピシャなのだが、物の見事に学年全員がどハマりしたことがある。
全国レベルのラグビー部のレギュラーがアニメのためにごっそりと退部して顧問の先生が酒に溺れる事件も起きた。
しかしその共通点によりオタクとヤンキーとスポーツマンがアニメについて熱く語らっているのを何度も見てきた。
金髪オールバック、筋金入りのヤンキーなS君が左腕にデュエルディスクを装備しながら登校したきた衝撃は忘れられない。
アニメ方面はさっぱりだった俺だが、そんな各方面の友人がファミレスで集結したときは嬉しかった。
そんな昂りが本作にはある。
我ながらわかりにくいが!!!
まぁMARVELが小洒落たBARで打ち上げするならこっちは夜通しファミレスで語り合うよ!!な映画ということだ。
確かに近年のアメコミの盛り上がりは半端ではない。蘊蓄を語りたくなってしまうのも人間の性だ。
しかしそんな小賢しいことを勢いでぶち壊す爽快さ。
前述した「闇鍋感」と相まっていろんな意味である種の理想的ヒーロー映画として完璧に出来上がっている。
終盤にてバットマンが「想定外だ…」と漏らしたことに対してアルフレッドが優しく「それがチームですよ」と諭したことに全てが集約される。
とにかく一から十までぐちぐち重箱の隅を突くような真似がバカバカしくなるアッパームービーと化した本作。
このハイテンションさ!!好きだ!!
むしろアメコミに詳しくない人にこそ見てほしい!
まぁここまで気に入ったのは俺が帰宅部だったことも大いに関係あるだろうが!!
ちなみにエンドロール後。
アメコミ映画のご多分に漏れずオマケ映像が2つある。
1つはスーパーマンとフラッシュの徒競走対決。
なかなかに和めるワンシーンなのだが
もう1つが衝撃的だ。
あっ!デスストロークだ!!
凄腕の殺し屋にしてバットマンの宿敵。
本名はスレイド・ウィルソン。
外見と本名でお気づきかと思うがデッドプールの元ネタさんだ!!
「俺ちゃんは"ウェイド"・ウィルソンな!」
経歴までほぼ一緒。まぁパクりだな!
同一人物説まで飛び出るほどに!!
ライバル社のデップーの方が知名度高いのは皮肉だが!!
そして…
あっ!レックス・ルーサーだ!!
『BvS』にて暗躍していた天才青年実業家。
スーパーマンの宿敵でもある。
原作リスペクトのヘアースタイルはさすが。
この二大巨悪な2人が手を組むことを示唆して物語は終わる。
『Justice League 2』が楽しみだなぁ!!
余談。
本作を観賞したのは12/15。
ご存知超大作映画『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』の公開日でもあり「ディズニーが21世紀FOXを買収した」歴史的記念日でもある。
そんな折にどちらのライバルとも言える『ジャスティス・リーグ』を観られたこと、そしてなによりこれらの衝撃に埋もれない出来だったことは永劫忘れないだろう。
世界的には完全に食われているとしても!!!
シリアスを装う予告↓
漢気vs天変地異。『ジオストーム』感想。バレあり。
↑本国版ポスター
↓日本版ポスター
本国版こそが大正義だ!!
全世界、異常気象。立ち向かうは1人の漢。
この冬、漢気が神をも超越する。
世界に晴天を強制しろ!!
天井知らずの有言実行に失神必至!!
ネタバレなし感想。
予告から受けるディザスター感は後半までお預け。
中盤は割と会話も多め。
無理に4Dにする必要は特になし。
今回は3D吹き替えで観たが、特に違和感はなし。
2Dでも3Dでも字幕でも吹き替えでもお好みで。
ただなんとなくの暇つぶしには最適。
ツッコミどころばっかなので整合性気になる方は立ち入り禁止だ!!
言わずと知れたラストスパルタである。
『300』より。
300人の少数精鋭で10000の軍勢に立ち向かうその様は「量より質」こそが大正義ということを教えてくれた。
そして近年ではセガール化が激しい御仁でもある。
筆頭は『エンド・オブ』シリーズだろう。
テロリストに占拠されたホワイトハウスに残された最後の希望。
それは大統領SP、「マイク・バニング」であった。
殺る気スイッチ、オン。
テロリストの断末魔と新たな殺戮マシーンの産声がハモった傑作アクション。
前作から数年。
引退を考えていたマイクの最後の仕事は
イギリスの首脳会談に出席する大統領の警護。
しかし瞬く間にテロリストにより英国は焦土と化してしまう。
生き延びた大統領とSPによる地獄のサービス残業の幕が上がる!!
一言で言えば「人間をやめたSPがテロリストを皆殺しにする」に終始するこのシリーズ。
正義側とは思えないその大暴れっぷり。
正座せずには観られない安心安定な作風。
聞くところによると3作目の製作も決定!!
どうやら今度は大統領機がヤバいらしい!!
とにかくこれらに共通するのは「なんとかしてくれる」頼もしさだ。
「敵を殲滅する」と言えば確実にしてくれるし
「大丈夫だ」と言えば絶対に大丈夫なその安心感。
そんなジェラルドさん。
なんと本作ではいよいよ「神」と相対する。
厳密に言えば「全世界の天候を制御する衛星装置」なのだがまぁほぼイコールで神だろう。
しかしなんといっても別世界では「超合神」という名実共に神だったジェラルドさん。
相手にとって不足はない。
『キング・オブ・エジプト』より。
迷作な名作。観よう!昼下がりに!
しかし今回の役どころは一介のエンジニア。
さすがに今度ばかりは「なんとかする」のは難しいんじゃなかろうか…
しかしその不安は開始数分で吹き飛んだ。
本作のジェラルドさんには娘がいた。
そして出発の際に「必ず帰ってくる」と約束してしまった。
さらに駄目押しのようにその「神」の創造主でもあった。
もう隙がなかった。
ここまで負ける要素がないともはや笑うしかないが!!
そんな完封すら予感させるあらすじ。
全世界は未曾有の異常気象に悩まされていた。
度重なる無茶でボロボロになった地球からの倍返しにお手上げ状態だった。
だがそれも数年前までのこと。
とある天才エンジニアが創り出した全方位型天候制御装置「ダッチボーイ」によって世界は救われていた。
指先ひとつで地球上の天候を制御できる優れもの。
しかしそんな一歩間違えれば地球を支配できうる装置を世界放っておくわけもない。
数日後にはアメリカの手を離れ世界の共有財産になる予定だった。
そしてそのプロジェクトの責任者。
「マックス・ローソン」世渡り上手なエリート。
今日も周りには内緒な恋人サラとイチャつきながらも出世街道を驀進中であった。
「サラ・ウィルソン」職業は大統領SP。
職業柄、付き合っているのは秘密。
しかしその平穏は突如崩れ去る。
台湾にいる友人のダニエル・ウーから猶予を辞さない電話が入る。
「ヤバい。異常気象だ」
どうやら路面で目玉焼きが出来てしまうほどに気温が上昇しているらしい。
さらに間髪入れずに常夏の国リオには津波が凍り出すほどの大寒波が襲う。
この夏、最大の寒波到来。
もう残された手はひとつしかなかった。
ダッチボーイの創造主でもある兄を頼るしかない。
「ジェイク・ローソン」
というかジェラルド・バトラー。
マックスの兄にして天才エンジニア。
現場をわかってないお偉いさん方に暴言を吐き捨て、今は隠居中。
とりあえず右に倣えな弟に説教をかますのもそこそこに二つ返事で宇宙船に乗り込むジェイク。
うかうかしていると全世界の異常気象が合体し「ジオストーム」なる巨大竜巻が地球を襲いだす。
なぜダッチボーイはおかしくなったのか?!
真犯人は誰なのか!!?
ジオストームは阻止できるのか!??
今、「漢気の神」と「天候の神」による場外乱闘のゴングが鳴る!
やる気スイッチ、全開!!!
予告にあるような天変地異さはやはり圧巻だ。
中盤は話がメインで少しダレることもなくはないが
世界各地が自然災害に見舞われていく様は「マジでヤバい」としか言えない。
おそらく数年前の日本なら公開は見送られていただろう。
そのハリウッドの技術をふんだんに使ったビジュアル面だけでも映画代の元は取れそうだが
声を大にして言いたい見所はもうひとつある。
主人公達の漢気だ。
皆それぞれ思考から行動に移すまでの速度が尋常ではない。
コンビニに行く感覚でダッチボーイに乗り込んだジェイクはやる気ない新卒を叱咤することに始まり、コナン君ばりの捜査力を発揮してズバズバ真相に近づいていく。
ほぼ勘で真相に辿り着きます。
明らかに一介のエンジニアには収まらない器だが、問題は直接現地に乗り込んで解決する徹底された現場主義さには黙って頷く他ない面々であった。
勢いあまって宇宙側の黒幕すら説教してブン殴る漢らしさ。
ラストには「ダッチボーイの再起動には手動が必須」というアルマゲドン方式を採用していた尻拭いは自分でする!!とたった1人で自爆確定の宇宙船に残ることも即決!!!
感化されたように「ここが私の家だから」と居残りを共に決意する女所長にも男泣き確実だ!!
結局、2人とも助かるとしても!!
そんな漢気は地上の2人にも伝染する。
言ってしまえば黒幕は大統領の側近なのだが
腹心。エド・ハリス。
悪そうだ!!
クライマックスはそいつが率いるテロリストとたった2人で大統領の争奪戦を演じることとなる。
しかし日本には大粒の雹が降り
砂漠地帯には大洪水が押し寄せ
ロシアは熱帯地区となり
各地では竜巻が発生しまくり
香港ではマグマが吹き出る始末。
さらにここアメリカでは地面に稲妻が休みなく降り注いでいるという最悪な有様。
そんな中、後部座席に合衆国大統領を乗せテロリストとカーチェイスせざるを得ない状況。
もう完全にどうにかしていた。
しかしその状況でも1mmたりとも動じずに「些細な問題を排除します」とバック走に切り替えた後に
ターミネーターすら絶句しかねない精密射撃を涼しい表情でやってのけるサラ。
マックスはマックスでラストにだらだらと演説をかます黒幕をブン殴る。
大統領も黙って2人を祝福するしかなかった。
確かに話としては滅茶苦茶もいいところだ。
ダッチボーイが再起動した瞬間に1秒もかからずジオストームが消え去るなどご都合主義も満載かもしれない。
正直なところ展開はおろか次のセリフすら予測できるほどにありがちではある。
おそらく全世界が悪天候に襲われるビジュアルだけ先行して撮られたことは想像に難くない。
それでもこの時代にここまで頭の悪い映画が大金を投じて製作されたことには感謝しかない。
全編、どこを切っても偏差値は2くらいしかないが
今の社会に足りないものはこれじゃないだろうか!!
作中でも現実でも無謀な企画を無謀に完遂するその漢気。
性別も年齢も国籍も関係ない。
やると決めたら真っ直ぐに己の道を突き進むその格好良さ。
無理難題にブチ当たったときに観返したくなる傑作だ!!
観よう!!コーラ片手に!!
道理を押し通す予告↓
映画『ジオストーム』本予告【HD】2018年1月19日(金)公開 - YouTube
道理などないTwitter↓
沈黙のW悪夢。『沈黙の監獄』感想。
ネタバレは関係ないあらすじ。
2億ドルがある刑務所行ってみたテロリスト達。
しかしそこにはセガールがいた!!
ストンコもいた!!
相手目線だとただの極限ホラー!!!
有言実行とはこういうことだ!!
今、絶望がマッハに加速する!!
日常嫌気がさすことも多い今日この頃。
縛りプレイを強要されがちな現代社会において「自由に生きたい」というのは人類共通の夢だろう。
「そんなことはない。楽しくて仕方ない」と言われたら返す言葉もないが!!!
「いっそのこと全てを捨てて犯罪者になろう」とまではいかないが、ワイスピのファミリーやルパンを羨ましく思うことも多い。
しかし彼らのようになるために超えなくてはならない壁の数は10や20ではきかない。
その中でもとりわけ必要な要素が「運」だろう。
これがなかったら今ごろワイスピのファミリーは一家離散してることだろうし、ルパンも数々のお宝を奪えてなかったかもしれない。
というか下手したら死んでるな!!
それだけならまだしも極限まで運がなかったら犯罪者達はどうなるのか。
そんな腐ってもセンター試験に出ないような問題に
ひとつの決定的アンサーを叩きつけるのが本作『沈黙の監獄』だ。
本作の敵となるテロリスト達。閉鎖間際の秘密刑務所に2億ドルの価値がある囚人がいることを嗅ぎつける。
武器は運び出され、看守はごく僅か。
セキュリティも最低限。
それは簡単なミッションのはず…だった。
しかし彼らには「運」がなかった。
絶望的なまでに!!
なんとその刑務所にはセガールがいた。
おまけにストンコもいた。
全ての劣勢を覆すジョーカーカードが2枚。勝ち目、ゼロ。
災害レベルのどうしようもなさ。
まぁこの御二方を知らない方はいないと信じたいが
そこまで俺もポジティブシンキングではない。
順調に出世を重ねているようなエリート様達は間違っても触れないだろう。
しかし俺のように真昼間から午後ローを齧りつくように観ているダメ人間からすれば恩人であり親友でもある。
とりあえずざっと紹介させてもらおう。
『霊長類最強の男』『歩く死亡フラグ』
『Mr.沈黙』
数々の映画にて主人公を演じる。
ほぼ全てが独立した作品ながら
どれも「過去にとんでもない経歴を持つ最強の男」役を演じる。
ラスボスすらノーダメで完膚なきまでに叩きのめすその無双っぷりはそれまでの映画の常識をひっくり返した。
様式美とも言えるその様から主演作のほとんどに独自の邦題として『沈黙』がつく。
ちなみにシリーズとして繋がっているのは『沈黙の戦艦』と『暴走特急』のみ。
「むしろそこには『沈黙』つかねぇのか…」は禁句。
同種の人間やめた方々が大集結する『エクスペンダブルズ』シリーズからの再三のオファーを断り続ける。
悪く言えばナルシズムな猿山のボス。
しかしそれこそセガール。
「ストーン・コールド・スティーブ・オースチン」
『最凶のタフ野郎』『テキサスのガラガラ蛇』
愛称は「ストンコ」と可愛らしい。
元伝説のプロレスラー。現在では俳優として活動。
『エクスペンダブルズ』では悪役を好演。
名場面のひとつであるスタローンとの禅問答は必見。
「雇い主は誰だ?!」
「お前の美容室!!」
「仲間は誰だ?!!」
「お前のママだ!!!」
ちなみにこの直後のタイマンにて勢いのあまりスタローンの首の骨をへし折るアクシデントを起こす。
その場面をそのまま使うスタローンも凄いが!
そんな「地震雷火事親父」をひとまとめにしたような名実共に『最強』と『最凶』な2人が門番をしている刑務所。
死刑より非道い目に遭うこと間違いない!!
それがテロリストならなおさら!!
結局この2人の対応に終始せざるをえなくなるのだが
もう同情してしまうほどに絶望しかない。
「おい、聞いてないぜ…」な敵。
目の前にはセガールがいる。命からがら逃げ遂せたら今度はストンコがいる。
ここまで如実に「前門の虎、後門の狼」を体現した図を見たことがない。
虎や狼なんて可愛いものじゃないが!!
あらすじとしては
「俺たちは使い捨てだ」とエクスペンダブルな会話で仲良し度をアピールする2人。
今日も暴動を起こした囚人を無表情で瞬殺するなどデキる男っぷりを見せつけていた。
所長にぐちぐち言われるも上から目線で悪びれるそぶりは一切なし。
そんな平和なときも束の間、内通者がいることが判明。
同時に2億ドルの女囚人が護送されてくる。
どこぞのハンソロばりに「嫌な予感がする」宣言した通りに所内の隙をついてテロリスト達が潜入してくる。
プランはぐだぐだなもののなんとか運に任せてさっさと仕事を終えようとするが…
どさくさに紛れて脱走する囚人達。
敵はセガール&ストンコ。
明らかにパワーバランスが崩壊した三つ巴の争いの幕が上がってしまうのであった…
…まぁ無理だな!!ご愁傷様!!
一見すればただの無双アクションにも見える。
しかしその実は漢の行持が詰まった映画でもある。
近年のアクション俳優は二極化が激しい。
『エクスペンダブルズ』という大規模な同窓会が開かれたためでもあるだろうが売れる売れないがはっきりしている。
その中での2人。
セガールは今や過去の人と呼ばれてしまっている。
同期が同窓会で一山当てたのもあるが
近年のブームの煽りを受けて演技力抜群の俳優達がアクション畑に乗り込んできたのが大きい。
「リーアム・ニーソン」「デンゼル・ワシントン」などが良い例だ。
96時間おじさん。
無傷無双おじさん。
ひと昔前ならセガールの独壇場だったような映画に次々と出演。
そしてそのどれも当然の如く出来が良い始末。
正直俺もそちらに浮気していた…というよりもはやそっちが本命になりかけていた。
ストンコもなかなか作品に恵まれずB級映画に出演する日々。
歳下でもある「ロック様」や「バティスタ」がどんどんのし上がっていくのを見守るしかない。
ワイスピや数々の主演作が大ヒット。
MARVEL映画や『ブレラン』最新作に出演。
そんなこんなで閑古鳥が鳴きかねない2人。
しかし今こうして手を組んだ。
「俺たちはまだまだ現役だ!」との声が聞こえてくるようだ!
そんな意地をぶつけられる敵はたまったものじゃないが!!
実際、腐ってもセガールとストンコ。
とにかく見所はこの2人に終始する。
人権団体すら黙らせるほどに「手加減」というブレーキがない一方的な制裁まみれ。
そのブレなさは以下のセリフに集約される。
セガール「殺してくるから、殺してる。」
この言い返す隙のない潔さ。
一例。
セガールが2億ドルの女を連れていると
よせばいいのに脱走した囚人が絡んでくる。
月並みだが「女を寄越せ」と言ったもの。
それに対して「お前のお袋で愉しめ」と破壊力抜群な言葉と共に鉛弾を全身にブチ込むセガール。
その後銃撃戦となるものの弾が切れた囚人の1人。
なんと無謀にもナイフのみでセガールに挑む。
いわば『コマンドー』から受け継がれる様式美だが
そんなことセガールは知ったこっちゃない。
涼しい顔をして腕をヘシ折った後に
「痛かったか?なんだ、弱虫だな」
と吐き捨てる。いや、痛いだろ!!!そりゃ!!
頷く他ない有能さ。
そしてそんなセガールに呼応するようにストンコ「見つけ次第、皆殺しにしてる。」
とこちらもこちらで非常に潔い。
この悪夢は劇中、幾度となく有言実行される。
鎖で雁字搦めにして首をヘシ折る所業を無表情で行ったかと思えば
セガール映画御用達のキッチンにての格闘を請け負う。
いわば「DIE所」な戦闘シーンを挟む頼もしさ。
スプレー缶を用いたお手製火炎放射器に始まり
レスラー時代を思い出すような熱湯攻撃。
果てはガスボンベにてDIYミサイルまで!
「そこまでするか!?」の連発だ。
このように2人して問答無用情け容赦なしなタフガイっぷりだが、そのキャラ付けは完璧だ。
刑務所に護送されてきた女囚人は2人いる。
片方は2億ドルの運び屋。
そしてもう片方はテロリストの内通者で敵。
その女に不意を突かれ割とボコられるストンコ。
自分から女を殴ることはしない騎士道精神の塊かと思いきや、散々やられた後に
「参ったな。惚れちまったぜ」と痺れる一言。このドM精神とも言える余裕。
女に手を挙げられてもむしろ許す優しさ。
「観ているこっちが惚れる」名シーンだ。
とはいえ男には容赦ない。
ラストバトルは内通者の裏切り者。
序盤にて仕事ができない無能っぷりにイラついていたストンコは憂さ晴らしとばかりに歓喜する。
「やっとお前をブチのめせる」と笑顔で吐き捨て、その言葉通りにその丸太のような腕でシバきまくる。
さらに軽々と掴み上げた後に『悪魔のいけにえ』ばりに懸垂器具にブッ刺す漢らしさ!!
そして一言。
カッコいいなぁ!!
意味は全くわからんが!!
しかしこの極悪とも言える所業。
最近うじうじと悩むヒーローが多い中、ここまで思い切りの良さは是非見習っていきたいところだ。
勿論セガールも負けてはいない。
ぶっちゃけこちらは平常運転なのだが
その無慈悲さは近年でも群を抜いて素晴らしい。
ラストバトル。
親玉と一対一で銃撃戦を繰り広げるものの
当然のようにお互い弾切れになる。
素手での殺し合いで勝てる相手ではないと踏んだボスは観念したように武装解除。
「これは善悪の問題じゃない。この金をどう使うかは自由だろ?」
「というかぶっちゃけ半分やるから見逃してくれ!」
という理詰めの命乞いをしてくる。
しかしそれに対してセガールは「あぁ」と生返事しかしない。
そればかりか「俺はお前を信用できない」と問答無用で拳を叩き込み一発でボスの戦意を喪失させる。即死チョップ。こうなります。
しかしこれだけでは済まさない。
いくら情けなくても敵はテロリスト。
そのまま掴み上げ、トイレ内の壁という壁に脳天を叩きつけまくった挙句に関節をキメる。
合気セガール。容赦なし!!容赦なし!!!
もうオーバーキルもいいところだが、さらには冥土の土産に俺流説教をかます。気分がノッてきたセガール。
そんな一方通行説教のオチは「お前はもう死んでいる」とどこぞの世紀末覇者流死亡宣告。
それを聞き恐怖で精神崩壊したのか
「さっき善悪は関係ないと言ったが俺は悪人だ!」
とどうしようもない懺悔を始めるしかないボス。
しかしそんな開き直りでセガールが許したことはない。
おそらくこれからも!!
「そうか。俺は善人だ」と愛想ゼロで言い放ちセンサーボムの山にボスを放り投げ大爆死させる!!!!
「いやむしろ悪魔超人じゃねぇか!!」な所業をかすり傷ひとつ負わずにやり遂げるセガールであった。
「悪人側にも事情が〜」「命の価値は〜」と言い出す方には死んでも向いていないかもしれない。
確かにその理屈は正しいかもしれない。
しかし世の中というものは思い通りにはいかない。
人生、腹立つ相手を問答無用で殺処分したい夜も来る。
本作は窮屈な俺らの代わりにそんな「超えてはならないライン」を悠々と跨いでくれる傑作だ。
とにかく終始「ホラー映画を相手目線で撮ってみた」な展開で進む本作。
「エンカウントしたら即死な青鬼が2体いる刑務所で生き延びられるか?」という実況者向けゲームな実写化作品と言えるかもしれない。
主人公補正もかかってる「青鬼に金棒」レベルな無理ゲーだとしても!!
しかしいろんな意味での漢の意地が垣間見れる、決してB級アクションと切り捨てられない作品なのは間違いない。
とにかく「1人では50点でも共演すれば100点!!おまけして120点!!」な道理を黙らせる圧力を持った傑作アクション。
やることがない昼下がりにでも観よう!!
ちなみに一番よく動いてたのは主人公側No.3なコイツ。
コリン・ファレルにそっくりだなぁ!!
沈黙するしかない予告↓
沈黙するしかないTwitter↓
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魔法の沙汰も"愛"次第。『美女と野獣(2017年版)』ネタバレあり。感想文。
ディズニーの本気中の本気!!
真正面から全世界No.1級の超優等生映画!!
雪崩れ込む豪華絢爛さに溺死しろ!!
今回の記事はディズニーファンの方々はあまり読まない方がいいかもしれません。
別に貶しているわけではありませんが。
むしろめちゃくちゃに褒めていることだけはわかっていただければ幸いです。
真面目な感想が読みたい方は
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山ほどあるから!!
ほんの数日前。
全世界の映画ファン震撼の大ニュースがネットを駆け巡った。
それは「ディズニーが21世紀FOXを買収する」という驚愕のもの。
これがどう凄いか、なにが変わるかというと。
1番は「MARVEL映画」だろう。
再三に渡って説明してきたように、アメコミ界には二大巨頭の出版社がある。
その片方が「MARVEL」なのだが
現在は空前絶後の実写アメコミバブル。
原作をこれとするシリーズが2つある。
ひとつは『アベンジャーズ』シリーズ。
「MCU」という略語はこれ。
当ブログでも腐るほど目にする怪物大河。
映画だけで現在17作、ドラマも含めると全て消化するのに丸一週間は必須な長寿シリーズ。
いわゆる「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」「スパイダーマン」などがここに入る。
映画制作は紆余曲折ありながらも
今は「ディズニー」が行なっている。
もうひとつが『X-MEN』シリーズ。
その名の通り「X-MEN」が主役の映画大河。
現在映画でいえば作品数は10作。
2018年には新作が3本公開される、割とチャレンジ精神溢れるシリーズだ。
こちらの制作は「21世紀FOX」が行なっている。
原作ではガンガン共演しているこの2つ。
『AVENGERS VS X-MEN』夢のコミック。
しかし「映画」となると映画の制作会社が絡んでくるために気軽にコラボができない。
ここで上記のニュース。
「ディズニーが21世紀FOXを買収」してしまえば
全ての「大人の事情」が消え去り共演が可能になる。
まぁ言ってしまえば古今東西未曾有の超弩級な大作映画が出来上がりかねない。
それぞれの会社のトップが割と好意的な発言をしていたり
MARVELの重鎮スタン・リーが「なんとかする」という漢気満載な発言をかましたり
「今後のMCUは全く作風が異なる」という発表があったりでかなり期待度は高い噂でもある。
他にもメリットとしては『スター・ウォーズ』の一件が挙げられる。
正直こっちはファン歴短めなのでよくわからんが
『1』〜『6』までは「21世紀FOX」
『7』〜は「ディズニー」
が権利を有しているらしい。
つまり買収が成功すればその全てが「ディズニー」にいくということ。
下手すれば近いうちに「MARVEL」と「スター・ウォーズ」ブランドが「ディズニー」傘下に全て収まりかねない。
想像しただけで恐ろしいがそれだけではない。
ディズニーはいまや「ピクサー」すら掌握している現実。
アニメ方面でももう天下は取っているようなもの。
さらにはオリジナルブランドのキャラの数々。
近年ではそれが次々と実写化され始めている。
そのどれもが大成功していることを鑑みるに
「ディズニーは世界征服でも企ててんじゃねぇか?!」と言いたくなってくる。
さて。いつも以上に前置きが長くなったが。
今回は遅ればせながらそんなノリにノッているディズニー実写化ブランドのひとつ
『美女と野獣』を観てきました、というお話。
長々と書き連ねたが、正直なところディズニーに特別な思い入れはない。
20歳の頃に男5人で2泊3日で遊び倒したのが最初で最後の思い出だ。
映像化作品もそりゃあ傑作であろうことは想像に難くないが
いざレンタルビデオ屋に行くと「筋肉」「重火器」「火薬」の方向に足が向いてしまうダメな癖がある。
しかしこの度、贔屓にさせてもらってる映画館のチケットが当たった。
なんか毎回行くたびにアンケート答えて貰ってる気もするな!
それでも無駄にするのは流儀ではない。
というかただの貧乏性な俺。
こちらも未見だった『ラ・ラ・ランド』との豪華2本立てがあると聞きつけて駆け込んだのであった。
平日の早朝に!!
それでも満席な賑わい通りに
どちらも紛うことなき大傑作だった。
とりあえずアウトプットしないことには興奮で死にかねない。
あまりこのブログらしくない記事になるが、ご容赦願いたい。
未だに誰が読んでくれてるかわからんが!!
そんな阿鼻叫喚のあらすじ。
昔々のあるところ。豪華絢爛なお城がありました。
そこに住まうは成功率120%な超イケメン王子。
イケメン、金持ち、プレイボーイ。
今日も使用人やらを集めて乱痴気騒ぎをしていた。
今にも乱交が始まりそうなほどに盛り上がっていたところに飛び入り参加者が現れる。
この場にそぐわない怪しげな老婆。
どうやら「外の吹雪に耐えきれない。匿ってほしい」とのこと。
しかし顔が良いからと言って中身も良いとは限らない。
この王子も御多分に漏れなかった。
というか超高校級のクズだった。
一晩の宿の代金の薔薇を一瞥すると「身の程をわきまえろ」と無下に門前払いし、使用人を盛り上げつつも老婆をことごとく嘲笑うのであった。
俺ならTwitterで泣きべそかく事態だが、老婆は違った。
なんと小林幸子並みに光る生命体へと変貌し
その場にいる命あるもの全てに容赦なく呪いをかける中世風倍返しを実行する。
「えっ…ちょ、ま」
その呪いによって王子は醜い野獣に、使用人達は家具や調度品に変えられてしまう。
「見ず知らずの人にも優しくしろ!!」とディズニーらしからぬ強制体罰を見せつけるのであった。
そんなお伽話もそこそこに
もう1人の主人公。
ベル。
村一番の美女にして変わり者。
ファンタジーな世界観でただ1人現実社会のような堅実さを胸に、今日も歌ったり踊ったり本を読み耽ったり人生を謳歌しているのであった。
パパとも仲良し。
しかしそんな美女を放っておけるわけがない。
外界からチャラさと自尊心の塊が訪ねてくる。
ガストン。
ストーカー規制法が存在しない世界観をいいことに押しの強すぎるナンパを隙あらばベルにかましまくる。
しかし外見だけのペラい男と一瞬で見抜いたベルは適当にあしらうのであった。
渋谷原宿あたりでよく見かける光景。
そんなある日。
ベルのパパが山へ芝刈りに行くとなにやらいつもと違う異変があった。
なんと大木が爆破されて新しい道が出来てるじゃないの!!
これ幸いとばかりにそちらに踏み入るもそこは件のお城。
完全にアウトな外見。
側から見たらただの寂れたお城。
しかしそこはポルターガイストが跋扈するド級の事故物件でもあった。
とりあえずベルにお土産として頼まれていた薔薇だけ頂戴し家路に着こうとした。
しかしそこに現れるは野獣。
およそ主人公には似つかわしくない慟哭を発しながらベルパパを牢屋にぶち込むのであった。
一方、村で帰りを待つベルだったがそんな危機をどことなく察知する。
現代なら父親の帰りが遅ければサービス残業か風俗と相場は決まっているが舞台は中世。
しまいには乗り物の飼い馬だけ帰ってくる始末。
「こうしちゃいられない!」と馬に飛び乗り現場へ急行するベルであった。
「事件は現場よ!!」なベル。
なんとか城まで辿り着くもののそこは天下無双のトラップハウス。
あえなく野獣に捕らえられてしまう。
しかし野獣の「盗っ人は終身刑」という俺ルールに我慢ならなくなったベルはトンチを利かせて自らが身代わりになることを決意する。
代わりに釈放されたベルパパももちろん黙ってはいられない。
ひとまず村に帰宅した後にガストンに応援を求めるが…
こうして始まった悪夢のルームシェア。
住所はホグワーツばりに物が動き回る前人未踏のトラップキャッスル。
相手は常識とジョークが通用しない最凶の怪物。
頼れるのは己の知恵と勇気のみ。
教科書が存在しない世界で、今!
エマ・ワトソンが奮起する!!!
この「美女と野獣」というものは幾度となくアニメ化&映画化されているらしいのだが、触れたのは本作が初。
「〜が今までと違う」「大胆な改変が〜」などという感想は一切出てこない。
しかしおそらくは枠組みは変えずにド直球で勝負してきているだろうことは伝わってくる。
とにかく一番に目につくのはそのビジュアルだ。
まぁビジュアルを文章化できるほど俺には文才がないのでこればっかりは見てもらうしかないが
「もうとにかくヤバくて凄い」
あまり型に嵌めるのは好きではないが「女子のかゆいところに手が届きまくる」ような豪華絢爛さは確実にある。
舞台美術に始まり、衣装、景色、メイクなどどれをとっても素人の俺ですら凄味がありありと伝わってくる。
それをディズニー全力のCGで包み込んでいるのだからもはやひれ伏すしかない。
さらには全篇ミュージカル仕立てなご機嫌さ。
歌に踊りに高すぎるレベルでぐうの音も出ない。
…とまぁ語らせてもらったがこれだけならいつものディズニー映画。悪く言えばイメージ通り。
少なくともブログに書くことはなかっただろう。
厳密に言えばいつものディズニーだった…
中盤までは!!
ここからまさかの漢気方面に舵を切る!!
続き。
割と城に馴染んできたベル。
(元)使用人達はみな気が良いことはわかった。
しかし肝心の主人が気に入らない。
居ても立っても居られなくなったベルは城からの脱走を図ることにする。
しかし城の周りは野良狼の巣であった。
ディズニーらしからぬ殺意満載の眼力。
別の世界では三つ首の大型番犬を手懐けた経験もあるが、こちらでは通用しない。
なにより杖がない。
狼に囲まれるベル。万事休すか…なそのとき!!
あっ!!野獣さんだ!!
ベルを助けに来たのか殺しに来たのかは不明だが、完全に渡りに船であった。
野獣は狼の群れを一瞥するや否や、リーアム・ニーソンさながらな闘志をその瞳に燃やす。
『THE GREY 凍える太陽』より。
雪山でリーアムが狼からサバイバルします。
まぁあちらはまだ分別のあるリーアム・ニーソンだったが、こちらは文字通りの野獣。
具体的には「ちぎっては投げ!叩きつけ!」の大暴れをかましてくれる。
こちらもらしからぬ眼力。
しかし一応元は人間。戦闘訓練も皆無。
背後からの一撃で沈んでしまう。
とはいえひとまず助かったベル。
これ幸い、とばかりに馬での逃走を図ろうとするがそれでは筋が通らない。
傷だらけの野獣に対して「立ちなさい」と鬼軍曹のような言葉を投げかけ、共に城へ帰還するのであった。
そしてそれからというものの2人の仲は急接近。
共通の一波乱あると仲良くなる「文化祭理論」か
野獣のドM根性かはわからんが!!
ジョークを飛ばすことに始まり、村とは比べ物にならないレベルの蔵書をベルに貸し出したり、一緒にご飯食べたり、野獣式雪合戦をしたり。
とにかく結婚まで秒読みな2人であった。
しかしそれが気に食わない男。
ガストン…というかルーク・エヴァンス。
どうにも彼は世の中は自分中心に回っていないと気が済まない性格らしい。
ひとまず村人を自らを崇め讃えるミュージカルで支配した後にベルパパに急接近する。
ナルシシズムミュージカル。
しかしそこで「お前に娘はやらん」という毎秒世界のどこかで発せられている門前払い文句を食らったガストンはわかりやすく激昂する。
具体的にはベルパパに殺人未遂な事件を起こした挙句に精神病棟にブチ込もうと画策。
やっていることはディズニースレスレなレベルだが村人達はそのガストンを盲信。
最終的には野獣を血祭りにあげようと一揆まで企てる始末。
お子様厳禁な火焔ミュージカルで決起集会した後にガストン筆頭に城に乗り込むことになる。
「よーし、殺しに行くぞ!!」
しかしそれを良しとしない連中がいた。
(元)使用人 兼 御庭番衆である。
それぞれ姿形は変えられてもご主人様への忠義心は微動だにしない。
それどころかシングルファザー家庭で育ったことに同情心すらあることも同時に判明。
城に乗り込んでくるガストン&村人と一戦交えることを決意する。
ここからディズニーがMARVELで培ったノウハウが連鎖的にお披露目される。
ぶっちゃけここからは城を舞台としたニューヨーク決戦だ!!
『アベンジャーズ』より。
それぞれの持ち味を活かしつつ連携的に外部の敵を撃破していくその様はほぼイコール。
ポットな彼女は空中から熱湯散布し多方面に容量無視の熱湯攻撃。
皿の彼は皿屋敷ばりに枚数カウントしながらの遠距離攻撃。キャップのシールド並みの飛び出し。
洋服ダンスの女中さんは幽波紋レベルの強制早着替え。恐怖しかない着せ替えバトル。
グランドピアノの音楽家は鍵盤をマシンガンの如く速射しまくる。装填音は重火器そのもの。
さらには下手したら即入院レベルののしかかり攻撃や下半身、終了。
香港映画のような段上からの蹴り落としまで。ナイススタントマン!!
とどめは燭台の使用人がオイルに引火し城中を大爆発させる始末。「レディ…」「GO!!!!!」
この夢のような大決戦っぷり。最高な闇鍋感。
「いや、やりすぎだろ!!」と思わざるを得ないが、それぞれが手を組んで立ち上がる様には涙を禁じえなかった。
さらに火のついた漢気は敵にも飛び火する。
野獣を殺すべく別行動をとっていたガストン。
ここにきてまさかのワイスピ魂を発揮する。
なんと野獣の背中に至近距離で銃弾をブチ込む!!何発も!!!
「いや、それありなの?」という観客の声もそこそこに
邪悪なスマイルで野獣を追い詰めるガストン…というかオーウェン・ショウ。
演技プラン、変更。
別世界の兄貴っぽい顔も見せてくれます。
しかし「ベル」という希望の光と「愛」…
そしてなにより「漢気」を理解した野獣はこの程度では倒れない。
むしろ「絶対あいつ殺すわ」モードに突入し、ハルクのごとく城の城壁を飛び移りまくる。
さらには首を絞め上げながら断崖にオーウェンをぶら下げるハルク。
もう完全に人間やめてるその様に震え上がりながら命乞いをするしかないオーウェン。
その命乞いが効いたのか「ディズニー映画」だったからなのかはわからんが
殺すまではしない優しき野獣。
…とはならなかった。
しかしオーウェンの卑怯さは止まらない。
許してくれた野獣に対してよせばいいのにフリーザ理論でまたまたショットガンをブチ込んでしまう。
徹底した狡さ。好きだ!!
しかしそんなことは許さない。
おそらくあの「ハハッ」なネズミが!
天罰とばかりに足場が崩れ去り『ダイ・ハード』のハンスの如く人生に幕を下ろすのであった。
ちなみに後のスネイプ先生。
一応の決着はついたものの野獣は瀕死。
実は呪いには時間制限があり、もう少しで永遠に人間に戻れなくなってしまう。
使用人たちも永遠に調度品のまま。
その呪いを解く鍵こそが「相思相愛になること」
つまりは「愛」なのだが、まぁここまで身を呈して守ってくれた漢に惚れない女の子はいない。
死の寸前、客観的にはほぼアウトなタイミングでようやく真の相思相愛となれた2人。
それをどこからか見ていた全ての始まりのエンシェント・ワン風な魔女。
MARVEL(元)最強魔女。
どこぞの偉大な魔法使いも「愛じゃよ、愛じゃ…」と宣っていた通りに"愛"は全てを超える。
その万能魔法によってめでたく野獣はイケメン王子(性格矯正済み)となり
全員、綺麗に元の姿に戻る。
そしてみんなで歌って踊って
ハッピーエンド!!
この着地点の王道すぎるディズニー感。
いや、天晴れだなぁ!!!
とにかく俺が普段触れないような要素すら万人ウケするように絶妙調理をしてくれた超傑作だ。
強いて欠点を挙げるならば
こんなストレートに清々しいまでの実写化をされたら今後の「美女と野獣」は変化球でしか映像化できなくなりそう、ということくらいだ。
個人的には野獣役にステイサムを配置した『微女と猛獣』が観てみたい気もする。
…まぁこれだとあれだな!!
ただの『トランスポーター』だ!!!
こんなん観たいなぁ!!!
女性客は皆無だったとしても!!
まぁこんな残念な脳みそな俺でも楽しめる「超王道」「超傑作」「超エンタメ」映画な本作。
家デートで観れば良い雰囲気になること間違いなしだ。
「結局中身」なことを思い知れ!
欠点ゼロの豪華絢爛な予告↓
欠点だらけの貧相なTwitter↓
命、燃やしてみるのはどうでしょう。『探偵はBARにいる3』バレあり。感想。
探偵どうでしょう第三弾!!
シリーズ最大の危機が探偵を待ち受ける!!
シリーズ恒例のヒロインによる漢気大爆発も過去最大級!!!
道民以外も見逃すな!!
ネタバレなし感想。
シリーズ未見でも全く問題なし。
独特の雰囲気に浸ろう!!
アクションが観たければアメコミ行こう!!
大泉洋。北海道の怪物。
俺の地元は千葉なのでその凄さは正直わからんが道民の友人からすれば神のような存在らしい。
最近遅ればせながらカルト的人気を誇る『水曜どうでしょう』を観たのだが、人気の秘訣を垣間見た。深夜にぐだぐだ流し見するにはもってこい。
その素晴らしさについては他所様のブログなどで語り尽くされていることだしここでは置いておこう。
しかし友人曰くひとつの不満があるとのこと。
「どうにも最近のどうでしょうは甘い」らしい。
大泉洋が全国区になり多方面で活躍しているだけに既存の企画がやりにくい、無茶させるわけにもいかない現状。
確かにファンからしたら由々しき問題だろう。
しかしかといってドラマや映画方面で手を抜いているわけではない。
むしろ『どうでしょう』が甘くなるほどに扱いがぞんざいになっている気がする。
そう痛感させられるのが『探偵はBARにいる』シリーズだ!!
タイトルにもあるように本作で『3』となるこのシリーズ。
並みの俳優なら難色を示しかねない身体の張りっぷりを問答無用で叩きつけ続けている。
徹底された巻き込まれ体質である大泉洋をこれ以上ないほどに上手く調理している、いわばファン御用達な作品でもある。
本来邦画はあまり観ない俺だが、このシリーズは追っている。理由はわからないが!!
ひとつ言えることは夜遅くに酒片手に缶ピース吸いながらまったり観るのになかなか適している傑作、ということだ。
とりあえず肝となる主人公が2人いる。
探偵。本名不詳。
割といつもの大泉洋。武器は口先と人脈の広さ。
そして意外にモテる。
『2』では麻美ゆまとセックスし今作では北川景子と寝るという日本男児の夢を叶えまくるような男なのだが基本的に三枚目な役柄だ。
まぁキャスティングの時点で誰もがわかるな!
下半身には忠実だし腕っ節も平均程度。
人情と人脈の広さだけで渡り合っているきらいがある。
高田。探偵の助手。
農大の助手にして空手の師範代。基本的にやる気は皆無なマイペース野郎だがやるときはやる。
そしてめちゃくちゃに強い。ズルい良キャラ。
この2人がまったりしつつも事件に挑むのが大筋だ。
まぁどこぞの小栗旬よりもよっぽどルパンしてる感じが嫌いになれない所以だろう。 それっぽい一枚。
日本の探偵ものといえば『探偵物語』が真っ先に思い浮かぶが、奇しくも「探偵、天パ、松田」という共通点。「永遠に、自由(アウトロー)。」
カッコいいなぁ!!!今こそ観よう!!
あちらはあちらで焼け付くほどのハードすぎるボイルドさがあったが、こちらも負けてはいない。
本シリーズは簡単に言ってしまえばこの2人を中心としたハードボイルド劇なのだが、一筋縄ではいかない見所がいくつかある。
上記した通りに主役2人のキャラが恐ろしく立っていることもそうだが毎度のゲストヒロインの「漢気」こそ見所だ。
おそらく俺はここに最も惹かれているのだと思う。
考えれば考えるほどにそれぞれがステイサムばりに漢気を爆発させる。
まぁ毎度のことながら何を言っているかわからんだろうが付き合っていただければ幸いだ。
1作目。ヒロインは小雪。
あまり意識したことはない女優さんだが終盤にとある漢気大爆発を見せる。
すったもんだありながらもずっととある復讐を企てていたことが終盤にて判明するのだがその手口が非常にステイサムだ。
なんと式場にウェディングドレス姿で乱入し拳銃を乱射する、というジョン・ウー式倍返しを決行!!大抵この手の映画はネタバラシパートで睡魔に襲われるものだがこれは眠っている場合ではない。
このワイスピステイサムイズム。『ワイルド・スピード SKY MISSION』感想なのか?これは!バレ増し増し。 - 高速回転する方舟の片隅で。
スーツ姿でマシンガン片手にセレブリティパーティに参加。招待状は銃弾だ!!!
両者とも正装に銃火器という痺れる一貫性。
やはり一世一代の大勝負にはこのスタイルが正しいと言わざるをえない。
正直ストーリーは全く覚えていないのだがこの場面だけはときたま観返したくなる熱量がある。
2作目。ヒロインは尾野真千子。
割とグイグイくるタイプのヒロインで探偵にも食ってかかることも多い。勝ち気で男顔負けの口の悪さとこの眼力。
これはブリッツステイサムだな!!暴力刑事vsエセサイコ野郎。『ブリッツ』バレあり感想。 - 高速回転する方舟の片隅で。
基本口より先に手が出る凶暴性、口の達者さ。
サイコ気取りな犯罪者を言論の暴力で叩きのめした後に射殺する。一応、現職の刑事。
ちなみに画像のシーンは「オープニング早々、車上荒らしのキッズたちをホッケースティックで瞬殺した後のセラピーにてカウンセラーに逆ギレ中」という名シーン。
そして本作。ヒロインは北川景子。
これは終盤の大オチになってしまうが、今回の北川景子は割と悪女である。ヤクザと繋がり大金をせしめようとする狡さをズバズバ発揮しまくる。
しかしその理由が泣ける!!
なんと「赤の他人の子供のため」というもの。
彼女には子供が産めなかった過去がある。
その失意の最中、たまたま見かけた子供。
我が子の出産予定日とその子の誕生日が全く同じだった。
他人から見ればたったそれだけの理由。
しかし当人からすればそれだけで「命を燃やす理由」には十分だった!!!探偵すら訝しんでいる全方位敵まみれな逆境にも関わらず単身でヤクザと渡り合うその胆力。
それだけでは飽き足らずラストには銃撃戦までおっ始める始末!!!
もはや四捨五入するまでもなくセイフステイサムだ。面倒だから全員殺せ!!!『SAFE』バレあり。感想。 - 高速回転する方舟の片隅で。
目が合っただけの見ず知らずの子供に恩義を感じ、悪徳組織3つを相手取る。
組織の数、そして壊滅のさせ方(北川景子は法的に、ステイサムは物理的に)の違いはあるものの、漢気のベクトルは一緒だ。
何度でも言うが漢気に性別など関係ない!!
自分でもどうかしてる比較の数々だったが少しでも理解していただければ幸いだ。
しかし主役2人も「彼女らばかりに漢気を発揮させているわけにはいかない!」とばかりに毎回終盤に漢気の連鎖反応を見せることも多い。
ヒロインがステイサムならこちらはスタローンとシュワルツェネッガーだ。
シルベスター大泉。
腕っ節の有無という大きな違いはあれど、その折れない心はスタローン魂を継承していると言える。
そして人脈の広さ。
スタローンには「消耗品軍団」という歩く核弾頭なレジェンズが多々いる。当ブログお馴染みな画像。
しかし大泉洋も負けてはいない。
こちらにはゲイとオカマとヤクザがいる!!!
どちらも日陰者かもしれない。
しかし大事なのはその中身だ!!
なにより割と失敗もする人間味。
考えればスタローンも失敗は多い人生だった。
「しくじり先生」に出演すれば2時間SPができてしまうほどに!!
誰よりも身体を張ってきた過去があるが、そのベクトルがおかしな方向に行ってしまったこともある。『刑事ジョー ママにお手上げ』より。 当然ラジー賞だ!!
しかしロッキー曰く「なによりも重い"人生"というパンチにも負けずに進め。そうすれば勝てる」精神は受け継がれている。『ロッキー・ザ・ファイナル』より。
俺の人生の指針だ!!サンキュー、スライ!!
本作の大泉洋は服を剥かれるわ雪に塗れるわで決して格好は良くない。「どうでしょう」感ストップ高!!
それでも必死に依頼人のために全力を尽くす。
その様はみっともなくともバカにはできない。
例え報酬が1万800円(税込)だとしても!!
そしてその相方。アーノルド高田。
本シリーズのアクションをほぼ一手に請け負う仕事人だが、空手の師範代だけあってシリーズ通して負けなしという無敵艦隊さ。
機械さながらに無表情で敵を屠っていくその様はもはや「ターミネーター」と言っても過言ではない。
『1』のオープニングでは邦画にあるまじきスピードでチンピラを秒殺し『2』では多勢相手になんなく圧勝。
そして金属バットで脳天カチ割られても5秒ほどで復活するマシーン感。
感想も「いってぇ…」のみ!!いよいよ探偵から直々に「ターミネーターかお前は」とお墨付きをもらう始末。
そして本作。アクションの演出は今までと変わり「スローな殺陣をハイスピードカメラで撮る」という独自撮影が行われている。正直成功してるかどうかは賛否分かれそうだがそれも雑魚戦の話。
今回は今までいなかったような強力な好敵手がいる。波瑠。風貌と名前から作:松井優征オーラが凄いがその実力は化け物な究極の戦闘狂。
序盤の手合わせでは高田をして「勝てね。あいつ強いわ」と言わしめるほど。
しかしラストのタイマンでは高田の鮮やかすぎるドロップキックで打ち沈む。影で行なっていた似つかわしくない努力のおかげで!!
勝てないかもしれなくともめげずに真顔で立ち向かうこの潔さもターミネーター魂だ。
言ってしまえば本シリーズは「スタローンとシュワちゃんがステイサムのために頑張る」という作品であるとも言えるだろう。『大脱出』より。
こちらは「漢達は監獄にいる」な名作だ!!
…まぁ、いろいろと否定したい気持ちもわかるが!!!
なんか『ミックス。』のときもこんなんだったな!!すまない!!!
さぁ、人生のリベンジマッチだ。『ミックス。』感想。バレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。
とにかくシリーズ史上最高な出来とも言える本作。
いよいよモンキーパンチからのお墨付きをもらい勢いづくばかりだ。いいなぁ!!!
この魅力を文章で伝えるのは難しいが、独特の雰囲気にハマればこれ以上楽しい映画もない。
大人なハードボイルドさに「友情、努力、勝利」という少年漫画エキスをトッピングした傑作だ。
本作は奇しくもあの大作映画『鋼の錬金術師』と同日公開なわけだが、こうなったらハシゴしよう!!
どっちにも大泉洋出てるし!!!『東京喰種』に引き続きの漫画原作。仕事選ばねぇな!!こいつも!!!
ちなみにエンドロール後にもおまけ映像がある。
さすが高田だな!!と思わざるを得ない展開だがこれで続編がつくれるな!!見逃すな!!!
まだまだこの2人が観たい!!
命を燃やす予告↓
燃えカス以下なTwitter↓
ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter