高速回転する方舟の片隅で。

勢いしかない駄弁り映画ブログ。

究極の泥"死"合、キックオフ。『少林サッカー』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180706110550j:image「君はまだ、究極のサッカーを知らない。」

はい、その通りでした!!

これぞ正しいCGの使い方!!

史上最高の究極痛快破天荒エンタメムービー!!

 

W杯ですね。

まぁ我が家には地上波が映る機器なぞ存在しないので一切観られてませんが、その熱狂ぶりはさすがと言う他ない。

なにやら今回のW杯は最高視聴率が50%を超えたらしい。

そんな景気の良い現状に平常運転しているわけにもいかない。

今の日本代表のために俺に何ができるか…考えた結果、答えは2秒で出た。

タバコ片手に少林サッカーのディスクを壊れかけのPS3にぶち込んだのであった。深夜2時に!

f:id:berserkun:20180705161613j:imageW杯にも決して負けない熱気を持った傑作。

俺の周りの本作視聴率は120%超えだ!!

まさか本作を知らずにW杯を観てる方はいないと信じたいが、そこまで俺も野暮ではない。

少しでもこのブームに乗じて本作がもっと認知されれば幸いだ。

昨日辺りどうやら梅雨明けしたようだが

日本中で俺と同じ考えの人間が本作を鑑賞し

その熱気が湿度を吹き飛ばしたに違いない。

なぁ!!そうだろ!!

そんなオフサイドスレスレなあらすじ。

主人公シン少林拳の布教を夢見る青年。f:id:berserkun:20180706110649j:imageしかしそれはなかなか叶わずに今はその日暮らしの生活。

とにかく貧乏に貧乏を極めていた。

いきつけの饅頭屋にもあしらわれてしまう始末。

f:id:berserkun:20180705161833j:image饅頭屋の看板娘。ムイ。

兄弟子と共に歌で「少林拳を広めよう!」などと意気込んでもそんなものには誰も見向きしない。

持ち前の明るさと向こう見ず精神が空回りしてしまう日々。

ひとまず絡んできたチンピラを「喧嘩はご法度だからこれはただのサッカー」理論でブチのめすがあまり気は晴れない。

f:id:berserkun:20180705180748j:imageボールは(喧嘩)友達。

そんな折、元スター選手のファンに出会う。

f:id:berserkun:20180705161853j:image彼には昔八百長試合をしでかし選手生命を絶たれた過去があった。

お互いに人生詰んでる者同士、電撃的に意気投合。

なによりファンは先ほどの喧嘩…じゃなくて野良試合を見てシンの「鋼鉄の脚」に惚れ込んでいた。

「その脚でサッカーすれば無敵だ!」

「そうか!サッカーなら少林拳を広められる!!」

とりあえず秒で利害一致した負け犬2人。

ひとまずメンバーが揃わないことには話にならない。

それでもシンには少林拳兄弟弟子が何人もいた。

早速少林拳でサッカーやろう!」という無謀な思いつきを基に仲間集めに奔走するのであった。

だがそれは思うようにいかなかった。

皆それぞれ事情があり燻っていた。

少林拳なんて時代遅れ」と一笑に付されてしまう。

それでも昔は修羅場を超えてきた仲間であり家族。

熱意と想い出でなんとか押し切りチームの体裁だけは整った。

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しかしメンバーそれぞれサッカーのサの字も知らないような連中。

「これじゃダメだ」とハンはとあるチームとの練習試合を仕組む。

それは悲劇の始まりでもあった。

実は相手はサッカーチームとは名ばかりのただのゴロツキ集団。

真っ当に試合をする気はゼロ。

ボールなぞ追わずに選手への暴行に尽力。

躊躇なくレンチやハンマーを振りかざしてくるヤバいやつらだった。

当然為すすべもなくボコボコにされてしまう少林チーム。

見ていられないシンは

「こんなのサッカーじゃない!戦争だ!

とファンに食い下がるものの

「サッカーは戦争なんだ!!」

との異常発言をかまされる。

引き続き精神共にズタボロにされる面々。

見ていられないほどの惨状に追い込まれる。

暴力や侮蔑が飛び交うそこはまさに戦場だった。

いよいよ耐えきれずに長兄が白旗を振ってしまう。

「じゃあこれ被れよ」と渡されたパンツも惨めに被ってしまう始末。

f:id:berserkun:20180706112007j:image

もうこれらが泣きそうになるほどに悲惨だった。

そこは間違いなく地獄。

人生で味わえる屈辱をフルダースで咀嚼した面々。

 

しかしそのときだった。

の流れが変わり

どこからかお経が聴こえてくる。

そして各々自由すぎる構えを取っている兄弟弟子達。

シン「帰ってきた…!!」

いよいよ我慢がならなかったのか

それぞれが完全覚醒!!

f:id:berserkun:20180629202707p:image"無敵鐵頭功(鉄の頭)"

f:id:berserkun:20180629202641p:image"旋風地堂腿(旋風脚)"

f:id:berserkun:20180629202616p:image"軽功水上漂(軽功・空渡り)"

f:id:berserkun:20180629202627p:image"金鐘罩鐵布衫(鎧の肌)"

f:id:berserkun:20180629202654p:image"鬼影擒拿手(魔の手)"

完全に昔の姿が蘇っていた。

こうなってしまえば敵はいなかった。

負け犬達の怒涛の後半戦、キックオフ!!

f:id:berserkun:20180706112456j:image

燃えるなぁ!!!

かくしてピンチを絆で乗り越えた面々。

f:id:berserkun:20180706112832j:image

勢いそのままに全国大会に出場することにする。

まぁ究極のサッカーを知らないチームは相手ではない。

天井知らずの身体能力と底知らずの絆で悠々と決勝まで駒を進める。

もう有頂天だった。

しかしそれは仲良しだったムイとのすれ違いを生み出してしまう。

シンの明るさと強さに惚れていたムイ。

そんなムイを友達としてしか見ていないシン。

お互いにモヤモヤが残ったまま決勝前夜が過ぎていく。

そんな状態で良いパフォーマンスが発揮できるわけもない。

加えて決勝相手は只者ではなかった。

大会を五連覇しているツワモノ達。

それもそのはず、チームメンバーは米国の違法薬物で極限まで身体能力を引き出された改造兵士達。f:id:berserkun:20180706110739j:image「チーム・デビル」の名に恥じぬオーラ。

禍々しい!!

そしてそこのオーナー。

f:id:berserkun:20180705162042j:imageハン。ファンとは昔から浅からぬ因縁を持つ。

絶対に負けられないのはこちらも同じだった。

そんな中でいよいよ開催される勝戦

開幕早々に身体能力の高さを見せつけられる少林チーム。

ドーピングの前にはさすがの少林拳も歯が立たない。

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一人、また一人と散っていく仲間達。

このままやられっぱなしで終わるのか?

あの泥水を啜る日々に戻ってしまうのか?

果たして友情、努力、そして愛はドーピングを超えられるのか?!

究極の延長戦のホイッスルが鳴る!

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公開から16年経つ今観返しても最高な本作。

むしろ多少大人になった今だからこそ響くものもある。

当時はその「ド派手!!」としか言えないアクションに興奮した。

もちろん今でもその試合ならぬ「死合い」は大好きなのだが

それ以上に人間ドラマが胸に刺さる。

人生のドン底中のドン底を味わっている面々。

そうそう思い通りにはいかないのが人生。

わかっていても惨めな気持ちはツラいもの。

前半では並みのヒューマンドラマがマシに見えるほどに現実を叩きつけられる登場人物達。

辛酸なんて甘いものではないほど最低の日々。

それを真っ当な「友情・努力・勝利」で打ち破る。

シンの「夢を諦めたら人生じゃない」との言葉は楽観的かもしれないが、その底なしの明るさには非常に救われる。

古い価値観、暑苦しい根性論かもしれないが

それを有言実行していくシンの姿には時代を超えた輝きがある。

それに引きずられるように兄弟達も次々と漢気を爆発させていく。

「やると決めたら最後まで付き合うよ!」と言わんばかりに!!

f:id:berserkun:20180706105512j:imageどいつもこいつもいい顔してるなぁ!!

隠し味程度に抑えられるムイとの恋愛模様も程よく苦くて切ない。

すれ違ったまま決勝に進むだけでもツラいのに

チームメイトが立て続けに倒れ試合続行すら危うい事態。

しかしそんな窮地にムイが駆けつけてくれるベタさ。

さらにはその太極拳でピンチをチャンスに変える熱さ。

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恋愛映画としてもスポ根映画としても満点だ。

2人が手と手ならぬ「手と足」を以って放つ究極のアンサーには感涙必至。

伏線などという高尚なものではないかもしれないが

全てが丸く収まる痛快なラストシュートには当時の記憶が蘇ってくる。

 

思えば本作を初めて観たのは小学5年生の頃。

当時も現代に負けない映画フィーバーだった。

ハリー・ポッターと賢者の石』『千と千尋の神隠しなどが立て続けに公開されていた。

もちろんどちらも劇場へ行ったが、当時の俺は冷めたクソガキだった。

素直に興奮すればいいものをどこか斜に構えて観ていた節がある。

いや、もちろんどちらも最高に面白かったのだが

あくまで俺の想定の範囲内での100点だった。

しかしそんな小さすぎるプライドは本作で物の見事に消し飛んだ。

本作には枠組みなど軽く超越する最高さがあった。

最初から最後まで「面白すぎる!!」の連続。

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人生初の100点超えを叩きつけられた映画だった。

少年漫画をそのまま実写化したような「友情・努力・勝利」の三本柱。

それを荒唐無稽ともいえるCGで包み込む。

当時でもギリギリだったしょうもないギャグを間に挟みこみ、出てくるものは全て汚い。

どれもこれもが俺の人生において衝撃的すぎた。

というか今観ても十分衝撃だが!

f:id:berserkun:20180706112557j:imageシュートしたら虎が出るんだぞ!すごい!!

普段は自分の意見を押し殺していた俺が我慢できずに何度も劇場へ足を運んだほどにハマった。

人生で初めてリピートした映画という意味でも俺の中で燦然と輝く本作。

最初から最後まで全く飽きないという映画体験も初めてだった。

5回ほど劇場で観たがDVDでも擦り切れるほどに観返しまくった。これも人生初だった。

思えば俺が低偏差値映画を好むようになったのは本作の影響かもしれない。

まぁ様々な意味で俺の童貞が奪われたのは間違いない。

 

とにかく未見の方には是非観てほしい大傑作。

どこを切っても清々しいまでに王道しか出てこないが

ここまでド直球にベタを叩きつけられたら

こちらはもう黙って見届けるしかない。

勝つ為のサッカーも勿論大事だ。

しかしそれも度が過ぎてしまえば「チームデビル」のようになってしまうかもしれない。

引き換え少林チームの「生きる為」「仲間の為」のサッカーはこれ以上なく格好良い。

f:id:berserkun:20180706112744j:image

なにより観ていて気持ちが良い。

そんな大切なことを教えてくれる教科書映画。

サムライブルーもいいが

少林イエローも忘れるな!!

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今こそ観よう!!

何かを忘れた夜に!!

 

滾る予告↓

少林サッカー(日本語吹替版)(プレビュー) - YouTube

滾らないTwitter

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あるのは度胸と愛情のみ。『ニューヨーク ザ・ギャング・シティ 明日なき2人』感想。微ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180619205151j:image金なし、学歴なし、前科あり!

向こう見ずなバカップルの、行く末は。

そして妙に生々しい登場人物。

それもそのはず実話映画だ!!

意外にも突き刺さる掘り出し物。

 

ネタバレなし感想。

別に必見な映画ではありません。

言ってしまえば平坦な実話サスペンス。

それでも意外に響きました。

人によっては泣きかねません。

まだ新作のはずなので旧作落ちしたら是非。

観るなら吹替一択で!!

 

俺は映画が好きだ。

まぁ三日坊主なのにこんなブログを低空飛行でも続けられているのがその証明でもある。

しかし好みは異常なまでに極端。

基本的に「悪者が死ぬ回数と映画の出来は比例する」と思っている。

つまりは"完全"懲悪なアクション映画が大好き。

周りが勉学やら部活やら恋愛に精を出していた青春時代を全てステイサムに費やした、といえばわかっていただけると思う。俺の異常性が!!

そんな残念な思考を持った俺だが

この度、何の因果か本作を観る機会があった。

目を惹くアクションがあるわけじゃない。

好きな俳優が出てるわけじゃない。

元の事件に興味があるわけじゃない。

巷で話題の大作というわけでもない。

試写会が当たったわけでもない。

なによりエロいわけでもない。

観ない理由を挙げていけばキリがない。

ほぼ気まぐれだ。そんな日もあるだろう。

というか気まぐれじゃない日があるのか!?俺に!

そんな雑もいいところなあらすじ。

トミーロージーはどこの地元でもいる関わり合いになりたくないバカップルだった。f:id:berserkun:20180619205556j:image互いしか見えてないその様は幸せそのものだった。

しかしやはり悩みもあった。

金がない。

真っ当な人間なら「バイトでもするか!」となりそうなものだが

そんな真摯さを持ち合わせている2人ではなかった。

マリファナを吸いながら考えた画期的な打開策を実行に移すことにする。

それは強盗だった。

普通なら二の足を踏みそうなものだがf:id:berserkun:20180619205734p:imageバカ特有の謎フットワークで即、実行!

その流れは「店に拳銃を持って押し入る→金を奪う→逃げる」という非常にわかりやすいもの。

まぁそんな幼稚園児が考えたような作戦がまかり通る世界なら誰も苦労はしていない。

呆気なく逮捕されてしまうトミーであった。

【18ヶ月後】

保釈されてきたトミーをロージーは待っていた。

一途さだけは立派だった。

この間にロージーはなんとか職に就いていた。

そこをトミーにも紹介することにする。

「もう若くはないしな」と一応真面目に働くことを2人して決意。

その就職先は借金の取り立て会社。

面接らしい面接はなし。

それどころか社長含め社員は全員前科者。

明らかに黒よりのグレーゾーンだったが

それでも真っ当に生きる楽しみを理解していく2人。

しかしトミーには忘れられない過去があった。

幼い頃に「実家の花屋がマフィアの手で潰された」というある種のトラウマがあった。

街でマフィアを見かけるたびにそれがフラッシュバックしてくるほどだった。

不良特有の「やられたらやり返す精神」が湧いてきてしまう。

次第に仕事よりも今世間を騒がせているマフィアの裁判傍聴に情熱を傾けてしまう。

当然そうなってくると稼ぎは減る。

やっぱり予想通りに煮詰まってしまう2人。

そこでトミーは考えた。

それは常人なら決して思いつかない名案だった。

「マフィアから金奪おう!」

当然反対するロージー。しかし

「悪人から金奪うのって悪いことか?」

独自の俺ルールを目の当たりにし、あっさり懐柔されてしまう。

「なにより過去の復讐もできる!一石二鳥じゃないの!」とどこからかサブマシンガンを調達してきたトミー。

雑にも程がある情報収集の末に銃火器持ち込みNGな賭けクラブを発見。

相変わらず呆れるほどの無策で単独押し入る。

しかし運が良いのか悪いのか

あまりにも馬鹿げていて虚を突かれたのか

その「強盗」は成功してしまう。

ある意味悲劇の始まりでもあった。

すっかり味を占めた2人。

当然、調子に乗りに乗る。

強盗を重ね、ときにはこれ以上ないほどにマフィアを煽りまくる。

f:id:berserkun:20180619205905p:image金を奪い、服を脱がし、腰を振らせる。

もちろん「親父からだ!」と店に銃弾をバラ撒くことも忘れない。

そんな2人は一部世間の注目の的になった。

「ボニー&クライド」と揶揄されるくらいには紙面を賑わせていた。

f:id:berserkun:20180619205949p:imageお手本のような調子の乗り方。

しかし相手はそんな横暴を笑って見過してくれるほど生易しい連中ではなかった。

それはいよいよボスの耳にも入る。

f:id:berserkun:20180619210038j:imageフィオレルロ。

まさかのアンディ・ガルシア

とはいえ今は裁判の真っ最中。

ド派手に見せしめなどすればマスコミや警察が黙っていない。

ぐずついているマフィアを尻目にいよいよ3件目の強盗をしでかす2人。

いつもの通り目的は金だけだった。

しかしそこで手に入れたものは今までとは比べ物にならないほどのお宝だった。

それは現在の裁判でも決定的な有効打となる「マフィアの詳細な構成リスト」だった。

f:id:berserkun:20180619210120p:image

それを理解し、起死回生の一手を打つべく動く「ボニー&クライド」

いよいよ本気で黙っているわけにいかなくなった「マフィア」

ずっと黙って盗聴しているだけの「FBI」

果たして2人に明日はあるのか?

恐ろしいまでに平坦な三国時代の幕が上がるのであった…

 

前置きで書いた通り本作には斬新な「何か」があるわけではない。

人によっては「自惚れたバカ2人が破滅していくだけ」の駄作と感じるだろう。

まぁそれもあながち間違いではない。

それでも俺がわざわざ記事にするほど惹きつけられたのは変に生々しいリアルさだ。

主人公2人はどこにでもいそうなカップル。

お互いを「イケメン」「最高」「天才」「クレイジーと褒め合い、とことんまで自惚れている。f:id:berserkun:20180619210220p:image「そんな自分たちは絶対に幸せ」だと思い込んでいる。

それでも心の奥底ではどこかで「違う」と気付いている。

必死でそれを見て見ぬ振りしては何か大きなことをしようと必死にもがく。

そこでとった手段は褒められたものじゃないだろうが、似たような経験は誰にでもあるはずだ。

実際、彼らは根っからの悪人じゃない。

「悪党からしか盗まない」「誰も殺さない」

本当は真っ当に生きたいと誰よりも願っている節もある。

思いつく作戦は普通なら一瞬で棄却しかねないものばかり。

だがそれは2人なりに精一杯考えた結果。

その必死さが痛いほどに見て取れる。

無策で無謀で無鉄砲、愚直でどうしようもないが

俺は到底そんな2人を嫌いにはなれない。

ある意味棚ぼた的に手に入れた金も全て自分のために使う欲深さもない。

トミーはその愚かさから家族とは不仲だった。

実家のこと、家族のこと、過去の悲劇…その全てを弟に押し付けて逃げ続けていた。

それがずっと心残りでもあった。

その贖罪として実家に立ち寄りようやく手にした大金を置いていこうとする。

だが当然、普通の神経をしていたらそんな得体の知れない金は受け取れない。

なにより金で解決するような浅い問題じゃない。

結局、過去は変えられずに仲直りもできない。

本当は皆のような普遍的な幸せが欲しい。

彼女を招待して家族と微笑ましく食卓を囲みたい。

だが愚かな自分ではどうしていいかわからない。

もう意地で実家のポストにその金をブチ込むしかないトミー。

切なすぎるだろ! あまりにも!!

それでも「花屋を開く」夢だけは諦めきれずにラストには新天地を目指そうとする。

そんな彼氏についていくしかないロージー

それを俯瞰で見ているだけの俺が「破滅的」「愚か」だと言うことは到底できない。

マフィアのボスであるフィオレルロも

その佇まいからはほとんど暴力の匂いはしない。

むしろ孫から見れば料理好きの好々爺だ。

マフィアのイメージといえば

一にも二にも「銃火器」「暴力」だが

本作ではほとんどそれが出てこない。

確かに短絡的にいちいち騒ぎを起こしては組織がままならない。

「あぁ…現実って意外とこうなのかもな…」と再認識させられる。

「事実は小説よりも奇なり」というが

本作が実話というのも妙に納得できる。

それは役者陣がほぼ無名だからこそのリアリティなのかもしれない。

 

まぁ誰かに勧めようとは中々思えないが

俺の心の中には確かに残った佳作サスペンスだ。

それは俺も主人公達と同じく「明日がない」からかもしれない。

油断していると所々でハッとさせられる。

万人ウケはしないだろうが

何かに挫折しまくりの人間には響く。

そんな映画でしたよ。

 

 

余談。私信。

本作を鑑賞した本当の理由。

実は友人が本作で吹替を担当している。

デビュー作だからなのかモブ役だった…はず。

名前も出てこないレベルなので答え合わせが出来ない現状。これは完全に俺の予想だが

途中で出てくる名もなき黒人の同僚だろ!!

どうなんですか!?伊達さん!!

 

平坦な予告↓

4月18日(水)ゲオ先行レンタル開始!『ニューヨーク ザ・ギャング・シティ 明日なき2人』 - YouTube

平坦なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

新たな伝説、開幕。『アメリカン・アサシン』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180615184327j:image新たなダークヒーロー、誕生。

徹頭徹尾、容赦なし!

骨太スパイサスペンスアクション。

 

ネタバレなし感想。

予告観てピンときたら是非どうぞ。

期待通り、たまに期待以上の骨太さ。

この手のアクションがお好きなら損はしません。

有象無象のB級とは一味も二味も違うつくり。

…って褒めすぎか!

念のためハードルは低めでどうぞ。

 

「スパイアクション映画」

レンタルビデオ店に行けばひとつの棚を占拠してるほどの一大ジャンルである。

パッと思いつくのは

f:id:berserkun:20180615184342j:image『007』シリーズ。

世界一有名なスパイジェームズ・ボンドの大活躍を描く説明不要の超人気シリーズ。

f:id:berserkun:20180615184358j:image『ミッション・インポッシブル』シリーズ。

トム・クルーズトム・クルーズである所以。

毎回変わる作風、そして右肩上がりにジャッキー化するトムが見所。

その存在感は夏の大作ラッシュでも一際目立つ。

f:id:berserkun:20180615184415j:image『ボーン』シリーズ。

近代アクション映画の金字塔。

徹底した「リアリティ」を組み込んだストーリーとアクションには全世界が度肝を抜かれた。

未だに月一で観返すレベルの傑作。

f:id:berserkun:20180615184428j:image『96時間』シリーズ。

「ボーン」シリーズの流れを汲んだ傑作。

極限まで無駄を排除したそのつくりと内容には

あらゆる意味で「プロフェッショナル」を見る。

俺を洋画にハマらせたひとつの要因。

 

こう並べてみるとわかりやすいが

基本的に主人公達は「伝説」が多い。

全員が最低でも一人前どころか十人前レベルの猛者揃い。

もちろんコメディでもないのに緊迫した状況でオタついているスパイなど見たくはない。

ときに余裕すら垣間見れるその有能ぶりにわくわくする。

しかし本作アメリカン・アサシンではそれらでは描かれなかった部分が見られる。

「スパイが誕生し、一人前になるまで」だ。

そんなミッシングリンクを感じるあらすじ。

 

「ミッチ・ラップ」は平凡なアメリカ人だった。

それでも今日だけは人生でも特別な日。

旅行先のビーチで彼女にプロポーズ。

そしてそれを見事に成功させた。

f:id:berserkun:20180615184502j:image幸せの絶頂だった。

そしてそれはずっと続くと信じていた。

しかし悲劇は急に訪れる。

そのビーチで無差別テロが勃発。

平和だった風景は一変する。

銃弾と悲鳴に支配される海岸線。

それは自分達も例外ではなかった。

自身は腹に銃撃を受け重症。

彼女は目の前で命を落としてしまう。

堪え難い深い絶望と哀しみ、そして怒り。

絶頂からドン底に堕ちてしまうミッチであった。

その感情はいつしか復讐心へと変貌する。

平凡な人生はガラリと姿を変える。

様々な格闘技ジムや射撃場へ赴き、己を徹底的に厳しく鍛える日々となる。f:id:berserkun:20180615191019j:image尽きることのないエネルギーでただひたすらにテロ組織への報復を望むばかりの毎日。

気がつけば独学ながらも諜報員としての素質を高いレベルで身につけていた。

いつしかCIAからもオファーが来るレベルにまで

リングマシーンへの道を駆け上っていた。

しかし復讐は1人でやり遂げたい一心からそれを蹴り

いよいよ憎き組織への潜入すら成し遂げる。

とうとう目の前には待ち焦がれた恋人の仇。

あと数分あれば悲願が達成する…はずだった。

そこに突入してくる特殊部隊。

その場にいたテロリスト共を皆殺しにし

ミッチの身柄を拘束する。

連れられた先はやはりCIAだった。

テロリストを狙っていたのはミッチだけではなかった。

なにより最初の勧誘から1年半もの間、ずっと監視され続けていた。

凡人なら唐突にCIAに捕らわれたとなればパニックどころの騒ぎじゃないが

仇を目の前で横取りされたミッチは違った。

というかむしろガチギレしていた。

「1年半前にあんたらの助けはいらないって言ったよな?」

「なんで俺の得物、横取りした?」

それに対して「部隊が突入しなきゃあんた死んでたよ」と言われても

「俺なら全員殺せた」の一点張り。

f:id:berserkun:20180615184632p:imageCIA相手にこの反骨心。

当然あっさりと家に帰してくれるはずもない。

しかしまぁその能力は眼を見張るものがある。

「むしろこのメンタルこそ今の現場に必要!」とばかりにエージェントとしてスカウトされるミッチ。

CIAに対してあんまり良い印象を持ってないのは確かだが、既に人生の目標もなくなってしまったのも事実。

なにより悪はまだまだ世界に蔓延っている。

持ち前の正義感からか腕試しか暇つぶし

もしくはその全てからか。

ひとまずエージェントの養成所入りを承諾するミッチであった。

しかしそこの教官は七癖くらいあった。

f:id:berserkun:20180615191053j:imageスタン・ハーリー。

…というかマイケル・キートン

相変わらず狂気を孕んだ目でこちらを見据えてくる。

誰に言われるまでもなく鬼教官だった。

地獄の特訓の日々が始まる。

それはそこらにありふれたものではなかった。

具体的には

・朝っぱらから寝床にライフルを連射する寝起きドッキリ

・1vs1の組手に拳銃を持って割り込んでくる。

VR訓練では恋人の仇を幾度となく映り込ませる

挙句の果てには「感情を殺せ」と

・例の日に撮った元カノとのラブラブビデオを見せつける

当然同様するミッチ。

それに対して「まだまだ甘いな」

油断した隙にコードで首を絞めてくる。

もう完全に現場よりハードな実習の数々だった。

f:id:berserkun:20180615184754p:image段違いの説得力。

しかしミッチもそこは意地と「俺が主人公だ」精神でなんとか乗り切る。

f:id:berserkun:20180615191122j:image引き換えに目は死んだが!!

そしていよいよ現場に出る日がきた。

ただそれは「15kgのプルトニウムを奪還しろ」という合格証書にしてはいろんな意味で重すぎるものだった。

とはいえあのしごきを耐えてきたミッチからしたら別段、驚くものでもなかった。

隣には同期の有能、ヴィクターもいた。f:id:berserkun:20180615184919j:imageヴィクター。

…ってスコット・アドキンスじゃねぇか!!頼もしい!!

意気揚々と初出勤を飾る新卒たち。

しかしそこは非情なまでに戦場だった。

相手も海千山千のテロリスト。

任務開始5分で計画は失敗。

なんとヴィクターも命を落としてしまう。

相手はプロの犯罪者集団。

映画のようにはいかなかった。

スコット・アドキンスが秒殺される」という冷酷な現実を叩きつけられてわかりやすく落ち込む面々。

それでもミッチだけは諦めていなかった。

独断で相手を追いかける暴挙に出る。

しかし計画をガン無視した行動の歪みは大きかった。

スタンの身柄が拘束されてしまう。

おまけに同僚のアニカにはスパイ容疑が出てくる始末。

もうわかりやすくヤバかった。

そんな状況でもやっぱりミッチだけは諦めていなかった。

f:id:berserkun:20180615191201j:imageスパイとしての能力は一人前程度でもそのメンタルの合金っぷりだけはプロ顔負けだった。

人生のドン底を深く味わった漢には覚悟やる気標準装備されているもの。f:id:berserkun:20180615185003p:image能力一人前、メンタル十人前な新卒ミッチ。

果たして場数は精神論でなんとかなるのか?

全世界の命運は1人の新人に託されたのであった…

 

本作の大きな特徴は「ひたすらシリアス」であること。

最近のアクション映画ではほぼお約束のようになった「軽妙なやりとり」や「コメディチックなハズし」などは一切ない。

とにかく全編、息がつまるほどに緊迫している。

それは開始早々のテロの凄惨さからも見てとれる。f:id:berserkun:20180615185031p:imageその様はむしろ戦争映画に近い。

だからこそミッチに深く感情移入できる。

そしてそれはアクションにも波及する。

「ボーン」以降顕著になってきたリアリズムアクションの正統進化と言えるようなもの。

弱点は躊躇なく狙うなどの「らしさ」をさらっと入れてくるあたり非常に信頼できる。

他の映画なら見所になりそうな「潜入パート」を大幅にカットする大胆さも持ち合わせている。

映画的には跳んだり跳ねたりした方が見栄えが良くなるだろうが

命のやりとりをしている状況で格好つけてるわけにはいかない。

f:id:berserkun:20180615193931j:image

むしろ「これくらいプロなら出来て当然」と言わんばかりにあっさり処理していく。

ラスボスすら最期のトドメは非常に簡素なもの。

しかしそれこそが「リアル」と言える。

本作では

・周りの人間も呆気なく死んでいく

・人質に取られたアニカが軽く自決する

・核爆弾は海中に沈めただけでは処理できない

など今までの映画とは全く異なる描写が多い。

だからこそハラハラが止まらない。

それらもおざなりに流されるわけではなく

しっかりとミッチの心に刻まれていく。

「死んだ人もいる」と呟く。信用できる!

一歩違えば「アイドル映画」にすらなりそうな題材をここまで骨太に仕上げたのは「凄い」という他ない。

 

…ってなんか真面目だな!!今回!!

まぁ当ブログの様相が変わってしまうほどに本作ではおふざけ一切なしだった、ということだ。

 

さて。本作の一番の見所。

それは上記した中にはない。

いや、もちろんどれも斬新で興奮はするのだが

それらを全て喰らい尽くすキャラがいる。

f:id:berserkun:20180615184712j:imageマイケル・キートン

古くはバットマンであり

それを逆手にとった「バードマン」であり

近年では「ヴァルチャー」

すっかり翼おじさんのイメージが強い。

f:id:berserkun:20180615185141j:image錚々たるヒーロー映画の来歴。

しかし本作で彼に生えているのは

完全に「悪魔の翼」だった。

基本的にどこかイカレた役柄が多い漢。

当然、本作でも漏れなく狂っていた。

というか狂気が大爆発していた。

全く新しい実戦訓練の数々もそうだが

その狂気がスパーキングするのは中盤。

敵に囚われた際の拷問シーン。

本作の黒幕「ゴースト」は元々スタンの教え子でもあった。

いろいろ経験した挙句、ありがちな闇堕ちをしてしまったわけだが

それでもスタンは見捨てることはなかった。

ある意味では!!

各種の拷問器具をちらつかせるゴースト。

両手を鎖で吊るし上げられ身動きが取れないスタン。

ぱっと見では絶対的にゴーストが優勢。

しかしその眼差しとオーラで場を支配していたのはスタンだった。

いちいち拷問の手際の悪さにダメ出しをしf:id:berserkun:20180615191810j:image「お前にはいくつかの過ちがある」地獄の特別講習を開始する。

早速情報を聞き出そうとしたゴーストに対して

「あまりストレートに聞くな…面白くない

それに逆上してか指の爪を剥がされてもf:id:berserkun:20180615192008j:image「あぁ…いいな…!!」

「指はまだ9本あるぞ…?」

ヘラヘラしながら吐き捨てる。

その後さらに追い討ちをかけられるが

「最後のミスだ…俺に近づきすぎたな

とゴーストの耳をマイク・タイソンばりに噛みちぎる!!

もう相手を間違えたと理解したゴーストは

「今殺すのはもったいないから…」と涙目ながらにその場を後にしてしまうのであった。f:id:berserkun:20180615191852j:image「もういいです…」なゴースト。一応ラスボス。

この圧倒的狂気。

もはやバットマンよりジョーカーに近い。

奇しくも翌日にニンジャバットマンを拝見したのだが

最強。最狂。最凶。最高。『ニンジャバットマン』最速感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

「こいつがバットマン続けてたら10分で話終わるな…」と思わせるほどの狂気を秘めていた。

誰が死ぬか予測できない本作でも溢れる「あ、こいつだけは本気でヤバい」感。

教え子が敵となってしまっても最後まで見捨てずに育成するプロフェッショナルさ。

限りなく無慈悲に近い慈悲深さ。

思えば「プロが新人を育てるスパイ映画」

あの世紀の傑作キングスマンがある。

f:id:berserkun:20180615185304j:image超がつくほど大好き。そのうちブログで!

あちらの教育係はコリン・ファースだった。

f:id:berserkun:20180615192231j:imageプロの余裕と英国紳士が同居する最高のキャラクター。

しかしそれはあの独自の世界観だからこそ存在し得た。

こちらにはあんな優雅に秘密武器を使っている余裕などまるでない。

f:id:berserkun:20180615192257j:imageむしろ「敵を排除するならどんな手でも使え!」枯れることない雑草魂に満ち溢れている。

「そっちが優雅に紅茶を飲むならこっちは泥水を啜るぞ!!」とでも言わんばかりだ。

どちらが正解ということはないが

観た後になんだかわからないやる気が出てくるのは後者だ。

 

とにかく終始容赦ゼロな本作。

「仲間を思いやる復讐の鬼」といういそうでいなかった斬新な主人公。

「それを超える現場の鬼」な師匠。

「コインの裏側」な敵。

王道のヒーローオリジンとしても抑えるべきところが全て抑えられている。

『ボーン』『96時間』を超えた!」

…とは言いづらいが、ぜひシリーズ化してほしい傑作アクションだ。

この手の映画が好きならぜひオススメだ!

 

余談。

当ブログでもよく自慢させてもらってるが

俺はよく試写会が当たる。

6月上旬はなんと3つ当たったのだが

そのうちの2つニンジャバットマンメイズ・ランナー: 最期の迷宮』の試写日が被ってしまった。

結局、前者を優先したのだが、思えば後者と本作。

どちらも主演はf:id:berserkun:20180615192330j:image「ディラン・オブライエン」

二夜連続オブライエン祭りも悪くなかったかもしれない。

せっかく当てていただいたのに行けなかったのはちょっと負い目があるので

映画が公開されたら是非観に行こうと思う。

f:id:berserkun:20180615185354j:imageメイズ・ランナー: 最期の迷宮』

6/15(金).全国ロードショー!

そして本作。f:id:berserkun:20180615192419j:imageアメリカン・アサシン

こちらは6/29(木).全国ロードショー!

二週連続でオブライエンを楽しもう!!…って

f:id:berserkun:20180615185415j:imageニンジャバットマン

6/15(金).ロードショー。

f:id:berserkun:20180615185429j:imageハン・ソロ

6/29(木).ロードショー。

 

どちらも強豪と同日公開じゃねぇか!!

思い切ったな!随分と!!

だがそれでこそ雑草魂だ!!

 

骨太な予告↓

復讐のためにCIAエージェントになる男/映画『アメリカン・アサシン』予告編 - YouTube

ひ弱なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

最強。最狂。最凶。最高。『ニンジャバットマン』最速感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180608153940j:imageいざ、参らん!

戦国BASARAバットマン!!

バットマン史上最"狂"超傑作。

これ文字にするの無理だ!

 

ネタバレなし感想。

面白いを通り越した「圧倒的狂気」がそこに。

これこそ「戦国」で これこそバットマン

とにかく観に行きましょう。

「アニメ映画だしDVDでも…」は誤ちです。

これぞ大画面大音量ならでは。

そしてネタバレは極力回避してください。

アメコミにありがちなシリーズものではないので

本作から触れても大丈夫です。

むしろアメコミに疎い日本人向けです。

この上なく!!

 

ちなみに本記事はネタバレ全開です。

未見の方は絶対に読まないでください。

気軽に劇場へどうぞ。

 

6/8. 記事未完成ですが

同志の方々に共有したいので公開します。

今後 画像掲載予定。多数公式サイト様から引用。

 

6/15(金) 追記

公開日初日に2回目鑑賞しました。

相変わらず狂気じみてたなぁ!!

f:id:berserkun:20180615171407j:image入場者特典のポスターも無事にゲット!

イカす!!

これ目当てでも是非劇場へ!!

 

 

f:id:berserkun:20180608161019j:image

バットマン

ここ極東の島国、日本でもその名を知らない者はいない最高のダークヒーロー。

その生まれはなんと1939年。

約80年前から一線で闘い続けているというから驚きだ。

もちろん原作はコミックだが

「ひとつの文化」とも言える人気はその枠だけに留まれるはずもない。

古今東西、あらゆるメディア展開が成されてきた。

ドラマ、映画、アニメ、ゲーム…

いちいち追っていくとWikipediaでも収まらないレベルではある。

近年だけに絞ってみても

f:id:berserkun:20180608161045j:imageダークナイト・トリロジー

バットマン ビギンズ』『ダークナイト』『ダークナイト ライジングから成る超大作の三部作。

死ぬほど面白い。

f:id:berserkun:20180608161101j:imageジャスティス・リーグ

超人だらけなアメコミ帰宅部。『ジャスティス・リーグ』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

DCコミックスヒーロー大集合映画。

未だバットマンの単独映画化はされてないものの

「史上最も悩まないバットマン」が大暴れする傑作。

f:id:berserkun:20180608161114j:image『GOTHAM/ゴッサム

若きバットマンことブルース・ウェインのドラマ。

後に因縁を持つやつらが早くも大騒ぎ。

これもいつか書こう!ブログで!

f:id:berserkun:20180608161142j:image『レゴバットマン ザ・ムービー』

まさかのレゴでバットマン

しかしその出来は「ダークナイト」以来の傑作とも称されることもある。

ちなみにめちゃくちゃ面白いぞ!

 

…とまぁここ数年でもその展開は果てしない。

そのどれもが違った魅力を持った傑作というのも恐るべき点だが、そんな折。

またひとつ金字塔が現れた。不意に!!

f:id:berserkun:20180608155748j:imageニンジャバットマン

まさかの「戦国×バットマン」という異色さ。

それも二次創作じゃなくて堂々の公式だ!!

とはいえ日本人が魔改造に長けているのは周知の事実。

なにより「戦国時代」はそれこそ「バットマン」と同レベルに各方面で描かれてきた。

今さらこの程度で驚く日本人は少ない。

海外から「最高!!」「クレイジー!!!」というレビューが届いてもまぁ動じることではなかった。

またありがたいことに試写会に招待していただいたが

「こちとら日常的に偉人や神が擬人化、女体化されてんだぞ!」という妙な反骨心があったのは否めない。

 

鑑賞中。

俺は叫んでいた。

応援上映で良かった。

声を抑えるのは無理だった。

誰も彼もが少年少女となり

手を叩き歓声を挙げていた。

そこには真正面から変化球を投げ込んできたバットマン達の姿があった。

むしろ変化が読めなさすぎて直球だった。

「戦国時代」バットマン

両者とも文字通り歴史の深みは半端ではない。

それが真っ向から殴り合う。

そこには「理屈」を超えた「狂気」があった。

そんな教科書では教えてくれないあらすじ。

 

ゴッサム】現代。

今日もバットマンは元気に自警団活動に励んでいた。

f:id:berserkun:20180608161951p:image

毎度お馴染みダークヒーロー。

その野外活動の相手はゴリラだった。

f:id:berserkun:20180608162043p:image

このゴリラ、ただのゴリラじゃなかった。

めちゃくちゃ賢かった。おまけにイケボだった。

「次元転送装置」なるものを開発。

ゴッサム中の悪党を使って人体実験をしていた。

その目論見は大半、成功していた。

それをなんとかすべく出張ってきたバットマン

しかしあえなくその歯牙にかかってしまう。

 

【???】

f:id:berserkun:20180609201924j:image突如未踏の地にワープしたバットマン

常人ならこの時点で3日は寝込むところだが

彼は人類が持てうる限界全てを持つ漢。

「ここ中世の日本だな」あっさり看破する。

そして早速、お約束的に輩に絡まれる。

まぁ戦力的には何も問題はなかったが

その姿形は見過ごせるものではなかった。f:id:berserkun:20180608163615j:image見覚えのある道化衣装。

「あぁ…またあいつか…」と思うより早く

とある猫女と信頼できる漢が接触してくる。

f:id:berserkun:20180608162142p:image

まぁ不二子ちゃんポジションだ!

f:id:berserkun:20180608162221p:image

バットマンの執事で家族。

世に大勢いる「万能執事」の元ネタさん。

話を聞くにゴッサムの名だたるヒーローやヴィランが中世の日本…つまりは今この地『戦国時代』に飛ばされた」らしい。

そしてこの地で幅を利かせているのは

バットマン、そして全観客の予想通り

f:id:berserkun:20180608162315p:image

"第六天魔道化王"「ジョーカー」

f:id:berserkun:20180608162322p:image

"魔小姓"「ハーレイ・クイン

尾張の国…通称「エンドキングダム」亜火無(アーカム)城に君臨。

これまた常人なら秒で見て見ぬ振りをするところだが、バットマンヒーロー。

悩むこともなかった。

ひとまずアルフレッドが隠し持っていたバットモービル

ジョーカーの根城へとお邪魔することにする。

道交法が存在しない時代をいいことに

即免停!レベルで追い込みをかけるバッツ。

しかしやはりジョーカーはジョーカーだった。

完全に只者じゃなかった。

加えて今回は織田信長の遺伝子を持っていた。

そんな「魔王×道化王子」が無策なはずもない。

当然のように変形する城。

蒸気機関やその他諸々を発達させ

ここは現代超えのオーバーテクノロジーが跋扈する世界となっていた。

まぁ考えてみればジョーカーが歴史改変など気にするわけがなかった。

しかしそれはこちらも同じだった。

バットポッドトランスフォーム

バッツの身を包み込む「アーマードバットマン電撃披露!!

とはいえ相手はこの世界に2年早く着いていた。

完全に日本文化を理解し馴染んでいた。

それをほぼ寝起きに近いバッツに「なんとかしろ!」というのも無理な話だった。

得意の口八丁や容赦のなさ、そして何故かスモウレスラーとして配下に就く「ベイン」の働きもありf:id:berserkun:20180608162728p:image

本作のサプライズ。

敗北を喫してしまうバッツ。

呆気なく終わりか…とそのときだった。

どこからか蝙蝠の大群。

そしてそれに乗じた複数の影。

f:id:berserkun:20180608162419p:image

f:id:berserkun:20180608164926p:image

f:id:berserkun:20180608162426p:image

ざっくり言うと元の時代での気の知れた仲間で家族達の応援だった。

皆それぞれジャパンナイズされていたが

中身は何一つ変わっていなかった。

ひとまず避難することにするバッツ達。

そんなヒーロー達を影で支える集団。

「飛弾の蝙蝠衆」忍者部隊。

彼らの話を聞いてみれば

「2年前、異邦の者達が現れて この戦国の世を荒らし始めた」

f:id:berserkun:20180608162510p:image

"美毒麗将"「ポイズン・アイビー」

f:id:berserkun:20180608162847p:image

"風林火鳥"「ペンギン」

f:id:berserkun:20180608162634p:image

"双面武神"「トゥーフェイス

f:id:berserkun:20180608162659p:image

"独眼銃正宗"「デスストローク

 

「しかし言い伝えによればその混沌を終わらす者も同時に現れるはず」

それこそが"蝙蝠の忍者"

「つまりは貴方だ」

こんな真っ直ぐに「伝説」扱いされて悪い気はしない。

それに悪人達を見過ごすわけにはいかない。

なにより元の時代に戻らなければならない。

今のゴッサムにはバットマンジョーカー、その他大勢のヴィランが不在」なのだ。

…って今のゴッサムめちゃくちゃ平和だな!!

 

…まぁ、細かいことはどうでもいい。

とにかく「悪は討たねば!!」精神

見知らぬ土地にも御構い無しに

相変わらずの正義感を爆発!!

各地で情報収集していた最後の1人

f:id:berserkun:20180608162811p:image

「レッドフード」も漢気勧誘!!

かくして結成されたf:id:berserkun:20180608163709j:image「ニンジャ戦隊バットマン

決戦の地は「富士山麓地獄ヶ原」

狙うは天守閣。混沌の権化。

相手取るは最凶最悪ヴィラン大名達。

そして異邦で違法なテクノロジー

対してこちらの武器は絆、ヤル気、漢気!!

f:id:berserkun:20180608163732j:image

大戦国時代の幕が上がる!!

f:id:berserkun:20180608163755j:image

いざ! 戦国乱世!!

 

とにかくまず間違いないことは

本作は「マジでクレイジーだ。

そしてそれは並みの「クレイジー」を遥かに超えている。

「そういや最近この感覚味わったなぁ…」と思い返してみて気がついた。

デッドプール2観た後と同じだ!!」

最高。最高。最高。最高。『デッドプール2』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

そう、本作には「あの世紀のクレイジー」に勝るとも劣らない「圧倒的狂気」が確かにあった。

瞬間最大風速で言えばアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』すら超えかねない熱量。

最大。最高。最強。最悪。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

優等生なMCUには出せないもの。

それは混沌とした闇鍋感だ!!

特に終盤の「怒涛」としか言えない展開には

本気で開いた口が塞がらなくなる。

一部を説明するなら

それぞれトランスフォームして巨大ロボと化した城を操縦して取っ組み合いをする大名達。

さらにはそれらが超合体。

超巨大ロボ「超絶天魔王キングジョーカー」がお目見えする。

当然、分が悪いバッツ達。

そこで猿と仲良しなロビンが

笛で野生の猿達を収集。

徒党を組み、巨大猿に。

さらには蝙蝠がそれを包み込み

「巨大バットマン」に。

正面から富士山をバックに殴り合う。

…まぁ未見だとマジでわけがわからんだろうが、これに一切の脚色はない。

上映前なので他の映画で説明すると

f:id:berserkun:20180608155716j:imagef:id:berserkun:20180608154131j:image
f:id:berserkun:20180608154119p:image
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f:id:berserkun:20180608154127j:image

伝われ!!このクレイジーさ!!

これほど言語化しにくい映画も珍しい!!

 

閑話休題

普段はあまりゲームをやらない俺だが

数少ない好きなソフトに戦国BASARAがある。

f:id:berserkun:20180608161538j:image「戦国時代」を題材としたアクションゲーム。

しかしその内容は

伊達政宗英語を喋りながら日本刀を6本振るう

武田信玄隕石を落とす

濃姫股からガトリングガンを取り出す

「ゴリラ豊臣秀吉

「快楽殺人鬼明智光秀

「マントとショットガンで闘うスタンド使い織田信長

「ガチガンダム本多忠勝

PS4/PS3『戦国BASARA4 皇』プロモーション映像3 - YouTube

…などという日本史の先生が見たら泡を吹くようなもの。

しかしその奇想天外さが俺にはドストライクだった。

そして本作にはそれと全く同じ衝撃&感動がある。

「戦国時代」を題材として誰もが予想できない方向に舵を切りまくる。

もはや本作は「バットマンのアニメ映画」というより

戦国BASARADLCとしてバットマンが配信されたゲーム画面」の映画化に近い。

 

無論、見所はその奇想天外さだけじゃない。

「戦国時代」「バットマン」両方に多大なるリスペクトと愛が感じられるつくり。

・「猿」が「豊臣秀吉」ポジション

・裏切り者の「明智光秀」は二面性のある「トゥーフェイス

・「伊達政宗」×「デスストローク」の馴染みっぷり

など、身なりは違えど個性はそのままに

上手く融合を果たしたキャラクター達。

それは良くも悪くもイメージ通りかもしれないが

中でもバッツとジョーカーは過去最高レベルに振り切れている。

普段は割と悩みがちなバッツも今回はほぼ悩まない。f:id:berserkun:20180608163853j:imageその佇まいはもはや藤岡弘、だ!!

それは「緊急事態だから」か「上映時間が短いから」かはわからんが

そこには誰もが痺れる「ヒーロー」の姿があった。

 

サイコクレイジージョーカーも過去最狂レベル。f:id:berserkun:20180608164024j:imageギャグキャラっぽく描かれたかと思いきや

終盤ではその「狂気」が大爆発する。

実際、その一挙手一投足に笑っていた観客もラスト近辺では押し黙る他なかった。f:id:berserkun:20180608164138j:imageやっぱり本気でヤバい奴。

 

そんな「孤高の漢気」「究極の混沌」が、最後には天守閣の屋根で真っ向から斬り合う。

f:id:berserkun:20180609201954j:imageそこには「戦国時代×アメコミ」の極限があった。

この文字にはできない熱量は是非劇場で観てほしい。

どちらにも違った意味で震えること間違いなし。

絶対に後悔はしないはずだ!!!

 

とにかく「戦国」と「バットマン」がこれ以上なく最高に混じり合った本作。

1と1を足したら円周率になったような混沌さを秘めている。

下手したら今年最強のアメコミ映画になるかもしれない。

胸を張って「大傑作!!」と言える出来だ。

「アニメ映画だしDVDでも…」とか言ってる場合じゃないぞ!!

大画面はもちろん、映画館ならではの音響設備が整ったときそこは「戦場」と化す!!

絶対に見逃すな!!超面白いぞ!

 

 

余談。

先日渋谷で開催されていた「タマシイ コミ魂」にお邪魔した。

フィギュアの見本市のようなイベントなのだが

そこに本作のものがあった。

f:id:berserkun:20180608154256j:imageカッコいいなぁ!!買おう!!

 

ちなみに同じ系統に「名将」シリーズがある。

f:id:berserkun:20180608154320j:image

f:id:berserkun:20180608154359j:image
f:id:berserkun:20180608154356j:image

次に何撮ればいいかわかるな!!

ディズニー!!

 

 

狂気じみた予告↓

映画『ニンジャバットマン』 New York Comic Con公開映像【2018年6月15日劇場公開】 - YouTube

正気しかないTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

最高。最高。最高。最高。『デッドプール2』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180530231612j:image

最高の「続編映画」…

最高の「ヒーロー映画」…

最高の「ファミリー映画」…

…とにかく最高だ!!!

 

ネタバレなし感想。

前作が好きならすぐ劇場へ。

絶対的な大満足がそこにはあります。

ネタバレ知ると死ぬほど後悔します。

『インフィニティ・ウォー』の比じゃないほどに!

 

 

「生きててよかった」

最近の当ブログで死ぬほど見かける言葉だが

5/29。俺は生涯この日を忘れることはない。

この日ほど人生で上記の言葉を反芻した日はない。

 

数日前行きつけのカフェでメールチェックしていたところ、試写会が当たった。

自慢じゃないが運だけはいい俺。

「今度は何当たったんだ?」と軽い気持ちで開いたメールに俺は脳天を撃ち抜かれた。

 

 

「『デッドプール2』ジャパンプレミア当選のお知らせ」

 

それは通常の試写会に合わせて

ライアン・レイノルズ」の舞台挨拶つきのものだった。

f:id:berserkun:20180530192957j:image

「世界一セクシーな男」

完全に映画の神様からのプレゼントだった。

前作の記事でも触れたが

不遇な俳優人生を歩みながらも進み続け

いよいよ俺の大好きなヒーローデッドプールで銀幕に完全復活を果たした漢の中の漢。

普段腐るほど呟いている「ステイサム」と肩を並べるほどに俺が愛してやまないお方。

俺はこのときのために生きてきたと確信した。

早速職場に前後2日合わせた休暇を申請。

コンディションを完全に整えて当日を迎えた。

前日は楽しみすぎて1時間しか眠れなかったものの

何の支障も出なかった。

劇場に早乗りするとスクリーンには

外で行われていたレッドカーペットの様子。

「X」繋がりでX JAPANのTOSHI」の参戦もあって熱気は最高潮。

勢いそのままに会場入りしてきたf:id:berserkun:20180530221724j:image

ライアン・レイノルズ」と「忽那汐里

まさかの写真OKな舞台挨拶!!

挨拶は5分程度と短かったが

2人は圧倒的に輝いていた。

その興奮も冷めやらぬまま始まった本編。

一言で言えば最高だった。

もう完全に振り切れていた。

どうにかなりそうだった。

天にも昇る気持ちとはこのことだった。

会場は終始爆笑に次ぐ爆笑の渦。

間違いなく人生で最高の映画体験だった。

未見でここまで読んでくださった方がいらっしゃるかはわからんが

本当にネタバレは全回避して

すぐに劇場へ駆け込んでください。

ここからネタバレ満載です。ご注意を。

本記事はアベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレも含みます。

 

5/30. 興奮冷めやらぬまま書いてます。

いつも以上に取っ散らかった記事です。

今後推敲しまくるのでご容赦を。

f:id:berserkun:20180530232502p:image

 

 

 

f:id:berserkun:20180530231553j:image

X-FORCE、ガチで全滅!!!

120点の『インフィニティ・ウォー』へのアンサームービー!!

MARVEL、DC、ディズニー…全方位煽りまくり!!

続編はデカくいかなくっちゃね!

極限までのデップーが今、ここに!!

f:id:berserkun:20180530193022j:imageデッドプール

当ブログでも散々取り上げている「最低のイカれたクソ野郎」「最高のアンチヒーロー…まぁ今さら説明するまでもないだろう。

そんな彼が銀幕デビューしたのは2009年…っていいか!これは!

近日中に執筆予定のデッドプールリライト記事にて解説します。

とにかくそんな最低で最高のヒーローが帰ってきた。

f:id:berserkun:20180530230250j:image

それも最強のメンツと!!

盤石の布陣でだ!!

そんな感無量を超えたあらすじ。

前作の後。

デッドプールこと「ウェイド・ウィルソン」

X-MEN」には加入しなかったものの

ヒーロー活動は続けていた。

とはいってもそれは巷でよく見かけるようなヒーロー活動とは一線を画していた。

もうとにかくアグレッシブだった。f:id:berserkun:20180530184034p:image

日本を始めとした世界各地でジョークを飛ばしながら

悪者達の手足や首を切り落としまくる日々だった。

f:id:berserkun:20180530184132p:image

不死身ジョークを交えた痛快丸かじりさ。

デップー「R指定だからね!」

そんな彼には最愛の彼女がいた。

f:id:berserkun:20180530191951j:image「ヴァネッサ」

前作でいろいろありながらも晴れて結ばれた2人。

趣味から身体の相性まで最高のカップル。

そんな2人の愛は留まることを知らない。

いよいよ新たな家族計画を考えるまでになった。

f:id:berserkun:20180530184215p:image

もう幸せの絶頂だった。

しかしそんなひとときは唐突に終わりを告げる。

そう、やっぱり「幸せとは不幸の合間に挟まれるCMのようなもの」だった。

デッドプールのヒーロー活動に逆恨みしたマフィア達が家を襲撃にやってくる。

その不意打ちによって最悪の悲劇が起きる。

不死身のデップーちゃんはともかく

ヴァネッサは違った。

マフィアの銃弾によって死亡してしまう。

ようやく手に入れた幸せ。

それを目の前で失ってしまった。

それも自身の行いのせいで。

ウェイドは失意のドン底に堕ちてしまう。

f:id:berserkun:20180530221828j:image

前作から引き続き友人の「アル」に慰めてもらうウェイド。

しかし仇を討っても何も変わらなかった。

もう友人のバーで飲み散らかすしかなかった。

f:id:berserkun:20180530192011j:image「ウィーゼル」相変わらずの毒舌マシンガン。

それでも気が晴れる気配はゼロ。

いよいよ自殺を実行してみるものの

皮肉なことに自身は不死身。

全身をバラバラに吹き飛ばしても死ねる気配は皆無だった。

そんなウェイドを見かねた男が1人いた。

f:id:berserkun:20180530222111j:image「コロッサス」

X-MEN」の一員。超合金の怪力男。フルCG。

爆死(仮)でバラバラになったウェイドを拾って

例の「恵まれし子らの学園(笑)」へ持ち帰る。

いろんな意味で満身創痍なウェイドに

「今こそ良い行いをすべき」と前作から引き続き

ヒーロー論を熱弁するコロッサス。

それを受けても

f:id:berserkun:20180530192036j:image

「やかましいわ」

「相変わらず人いねぇ屋敷だな」

「いい加減他のX-MEN出せ」

と取りつく島もないウェイド。

 

 

それを聞き、急いで隠れるX-MEN」メンバー。

f:id:berserkun:20180530192057p:image

いたのかよ!!

 

…とは言ってもやることもない。

久々に再会した「ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド」には恋人が出来ていた。

f:id:berserkun:20180530192118j:image「ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド」

X-MEN」の新人。

ファッショナブルになって彼女もできました。

可愛い。

f:id:berserkun:20180530192137j:image「ユキオ」

ネガちゃんの彼女。めっちゃ可愛い。

そんな同僚達の慰めに奮起したのか

目の前でいちゃつかれてイラついたのか

「まぁたまには善行もいいか!」X-MEN(見習い)入りを決意するウェイド。

f:id:berserkun:20180530194103j:image感動的な和解。

早速とあるミュータントが暴れている現場へ急行することにする。

どこかの孤児院。

そこでは炎を操る少年が暴れていた。

f:id:berserkun:20180530232527j:imageラッセル」

自称「ファイヤーフィスト(笑)」

被害は甚大だが、そんなことは全く御構いなし

ジョーク全開で話を引き出すデップー(見習い)

f:id:berserkun:20180530190556j:image「コスチュームもバッチリ!」

どうやら彼はただの反抗期というわけではなさそうだった。

「孤児院の職員達が大のミュータント嫌い」

「日常的に虐待を受けている」とのこと。

そんな話を聞いてしまっては放っておけない我らがデップー(見習い)

「正義の行いには汚い手段も必要だよね!」

悩む間もなく職員達に鉛玉をブチ込む。

f:id:berserkun:20180530184258p:imageこれにて一件落着!!

…とはいかなかった。

公衆の面前、なにより警察とヒーローの前で大暴れをかましてしまったデップーとラッセル。

愛想の尽きたコロッサスの手によってミュータント専用刑務所に収容されてしまうのであった。

f:id:berserkun:20180530232603j:image

そこは通称「アイスボックス」

まさしく地獄そのものだった。

刑務所というだけでも気が滅入るのに

右を見ても左を見ても超がつく凶悪犯だらけ。

首には能力を封じる首輪。

地下牢には「最凶の魔物」

ただのおしゃべりな末期ガン患者反抗期のデブ少年になってしまった2人には完全に荷が重かった。

悠々自適とは言い難いスローライフが始まるが

悲劇は止まらない。

そもそも「アクション映画で主人公がクライマックスまで刑務所で大人しくできていた」ことはない。

それに饒舌野郎反抗期少年はどうしたって目立つ。

囚人達の暴動に巻き込まれるだけでは終わらず

倍プッシュ的に「最強の侵入者」が現れる。

f:id:berserkun:20180530190135j:image「ケーブル」

未来からやってきた半機械の傭兵。

「サノス?ウィンター・ソルジャー?」

「メカニックアームはもうマンネリじゃない?」

明らかに狙いは自分達だった。

異常に強い重火器満載で準備万端なケーブル。

対してこちらの武器は口先とボールペンだけ。

為すすべもなく徹底的にやられてしまう。

f:id:berserkun:20180530184325p:imageボコボコデップー。

しかしそこは(いろんな意味で)腐ってもヒーロー。

なにより今はおあつらえ向きに自殺願望持ちでもあった。

自滅覚悟でケーブルを退けることだけは成功する。

とは言ってもやられっぱなしは性に合わない。

なによりたった今しがたの臨死体験で得た

ヴァネッサからの言葉だけは無視できなかった。

f:id:berserkun:20180530193146p:image

「子どもは良い人間になるチャンスをくれるのよ」

こうなったウェイドのフットワークはめちゃくちゃ軽かった。

反抗期ラッセルの心の氷を溶かすべく

そしてあの「調子こいたサノス」を殺すべく

景気づけにコカインをブチかました後に

「ヒーロー求人」を打ち出す!

それを受けて早速集まった面々。

f:id:berserkun:20180530190153j:image「ドミノ」超強運レディ。

f:id:berserkun:20180530190206j:image「ベドラム」電撃を操る格闘技マスター。

f:id:berserkun:20180530190226p:image「シャッタースター」二刀流な宇宙人。

f:id:berserkun:20180530190243j:imageツァイトガイスト酸のゲロを吐くイケメン。

 

「バニッシャー」透明マン。※画像なし

f:id:berserkun:20180530222249j:image「ピーター」無職のオッサン。

基本「採用!」な面接を終えて収集された

f:id:berserkun:20180530222803p:image

雑なミッション説明の後に戦闘機に詰め込まれる。

デップー「X-MENって差別だよな?」

「"MEN"だぞ?男だけかよ?

「だから俺たちは…」

f:id:berserkun:20180530200554j:image『「X-FORCE」だ!!』

f:id:berserkun:20180530222408p:image

f:id:berserkun:20180530222414p:image

かくして最強の陽キャとその仲間達

電撃ミッションの幕が上がった!

f:id:berserkun:20180530184401p:image

 

 

…かに思えた。

傭兵経験ありのデップーと「超強運」ドミノはともかく

他のメンバーにぶっつけ本番のパラシュート降下は無理難題もいいところだった。

バスに突っ込み即死するベドラム

ヘリのローターでバラバラになるシャッタースター

ゴミ収集車に解体されるツァイトガイスト

その死にゲロで溶かされるピーター

電線に触れて感電死するバニッシャー

…というかブラッド・ピット

「ドミノ」に幸運を吸われたかどうかは定かではないが

メンバーの7割以上死ぬという『インフィニティ・ウォー』超えの被害を出しながらも

「…まぁ、それはそれ!これはこれ!」

割り切ってミッション続行を即決するデップー&ドミノ。

狙いは囚人護送車。

しかしそれはケーブルも同じだった。

こちらの作戦は事前に拷問にビビったウィーゼルからあっさり全て聞き出していた。

どこぞの改造超人ばりに街中を追ってくる。

f:id:berserkun:20180530190440p:image「ガキを寄越せ!!」

迎え撃つは軽口強運少しの戦闘力。

f:id:berserkun:20180530222452j:image「かかっておいでー!」

誰も被害者を気にしない街中ワイスピ、開幕!

f:id:berserkun:20180530222622p:image

被害、甚大!!!

しかし両者には1つの誤算があった。

それは敵も味方も関係なくなるほどの大誤算だった。

ラッセルは刑務所で件の「最凶の魔物」と仲良くなっていた。

それは…

 

f:id:berserkun:20180530222907j:imageジャガーノート

原作ではあのハルクと同等レベルの怪物。

「おいおいおいおい! マジか!! マジか!!?」

「俺ちゃんあんたの大ファンなんだよ!」

「やっぱりカッコいいな!!」

そんな声援をガン無視、超怪力でデップーを真っ二つに引き裂くジャガーノート

予期せぬ魔物の大暴れでラッセルを連れ帰るどころではなくなってしまった3人。

なにより当の本人は完全に反抗期真っ最中だった。

f:id:berserkun:20180530190507p:image

孤児院の園長を殺すべく動き出すラッセル。

そのツレには最凶のお友達。

もうなりふり構ってる場合じゃなくなった。

ひとまず一時休戦してお互い身の上話をしてみれば

実はケーブルは未来人。

デップー「それは知ってる」

ケーブル「未来ではラッセルが園長を殺した後に最凶ヴィランとして君臨している」

「自分の嫁と娘もやつに殺された」

「だから時を遡ってあいつを殺しにきた

「じゃあ赤ん坊のヒトラー殺せよ」

f:id:berserkun:20180530224129p:image

まぁこちらとしてはそんな横暴は見過ごせない。

亡き恋人との大事な約束があった。

目的は真逆でもとにかくジャガーノートがいる以上、人手は必要なことだけは一緒だった。

ようやく全観客待望のチームアップが完成!!

 

ラッセルに愛を教える」f:id:berserkun:20180530230338j:image"愛の伝道師"デッドプール

ラッセル絶対殺すマン」f:id:berserkun:20180530230355p:image"ターミネーターサノス"ケーブル

「実はあの孤児院出身」f:id:berserkun:20180530230420j:image"黒いブラック・ウィドウ"ドミノ

「殺し屋志望」f:id:berserkun:20180530230437j:image"Mr.タクシードライバー"ドーピンダー

そして駆けつけてくれた助っ人3人。

f:id:berserkun:20180530224223j:image「全身CG超合金兄貴」コロッサス

f:id:berserkun:20180530224201p:image「ツイ廃とその可愛い彼女」

ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド&ユキオ

最強で最低で最高なチームがここに誕生!!

愛は世界を救えるのか!?

そしてOPでの宣言通り本当にデップーは死ぬのか!!?

最後の最後まで目が離せない究極の闘いが今、始まる!!

 

もう最高だ!!!

思えば前作はギリギリ映画としての体裁は保っていた。

まだこちらの許容範囲内の大暴れではあった。

しかし本作。

オリジンを描く必要から解き放たれたデップー。

とにかく終始軽口を叩きまくる。

そのジョークにもまだ一貫性があった前作は序章に過ぎなかったと言わんばかりに

今作では全方面を煽りまくる。

おかげで脚本はガタガタもいいところ。

f:id:berserkun:20180530193307p:image

「映画としてどうなのよ?」というレベルまで到達していることは確かだが

「デップーに整合性求めちゃダメだろ!」と言いたくなる。

むしろこの滅茶苦茶で破茶滅茶さなのが

俺らが観たかったデッドプールだ。

それでいて締めるべきところは締める。

ウェイドはどちらかと言えばヴィラン寄りの節もある。

自らを「最低なクズ」と揶揄するほどに底辺な男。

やりたい放題好き放題に生きてきた。

それが前作では「愛」を知り

今作では「家族」を知る。

おかげで捻くれながらも正しい行いをする。

これが泣かずにいられるか!!!

それを示すように上映後には皆、口を揃えて「ヤバい」「最高」としか言えない状況に陥っていた。

ほぼ文字にすることは不可能なほどに最高なことは間違いない。

翌日になっても興奮が冷めやらない映画は初めてかもしれない。

f:id:berserkun:20180530224313p:image

マジでナメてかかるな!!

大火傷するぞ!!

とにかく全編「観てくれ!もうマジで!!」しか言えない。

f:id:berserkun:20180530222947p:image

もう本当に心から最高だ!!!

 

この記事も映画同様まとまりがなくなりつつあるので閑話休題的に小ネタの紹介。

 

・「X-FORCE」のポーズ。

f:id:berserkun:20180530194315j:image

予告編で一番盛り上がったシーン。

そして討論が巻き起こったシーンでもある。

f:id:berserkun:20180530194319j:imageワンダー??

f:id:berserkun:20180530194310j:imageワカンダ??

f:id:berserkun:20180530194306j:imageローガン???

…まぁたぶん全面的にパクってるんだろう!!

f:id:berserkun:20180917083519j:image個人的には「地獄からの使者」を推したいところ。

 

f:id:berserkun:20180530194421j:imageファンメイドの「最強X-FORCE」

観たいなぁ!!これ!!

 

・隠れる「X-MEN

f:id:berserkun:20180530194517p:image

『アポカリプス』組が勢揃い。

劇場で悲鳴が湧き上がったシーン。

「どうせ今回も「予算の都合」でいないだろ…」と思わせてのサプライズ出演!

やるときはやる!さすがだ!!

 

・「ジャガーノート

f:id:berserkun:20180530224418j:image

X-MEN最強の男との呼び声も高い。

脳筋っぽいけど知能も高い。

「え?『ファイナル・ディシジョン』に出てた?」

別モンだ!それは!

たぶん今作では死んでない。

ちなみにプロフェッサーの義兄。

そして声優はまさかのライアン・レイノルズ

 

・「バニッシャー」の正体。

終始姿が見えないくせにブラッド・ピットを配役。

その顔が明らかになるのは死ぬ瞬間だけだ!

映画史上稀に見る最高のカメオ出演

当初はケーブル役でのオファー。

f:id:berserkun:20180530224501j:image

これはこれで観たかった。

 

・あの俳優がまたカメオ出演

序盤でターミネーターさながらに未来からやってきたケーブル。

現場にいた男から車を奪うのだが

その被害者の1人がマット・デイモン

特殊メイクがガチすぎてスタッフにすら気づかれなかったらしい。

誰がわかるんだ!それ!!

このマイティ・ソー バトルロイヤルとは別ベクトルの張り切りっぷり。

f:id:berserkun:20180604102034j:image

強大兄弟と破壊獣と死神と。銀河最大のサプライズパーティ。『マイティ・ソー バトルロイヤル』最速レビュー。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

いい加減DC出てやれ!!

ベン・アフレック泣いてるぞ!!

 

…まぁ書いていくと本気でキリがない。

とにかく前作以上に全編ネタまみれ。

ネタの合間に話が進むほどに!!

オープニングの『ローガン』いじりに始まり

ケーブルを中の人繋がりで「サノス」呼び。

ドミノを「黒いブラック・ウィドウ」と揶揄。

能力がない自分をホークアイと自虐。

いろんな意味でアクセル全開だったドーピンダーを「ブラウンパンサー」と褒める。

さらに日本語吹き替えでは

シャッタースターは中村悠一

ベドラムは三宅健太

ツァイトガイスト「田村真」

ピーターは三上哲

もうお気づきだろうが、それぞれ

「キャップ」「ソー」「ブラックパンサー」「ストレンジ」

の声優さんという豪華さ。

f:id:berserkun:20180531204534j:imageやりやがったな!!

ちなみにデップーは「ヴィジョン」

ドミノは「ブラック・ウィドウ(アイアンマン2)」etc…

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もう偶然じゃ済まされないぞ!!

 

「マーサ」ネタから始まり

シリアスな展開を「DCEUかよ」と言い放ち

正体を聞かれたら悪びれもなく

「I’m BATMAN.と言い捨てるなど

対岸の某会社にも容赦はない。

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言い方からし完璧に煽ってました。

ちなみに予告だけで存在したこの場面。

f:id:berserkun:20180530194639p:image

「スーパーマンの髭をCGで消してる」ネタです。

 

とはいえさすがに

監督「ディズニーネタは自重した」

 

 

f:id:berserkun:20180530194738j:image

 

・過去最低の「プーさん」ネタ

・終始「アナ雪」をパクリ呼ばわり

いくら買収されたからと言って大丈夫なのか?!

劇場は大爆笑だったが!!

 

…とこれでもまだまだ一部。

「映画」ネタだけでもその数は計り知れない。

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア駄作。

スター・ウォーズ近親相姦作。

ムカデ人間は作品自体がドン底。

…とそれぞれ断言するなど

基本的に褒めてはいない。

もう書いてるだけでも頭がおかしくなってくるほどに全編、全方位を煽りまくる。

「最低」で「最高」とはこのことだ!!

 

余談。

みんな大好き「ピーター」について。

アメリカでは普遍的な名前なのか

アメコミ映画には「ピーター」がつきもの。

f:id:berserkun:20180530224640j:image「"ピーター"・パーカー」

ご存知「スパイダーマン

f:id:berserkun:20180530224700j:image「"ピーター"・クイル」

IWでも全開だった「スターロード」

f:id:berserkun:20180530224722p:image「"ピーター"・マキシモフ」

X-MEN最速の男「クイックシルバー

 

この変なあるあるを逆手にとってか

f:id:berserkun:20180530224803p:image

「無職の凡人」として消化した本作。

上記した通り割と無惨に死ぬが…

 

 

ラスト。

MARVEL映画らしく本作にもポストクレジットシーンがある。

ケーブルが持っていた「タイムストーン」…じゃなくて「タイムマシン」を手に入れたデップー。

『インフィニティ・ウォー』でのサノス以上に時を巻き戻し、4つの「過ち」をやり直す。

 

その1。

マフィアを先手で殺しヴァネッサを救う。

 

 

その2。

まさかのピーターも救う。

f:id:berserkun:20180530230826j:image

よかったね!!ピーター!!

他の「X-FORCE」は知らん!!

 

 

その3。

X-MEN ZERO』にて登場した「世紀の失敗作」完全殺戮する。

f:id:berserkun:20180530200430j:image

全世界共通の黒歴史

 

 

そして…

 

f:id:berserkun:20180530200427j:image

なんと「ウルヴァリン」登場!!

画質の粗さからしX-MEN ZERO』からの流用っぽかったが

座席で気絶しかけたぞ!!マジか!!

 

 

その4。

「やっと大作のチャンスを掴んだ!」と

『グリーンランタン』のオファーを受けたライアン・レイノルズを射殺する。

f:id:berserkun:20180608140819j:image

「お礼はいらないよ、カナダ!」

 

 

…以上、究極なまでにファンの妄想を具現化してくれたデップーちゃん。

ここまで完全に憑き物を大掃除するとは思わなかった。

ずっと追いかけて良かった。

本当に最高だ!!愛してるぞ!!

 

f:id:berserkun:20180530232721p:image

 

 

最後の余談。

ポストクレジットシーンの没案の1つに

「ヒューマン・トーチが出てくる」

ネタがあったらしい。

それも「クリス・エヴァンス」を使って!!

f:id:berserkun:20180530200332j:image(2005年 & 2007年版ファンタスティック・フォーより)

現在はご存知「キャプテン・アメリカ」中の人。

今となってはリブートも失敗してしまった悲劇の作品だが、権利は未だ「20世紀FOX」にある。

実現すればこれ以上ないサプライズだっただけに非常に惜しい。

その「あえて」な感じもデッドプールらしいし!

 

次回作以降に期待だ!!

これからも絶対に目が離せない!

 

おまけ。

MARVEL恒例「スタン・リー御大」のカメオ。

最初の予告からバリバリ出ていたために今回はなし。

f:id:berserkun:20180530232803j:image

 

…かと思いきや!

とあるビルにご注目だ!!

「zip it !」した結果がこれだ!!

絶対に見逃すな!!

 

最高で最高な予告↓

映画『デッドプール2』予告編 最強鬼やば Ver. - YouTube

最低で最低なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

第二世怪獣大戦。『パシフィック・リム:アップライジング』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180528181250j:imagef:id:berserkun:20180528175231j:image次世代組、大暴動(uprising)。

怪獣vs巨大ロボ、再び。

今度はロボvsロボもあるよ!!

前作の良さ? 知らん!!

有象無象を蹴散らせ!!

 

ネタバレなし感想。

前作にあった「独自の魅力」は半減。

それでも俺は大傑作と言いたい。

大画面でロボと怪獣が取っ組み合う。

これ以上ないほど期待に応えてくれました。

こだわり少なめの方は是非。

前作未見の方はむしろ本作からどうぞ。

 

「怪獣映画」

前回の記事でもいろいろ書かせていただいたので割愛するが

猛獣、巨獣、怪獣、ロック様。『ランペイジ 巨獣大乱闘』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

昔以上にヒートアップしているジャンルである。

その一端を確実に担っているのが

f:id:berserkun:20180518144301j:imageパシフィック・リム

巷に世界を滅亡に導く巨大怪獣が出現。

それに対抗すべく人類は巨大ロボを製造。

そして正面からガチ喧嘩を果たす!!

という中学生男子の夢を叶えたような作品。

近々記事アップ予定。

 

当然そんな傑作に続編の話が出ないわけもない。

しかし製作延期のニュース鬼才監督「ギレルモ・デル・トロ」の降板など不穏な空気が漂っていた。

全世界が諦めムードになりかけていたが

なんとか無事に公開まで漕ぎ着けた経緯がある。

f:id:berserkun:20180528181824j:image

世界規模で熱狂ファンがいるジャンル、そんな中での超傑作の続編。

無骨さよりもスマートさを重視したようなビジュアル。

嫌な予感がしなかったといえば嘘になる。

そしてやはりというべきか

公開されると賛否の嵐。

「独特な魅力を持った作品」の続編は鬼門。

傑作だからこそ続編の話が出る。

そしてそれは大抵の場合、失敗する。

「やらかしたか…」と一瞬失望しかけたが

なにより俺は体験主義者。

一も二もなく劇場へ駆け込んだのであった。

観賞中。

俺は何度も「面白ぇじゃねぇか!!」と叫びたくなった。

確かにファンの方々の否定的意見もわからなくはなかったが

スクリーンには俺の理想そのものが映っていた。

むしろテーマそのものが作品の背景とも重なって泣きそうになったほどだった。

前作とベクトルこそ微妙に違うが

あの圧倒的熱量は健在だった。おそらく!

そんな160km/hのスライダーのようなあらすじ。

前作から10年。

怪獣大戦の余波で廃墟が広がっていたものの

世界は平和になっていた。

そこで「ジェイク」は人生を謳歌していた。f:id:berserkun:20180528131244p:image我らがジョン・ボイエガ

主な仕事は超技術の塊、世界を救った巨大ロボ「イェーガー」部品を盗んで横流しすること。

今日も元気に危ない集団と手を組みレアパーツを盗みに出かけたが、そんな愉快な怪盗生活は終わりを告げる。

お目当てのパーツは一足先に盗み出されていた。

当然「話が違う」とキレられるジェイク。

そこは機転の良さ、そして黒人特有のトークスキルでなんなく躱すがこのままではロハススローライフが送れなくなってしまうのも事実。

すっかり我が物顔で盗まれたパーツを取り返そうと犯人を追いかけると

そこには小型の「イェーガー」があった。

f:id:berserkun:20180528175523j:imageその製作者「アマーラ」

ジェイクを出し抜いた当人でもある。

やいのやいの言い争いをしているうちに

撒いたはずのそこに追っ手達が迫る。

残された逃げ道は目の前のロボしかなかった。

初起動がマフィアや警察からの逃亡劇、という寝起きドッキリにも動じることなく

無事にド派手に暴れ回る「スクラッパー」f:id:berserkun:20180528131354p:image街中を跳ね回る景気の良さ。

しかし政府警察は黙っていなかった。

役人特有の大人気なさで

「イェーガーにはイェーガーだ!」とばかりに大型機を出動。f:id:berserkun:20180528131337p:image「ノーベンバー・エイジャックス」

対イェーガー取締用イェーガー。

小回りの良さで翻弄するが、やはり体格の壁には抗えない。

あっさり捕まり刑務所にぶち込まれてしまうジェイクとアマーラであった。

しかしそこには顔馴染みがいた。

f:id:berserkun:20180528131424j:image「マコ」前作のメインキャラ。

ジェイク「姉貴…!」

そう、ジェイクは10年前に世界を救った英雄「スタッカー・ペントコスト」の息子であった。f:id:berserkun:20180528131722j:image合衆国大統領になってほしい漢、第1位!!

つまりは義理の娘のマコとは姉弟

どうやら話を聞くにジェイクは名の知れた前科者でもあるらしい。

マコ「昔は真面目だったのに…」

f:id:berserkun:20180604095618j:imageジェイク「あんたはいいよな、親父に大事にされてて」

どうやら娘ばかり可愛がられるのはこの世界でも例外ではなかったようだ。

しかしそんなグレきった弟でもマコは決して見捨てることはなかった。

自らも所属している「環太平洋防衛軍 (Pan Pacific Defence Corps)」通称「PPDC」にコネで職を斡旋!

ジェイクも過去に所属していたが、肌に合わずにバックれたらしい。

「あのブラック企業かよ…」とは言うものの、何年も牢屋の中は気が滅入るのも事実。

ちゃっかりスカウトされたアマーラと共に気まずい現場復帰を果たすのであった。

一応職歴はある。

なによりここは実力主義な世界。

履歴書よりも人脈の広さが重要視され飛び級的にジェイクは教官として働くことになるが

そこの同僚は一悶着ありそうな相手だった。f:id:berserkun:20180528175729j:image「ネイサン」スコット・イーストウッド

ジェイクとは腐れ縁で犬猿の仲。

とはいえまぁお互いそこそこ大人になった。

口喧嘩しつつも早速共に現場に出るが

教え子たちも二癖あるような連中ばかりだった。f:id:berserkun:20180528175822j:imageアマーラもここに所属。

中でも一際オーラを放っていたのはf:id:berserkun:20180528175845j:image「リョーイチ」我らが真剣佑。

共に生活をする仲でそこそこ雰囲気も良いのだが

そこはティーンエイジャーの集団。

アマーラが入ってきたことにより歪みが生まれてしまう。

まぁ一緒に生活しているとはいえ人種もポリシーも違う面々。

10年前なら共通の目的で1つになれたはずだが

平和ボケしている世界では無理もなかった。

その証拠に今日のお仕事も怪獣退治などではなかった。

今、株価がうなぎのぼりな企業「シャオ社」による

初の無人型イェーガー」のお披露目会がシドニーで行われる。

それにPPDC代表として出向いたマコの護衛だった。

あまり相性は良くことは棚に上げて生徒たちへの見本となるべく出動するジェイクとネイサン。

乗り込むはf:id:berserkun:20180528181419p:image「ジプシー・アベンジャー」

会議終了までビル外でずっと立ってるだけの簡単なお仕事…のはずだった。

そこにけたたましいアラームが鳴り響く。

「数年ぶりに怪獣か?!」と慌てる面々。

しかし今回は違った。

まさかの未確認イェーガーだった。f:id:berserkun:20180528131754p:image「オブシディアン・フューリー」

こちらの生温い警告はガン無視。

それどころか平和ボケしたPPDCに「喝!」とも言える攻撃をかましてくる。

当然、やられっぱなしでは終われない。

捕縛を秒で諦めたジェイクは殺意100%なビームソードを携え 迎撃準備、完了!

かくして街のド真ん中で

「イェーガーvsイェーガー」の殴り合いが開催されるのであった。

f:id:berserkun:20180528181452j:image盛大にビル群を破壊しながらも互角な死闘を演じる両機。

しかしこちらは現場復帰直後、おまけにパイロットコンビはブランクありの犬猿の仲。

攻撃にばかり意識がいってしまい後手後手にまわる。

おかげで被害は甚大だった。

それはPPDCも例外ではない。

逃げ遅れたマコが死亡してしまう。

なんとか敵を追い払うことだけはできたが

すっかり意気消沈なメンバー。

唯一の家族を失い落ち込むジェイク。

板挟みで疲労困憊なネイサン。

我が強く一匹狼なアマーラ。

生徒たちは八つ当たり的にバラバラ。

しかし落ち込んでばかりもいられなかった。

今度は「シャオ社」開発の無数の無人機が世界各地で大暴走する。f:id:berserkun:20180528181531p:imageもうお手上げ状態だった。

しかしマコが命を張ってまで最後に遺してくれたものがあった。

それは今回の大騒動の鍵となるもの。

前作でも登場した「プリカーサー」の真の狙いだった。

世界各地の無人機を乗っ取り

前作で封じられた「時空の裂け目」を抉じ開けること。

そして火山帯の起点でもある「富士山」「怪獣」を向かわせ、世界を滅亡させることだった。

完全に四の五の言っている場合ではなくなった。

これ以上人生から逃げてはいられない。f:id:berserkun:20180528182401j:image面白黒人から漢気黒人にトランスフォームしたジェイク。

さらには出撃前に亡き親父の意志をこれでもかと引き継いだ「名演説」をブチかます!

f:id:berserkun:20180528131543p:image

「俺は親父ほど演説は上手くない」

「それでもここにいる"ファミリー"ならわかってくれるはずだ」

「覚悟はいいか?」

「世界を救うぞ!!」

その熱意は十分に「家族」に伝わった。

狙いはある意味での「怪獣」のホーム。

皆、イェーガーに乗り込み「東京」へ降り立つ。

それぞれの悩みや甘えはもう完全に吹き飛んでいた。

決戦の地は我らが「TOKYO」

バックには鎮座する「Mt.FUJI」

敵は最大最強の「KAIJU」

闘う仲間は最大最高の「Family」

皆の想いは1つに完全ドリフト!!

f:id:berserkun:20180518155620j:image

「世界を、救ってやる!!」

地球最大の殴り合い、再開幕!!

 

公開前にあれこれ言われていた杞憂は半分当たっていたかもしれない。

前作の布陣を鑑みると

監督がギレルモ・デル・トロf:id:berserkun:20180528134339j:imageハリウッド筆頭、オタク特攻隊長。

主演がイドリス・エルバf:id:berserkun:20180528134406j:imageハリウッド筆頭、漢気特攻隊長。

「いや、これ超えるのは無理だろ…」という声が出てくるのも頷ける。

事実、巷での評価も賛否分かれている。

しかしこの不景気とも言える昨今のご時世に

「怪獣とロボが大乱闘する」アッパームービーが大画面で観られたことには感謝する他ない。

なにより本作のテーマは

「偉大な先代を超えられるか?」

ジェイクの父親が「スタッカー」ということもそうだが、それ以上に作品外。

監督と主演は上記のグレイトな漢達。

さらに現実では

スコットの親父はf:id:berserkun:20180528131452j:imageクリント・イーストウッド

真剣佑の親父はf:id:berserkun:20180528131512j:imageサニー千葉

と、それぞれ偉大すぎる先代を持つ。

その状況はある意味、作中のキャラクター達とこれ以上ないほどにリンクしている。

言ってしまえば本作には終始「二世の重圧」が立ち込めている。

そしてそれを真正面から崩すのは只事じゃない。

そこで本作が下した結論は

「先輩方は偉大だ」

「リスペクトはして当然」

「でもそれはそれ!これはこれ!

「俺らは俺らでやれることやろう!」

見習いたくなるほど潔い開き直りの境地だった。

それを「思ってたのと違う」と感じてしまうファンの方々がいるのも理解できる。

だが今は前作から5年、作中では10年が経過している。

「もう割り切っていこう!」

という気概も別の正解だろう!!

何も前作がおざなりにされているわけではない。

ジェイクが「過去のイェーガー」からパーツを盗んで生活している様は

本作の企画でもある「過去の遺産を食い潰している」暗喩ともとれる。

しかし最終的には自分の口で、自分の足で正々堂々と怪獣と真っ向からぶつかるまでに成長する。

これは個人的な話になってしまうが

俺にも偉大な両親、そして兄姉がいる。

そんな皆の栄光にすがって暮らしていた過去も少なからずあった。

だからこそ本作の主人公達の「悪あがき」とも言える大暴れには胸が熱くなった。

考えすぎかもしれんが!!

 

確かに本作は「理想的な続編」というよりは

「マイナーチェンジ版」に近い。

よりパワーアップした作品を期待すると肩透かしを食らうかもしれないのもまた事実。

しかし同じレールの上を走ったところで勝ち目がないなら違うレールを敷いてみるのもまた一つのアンサー。

「怪獣」に居場所を奪われた者達がそれぞれ仲良くなり

最後には自己犠牲の末に「怪獣」そして「己自身」に打ち勝つ。

簡潔にまとめるとラインは前作と同じだが

その角度は少しだけ違っている。

そりゃあ生粋の怪獣オタク「ギレルモ・デル・トロ」には勝てないかもしれない。

だからこそ舵を切って「イェーガーvsイェーガー」や、怪獣映画の聖地「東京」での最終決戦を組み込んだ。

馬鹿か馬鹿じゃないかでいえば圧倒的に馬鹿だが

これぞ正しい馬鹿の在り方だ。

おかしなところを挙げていけば間違いなくキリがない。

しかし本作はそんな大人げない批難を吹き飛ばすような「カッコイイは正義」の連べ打ちがある。

ラストバトルになれば合体するんだぞ!!

怪獣が!!f:id:berserkun:20180528182052p:image天晴れな馬鹿具合。最高だ!!

f:id:berserkun:20180528130507p:image初の現場での異常事態に戸惑うアマーラ。

f:id:berserkun:20180528130546p:imageそれに鬼のような返しをするジェイク。

この暑苦しいまでの根性論。

それも決して理想論で終わることはない。

前作ではラストのキメ技がロケットパンチだったのを受けてか、本作では天空からの「メテオパンチ」f:id:berserkun:20180528182038p:imageまさかのキン肉マンイズム。

パンチは片手より両手の方が強い!!

この純粋とも言える描写の数々。

本作も紛うことなき「パシフィック・リム」だ。

何気に登場するイェーガーが

小型機→中型機→大型機とインフレしていくのもまた正しい少年漫画イズム。

これらを減点方式で「赤点」と見るか

加点方式で「200点!!」と見るかは人それぞれだろう。

個人的には

怪獣とロボが殴り合う +50点

ロボとロボが闘う +30点

主演がジョン・ボイエガ +80点

相変わらず真剣佑がイケメン +60点

富士山の麓に東京がある +80点

ガンダムがお台場に鎮座している +100点

合計で400点は堅い超傑作だと思っている。

誰がなんと言おうとも!!

 

むしろ続編という話は一旦無視して本作から入るのも手かもしれない。

その後に前日譚として前作を観ればまた興奮もひとしおだ。

何か間違っている気もするが!!

 

とにかく批判もわかるが、そんな細かいことは帳消しにするパワーを魅せてくれた本作。

やいのやいの言い掛かりをつけてくるやつには

作中のジェイクのようにf:id:berserkun:20180604100004j:image

「上唇と下唇をくっつけてろ」

「つまりは黙ってろ」

と言いたくなる大傑作だ。

f:id:berserkun:20180528182219j:image

観よう!!!

ハードルと偏差値を下げて!!

f:id:berserkun:20180604100206p:image

 

ちなみに「大張正己」による描き下ろしコラボアートがこれ。

f:id:berserkun:20180604100145j:image最高だ!!

 

余談。

細かくなるが、残念な点があるとするなら2つ。

1つはスカイツリーを使わなかったこと。

せっかく平成の怪獣映画なんだから

ヘシ折るなり突き刺すなりしてほしかった。

 

そしてもう1つ。

ラストバトルで荒らされた東京に佇むお台場UCガンダム

いわゆるサービスカットなのだが

「もしかして動くのか?!」と勝手に期待してしまった。

まぁこれはレディ・プレイヤー1という強豪と公開時期が被った弊害かもしれない。

オタク専用電子ドラッグ。『レディ・プレイヤー1』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

訓練生にダイトウがいればまた違ったかもしれないな!!

f:id:berserkun:20180525152643p:image

f:id:berserkun:20180525152718p:imageこちらはメカゴジラビームサーベルでシバいてました。

…にしても最近は怪獣映画もそうだが

ガンダムが異様に熱い。

本作や『レディプレ』もそうだが

機動戦士ガンダム THE ORIGINf:id:berserkun:20180528134319j:image言わずと知れた1stリメイク。

 

『劇場版名探偵コナン ゼロの執行人f:id:berserkun:20180528134442j:imageメインキャラに「アムロ」と「シャア」

 

これらがひと月の間に連続公開される狂気。

本当に2018年なのか? 今!?

 

赤い彗星がナレーションする予告↓

『パシフィック・リム:アップライジング』TV SPOT<新世代編> - YouTube

偏差値一桁なTwitter

ばーさーくん (@bebebeberserkun) | Twitter

猛獣、巨獣、怪獣、ロック様。『ランペイジ 巨獣大乱闘』感想。ネタバレあり。

f:id:berserkun:20180517124705j:image史上最高の怪獣映画、上陸。

モンスターvs米軍vsロック様。

最強、三つ巴!!

こんな映画が観たかった!!!

 

近年はとんでもない大規模映画バブル。

いつ劇場へ駆け込んでも何かしらの超大作が封切られている非常に景気の良い時代だ。

とりわけ連発されているのが「アメコミ映画」だが

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)とは? - 高速回転する方舟の片隅で。

それに規模も費用も負けてないジャンルがある。

f:id:berserkun:20180517141310j:image「怪獣映画」

正直俺は特撮方面はからきしなのでよくわからんが

その歴史は深く、さらには日本の影響がとんでもないらしい。

不遇のときも長くあったようだが、昨今。

幼少時代に感化された面々がいよいよ本格的に映画界に出張ってきた。

そして2014年。

ハリウッドにてGODZILLAが公開される。f:id:berserkun:20180517130257j:image日本から留学してきた「地球の番長」の恐ろしさは瞬く間に世界を電撃席巻した。

さらにその2年後。

アメリカが誇る「最強の自宅警備員

こちらもスクリーンに電撃カムバック。f:id:berserkun:20180517130322j:imageキングコング:髑髏島の巨神

おまけに恐ろしいことになんと両作品は同世界。

アベンジャーズ」が開発したユニバースシステムを取り入れる柔軟さで、今から2年後。

問答無用の超大作が完成しようとしている。f:id:berserkun:20180517130348p:imageGodzilla vs. Kong』

最強の両者が全面対決。

監督曰く「完全なる決着」があるらしい。

その前哨戦にしてGODZILLAの続編でもある

Godzilla: King of Monsters』が来年に公開。f:id:berserkun:20180517130410j:imageモスララドンキングギドラが集結予定。

以上が通称「モンスターバース」だが

これに勢いづいたのは怪獣だけではなかった。

制作元の「レジェンダリーピクチャーズ」

「ここに金脈を見つけた!」とばかりに

ある種の「怪獣映画」を続々発表。

最近『2』も公開されたf:id:berserkun:20180517132516j:imageパシフィック・リム

怪獣と巨大ロボが正面から殴り散らかす大傑作。

そして古代中国を舞台としたf:id:berserkun:20180517132533j:image『グレートウォール』

マット・デイモン」が弓と漢気でモンスターの群れと全面戦争する大傑作。

…などなど。

特撮にはからっきしでもアクション映画は大好きな俺。

どれもこれも拝見するたびに度肝を抜かれっぱなしなのだが

そんな前代未聞の大フィーバーを遂げている「怪獣映画」に

これまたド級に確変中の漢が殴り込んできた。f:id:berserkun:20180517124824j:imageドウェイン・ジョンソン

通称「ロック様」である。

思えばつい先日に最新作が上映開始したばかり。

勇者ロック様とジュマンジの謎。『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル感想』感想。ネタバレあり。 - 高速回転する方舟の片隅で。

まぁ立て続けに映画に出まくっているのは今に始まったことではない。

むしろ「どちらの波にも乗れ!」とばかりに製作された本作。f:id:berserkun:20180517124702j:imageランペイジ 巨獣大乱闘

このポスターから漂う只者ではないプレッシャー。

ともすればB級映画になりそうな題材を

無理矢理超S級に仕立て上げたその豪腕さ。

なにより「怪獣」「ロック様」が同時に味わえる贅沢さ。

一目見ただけでわかる頭の悪さ。

もう完全にどうかしていた。

当然、2018年でもマストの一本だったが

嬉しいことに試写会が当たった。f:id:berserkun:20180517124921j:imageそれも同日のものが3枚も!!

会場は家から片道2時間ほどの場所だったが、ここまで「来い!!」と言われてはサボる義理もなかった。

土砂降りの中、スキップで会場に駆け込んだのであった。

 

…上映後。

会場は異常なまでの熱気に包まれていた。

エンドロール後には満場の拍手が起こったほどだった。

そんなスタンディングする他ないあらすじ。

 

【宇宙のどこか】

ステーション内でとんでもない研究が行われていた。

それは地球では各種の権利団体が暴動を起こしかねないものだった。

簡単に言えば「様々な動物から強い能力を抽出したエキスを他の動物にブチ込んだらどうなるか」という莫大な費用をかけたトリビアの種だった。

もちろんそんな危ない研究は失敗するのが映画でのルール。

なにより今はオープニング。

被験体のラットが大暴れ「開幕の花火」と言わんばかりの大爆発を引き起こすのであった。

しかしその大事な「種」は頑丈なケースに入っていた。

映画の都合上、その内の3つが地球に飛来。

かくして生態系を滅ぼしかねないメテオ

よりにもよってアメリカにストライクするのであった。

 

【アメリカ】

f:id:berserkun:20180517140029j:imageロック様。

飼育学者にしていつも通りのわがままボディ。

それもそのはず、元特殊部隊員だった。

ストーリーには全く関係ないモテフェロモンを振り撒きながら今日も愉快にゴリラの世話をしていた。

その中でも特に仲が良いのがf:id:berserkun:20180517140049j:image白いゴリラ。ジョージ。

手話にて意思疎通ができる賢ゴリラ。

各種の下ネタを放り込みながらも平和に暮らしていた。

しかしとある日、近所に件のメテオストライク。

平穏とは逆ベクトルの日々が始まってしまう。

そして残りの2つの種も近場に落ちていた。

これまたよりにもよって凶暴な獣の近くだった。

最強筆頭の2匹、オオカミワニだった。

「各種動物の凶悪な特徴」を煮詰めたエキス。

その中には「本能」「成長」を促進させる成分も含まれていた。

そんな物騒極まりないものを開発したマッドサイエンティストf:id:berserkun:20180517141848j:imageワイデン姉弟

一度は宇宙ステーションの爆発に失落したものの

ここアメリカに偶然にもサンプルとなる3匹がいることを知った2人は俄然奮起。

「ここに誘き寄せて全部殺そう!売れるし!

というエリートとは思えない作戦を即決!!

自社が誇る「最強アンテナ」から動物を誘き出す「特殊な電磁波」を発信してしまう映画的には超有能な2人であった。f:id:berserkun:20180517141921j:image「やめとけよ…」「よくやった!」が同時に存在する作戦を立案したことは褒め称えたい!!

 

一方。f:id:berserkun:20180517140149j:imageロック様。

なにやら体調が悪そうなジョージを心配するも

「なんか大きくなってる」ことに気づく。

そんな折、明らかに只者ではない男が接触してくる。

f:id:berserkun:20180517140212j:imageエージェント・ラッセル。

まさかのジェフリー・ディーン・モーガンだった。

登場シーンといい名前といいワイスピシリーズの「カート・ラッセル」そのものなキャラ。

彼が言うには

「早速巨大化し始めたオオカミの元にジョー・マンガニエロを送り込んだ」

でも瞬殺された。ヤバくない?f:id:berserkun:20180517130605j:imageジョー・マンガニエロ

まさかの使い捨て!あんまりだ!

しかし

「そんなことはどうでもいい!

「俺はジョージを治す!!」

と漢気と優しさを同時に発揮するロック様。

しかしその願いもむなしくジョージは獰猛かつ凶暴に都市部に突っ切って行ってしまうのであった。

 

【シカゴ】

そこには怪電波によって集結したオオカミとワニの姿があった。

f:id:berserkun:20180517133043j:imagef:id:berserkun:20180517133052j:imageしかしもう動物園に送り返せるレベルを超えていた。

事態を重く見た米軍は割とガチめに仕留めようと意気込むが

「マグロ食ってる奴」ならともかく、この手の映画で人間様の重火器が効果的だった例を俺は知らない。

いよいよ核の使用を検討する始末。

もう確実にウルトラマン「イェーガー」が必要なレベルだった。

観客が引くほどに人を食べ、建物を崩壊させていく。

さらにはジョージもそこに合流。f:id:berserkun:20180517133115j:image3匹仲良く文明を蹂躙していくのであった。

しかしまだ希望は残されていた。

本作には「都合の良い正義の味方」はいなくても

「ロック様」がいた。f:id:berserkun:20180517133142j:imageなんのジョークか救命ヘリで現場に辿り着く。

かくして開催されるガチンコ対決。

相手は遺伝子強化された最強の獣達。

ライバルは天下無敵のアメリカ軍。

迎え撃つは知恵と漢気搭載のロック様。

そんなピラミッドの頂点達によるディザスター頂上決戦!!

今、開始のゴングが鳴る!!

 

…という大変気の良いもの。

特筆したいのが本作は驚くほどにテンポが良い。

「お前らが観たいのは怪獣とロック様だよなぁ!」と言わんばかりに

画面には常にどちらかが映っている。

数多の怪獣映画で培われたノウハウが本作で爆発していると言っても過言ではない。

常に何かしらのアクションが行われ

終盤30分はもう「大乱闘」しかない有様。

映画的にはどうかと思うかもしれんが

俺的にはこれが模範を超えた大正解だ!

f:id:berserkun:20180517141501j:imagef:id:berserkun:20180517140304j:image漫画で言うところの「扉絵」「見開き」のような

壁紙にしたくなる「キメ画」が多いのも高ポイント。

痒いところに手が届く!!

 

意外にも本作の「怪獣」達の大きさは「ゴジラ」ほどではない。

しかしそのおかげで生々しい破壊に親近感が湧く。

ビルを踏み潰すほどのスケールも勿論好きだが

そこまでいくと被害者側に感情移入しづらくなる。

引き換え本作では

その「小ささ」を活かした大暴れが数多くある。

ビル間を飛び回り縦横無尽に破壊し尽くす様は

「スッキリ爽快!」の一言だ。

なにより大きすぎては流石のロック様でも対応するのに一手間かかる。

全観客の予想通り終盤には

「解毒剤により心を取り戻した」ジョージと

「日頃の筋トレの成果の賜物」ロックによるf:id:berserkun:20180517132954j:image異次元ゴリラタッグマッチが開催されるが

それはギリギリ手の届くサイズだからこそ

その「心のドッチボール」が響いてくる。

f:id:berserkun:20180517133010j:image軍がお手上げ状態の相手にカスタムされたグレネードライフルで立ち向かうロック様。

f:id:berserkun:20180517140001j:image漢気決意を込めた弾は致死的だ!!

多くの「怪獣」ファンはもちろんだが

なにより「ロック様」ファンが大満足する出来。

ワイスピでは堂々としたコマンドー戴冠式があったが

本作ではまた違った形での「授与式」がある。

作中で凡人なら50回死んでもお釣りがくるレベルの数々の困難を率直な脳筋解決法で克服していく様子は往年のシュワちゃんさながらだ。f:id:berserkun:20180517140401j:imageとある武装で立ち向かうロック様。必見。

さらにおまけ的に見応え抜群の格闘シーンもある。

こちらも絶対に必見。

ホブス捜査官並みの強さだ!

動物もレディも兵隊も皆平等にあやしていく様子にはある種の世界平和が見てとれる。

 

ついでにジェフリーファにもおすすめだ。f:id:berserkun:20180517132857j:imageジャスティス・リーグ所属」ではないらしい。

ちなみに「現バットマンの父親」役。

 

もちろん多くの「怪獣映画」ファンには猛プッシュしたい。

意思疎通できるゆえに「完全なる人類の味方」となるジョージはある意味で斬新だ。

天災怪獣プロレス、そしてロック様を一度に楽しめるのは本作だけ。

なによりその全てが絡み合った結果、終盤で巻き起こる漢気の連鎖爆発には男泣き必至。

「漢気には性別も国籍も、そして種族も関係ない!」ということ。

そして「男同士の友情には最低で最高な下ネタが不可欠」なことを再確認させてくれる。

自信を持って「最高の怪獣映画」とオススメできる大傑作だ。

鑑賞後には何だかわからない元気が出てくるぞ!!

破壊と漢気で5月病を吹き飛ばせ!

オススメだ!!観よう!!!

 

余談。

今回の試写会場はディファ有明だった。

初めてお邪魔したがどうやらプロレス会場らしかった。

上映前には前哨戦として

ゆるキャラ達の大乱闘プロレス」が行われた。

試合内容はゆるかったものの

その盛り上がりは凄かった。

なによりゲストに「蝶野正洋」が出張ってきていた。f:id:berserkun:20180517143211j:image他にも「おのののか」やアイドルの方と豪華な面々。

なにより「推し怪獣」を聞かれて

ザ・ロックだな」

と答えた蝶野のノリの良さは最高だった。

観客の期待とも言える

「ロックは巨大化しねぇの?」

の一言には「さすがだなぁ!」と思わずにはいられなかった。

残念ながら今回は巨大化はしませんが、その漢気は怪獣に風穴を開けました。

さらにゲストの1人の「寺嶋由芙」さんには

Twitterでいいねを貰ったのでファンになりました。f:id:berserkun:20180517143147j:image可愛い。

 

本当に実り多き試写会だった…と思ったら

来週もう一度試写会が当たった!!

今度は正座して観るとしよう!!

ありがとう!!映画の神様!!

 

最高にB級な予告↓

映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』本予告【HD】5月18日(金)公開 - YouTube

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